平成12年12月定例会(第2号) 本文

1.会議の経過
 午前10時01分 開議

◯議長(堀田君) ただいまから本日の会議を開き、直ちに日程に入ります。

◯議長(堀田君) 日程第1 市政一般に対する質問並びに議案第81号から議案第90号まで、平成12年度富山県砺波市一般会計補正予算(第5号)外9件についてを一括議題といたします。
 これより、市政全般に対する代表質問並びにただいま議題となっています案件に対する質疑を行います。
 通告により発言を許します。
 10番 高田隼水君。
  〔10番 高田隼水君 登壇〕

◯10番(高田君) 私は、自由民主党砺波市議会議員会(自民会)を代表いたしまして、平成13年度予算編成及び当面する諸問題に対する質問と要望を市長と関係各位にいたします。
 初めに、本年もあと2週間足らずとなりましたが、バブル崩壊など波瀾に満ちた20世紀とも別れ、21世紀となるわけでございます。我が自民会は4万市民の幸せを願い、来るべき21世紀に向けてしっかりと責務を果たしていかねばと身の引き締まる思いでございます。市長におかれましては、この1年間を振り返って、ご感想等があればお聞かせいただけたら幸いかと思います。
 さて、本年は北海道有珠山噴火活動や伊豆諸島三宅島の火山活動や鳥取県の地震、東海豪雨水害などがあり、また当市としても突発的な集中豪雨により市街地あるいは市街地下流において、用排水の溢水による床下浸水、道路冠水等の被害も多数発生し、自然災害に対する防災体制の重要性を改めて痛感いたした次第でございます。
 また、第55回国民体育大会においては「市民総参加」を合言葉に各界各層の市民の参加を得て、質素な中にも華やかに、華やかな中にも繊細に終了したことは喜びにたえないわけでございます。関係各位に敬意を表するものでございます。
 さて、安念市長は就任以来、住民との対話を重視され、「市長への手紙」あるいは「出前講座」等大変ユニークな政策を通してやってこられました。今ではそれがすっかり定着いたしました。市長は、住民に身近で直接関係することについていろいろと解決してこられました。例えば自民会より申し出をいたしました未就学児通院医療費の無料化、さらに公民館増設に伴う補助金の増額、あるいは水道料金、固定資産税、国保税の引き下げなど市民生活の負担軽減などに努めてこられましたことを高く評価するものでございます。
 一方、砺波市の人口は、他隣接市町村が人口減少傾向にあるのに増加をしてきております。10月1日を基準日として行われた2000年国勢調査で、砺波市の速報値は4万747人で、平成7年国勢調査人口よりも2,216人増、また世帯数では1万1,424世帯で同様に1,341世帯増となりました。
 市の繁栄を示す重要なバロメーターとしていろいろあるわけでございますが、その1つとして人口が挙げられます。なぜなら人口が減少することは、経済は縮小され活気がなくなり、生産力が低下し企業倒産等が生じ、失業者も多くなると思われます。
 その点、我が砺波市は活気のある自治体として大いに注目を浴びている次第です。このことは、民間調査機関による「ベストシティランキング」で全国第4位にランクされたことでも明らかであります。またこのことは、4万市民の幸せをともに請い願う当局と、政策集団としての自民会が、ある時は口角泡を飛ばして熱き議論をし、またある時は清々粛々と市政に取り組み、車の両輪として来たからに他なりません。
 新年度予算編成についてお尋ねいたします。
 国は、平成13年度予算概算要求に当たっての基本的な方針の中で、我が国経済はこれまでの各般の政策努力の結果、穏やかな改善を続けており、企業部門を中心に自律的回復に向けた動きが徐々に強まってきておりますが、業種や地域では依然としてばらつきがあり、また雇用や個人消費はなお厳しい状況を脱していない。一方、我が国財政はこれまで景気回復のための財政出動を続けた結果、一段と厳しさを増しているとして、13年度一般会計概算要求額調べとして、13年度概算要求額を84兆8,285億1,000万円、前年度比マイナス1兆5,854億3,000万円と閣議了解をしたところでございます。
 平成13年度は21世紀の最初の年であり、また当市としては第7次総合計画の初年度、さらに第50回チューリップフェア等が開催される大変意義のある年でもあります。また、自民会の要望事項につきましても充分配慮をお願いする次第です。
 以上のことを踏まえて、市長はどのような平成13年度の予算規模を考えておられるのか、またその中で何を重点施策とされるのか。また予算に関していろいろございますが、そのうち市税と公債費比率についての今後の見通しについてお伺いするものでございます。
 一般財源の基本である市税の見込みについて。
 市の平成11年度決算においては市税全体の収入は対前年比2.1%増収となり、収納率は95.1%で、前年度に0.4ポイント減少し、対前年度比で増収となったものは固定資産税の4.3%増収、逆にマイナスとなったものは個人市民税1.1%であります。ここらあたりにも世相の不況の影響も出ているかと思いますが、13年度の個人市民税、固定資産税の見込みについてお伺いいたします。
 公債費比率についてお伺いします。
 美術館、四季彩館、温水プール、野球場の照明等の国体関連整備や市営住宅、体育館、福祉施設などの大型事業が完了しましたが、公債費比率は平成7年に15.1%、8年15.4%、9年15.6%、10年17.7%、11年19.0%と右肩上がりで推移をしております。安念市長は就任以来、前市長の方針を継承され、いろいろハード面を完成させるとともにソフト面も重視してこられましたが、13年度以降予想されるハード面、出町小学校の建設、出町中学校の問題、小学校の生徒数のアンバランスの是正、地域体育館の建設、幼稚園の増改築、福祉施設の問題等があり、これら建設的事業費を遂行する時に、今後公債費比率の見通しはいかがなものでございましょうか。
 次に、となみ21世紀プラン第7次砺波市総合計画についてお尋ねいたします。
 基本構想が総合計画審議会の審議を経て当局より11月7日に議会に上程され、可決された次第です。今後、基本構想に基づく基本計画並びに実施計画が策定されると思います。実施計画は、市行政の執行の具体的指針となるべきであり、ローリングによって計画の部分的変更はあると思いますが、方向性を外すことなく可能な限り実行をお願いするものでございます。
 また策定に当たっては、ハード面では優先順位、場所、規模など、ソフト面では部署、分野、内容、方法などあると思いますが、どのような方針で臨まれるのか。また市民ニーズ及び自民会の要望についても、充分考慮して策定いただきますよう要望するものでございます。
 次に、当面する2、3の問題についてお伺いいたします。
 教育問題については、心の教育についてでございます。
 我が国は第二次世界大戦で壊滅的な打撃を受けましたが、その後驚異的な立ち上がりを見せ、今日では世界での経済大国となりました。この発展の要因は何であったのでしょうか。我が国は小さな島国であり、特別な資源があるわけでもありません。それは教育という資源であったと思っております。研究開発の教育、社会秩序、家庭内秩序を保つ教育などが、「日本再生の資源」となったと思っております。ところが今日、学力の低下、学級崩壊、いじめの問題、家庭内暴力など「心の問題」が大きな社会問題となっております。これらの問題に対して、市としては各中学校の相談室、あるいは14歳の挑戦などを通じて問題解決に当たっておられますが、現況と今後の施策があればお伺いをいたします。
 幼稚園の教室数についてお伺いいたします。
 近年、核家族化、社会環境の変化、女性の社会進出に伴う低年齢からの就学希望など、また少子化に対する子育ての支援策として、平成9年より公立幼稚園全園で3歳児受け入れを行い、また平成12年からは午後2時から4時まで預かり保育を実施されました。このことは市民から非常に喜ばれておりますが、ここで問題が生じてきております。数カ所の幼稚園では、4歳児と5歳児の受け入れを基本として幼稚園が建設されておりますので、教室の不足が生じております。基本パターンとして、教室2、職員室、遊戯室の構成になっておるわけでございます。3歳児の教室が不足しております。教室不足の解消のためには、3歳児で1教室、あるいは4歳児、5歳児で1教室など、組み合わせによっての解消方法もあるわけでございますが、児童数の問題と年齢の問題があります。幼児期における1歳の違いは、成人の1歳の違いとは体格的、精神的にも大きな差がございます。そこで、教室不足を遊戯室あるいは廊下などを利用している現況であります。今年より預かり保育も実施されたことですし、増改築に要する敷地や園児数を考慮して、預かり保育にも利用できる教室を早急に増改築を要望するものでございます。
 昔から諺に「仏を作って魂入れず」とありますが、3歳児の受け入れ、預かり保育等立派な仏をつくっていただいたのですから、教室不足解消という魂を入れていただきまして、名実ともに立派な仏にしていただくよう要望するものでございます。
 小学校児童数の増減についてお伺いします。
 市内には小学校が7校ございますが、児童数が今後の推計によりますと、非常にアンバランスとなってくる予想がございます。平成12年から18年までの推計によると、児童数の増加校は、出町48名、東部97名、南部8名、北部89名、鷹栖56名となり、逆に減少校は庄南44名、庄東104名となっております。特に東部小学校は、平成18年には832名のマンモス校となります。各校の児童数の増加に対する取り組み方はいかがなものでしょうか。短期的には教室の増改築があり、長期的には大変難しいでしょうが学区の変更とか新しい学校をつくるとか、バランスのとれた住宅団地開発などもございます。
 一方、庄東小学校では、平成18年に現在329名の生徒が229名となり、空き教室の問題等も生じます。これらのことに対して今後どのように取り組んでいかれるか、ご所見をお聞きいたします。
 次に、農業問題についてお伺いいたします。
 農業問題については、後ほど同僚議員が質問いたしますので、ここでは農業の基本である農地のことについてお伺いをいたします。
 砺波市の人口は毎年増加しておりますが、その内容は85%が社会増で、残り15%ぐらいが自然増ということになっております。このことは当然他市町村より砺波市に住宅を新築するなりアパートに住む住民が増加をすることにあります。そこで農地が団地や住宅用団地として転用され、農地が失われていきます。なぜなら住民が生活するには、交通の便が良く、公共の施設に近く、市街地または近隣市町村に近い平野部の農地となります。平成2年から11年まで10年間で転用された農地の転用面積は、一般住宅では647件67万9,343平米、会社、工場、アパートで624件92万545平米で、両者を合計すれば1,271件で159万9,888平米となります。これは毎年約127件、15万9,988平米の農地がなくなるということでございます。「散居に広がる快適都市となみ」とする第7次砺波市総合計画の基本理念にもほど遠いものとなるのではないでしょうか。
 この解決策の一つの方法として、現在市が取り組んでいます田園空間整備事業が挙げられます。田園空間整備事業の目的の1つには、散居村景観の保全があります。散居村景観は、屋敷林という点を大きな面積による平面でとらえたことが基本になっております。ここで言う大きな面積による平面が農地に当たります。すなわち優良農地と散居の保全計画とをダブらせて考えるのも一方法ではないでしょうか。
 田園空間整備事業により、コアを中心に散居の景観を保全する地域を設定し、優良農地を確保するのも一つの方法ではないでしょうか。12月定例県議会で知事は、「県内の美しい景観は県民共有の財産で、次世代に引き継いでいかねばならない」と強調し、景観条例制定に向けて「庁内に景観形成に関する組織を設け検討したい」と表明しております。
 地域を設定しても、個人財産なので大変難しい面もあるかと思いますが、散居の景観保全、優良農地の確保という意味から役立つのではないでしょうか。お伺いをいたします。
 次に、ケーブルテレビについてお伺いいたします。
 第7次総合計画では、「社会経済活動を支える情報通信技術の積極的利用を図るためのケーブルテレビ網などの整備を進めます」とあります。市のケーブルテレビの11月末の加入率は、対象世帯1万1,049世帯に対して加入世帯1,626世帯、加入率は約15%です。そのうち広域圏エリア4,556世帯中、加入世帯は337世帯で8%と低い現況です。このような加入率では、ケーブルテレビの本来の目的である行政サービスに利用しようとしても、なかなか利用しづらいのではないでしょうか。市として多額の出資もしているのですから、ケーブルテレビを通して行政サービスを行い、ITとの相互関係を進めるためにも加入率の促進が必要かと思います。
 そのためにはケーブルテレビの本来の目的を市民に重ねてPRすることが必要かと思います。すなわちケーブルテレビについては、単にテレビチャンネルの多様化が主体であると思っている市民も多数おられると思います。ケーブルテレビの使用目的がテレビチャンネルの多様化であるとともに、市民に対する行政サービスであること、例えば自動検針(水道、電気)、観光ガイド、施設の予約、防災防犯情報、在宅療養支援などがございますが、これらを自治振興会を通じてPRをすることが必要ではないでしょうか。TSTでは商業的PRすなわちテレビチャンネルの多様化の宣伝が主体なので、行政サービスの宣伝を行政側からしっかりやることも必要かと思います。
 進捗状況については、市役所内にサテライトスタジオ等のことも聞き及んでおりますが、行政サービスはいつごろから開始されるのか、現在市としてどのような方針なのか。また、ハード、ソフト両面における進捗状況についてお伺いいたします。
 最後に、砺波市の将来ビジョンについてお伺いいたします。
 最初に述べたとおり、民間調査機関による2000年都市ベストシティランキングでは、全694都市中、砺波市が第4位です。そのコメントによると、「4位の富山県砺波市は、一連の景気後退とは全く無縁で、今後ともベストシティとして安定して評価され続けると見られるとした。交通の要衝にあり、かつ水と工業用地に恵まれている。製造業の誘致に苦労することはなく、実際に工業団地は満杯状態。富山県で富山市、高岡市に次ぐ第三の軸として、周辺地域から労働力、消費を吸収している。都市としてのインフラは都心の区部に及ばないが、都市としてバランスがとれ、安定した成長が見込めるという意味では、本当のベストシティと言っていい」とあります。
 上記のコメントによると、我が砺波市の発展の要因は、交通の要衝であるということ、工業用地、工業用水、労働力となっていますが、ここでは交通の要衝から見た砺波市の将来ビジョンについてお伺いいたします。
 交通の要衝としてはむろん北陸道、東海北陸道、能越道の各高速道路があります。特に東海北陸道は中部圏における骨格的交通網の中核をなすものです。東海北陸両地区を結び、圏域の産業、経済、文化の交流と山間地域の活性化に役立ち、日本列島の構造まで変えてしまう戦略的な公共投資であり、特に経済は県境を超えて大きくは国境も超えて動くものと思われます。すなわち北陸と東海が連携することです。現在、名古屋の企業は名古屋港の他、神戸港や大阪港を使って輸出入を行っています。東海北陸道が全線開通すれば、富山港、伏木港から物資の運搬ができることとなります。また伏木港は今後、韓国や中国の大陸などの交流が発展するにつれ、大陸との表玄関となる可能性もあり、その時にインターチェンジがある後背地の砺波市がクローズアップされてくると思います。今後4、5年で東海北陸道が全線開通を予定されており、開通後砺波市は関東(東京)、関西(大阪)、中部(名古屋)の日本の三大経済圏まで4時間余りの経済圏内都市となり、予想以上の経済効果があるのではないでしょうか。
 問題は、全線開通した時に砺波市が単に交通要衝の通過点にならぬように、インターチェンジ周辺の整備、企業進出の受け入れのための工業用団地、人口増加に伴う住宅の対応、都市機能としてのインフラの整備、通年滞在型観光、大型店舗の進出による中心都市市街地空洞化対策などいろいろな問題があると思います。
 一方、4万市民は現在「鮮やかな緑」と「きれいな水」「澄んだ空気」の生活環境の中で生活してきました。しかし、砺波市が今後富山県下で富山市、高岡市に次いで第三軸として発展する過程には、生活環境に変化が生じると思います。富山県下の第三軸として砺波圏の中核都市として発展しても、市民が従来まで生活をしてきた生活環境が悪化をしては、市民としては魅力がありません。
 そこで、今後21世紀に向けて、恵まれた地理、自然環境を生かして砺波市がバランスのとれた都市として発展するためには、市長としてビジョンを持って、それを一刻も早く実行していただきたいと思いますが、市長のご所見をお尋ねいたしまして、私の質問を終わります。

◯議長(堀田君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 高田議員の代表質問にお答えいたします。
 まず、平成13年度の予算規模等についてであります。
 提案理由でも若干申し上げましたが、現下の地方財政は、地方税収入の低迷、地方交付税につきましても国の概算要求基準がマイナス要求となっております。従いまして厳しい状況にありますので、こうした中におきまして地方公共団体は現在の不況も加味しながら、回復のために地方経済の新生化に向けた対応をしなければならない、このように私は思っております。
 当市においては、今、新年度予算の編成を進めているところでございます。歳入につきましては、今申しましたとおり大きな伸びは期待できません。ただ国勢調査によります人口増がございますので、そういった意味での増加要因も交付税にあるわけでございますが、ただ、自治省の概算要求で出口要求ベースで28.1%の減という状況でございますので、少し多目にというわけにいかないのではないか、このように思っている次第でございます。それが収入の問題であります。
 次に、歳出面につきましては、ご指摘にもございましたが、公債費、扶助費等がかさんでまいりました。この点につきましては充分精査をして節減に努めてまいりたいと思います。
 冒頭申し上げましたように、地方も景気回復のために政策的投資につきましては、私は重要な課題の一つと考えております。今、総合計画でいろいろ議論をいたしておりますけれども、そのことにも意を用いたいと思っております。
 なお、今、出町小学校を建設しております。ご存じのように継続費でございまして、2年次はさらに9億円から10億円上積みになるわけでございます。それから土地区画整理事業も行っておりますし、病院の増改築もいよいよ東棟に向かって進むわけでございますから、このような大型事業は避けて通れないと存じております。
 こうした中で平成13年度の予算規模につきましては、多くの継続的な事業を抱えておりますので、私は平成12年度当初よりも相当上回る、そのように思っているわけでございます。今いろいろ精査をさせていただいているわけでございます。しかし新世紀の当初に当たりますので、明るい市民生活の推進というソフトの面も考えなければいけない、このように思うわけでございます。
 次に、平成13年度の重点施策についてでございます。
 主な事業につきましては、今申し上げましたとおりでございますが、その他に環境対策、下水道事業の進捗も考えなければいけないと思っております。なお、少子化対策、子育て支援、教育施設の充実 ──ご存じのように高齢化という時代を迎えておりますので、皆さん方と協議を申し上げました健康づくりセンター等について具体的に検討に入りたいと思う次第でございます。
 また、都市基盤整備といたしましては、いろいろ議論をいたしておりますけれども、出町東部地区の土地区画整理事業、それらを調査をしてまいりたい。そうでないと中心市街地の活性化にも結びつかないわけでございます。これらの調査事業にも入りたいと思っております。また、農業者の経営基盤の強化を図るために、先般から議論をいたしております農業公社の設立も考えなければいけないと思っております。
 なお、国において推進を図られておりますITにつきましても、新しくITを学校や地域にも普及する意味でまず講習会事業などを進め、ケーブルテレビ等につきましての活用を図ってまいりたいと思っております。
 また学校週5日制になります。その前段として地域づくりの支援策として、児童対策や生涯スポーツの振興にも取り組んでまいりたいと存じておるわけでございます。
 これらの事業に当たりましては、先ほど若干の評価をいただきましたが、議員各位にもあるいは市民の皆さんにもいろいろ協議を進めさせていただいて、またご叱正も賜りましてご協力をいただきたい、このように存じておる次第でございます。
 次に、第7次総合計画について実施計画をどうするのかということでございます。このことについて今精査中でございますけれども、私の考え方を申し上げたいと思います。
 先の議会には基本構想の議決を賜りました。それをベースとして進めさせていただくわけでございますが、「となみ21世紀プラン」とネーミングをしたわけでございますが、これに相呼応して予算編成と調整をしながら、今申し上げましたことなども含めて調整をさせていただきたいと思っております。
 また、21世紀初頭の砺波市の基本的方向を示す計画でございます。市民の声が反映されるように努力をしてまいりたいと思いますし、基本構想で示されました施策の方向に沿って進めます。ただ先ほども申しましたように、財政事情も勘案しないといけないと思います。なお、高田議員のご意見にもございましたように、その緊急性、効率性等について充分検討いたし、可能な限り盛り込んでまいりたいと思う次第でございます。
 なお、優先順位あるいは事業規模等につきましては、議会の皆さんとも協議を整えながら進めさせていただきたいと思います。社会経済環境の激変期でもございます。種々政策の提言をいただいておりますが、自民会や市民の皆さんからの要望等に対しましても、臨機応変また適切な対応をしてまいりたいと思っておりますので、ご理解とご支援をお願い申し上げたいと存じております。
 次に、教育問題のうち、幼稚園教室についてお答え申し上げます。
 ご意見はよく理解をいたしております。幼稚園の教室不足につきましては、3歳児保育を導入したその当時、そんなに多くの皆さんがおいでになるとは思っていなかったわけですが、3歳児と4歳児、4歳児と5歳児の複合でという考え方をしておりました。しかしご意見にもございましたように幼児の教育こそ大事ではないか、そのことを重要視いたしまして、今相当の人数も来ております。募集もしておりますけれども、さらに多くなることを聞いております。従いまして、私は2教室しかない幼稚園等につきましては、人数を勘案いたしまして増改築をいたしたいと、このように思います。これにつきましても、議員各位のご協力をいただきたいわけですが、従来とも教育委員会のほうは財政を勘案して明確なお答えをしていなかったわけでございますが、今、国の補助採択も要望いたしております。この採択をいただくならば、私は早急に実施をしてまいりたいと思っております。なおこの際、ぜひ今後の青少年活動の場ということも考えて、今後の利用を考えて建設に当たりたいと存じております。
 次に、農業問題でありますが、優良農地あるいは散居村を守るということでご意見もございました。
 まず、農地の確保についてでございますが、議員ご指摘のとおり実は毎年16ヘクタールぐらい宅地化されているわけでございます。農地の保全を図りながら秩序ある農業を進めるためには重要な課題と考えております。
 ご承知のように農業振興地域でございまして、法律もございます。農用地区域内における開発行為の制限を行っておりますが、ただし一定の基準を満たせば農用地域から除外されまして、農地の転用が行われるわけでございます。これは、農業委員会、県知事の許可であることはご承知のことと存じます。しかし私は、都市計画区域内であるということを認識していただいて、さらにまた土地区画整理事業を推進いたしております。私はこれらの転用こそ奨励すべき一面があるのではないかと思います。これが砺波市の発展の基礎にもつながっておりますので、このことと混同してはいけないと思いますが、ぜひこの都市計画整理区域内等につきましての転用は積極的に進めるべきものだと。農地であってもそのようにすべきではないかと感じているわけでございます。
 次に、今、美しい砺波平野の散居景観を保全するための県営事業による田園空間整備事業が実施されております。コア施設やサテライト施設のハード整備も併せて地域住民の理解を図るソフト事業を進めて、おっしゃるように屋敷林と散居景観を保全していくことが大切であると考えております。このことについては、従来から高田議員が主張されているところでございます。農地開発の制限を行うための景観保全条例を制定してはとおっしゃっていたわけでございます。ただし、土地は個人の財産でございまして、財産権を保有されております。なかなか難しいことと考えるところでございます。ただし、今ご意見にもございましたように、県知事が先般の議会で景観形成を総合的、計画的に推進するための基本指針となる景観に関する条例を制定すると明らかにされました。県の動向を見ながら砺波市も対応してまいりたい、このように思います。
 ただし、散居村は広域に広がっております。そんなことで田園空間整備事業のために新しく設置された散居村保全委員会というのを持っておりまして、そこで充分検討していろいろ要望していただき、おっしゃるような方向で対処してまいりたいと存じている次第でございます。
 次に、CATVについてお答え申し上げます。
 ケーブルテレビ施設の整備につきましては、皆さんのご協力によりまして11月末ですべての世帯をカバーすることになりました。今後、県及び電気通信監理局の検査を受けた後、新年の1月から本格的に放送を行いたいと思っている次第でございます。これによって私は、国を挙げて重点施策としているIT推進の基盤整備がいち早くできたものと、このように思っております。
 ケーブルテレビの加入促進に当たりましては、各地区自治振興会並びに常会や町内会等にご協力をいただき、8月以来説明会を開催したところでございます。さらに周知徹底を図るため、回覧板なども活用させていただいているところでございます。また、地区ごとに市の職員を加入推進員として選任をいたしまして説明を行ってきたところでございますが、今後も常会等いろんな機会に語りかけをさせていただきたい、このように思っております。
 行政放送専門チャンネルとしては、広域圏内の7市町村で一つのチャンネルを確保いたします。今空いております2チャンネルをそこに供用したいと考えております。ぜひ1月以降は2チャンネルを見ていだきたい。そしてご批判を賜りたい、このように思うわけでございます。
 広域圏事務組合のスタジオ機能につきましては、簡単なハンディタイプのビデオカメラや照明用のライトなどを設備をいたしまして、放送の体制を整えていきたいと思っているところでございます。
 ケーブルテレビ施設を今後行政サービスにというようなお話でございます。その通りでございます。行政チャンネルの充実、学校間の交流授業、遠隔教育、公共施設の利用、在宅介護支援、観光イベント、いろいろなことが考えられます。これらにつきまして種々検討しながら、総合的に2チャンネルを活用させていただくように考えているわけでございます。
 また、ITの問題でございますが、新しくシステムを導入する場合においては相当の初期投資が必要でありますので、庁内組織として砺波市地域IT推進本部を設置しまして、国、県の補助制度を充分活用し、市民ニーズを全庁的に調査研究して具体的な計画を策定してまいりたいと思う次第でございます。
 推進本部においては、具体的計画がまとまり次第、予算の関係もございますので、議会にも諮りまして進めさせていただく。その際には、市民の皆さんに対しても具体的なPRをしていきたいと思いますので、ぜひご協力をお願い申し上げたいと存じておる次第でございます。
 次に、砺波市将来ビジョンについてということでございます。このことについて若干の感想を含めまして申し上げたいと思います。
 砺波市の快適性、成長度、経済力が評価をされ、先ほどおっしゃいましたようにベストランキングに常時入っていることはありがたいと存じております。これも励みとして考えておるわけでございますが、これにおごることなく、まず住み良さや快適性が実感できるまちづくりに努めたいと思います。
 ご意見のとおり、ベストシティの評価につながる要素としては交通の要衝ということが大きい要因になっていることも承知をいたしております。従いまして、この交通の要衝という利点を十二分に生かして、次のような事業などを考えてまいりたいと思う次第でございます。
 そのビジョンとして、種々高田議員からも申されましたが、私も同様に考えております。
 その第1といたしましては、工場進出の受け皿として今準備中でございますけれども、大工業団地の整備、それから国でも盛んに言っておりますITを生かした企業誘導策等が若者の集まるまちになるのではないか、このように思います。
 次に、事務所や商店街などを含めて、快適な暮らしの受け皿となるためには、下水道、情報基盤、さらに交通の要衝としてのさらに都市基盤整備を推進すべきではないか。俗に言う土地区画整理事業になろうかと思いますが、あるいは幹線街路事業が重要だと思っているところでございます。
 また、人口増に対応した──これで人口が伸びてはいけないというわけではございませんので、人口増に対応するためには農地の転用はいかがなものかと思いますけれども、土地区画整理事業などによる良質な宅地を供給するといったこともさらに交通の要衝から考えて必要ではないかと思います。
 あるいは安全で安心な暮らしを確保するとともに、将来とも砺波地方の中核都市であるという認識を忘れてはならない。そのためには、その機能を果たすためには、教育施設、医療施設の充実も必要だろうと、このようなビジョンを持っております。また、先ほどもご意見をいただきましたが、チューリップを中心とした花のまちである、そしておいしい米を生産する散居村である、そのような意味で環境政策も重要であろう。そのように私は感じているわけでございます。
 いずれにしましても、21世紀も砺波市が持続的に発展するためには、この交通の要衝という利点を忘れてはならない、ただし環境破壊が生じないようなそういうことも認識をしていかなければならないと思います。その意味で「快適都市となみ」とネーミングをさせていただいたわけでございますので、この思想に基づきまして全力傾注をしてまいりたいと存じております。
 また、計画の推進に当たりましては、いずれ広域化等の課題もあります。これまで以上に市民が主役のまちづくりを心がけなければならないと思っている次第でございます。ぜひこのことにつきましてもご協力をいただければ大変ありがたいと存じている次第でございます。
 その他のご質問につきましては、教育長及び総務部長からお答えいたします。
 以上でございます。

◯議長(堀田君) 答弁を求めます。
 教育長 飯田敏雄君。
  〔教育長 飯田敏雄君 登壇〕

◯教育長(飯田君) 高田議員さんの質問の中で、教育問題で私のほうから2点についてお答えします。
 1つは心の教育に関する問題、もう1点は小学校児童数の推移に関する対策という2点でございます。
 議員さんご指摘のとおり、心の問題が大きな社会問題になっております。市においては心豊かな子供の育成ということで取り組んでおりますが、心の教育が大事だということで、国に先駆けて平成8年と9年に鷹栖小学校と庄南小学校、平成10年、11年に砺波東部と庄西中学校、それから今年度より2カ年は砺波南部小学校と砺波北部小学校で心の教育の研究指定を行いまして、子供たちの心のつながりをさらに一層深めるための教育を実践しているところでございます。今後も研究指定を継続して実施してまいりたいと考えております。
 生徒が悩みなど気軽に話せ、ストレスを和らげたりできるよう、心の教室相談員を平成10年度より中学校に配置してまいりました。多くの相談件数があり、事業の効果があらわれておりますし、また議員もおっしゃいました中での「14歳の挑戦」事業についても、地域社会の人々と交流し、体験活動を実施することで困難を乗り越え、「生きる力」を育む教育効果を担うなど成果があらわれておりますので、今後も実施をしてまいりたいと考えております。
 次に、小学校の児童数の推移に関する対応でございますが、小学校児童数の平成18年度までの推移については、砺波東部小学校、砺波北部小学校、出町小学校、鷹栖小学校、砺波南部小学校の5校で増加をしてまいります。その反面、庄南小学校、庄東小学校では減少すると考えられます。増加する学校の中では出町小学校は現在新築しておりますし、砺波北部小学校、鷹栖小学校、砺波南部小学校においては空き教室等がありますので、対応は可能だというふうに考えております。東部小学校については、当面多目的ホールを教室に変更し、対応したいと考えておりますが、住宅団地の開発等がこの後も考えられますのと、文部省で一部の教科について少人数学級などが検討されていることを考えますと、早いうちに増改築が必要と考えておりますので、次期総合計画の前期において狭隘で老朽化している体育館の改築等も併せて整備をしてまいりたいと考えております。児童数の減少が予想される庄東小学校、庄南小学校の区域では、民間住宅団地の開発の誘導などによってこのアンバランスの解消が図れるといいのですが、当面は空き教室が生じる学校については、集会室や相談室など学校での活用の他、完全週5日制のもとでの地域との連携授業や生涯学習の観点から、地域での活用などについて検討してまいりたいと考えております。また、通学区域の変更については今のところ変更する考えは持ち合わせておりません。
 以上でございます。

◯議長(堀田君) 答弁を求めます。
 総務部長 桂 政樹君。
  〔総務部長 桂 政樹君 登壇〕

◯総務部長(桂君) それでは、市税の見込みと公債費比率の見通しにつきましてお答えを申し上げます。
 まず、市税の歳入見通しでございますが、平成13年度の税制改正につきましては、税制調査会等で現在議論をされておりますので、今の段階でははっきりとしたことを申し上げる状況ではございませんが、特に個人市民税の関係につきましては、株式譲渡益課税について平成11年度税制改正で源泉課税を廃止し、申告課税の一本化が図られることに決定されておりましたが、このことが株安につながるとの懸念の判断から、源泉課税の廃止が見送られることになる模様であります。その他、平成11年度から実施されております住民税の恒久的減税につきましても、今年度同様に実施される見込みであります。また、固定資産税関係につきましては、特に大きな改正はない模様であります。
 こうした状況から、平成13年度の税収見積りに当たりましては、概ね現行制度のもとで考えざるを得ないと考えているものであります。
 そこで、税収見込みでございますが、ご質問にありました個人市民税では雇用情勢の悪化や給与収入の減少に伴う課税所得の減少、あるいは介護保険制度による所得控除の一つである社会保険料控除の増加などから、平成12年度を下回る規模とならざるを得ないと考えております。
 固定資産税につきましては、土地につきましては、市街地中心部の地価下落傾向が続いております。そのため土地の評価の見直しを行い下落対応を行ったこと。一方、市街地を中心に宅地化が進み、地目変更に伴う増収要因がある他、負担調整措置等により若干ながら増収を見込めることもあります。家屋に対する課税につきましては、工場の増設などで増加を見込めるのでありますが、住宅の新増築の増加率は減少傾向にあります。従来のような大きな伸びは期待できないという見通しであります。次に償却資産税につきましては、本年とほぼ同額を見込めると存じます。
 以上の事柄を総合的に判断いたしますと、固定資産税の見込みにつきましては、平成12年度当初予算を若干なりと上回ることが期待できるのではないかと考えております。
 次に、公債費比率につきましては、平成11年度決算では、高田議員ご指摘のように19%となっております。ここ数年、大型事業の実施で借り入れました起債の据置期間が過ぎて元金償還が始まったことにより増額となったものが大きな要因でありまして、試算では今後20%程度まで上昇傾向にありますが、これらの償還が少なくなる平成16年度ころからは次第に低下していくものと考えております。
 また、地方債の許可制限に係る指標であります起債制限比率につきましても、平成11年度では11.7%でありました。公債費同様上昇いたしておりますが、これも平成16年度ころからは次第に低下していくものと考えております。しかし、出町小学校など建設財源において特定財源として大きく起債に頼ることとなり、公債費比率が上昇する要素も多くあることから、今後の財政運営に当たりましては、財政の硬直化を招かないよう公債費比率や起債制限比率の動向を見極めるとともに、起債の借り入れに当たっては、償還金が地方交付税に算入される有利な起債の確保や地方交付税の改正、地方債計画の変更など国の状況を充分見ながら対応してまいりたいと存じます。
 さらには公債費負担の軽減を図るため、財源の範囲内において繰上償還にも粘り強く取り組んでまいりたいと考えているものであります。
 以上であります。

◯議長(堀田君) これより、市政一般に対する質問並びにただいま議題となっております案件に対する質疑を行います。
 通告により発言を許します。
 5番 江守俊光君。
  〔5番 江守俊光君 登壇〕

◯5番(江守君) お許しを得ましたので、私は通告に基づき市政一般の中から2項目について要望、提案、質問をいたします。
 まず最初に、当市の景気対策について、市長及び産業建設部長にお尋ねいたします。
 10月17日発表の月例報告等によると、我が国経済の最近の動向は、景気は厳しい状況をなおも脱していないが、緩やかな改善が続いているとあります。まだ民間企業の多くは激しい経済競争の波に放り出され、国際貿易自由化の下にあって、一歩誤ると倒産の憂き目をみる厳しい社会環境に置かれているのが現状と思われる。また不況から脱していなく、緩やかな改善がされていないのが現状ではないでしょうか。
 また、県内の経済動向によると、個人消費は百貨店の販売額が9月では前年同月比3.4%減、主力スーパー等の売上高では、前年同月比6.7%減と依然として低迷が続いており、また企業の倒産状況では9月19件、負債総額17億200万円、10月では13件、負債総額23億500万円と倒産の負債額が増加傾向となっております。その原因では、販売不振、受注減少等による不況倒産が多い。このことから雇用情勢も一段と悪化し、有効求人倍率は9月では0.74倍と非常に厳しいところであります。これらのことを踏まえて、政府は不況対策として経済を自律的な回復軌道に乗せるため、景気回復を軸足に置き、経済を21世紀にふさわしい構造改革すなわち日本新生プランの具体化等を中心とした新たな経済改革を策定し、平成12年度の補正予算の編成を行うとあります。
 また一方、県でも、公共事業の他、成長産業の支援や中小企業金融対策などに予算措置を講ずるとあります。私も国、県の積極的な回復策に期待しているところであります。これらのことではまだまだ不況から脱しきれないと思われます。景気回復は地方が活力を出さなければ国も景気回復をしないのではないでしょうか。そのためにはまず地方の中小企業者が活力を出せるようにしなくてはなりません。
 そこで第1点として、中小企業者に対しての金融支援と金利負担の軽減を図ってはどうかであります。
 市においても、中小企業者に対して資金需要の確保に努められているところでありますが、景気回復が遅れており、依然として厳しい状況が続いており、当市においても中小企業者は売上不振、受注減少等で苦しんでいるところであります。それに追い打ちをかけるように先般不況対策のために出されました特別融資の期日も到来していると聞いております。この時こそ中小企業者の救済のために制度融資の充実と金利等についての負担の軽減を図ってはどうかであります。
 第2点として、民間活力を利用してはどうかであります。
 地方行政は財政難で社会資本整備が思うように進まない現在、各種の施策を効率的、効果的に推進するため、民間活力が盛んに論じられています。国でも民間資金等の活用による公共施設等の整備促進に関する法律(PFI法)が平成11年7月に成立、同年9月に施行を受け、平成13年3月に内閣総理大臣が基本方針を定めたところであります。これは一般的に民間資金や経営のノウハウ等を活用し、規制等の緩和により民間活力を活用しようとするものであります。もともと行政主体となって行うべき事業であるが、民間企業の経営能力、アイデア等を活用し、施設の管理、経営の効率的運用のメリットを最大限に引き出し、事業の採算性を重視した公共事業を推進すれば、より少ない投資で大きな成果が得られると思いますが、検討してはいかがでしょうか。
 第3点として、市単独の公共事業を推進してはどうかであります。当市の場合、国の補助を優先しているのが実態ではないでしょうか。国庫補助がつけばそれだけ自己負担額が少なく済みますから、当然の措置でありますが、こうした補助事業依存行政では事業執行の優先が左右され、自主的な財政運営を阻害すると思われます。政府の方針として自主的、主体的な地域づくりを推進している今日、社会資本整備を図るため地方債を活用した積極的な単独事業を推進して景気回復をしてはどうかであります。制約のない事業の推進こそ、今日の不況を脱する手段ではないかと思われます。そのために地方債の残高が増加しても、市民は将来を考えた時、理解してくれるのではないでしょうか。ぜひ積極的な公共事業を推進し不況を脱してはどうかであります。
 第4点として、雇用の促進についてお尋ねいたします。
 当市の有効求人倍率は引き続き低水準にあると聞いております。市の発展のもとを築いてくれた市民の失業対策として、市単独の失業対策をどのように考えておられるのか。また砺波工業高校の就職内定率はどうなっているのか。また国の緊急地域雇用対策の砺波市の現在の対応についてお尋ね申し上げます。
 第2項目として、ペイオフ解禁後の地方公共団体の公金預金保護についてお尋ねいたします。
 平成14年4月からペイオフ解禁が予定されておりますが、当市としての対応をどのように考えておられるのか、収入役にお尋ねいたします。
 最近の預貯金の動向を見ると、ペイオフ解禁を控え郵貯の伸びが民間金融機関を上回って推移しており、民間金融機関から国家・信用を背景とする郵便貯金への資金シフトが発生すると思われます。今後は資本注入を受けた大手金融機関とそれ以外の金融機関との間でもこうした動きが出てくるものと考えられます。このような事態が継続すれば、日本経済の底辺を支える中小企業に対する資金供給にも支障を来し、景気低迷に拍車がかかるおそれもあります。
 一方、地方公共団体の資金は、住民生活の安定向上など地方公共団体の行政執行のため、多数の市民からお預かりしている共有財産と言えるものであります。またその公金は、地域経済対策として地元金融機関の活用や中小企業の制度融資に係る預託金、地方公共団体としての使命遂行の一環として預入先の選択をすることが必要であります。安全確実という基準で預入先を選択することは困難な事情もありますが、預入先の金融機関が破綻し、公金預金が喪失した場合、財政基盤の脆弱な地方公共団体にとっては直ちに財政破綻につながると思われます。これからは預金者の自己責任が求められる時代となっております。ペイオフ解禁後の公金預金の保護についてどのように考えておられるかお尋ねいたします。
 これで私の一般質問を終わります。

◯議長(堀田君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 江守議員にお答えいたします。
 まず、金融支援と金利軽減についてであります。昨日も日銀短観で「上げどまり」という評価で報道されました。大企業も中小企業も上昇機運にあったようですが、とまったというショックな報道があったわけであります。その意味では、中小企業の経営等については大変厳しいものがあると存じているわけでございます。
 先般国は30兆円に上る金融安定化特別保証により、貸し渋り対策を強化をしたわけでございます。このことは金融機関を通じまして、中小企業の経営安定に大きな役割を果たしたのではないかと思っております。県や市におきましても、ご承知のように制度融資を持っております。小口事業資金あるいは運転資金を確保する、あるいは節季資金なども出しているところでございます。このことは地方経済を考えて中小小売店の皆さんの安定化を図る、それを金融機関と調整をしながら実施をいたしております。このことについては江守議員もご承知だと存じておりますが、これを今切るようなことは私はできない。今後とも続けさせていただきたいと思うわけでございます。
 なお、調査をいたしますと、金融安定化特別保証は平成10年からスタートしたわけでございますが、利用件数は砺波市では約300件ぐらいございまして、延べ実行額は46億円あるわけでございます。それから、斡旋小口事業資金につきましては、現在656件、保証残高で19億6,000万円、前年同月比よりも3.7%の増となっているわけでございます。この小口事業資金につきましては、年々利用額が増加いたしておりますので、融資希望に応えられるように資金預託を議決をいただきまして進めさせていただいております。このこともご理解いただきたいと思います。またこの他にも国民金融公庫の経営安定資金や商工中金資金、地域産業対策資金、節季融資資金、それらの預託も確保させていただいて、中小企業者の経営安定のための支援を行ってきているところでございます。
 しかし、さらにということになりますと、市の資金では私は限度があろうと思う。やはり国政で金融制度を緩和してもらう。あるいは金融機関がもう少し良い指導をしていただいて資金も出すということが基本ではないかと思う。行政がお金を出すということは本当は正しいのかどうか、その辺を疑問に思っているわけでございます。
 なお、金利の軽減につきましては、斡旋小口事業資金が2%と低利で最も利用されておりますが、当市ではこの借入保証料の60%を助成しておりますので、県下でもいいほうではないかと思っております。それから、借り換えについても従来は厳しかったのでございますが、2分の1を償還することによってさらに借り換えをさせるという緩和措置をとっております。そのようなことで県内の市町村の水準に比べまして、より充実していると私はそのように感じているわけでございます。
 このように資金需要者の負担軽減にも努めていると思っておりますので、要望でございますけれども、さらに金利の軽減というのは私は限度があると思う。なお、金融機関は、このようなゼロ金利時代ですから、そのことについてもっと目を開いて貸付金利を考えていただきたい。近ごろの新聞発表によりますと、金融機関はもうかっているようでございますから、公的に私どもがそんなにどんどん出すことによって、金融機関だけが値上げする、金利を高くする、これは遺憾なことだと感じておりますので、ぜひ金融機関も頭を切り換えて全体の経済ベースをアップする意味で考えていただきたいというのが私の考え方でございます。
 次に、民間資金活力を活用してはどうかということでございまして、このことについては6月議会で寺島議員さんにもお答えをしたPFIでございます。PFIはおっしゃったとおり、民間事業者の資金、経営能力、技術能力によりまして公共施設の整備や公共サービスを行う新しい手法でございます。おっしゃるとおり、これからはそのような時代になるのではないかと思っております。ただし、PFIの推進のために小さい都市にとってそのことがいいのかどうか、ちょっと疑問な面もございますので、それらにつきましてのガイドラインなどを示すようにということで、市長会を通じて申し上げておりますが、もう少し勉強させていただきたいと思っているわけでございます。
 もちろん財政上の支援もすることになりますけれども、ただ財政規模の小さい4万都市では、このような適切な事業があるのかどうか。いろいろ調査をしておりますと、相当大きい空港ですとか、JRの駅舎を含めたようなことなどがあるようでございますけれども、ちょっとなじまないのではないか。ただしもう少し、このPFIの思想をもっと小さいところまで活用できるような制度改正があれば、私はおっしゃる思想を大いに活用してまいりたいと思いますが、当面はなじまないと存じているわけでございます。
 次に、市の単独事業をどんどんやれということですが、なかなかそうはいかないのが現状ではないでしょうか。
 先ほど高田議員にも申し上げましたが、大型事業も継続してやらなければならない問題もございますし、皆さん方からの市民のニーズに合った事業につきましても、これまで進めさせていただいているわけでございます。そこでさらに単独事業ということでございます。確かに単独事業をすることによって地域経済の活性化につながることは承知をしております。ただしそこまで手当ができるかどうかというのは、現状の歳入を見てもご理解いただけるのではないかと思います。ただし、環境対策や福祉対策あるいは市民生活に密着したものにつきましては、従来とも単独事業を進めてまいりましたので、このことにつきましてはこれからも進めさせていただきたいと思っております。
 ちなみに平成12年度の当初予算におきましても、単独事業費の構成比は16.4%で、補助事業よりも上回っております。もちろんこの裏には起債等がございますけれども、そのようなことを考えているわけでございます。お気持ちはよくわかりますけれども、そうどんどん単独事業をやるというわけにはまいらないのではないかと思っております。そのことをご理解をしていただきたいと思います。
 ただし、先ほども高田議員に申し上げましたが、21世紀の初頭の年でございますし、市民が明るく住み良いまちにするためにも、いろいろソフト事業などこれからも考え、そのことが経済向上にもつながればと思っておりますので、江守議員のお知恵を借りたい、このように存じておりますので、よろしくお願い申し上げます。
 雇用促進等につきましては、産業建設部長からお答えいたします。
 以上でございます。

◯議長(堀田君) 答弁を求めます。
 収入役 柳原和夫君。
  〔収入役 柳原和夫君 登壇〕

◯収入役(柳原君) ペイオフ解禁後の公金の運用についてどう考えるのかというご質問にお答えをいたします。
 ご承知のとおり、我が国経済のバブル崩壊後、大手銀行の破綻に対しまして公的資金の導入が実施されてまいりました。この時期に相呼応いたしまして、国では金融制度の抜本的な改正を図るため、大蔵大臣の諮問機関である金融審議会において、平成13年4月以降のペイオフ解禁を前提に、銀行法、預金保険法などの改正案が審議されてきたところであります。昨年12月の審議会最終答申を受けまして、政府は中小の金融機関ではまだ充分に財務体質の改善ができていないという理由で、今年2月ペイオフ解禁時期をさらに1年凍結し、平成14年4月とすることを閣議決定、この改正案が成立したところであります。江守議員ご指摘のとおり地方公共団体の公金預金は住民の共有財産であり、また公金預金を移動することで金融機関の破綻を助長する問題として、全国市長会あるいは全国都市収入役会などから国に対して公金預金保護の要望をしてきたところであります。
 そこで、今回の改正で地方公共団体の公金預金のうち、歳計現金を除く預託金、基金については平成14年3月まで、歳計現金については平成15年3月までペイオフを延長するとともに、公金預金を預金保険機構による保険金支払いの対象預金に追加するという結論を得たのであります。しかしながら、この措置も時限的なものであることから、ペイオフ解禁後において自治体の資金管理は自治体自身の自己責任において行わなければならないことになります。この保護対策を預金の性質別に検討する必要があります。まずは、歳計外現金のうち決済性部分について平成15年4月以降どうするかということ。次に、制度融資に係る預託金については、担保設定などを検討していく必要があること。各種基金については、自らのリスク負担による安全かつ有利な運用を行っていかざるを得ないということなどが考えられるわけであります。このことにつきましては、全国・北信越あるいは県内収入役会議等で意見交換を行うなど対応策を協議検討してまいったところであります。自治体が協力して安全な運用のシステムをつくるということも議論の対象になりましたけれども、現時点では具体的な手法がまだまとまっていないのが実情であります。
 自治省ではこの10月に、学識経験者や自治体、金融機関の関係者らで構成する地方公共団体におけるペイオフ解禁への対応方策研究会を発足させて議論を始め、来年3月をめどに結論を出すということで検討に入ったところであります。具体的対応策はその検討結果待ちでありますけれども、対策の方向性としましては、先ほども触れましたが、地方債と預金の相殺、制度融資預託金に対する担保権の設定、各自治体出資による預金保険制度の設置、あるいは金融機関、金融商品の情報判断に関する指標づくりなどでありますけれども、導入への課題はなお多いものと見られます。
 そこで、当市における各種基金の運用方法でありますが、従来砺波市においては特定目的基金、定額運用預金ともに他に先駆けまして、市内に営業店のある金融機関9行からレート見積りを取る入札方式をとってまいりましたが、来年度1年間もこの方法で運用を図ってまいりたいと考えております。いずれにしましても、平成14年4月にはペイオフ解禁が決まっておりますので、国の対応策の提示があればこれを参考とし、地方自治法第235条の4第1項「歳計現金は最も確実かつ有利な方法によりこれを保管しなければならない」との規定に則り、特に当面は確実を最優先に公金運用に当たりたいと考えております。
 実施に当たりましては、また議員各位のご意見等も賜ることがあろうかと存じますが、その折はよろしくお願いをいたします。
 以上でございます。

◯議長(堀田君) 答弁を求めます。
 産業建設部長 野村泰則君。
  〔産業建設部長 野村泰則君 登壇〕

◯産業建設部長(野村君) 江守議員ご質問のうち、雇用の促進についてご答弁を申し上げます。
 砺波地域は県内においても有効求人倍率は高いほうでございます。砺波公共職業安定所管内における有効求人倍率は本年10月が0.93、平成10年同月が0.79、平成11年同月が0.85ということで、比較しますと改善の方向にあるということであります。しかし、いまだ求職が求人を上回り、仕事が充分にないという厳しい状況が続いております。
 それから、雇用対策の根幹は基本的に国の役割となっております。市といたしましても、雇用環境の改善を図るため、公共職業安定所の合同就職説明会を後援し、また職業訓練学校の支援や中小企業退職者共済加入の助成など、各種雇用関連事業の充実に努めているところでございます。また、砺波広域圏事務組合といたしましても、「となみ野企業ガイド」を作成しております。ということで就職情報の提供に努めているところであります。
 それから、ご質問の国の緊急地域雇用対策につきましては、平成11年より3カ年にわたり実施することになっております。当市には1,660万円の事業配分があり、上水道水圧調査及び夢の平コスモス荘の利用向上対策に延べ13名の臨時雇用を図ることといたしております。
 それから、県立砺波工業高等学校における来春の就職内定状況でございますけれども、学校に求人を求めた企業数が263社であります。昨年から比べますと12社の増となっております。それから卒業予定者152名のうち、進学希望が68名でございまして、就職希望者は84名であります。その就職希望者84名のうち、現在のところ就職が内定している学生は81名でございます。ここ数年来に比べ、就職環境は徐々に改善が進んでいるようであります。
 以上でございます。

◯議長(堀田君) 4番 寺島良三君。
  〔4番 寺島良三君 登壇〕

◯4番(寺島君) お許しを得ましたので、通告に従い3項目について質問と要望をさせていただきます。市長並びに関係当局のご答弁を求めたいと存じます。
 初めに、ISO9000、14000についてお尋ねします。
 ISO9000、14000は国際標準化機構の規格として広く認識され、今や大手製造企業の取り組みだけではなく、流通業、サービス業、公共機関、中小企業、小規模企業まであらゆる業種業態に不可欠なものとなり、この潮流は無視できなくなっています。
 ISO9000認証取得のメリットは、品質保証のための責任、判断基準の明確化、品質システムの向上、品質不良、再発防止の徹底など品質向上につながり、ひいては企業の信用性を高め、同時に消費者の保護にもつながります。
 ISO14000認証取得のメリットは、大気、水質、騒音、振動、悪臭などの改善、廃棄物の削減、リサイクルなどの省資源、環境負荷の低減を図り、消費者を保護します。
 砺波市でも近年ISO取得企業が増えているように聞いておりますが、その現状はどうでしょうか。また市の指名においても考慮されていく点になると思いますが、いかがでしょうか。お尋ねいたします。
 行政においても21世紀の目標とすべき都市づくりを考える時、ISO14000は重要なキーワードになると思います。既にかなりの自治体で認証取得や準備実施中であります。散居景観の保全、田園空間整備事業の取り組みがなされている砺波市においても、環境問題は大きな課題であり、環境マネジメントシステム・環境ISOの認証取得が必要ではないかと考えます。これによる認証取得過程の実践的知識やノウハウを中小企業の環境ISOに対し支援、指導し、環境意識の向上や省資源・省エネルギーの技術向上が図れるものと思います。
 ISOはブームで取り組むものではなく、認証書1枚だけを追い求めるものでもありません。その目的をよく理解して効率的なシステム構築、運用、継続、改善を図っていくことが最も重要なことです。取得には費用がかさむことは否めませんが、省エネ、廃棄物削減、リサイクルなどの環境負荷の低減に取り組むことこそコストダウンにつながり、その効果は2倍、3倍にすることが期待できると思います。
 昨年の議会で、市長はISOの取得ではなく、その考えを行政に生かすと述べていらっしゃいますが、その取り組みの中でどのような施策が生かされているのでしょうか。市長の考えをお聞かせください。
 次に、学校週5日制導入についてお聞きします。
 21世紀に向けて教育問題が大きく問いただされ、次代を担うかけがえのない子供たち一人一人が健康で心豊かに育つ環境を整えることは、社会全体で取り組む緊急課題となっています。平成14年より完全週5日制が実施され、学校教育そのもののスリム化が言われているところです。それに伴い、家庭や地域社会の教育の重要性が問われています。
 学校では新しい学習指導要領により、週当たり授業時間が2時間削減され、それに併せて教育内容を厳選し、ゆとりの中で学習し、基礎、基本を確実に身につけさせることになっておりますが、反面、授業時間の減少に伴い学力の低下を心配し、学習塾通いがさらに増えることが懸念され、真のゆとりの教育になるのか不安が残ります。
 新しく導入される「総合的な学習時間」では、各学校で創意工夫をして子供たち自らが課題を設け行う学習や、ボランティア活動など社会体験を積極的に取り入れることなど、自ら学び自ら考える「生きる力」を育成することを重視するようですが、具体的にはどのような対応を考えていらっしゃいますか。また家庭内教育についてもお聞かせください。
 次に、下水道事業についてお伺いします。
 散居村を有する砺波市の下水道事業は、1戸当たりの管路線延長が長く、事業費が割高となることで、その普及率は29%と県内でも極めて低い状況にあります。平成11年に県との協議により下水道整備基本計画が見直され、市では下水道マップが作成され、庄川より東側地区は農業集落排水事業及び合併処理浄化槽として庄川より西側地区は公共下水道で整備するということになり、このうち10年以内に公共事業での整備が見込めない地域、東野尻、鷹栖、林、若林、高波の5地区については、本年4月より個人での合併処理浄化槽の設置に対して費用の一部を補助することになりました。当初、補助件数は46件と試算されておりましたが、12件の追加申込みがあり、本定例会にも下水道特別会計補正予算の申請がなされております。平成13年度においても本年度並みの予算化が必要になりますが、毎年特別会計補正予算を計上するような懸念が持たれますが、ある程度の枠を決めていくことも必要ではないでしょうか。またこの後、10年、15年と歳月を重ねていくと、5地区には合併処理浄化槽設置戸数が相当に増えるものと思われます。下水道計画許可地域になるまでの期間が読めない状況の中で、この補助制度をどのくらいの期間実施されるつもりなのでしょうか。またこの補助金は、下水道計画認可地域になった時、下水道負担金を納入し、下水道に接続するという条件のもとで支給されておりますが、小矢部川流域下水道に結ぶ2期幹線完成の暁には、地域の皆さんの理解が得られるのでしょうか。理解が得られない場合、補助金の返還もあるのでしょうか。お聞かせください。
 また、西側5地区以外の柳瀬、太田、南般若、庄下、五鹿屋、中野地区におきまして、基本的に公共下水道で行うことになっています。しかし、本管より遠方の家庭においての布設工事費は相当額が見込まれることなどから、市長はこのような地域にも合併処理浄化槽の設置補助が望ましいとのお考えをお持ちだと聞いております。もしそのようなお考えがあるとすれば、早期に発表すべきだと考えます。ぜひ市長の考えをお聞かせください。
 下水道の整備には膨大な費用と年月がかかるものですが、市民の快適な生活環境の確保と河川の水質保全を図るためにも、一日も早い下水道事業の推進をお願いして、私の質問を終わります。

◯議長(堀田君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 寺島議員にお答えいたします。
 ISOの取得等についてでございます。ご質問のとおり品質管理システムの確立、あるいは地球環境に配慮した事業活動を評価するものでございまして、取得されるとすれば企業の信用度も向上する。非常に好ましいことだと存じております。
 ご承知のことと存じますが、ISOはスイスのジュネーブに本部を置く国際標準化機構でございます。お尋ねの市内のISO認証取得企業数は、会議所の調査では、10月末現在でISO9000シリーズが11社、ISO14000シリーズが2社であり、その後、増加をしているようでございます。
 この取得企業につきまして、市の入札指名について考慮するのかということでございます。県の入札参加資格審査の中にはこのことも入ったようでございます。私どももISO認証取得があれば判断材料にしてまいりたい、このように思っております。
 このことは国も県もそのように進む方向でございます。第三者ですが、その企業の品質管理、それから環境面で対応するということですから、私はそのような位置づけをしてもよいのではないかと思っておりますので、入札参加については判断材料の一つに加えてまいりたいと思っております。
 そこで当市はどうなのかということでございます。先般の議会でもお答えをしておりました。私の指示によりまして、ISOを研究していただきました。そのことも行政事務改善につながりますので、勉強したところでございます。
 ISO9000シリーズについては行政サービスの水準の向上にもつながりますし、事務の効率化にもつながるわけでございます。従いましてなかなか厳しい要件がございます。職員の意識改革にもつながると思います。そのことが市民サービスの向上にもつながると存じておりまして、指示をして今日に至っておるわけでございます。
 なおまたISO14000シリーズにつきましては、環境問題に対する取り組みでございます。このことは職員のみならず市民全体の意識向上にもつながるものと認識をいたしております。行政上では幾つかのISOの制約がございまして、電気・水道料の節減やコピー用紙の節約、あるいは環境に配慮した物品の購入、資源の再生リサイクル、省エネ、いろいろございます。従いまして、職員間でもこの思想を念頭に置いて対処することが大事だと思います。
 ただおっしゃるとおり、認証の賞状をちょうだいするだけではいけません。もちろんその後もいろいろ制約があるようでございます。ただいろいろ調査をしてまいりますと、寺島議員のご意見にもございますけれども、相当の人がこれにかかわることになると思います。常にチェックをして、そのことのデータを出していくということになりますし、それからもし人がかかわらないとすれば、コンサルタントの料金もばかにならない。実は大きいのであります。そのうえ上納金なども納めなければならないので、役所として本当に──確かに他の役所は取っておられるところがございますが、なじむのかどうか。私は、先般もお答えしましたように、ISOの精神を活用して品質管理、環境に対する認識を高める、この精神だけは大事にしてくださいというように思っております。そういうことで、同じ答えになると思いますが、私は今、賞状をもらう、取得をするということまで決断をしておりません。そのことをご理解いただきたいと思っているわけでございます。
 ISOの趣旨についてはそのように理解をしておりますし、引き続きいろんなデータなどもちょうだいをしておりますので、それを指針にして市の行政に反映させていただきたい、このように思っている次第でございますので、せっかくの質問でございますけれども、前進しておりませんので、再度ご理解をいただきたいと思います。
 なお、その他の質問につきましては、教育長及び水道部長からお答えをいたします。
 以上でございます。

◯議長(堀田君) 答弁を求めます。
 教育長 飯田敏雄君。
  〔教育長 飯田敏雄君 登壇〕

◯教育長(飯田君) 寺島議員さんの質問にお答えします。
 議員さんの言われるとおり、完全学校週5日制は平成14年度より実施されますし、おっしゃるとおり授業時数の削減等に伴い、一部において学力が低下するのではないかという懸念の声もあることを聞いております。
 新学習指導要領では、これまではややもすれば知識の詰め込みのみに追われ、子供の意欲や関心をないがしろにし、その結果、充分に理解できないままで小学校あるいは中学校の課程を終了している子供もいたわけでございます。このような状態を改め、確実に基礎、基本を繰り返し学習することにより、学力が定着することを考えております。
 「総合的な学習の時間」は、各学校が創意工夫し、生きる力の育成や学び方やものの見方、考え方、これらの習得をねらいとしておりまして、各教科で身についた知識や技能を相互に関連づけ、横断的、総合的な学習活動を目指すものです。
 議員さんも申されたとおり、「生きる力」とは、自分で課題を見つけ、自ら学び自ら考え、主体的に判断し行動して、より良く問題を解決する能力などができる力でございます。そのためには、自らを律しつつ他人と協調し、他人を思いやる心や感動する心の育成を重視しております。砺波市の小中学校全校では平成14年度からの実施に備えて、本年度より移行措置として総合学習に取り組んでいるところであります。実施に当たりまして、学校内において重点を置いて取り組んでいることは、まず校内の指導組織や指導体制の整備をすること。教職員の意識を高めるための研修を深めること。具体的に授業研究を通して研究を進めること。年間指導のカリキュラムの作成をすること。保護者や地域社会への説明、啓発、以上のようなことに取り組んできた状況下での課題等を検討しながら、学校、地域、家庭等と連携しながら進めてまいりたいと考えております。
 家庭教育については、家庭教育はすべての教育の原点であります。これが最も重要な教育であります。そのため、基本的な生活習慣や態度の育成、基本的な価値観の醸成を核に据えて取り組んでいかなければならないと考えております。
 現在、総合学習については、今年度が正式な移行措置で全校が一斉に取り組んでおりますが、その事前の研究としては、2年前から既に始めております。平成14年度からの完全実施についてはもっと深めていかなければならないというのが現状でございます。
 以上です。

◯議長(堀田君) 答弁を求めます。
 水道部長 老 壽一君。
  〔水道部長 老 壽一君 登壇〕

◯水道部長(老君) それでは、寺島議員さんの下水道の推進に関連いたしましてお答えいたします。
 まず合併処理浄化槽の補正に伴います今後の対応について等の中で、1番目は枠を設けないで設置すると10年間で相当数に増え、公共下水道事業を実施するときに住民の理解が得られるのか。2番目には幹線より遠方の家庭について合併浄化槽の設置補助の考えがあるのならば早く発表すべきではないかという、大きくは2点の質問ではなかったかと存じます。
 まず1番目につきましては、本年4月から11月末までに合併処理浄化槽を設置された方の申請件数は46件で、補助金額にいたしまして2,188万5,000円となっております。今後設置を希望される方を建築確認申請等で把握しております件数が、5人槽、7人槽合わせまして12基と見込んでおります。当初予算額2,220万円と、この12基分を精査いたしまして、本定例会でその差額472万2,000円を予算計上させていただいたところでございます。
 申請書等の受付につきましては、国の予算づけとの関連もありますので、残りの枠が少なくなった段階で次年度まで待てる方はしばらく待っていただき、新築、増築など待てない方を優先しているところでございます。
 本事業は本年から初めて実施した事業でもありまして、当初予算の段階で設置件数を予測しがたい状況でありましたので、次年度はできる限り適正に把握いたしまして予算計上をいたしたいと考えております。
 また、この合併処理浄化槽設置補助制度につきましては、10年以内に下水道整備が見込めない区域において、生活排水による公共水域の水質汚濁を防止する趣旨で暫定的に設置した制度でありまして、庄川の西側の区域が順次整備を終え、下水道事業認可区域となったときは補助対象地域から除外されますので、個人設置の合併浄化槽での整備は限界があると存じております。
 なお、2期幹線が完成した時には、公共下水道へ接続していただくという誓約もいただいておりますのと、合併浄化槽の耐用年数は30年と言われておりますが、ブロアや内部機器は5年から10年で取替えが必要となってまいりますので、その更新時に接続していただけるものと存じております。
 2番目でございますが、庄川より西側で今後10年以内に下水道整備を予定しております区域につきまして、基本的には特定環境保全公共下水道事業で整備することにいたしております。建設コストの縮減も考慮いたしまして、特環区域であっても集合処理を効果的に補完できる箇所については、自治省方式の個別排水処理整備事業で整備いたしたいと存じております。
 なお、個別排水の具体的な設置家屋につきましては、早期に決めますと実施までの期間に住宅建設がなされたり管路設計の変更も予測されますので、実施設計の段階で各地区に設置していただいております下水道推進協議会と協議いたしまして、地域住民にも充分にご理解を得たうえで整備を進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

◯議長(堀田君) この際、暫時休憩いたします。

 午後 0時01分 休憩

 午後 1時02分 再開

◯議長(堀田君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 3番 齊藤源秋君。
  〔3番 齊藤源秋君 登壇〕

◯3番(齊藤君) お許しを得ましたので、通告に従い市政一般についての質問と若干の要望について述べさせていただきます。
 1点目は、とやま国体を終え、今後のスポーツ推進についてであります。
 2000年とやま国体は、富山県が男女総合天皇杯、女子総合皇后杯とも初優勝し、大会運営もスムーズに進み、ミレニアムを飾る祭典は盛会裏に終わったことは大変喜ばしいことと思っております。
 当市においても国体開催に向け、平成8年6月に準備委員会を発足させ、平成9年8月に実行委員会に移行し、事務所体制、運営体制、選手強化体制等について検討、協議を重ねられ、国体開催方針を「市民総参加による心温まる大会」「活力に満ちたふるさとづくりを推進する大会」「生涯スポーツを推進する大会」「心のふれあいを深める大会」の4点を基本として、厳しい経済情勢の中で簡素な運営を目指して大会を企画し、平成11年にはリハーサル大会を開催、市民総参加への協力体制やPRが各種行われ、本大会への詳細な実施計画が再構されたと伺っております。
 さて、本大会の夏季大会では、秋篠宮殿下御夫妻をお迎えしてのボウリング競技会、秋季大会はバスケットボール、軟式野球、ラグビーフットボールの3競技会は、立派な運動公園で好天に恵まれた中で実施され、心のこもった歓迎が遠来の選手、役員方にも喜んでもらえたすばらしい大会だったと思っております。
 また、秋季大会に先立って行われた「大会旗・炬火リレー」は、快晴の10月10日、市内17地区より一般公募を含め133名の走者によって、市民の大会への期待や願いを込めて市内全地域を回り、大勢の歓迎と熱烈な応援を受けてリレー隊が駆け抜けたのもとても印象的でありました。
 歓迎装飾では飾花プランター、手づくりのぼり旗の配置、各地区ごとの沿道除草や清掃が徹底されるなど美しい環境が整えられました。競技会場では、学校から児童生徒、各地区からは大勢の市民が連日参加して、遠来の選手たちにも温かい応援がなされておりました。参加した市民からは、「こんなことでもないと、この立派な会場に来ることがないし、全国から集まった強い選手の試合が見られんかった」などなど、すばらしい競技会場と熱気のこもっった試合を観戦し大変満足そうでありました。
 また、会場内に設けられたビッグテント内での休憩所、観光物産や湯茶接待、特産の大門素麺の提供も大変喜ばれておりました。
 開始式では、幼児、児童生徒のマスゲーム、太鼓・民謡の団体、婦人会、新体操グループ等々の公開演技が披露されたことにより、大会機運が一層盛り上がり、選手はもとより応援に駆けつけた市民ともども楽しむことができ、すばらしい企画でありました。
 このように綿密な計画のもとに開催された2000年とやま国体は、数々の思い出を残して終了しましたが、このすばらしい大会を企画し、運営に当たられた関係の皆さんに心から敬意と感謝している一人であります。簡素化や開催方針などから、実行委員会会長を務められた市長のご所見をお伺いしたいと思います。
 次に、今後のスポーツ選手育成と地域のスポーツ振興についてお伺いします。
 昭和39年の新潟大会より、開催県が勝つのが当たり前のような中で、本県の男女総合初優勝は、少年や企業チームを「育てて勝つ」という目標を達成したのだと言われております。当市在住の市指定強化選手は15種目35名であり、指導者養成事業、選手育成事業の練習会、県外選手との交流試合、技術講習会などに積極的に参加させ、強化活動を行って力をつけ、今大会の初優勝への一役を担ったもので、国体が終わったからといって、優秀スポーツ選手や指導者の育成に手を抜いてはならないと考えます。この国体を機会に、市民一人一スポーツをさらに推進するためにも、指導者として大切な人材なので、さらにこの事業を拡大し継続していく必要があります。
 また、現在進行中の地区体育館の建設を一日も早く進めることや、地区の体育振興を担いスポーツの技術指導やアドバイスをする体育指導委員は、現在65名委嘱されておりますが、各地区2名程度増員し、子供から高齢者までのコミュニティづくりに汗を流してほしいと考えますが、このことについてお尋ねします。
 また、整備されたスポーツ施設の利用増大についてお伺いします。
 国体を機に県西部体育センター、温水プールの完成やサッカー、ラグビー広場、野球場の照明、駐車場の整備ができ、すばらしい運動公園が完成しました。この施設を市民が利用する機会を増大していかねばと思います。
 市民が観戦して楽しめる各種スポーツ大会の誘致をはじめ、市民が一堂に会して行う体育行事や各種団体のスポーツ大会などを開催してほしいと思います。
 しかし、この施設に集うには、公共交通機関を利用しなくてはならない児童生徒や高齢者があります。公園前には市営バス停留所があり、庄東・市総合病院方面へ1日4便通っておりますが、土曜日は1便運休、日曜・祝祭日は全便運休となっておることと、市内の限られた地域の人々だけしかこのバスを利用できない現状であります。土曜・日曜の運動公園行き市内巡回バスの運行が急務と考えます。特に、夏休み中の児童生徒が、雨天や雷鳴あるいは雷雲の日でも温水プールや海洋センターのプールが利用できるよう巡回バスを配車してもらいたいと思います。
 次に、国体で培った市民のボランティア活動の継続について伺います。
 「花と緑のきれいな砺波市」「遠来の選手にも応援しよう」など、市民がボランティアや競技役員、観客としてこんなに大勢参加したイベントは例がなく、まさに市民総参加の国体だったと思います。
 炬火リレーの声援、競技会場での応援、開始式での公開演技、会場・駐車場案内、沿道の草刈り・清掃、飾花プランターの管理、会場のごみ拾いなどなど、子供たちからお年寄りの皆さんまで多くのボランティア活動が実施されました。私はこのように盛り上がった市民の自発的な心を、今後のいろいろなイベントにも活躍してもらう計らいをお願いしたいと考えます。
 花いっぱい運動は今後も継続し、「一家庭2プランター栽培」を奨励し、市の花チューリップや地域の花サルビア、マリーゴールドなどを地域で選定し、それぞれの家庭や地域で栽培、観賞すればと思います。
 また、地域の美化清掃活動は、5月のごみゼロの日を改め、春の江浚いとごみ拾い、夏・秋の最も雑草の伸びるころに、沿道の除草とごみ拾いを展開し、年間3回は市民総出によるボランティア美化活動を実施したらと思いますが、当局のお考えをお尋ねします。
 2点目に、生涯学習高校についてお伺いします。
 明年度より生涯学習高校に改編される砺波女子高校は、定時制の単位制と生涯学習機能を持っているのが特徴とのことであります。過日、体験入学会や学校名案「となみ野」の発表がありましたが、新しい学校のシステムなどが中学生とその保護者に充分理解されているのでしょうか。生徒は自分の都合で午前・午後・夜間の好きな時間帯を選んで1日4時間授業を受けることができ、3年ないし4年間自分のペースで単位が履修できるとのことであります。また、一般人が受講する生涯学習講座を高校生が受講すれば単位として認定するなど、新しいタイプの学校に改編されるようですが、進学を控えた中学生や保護者に適切な指導助言がなされているものと思いますが、現状はどうでしょうか。生涯学習高校「となみ野」の教育方針、学科構成、カリキュラム、取得できる資格などについてお伺いします。
 また、市内の進学を控えた中学生への説明会、高校訪問、体験入学参加の現状と、併設される社会人向けの県民カレッジのPRはどのようにされているのかお尋ねします。
 3点目に、庄東地区の井戸枯れ現象についてお伺いします。
 10月に入って、庄川右岸堤防沿いの集落で井戸水の出方が細くなったり、出なくなった民家が9世帯あると報道されております。飲み水をはじめ生活全般を井戸水に頼っている家庭もこの地域にはかなり多いため、早急に実態を調査し、その原因を明らかにしなくてはと思います。9月中旬から始まった庄川右岸での護岸災害復旧工事が影響しているのではないかとも言われておりますが、このことに関して、関係民家への調査の現況や護岸工事の概要などについてお尋ねし、私の質問を終わります。

◯議長(堀田君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 齊藤議員にお答えいたします。
 先般の2000年とやま国体を終えての所見を求められましたので、申し上げたいと存じます。
 第55回国民体育大会2000年とやま国体におきましては、夏季大会「大会旗・炬火リレー」あるいは秋季大会の開催に向けて、各大会に式典や競技会場に市民が多数参加をいただきまして、また、競技の運営に関しましても、競技団体の皆さんにも円滑に執行をしていただきまして、盛会裏に終わりましたことを、市民の皆様にお礼を申し上げたいと存じておる次第でございます。
 国体開催に当たりましては、簡素・効率化を心がけてまいりました。従いまして、手づくりで選手、役員をお迎えしよう、また市民総参加による心温まる大会にしようという基本方針を進めてまいったところであります。
 具体的には、「市民憲章」あるいは「健康都市宣言」それらの実践も兼ねてやろうということでございます。昨年は、リハーサル大会以来さらに準備を進めてまいりましたが、特に歓迎に当たりましては、花いっぱい運動、スタンドいっぱい運動、地域もきれいにしようということで、皆さんに参加をしていただきました。さらに、児童生徒の皆さんにも参加をしていただきましたこと、そしてそれが市民一丸となって展開された、このように存じておるわけでございます。子供たちとチームの選手たちが交流などをして、そのことで選手、役員からお礼をちょうだいしたという好ましい状況もございます。
 そこで、簡素化の所感でありますけれども、先進県でもいろいろやっておったようでございますが、私どもとしては特別接待や市の主催のレセプションを全部廃止いたしました。ただし、市民こぞって歓迎をするということを旨といたしまして、過剰なサービスを避けて、皆さんが参加してつくるという形で装飾や接待などをいたしたわけであります。
 いずれにしましても、競技会場が盛会であったこと、多くの市民が足を運んでいただいた、そして市民一人一人が心に残る大会になったのではないか、このように存じております。
 今後、この市民運動のうねりが地域活性化に向けて継続し、広がりを持つことを期待しておりますし、なおまた、今後のスポーツ振興にも寄与したのではないか、このように思っております。健康で明るい地域の発展する大変いい機会になったものと存じておる次第でございます。
 次に、国体で培ったボランティア活動の継続について提案がございました。ごもっともだと思います。
 今国体及び炬火リレーを運営する実施本部では、飾花や会場準備、リハーサルを含めて、実人員で6,500名余り、延べで1万2,000名参加していただいた。そして会場における地域や学校による市民の応援は、実行委員会で把握している限り1万1,800名余りになったのではないか。そして多くの皆さんにボランティアとしてご協力をいただきました。皆さんの参加する心が大切であり、おっしゃるとおり、今後もこの市民運動が継続され、広がりを持つことを念願し、期待いたしておるところでございます。
 そこで、ご提案のありました砺波市は花のまちでございますし、花いっぱい運動や地域美化活動の推進を図ってまいりたいと考えております。特に、花いっぱい運動では、各地区や学校に管理をしていただいたプランターをそれぞれお返ししており、地区の「花と緑の銀行」を中心に、今後活用していただければありがたいと存じております。このことが、自らの美化と環境浄化につながるものと存じております。
 また、明年は国際ボランティア年であります。このことが広がることを私は期待をしておりますし、そのように誘導することも大切だと思っております。
 地域美化におきましては、ごみゼロの当日だけでなく、何回かの設定も考えるようにということでございます。そのとおりだと思いますが、今後ごみ対策市民会議などと充分相談をいたしまして、ご趣旨に沿うように努めさせていただきたいと思います。
 次に、井戸枯れの現況等についてお答えいたします。
 深さ6ないし8メートル程度の浅井戸に障害が生じていることについて連絡をいただいております。その原因については明確ではございませんが、現在施工されております庄川の護岸災害復旧工事によるものではないかということでございまして、工事を進めております建設省では、工事との関係を解明するため調査を開始されました。また、富山県においても、今回の地下水障害の原因を解明するために調査を開始されたわけでございます。
 砺波市としては、この井戸枯れ等につきまして、すぐ上部団体に連絡をしております。従いまして、工事内容あるいは実態等につきましては、建設省と富山県の調査報告を待っておるところでございます。調査報告が出た段階で、そのことについては円満に対処してまいりたいと思っております。
 なお、生活水の支障となる関係者につきましては、仮設の水道を布設するなど、安全な生活水の確保に努めておりますことを申し添えておきたいと思います。
 その他、社会体育、生涯学習高校等につきましては、教育長からお答えいたします。
 以上でございます。

◯議長(堀田君) 答弁を求めます。
 教育長 飯田敏雄君。
  〔教育長 飯田敏雄君 登壇〕

◯教育長(飯田君) 齊藤議員さんの今後のスポーツ選手育成と地域のスポーツ振興についてという質問、それからスポーツ施設の利用者増大について、併せて生涯学習校について、この3点についてお答えいたします。
 現在、市では優秀スポーツ選手育成事業として、各競技会でのスポーツ講習会や交流試合、指導者研修会等に対し、財団法人砺波市体育協会へ事業委託を行っております。ご指摘のとおり、競技スポーツはもとより、生涯スポーツにおいても指導者のウエートは大きく、指導者によってスポーツの振興が大きく左右されると言っても過言ではありません。そのため、今後も事業を継続するとともに、指導者の身分保障についても支援していきたいと考えております。
 地域体育館につきましては、現在、栴檀野地区において施設を計画しており、学校体育館や社会体育館のない地区においては、今後順次建設を進めていきたいと考えております。
 また、体育指導委員につきましては、定数は65名であり、地域のスポーツ行事の企画運営から実技指導まで、幅広い分野で活躍いただいております。現在、各地区には女性1名を含め3名以上の体育指導委員がいらっしゃいます。人数的には県内では富山市の300名、高岡市の140名に次いで当市が多く、県内では体育指導委員1人当たりの人口割は最も多い状況であります。しかしながら、このたびの国勢調査では人口が増加しており、今後地区バランスも考慮に入れ、検討していきたいと考えております。
 次に、スポーツ施設の利用者増大についてでございます。
 国体終了後、整備した体育施設をいかに有効利用していくかが今後の大きな課題と考えております。使用していただくためには、まず施設を理解してもらい、一度でも多く足を運んでいただくこと、そしてスポーツに親しんでもらうことが大切だと考えております。そのためのきっかけづくりとして、来年度にはスポーツイベントの日、仮称でございますが、「スポーツフェスティバル・イン・となみ」を設定し、市内の体育施設を無料開放するとともに、各種スポーツ教室の開催やニュースポーツの講習会、さらにはNHKのラジオ体操などの誘致にも積極的に取り組んでいきたいと考えております。
 次に、総合運動公園への巡回バスについては、現在、市営バスで平日4便運行していますが、利用者はほとんどいないのが現状でございます。
 今日の車社会の中で、温水プール等の利用者のほとんどは自家用車での利用であり、高齢者や小中学生等については、家族の送迎あるいは仲間同士での乗り合わせなどが大半でございます。また、巡回バスを運行してもそれぞれ利用時間が異なるため、多くの皆さんが希望時間に利用していただくことは極めて困難だと考えております。
 以上のことから、巡回バスの運行については、いましばらく時間をかけて検討していきたいと考えております。
 次に、生涯学習高校についてでございますが、ご承知のとおり県教育委員会は、来年度から砺波女子高校と新川女子高校を改組して、生涯学習高校とすることとしており、砺波女子高校については、校名は(仮称)「となみ野高校」となっております。
 この生涯学習高校は、近年、高校生の関心や能力などが多種多様となっている一方、社会の変化や余暇時間の増大により、社会人のための学習機会の充実が求められていることに対応しようとするもので、具体的には定時制単位制高校と県民生涯学習カレッジの地区センターを併設し、高校生と社会人がともに学ぶ教育機関として開設されるものです。
 高校の部分では平日に授業が行われ、そこでは社会人も授業を受講できるようになります。一方、地区センターでは、県民カレッジ専門講座などが土・日や平日夜間を中心に行われ、ここでは高校生も受講でき、一部は単位として認定されます。
 従来、県民カレッジは、富山市の県教育文化会館で開設されていたため、砺波地方からの受講が困難でした。今回の生涯学習高校の開設により、住民の皆さんの学習機会が飛躍的に増大することとなり、大変好ましいことと考えております。
 この県民カレッジに関するPRにつきましては、具体的な講座の内容や日程が明らかになった時点で、広報などにより周知を図りたいと考えております。
 高校の学科には、普通科と総合福祉科が設置され、総合福祉科ではホームヘルパー2級の資格と、介護福祉士の受験資格が取得できることになります。
 校訓としては、まず「発見」これは新たな自分の発見、次は「挑戦」新たな自分への挑戦、「創造」新たな自分の創造、この3点が校訓として掲げられる予定と聞いております。
 大きな特徴として、単位制であり、自分の目的や関心に合わせて時間割がつくられることと、入学は4月と10月、卒業も3月と9月の2回あることなどが挙げられております。去る7月には体験入学が行われ52名が参加し、うち砺波市は3名が参加しています。10月から11月にかけて行われた高校説明会には、砺波市から生徒、保護者合わせて約290名が参加しております。中学生、保護者への指導助言については、このような特徴、校訓などを生徒、保護者ともによく理解していただいたうえ、高校ともよく連絡をとりながら行いたいと存じております。
 以上でございます。

◯議長(堀田君) 2番 柴田 智君。
  〔2番 柴田 智君 登壇〕

◯2番(柴田 智君) お許しを得ましたので、通告に従い市政一般の中で4項目に関する質問と提案をさせていただきます。
 多年念願となっておりました若林ふれあい健康センターは、各方面のご配慮により順調に工事が進められ、12月23日の竣工式を待つばかりとなり、スポーツ体力づくりの殿堂として、子供からお年寄りまで幅広い年代の住民が集う交流の場にしたいと待ち望んでいます。
 また、2000年とやま国体ときらりんぴっく富山は、多くの感動と思い出を残して終わりました。市民の皆さんには式典演技や市民総参加の花いっぱい運動、地域美化活動と多くのボランティア活動に支えられてきました。11月26日には2000年とやま国体の成功を祝って「市民運動感謝の集い」があり、喜びを得たところであります。
 さて、ボランティアセンターの活動についてお尋ねをいたします。
 現在、当市では、社会福祉協議会にボランティアセンターが設置され、26ボランティアグループと80人の個人ボランティアが登録専属のボランティアコーディネーターを配置して、ボランティア活動の推進拠点としてその役割を担っています。福祉を中心としてさまざまな活動が行われていますが、どちらかと言えば、社会的に恵まれない人々への献身的な奉仕活動というイメージが強く、福祉分野としてとらえる傾向がありました。
 しかし、今日では、市民による地域や社会に対するボランティア活動は、福祉のみならず、まちづくり、国際交流・協力、環境、生涯学習、体育、交通安全、保健衛生、災害などさまざまな分野の中で広がり、年々活発になってきています。
 先ごろ経済企画庁は、ボランティア活動に参加したいという意欲が高まっているとする、平成12年度国民生活白書を発表いたしました。国民の4人のうち3人が何か社会に役立ちたいと考え、3人に2人は積極的に参加意欲を持っています。
 北陸のボランティア参加率は、石川県が30%、富山県が29%と、全国平均25%を上回り、しかも増加傾向にあります。これをボランティア活動の盛んな欧米と比較すると、最近ではアメリカが56%、イギリスが48%と日本のほぼ2倍の割合であります。日本でも活動意欲のある方が増加しています。
 特に最近、愛知県での東海豪雨による災害には1万8,000人のボランティア、3万本に上る清掃用具等で地域全体が復興するなど、NPOの活動の新しい流れの中で、市とボランティアやNPOとの協動のあり方やその条件整備など、従来の考え方では対応し得ない新しい課題も出てきています。
 当市の砺波市文化協会、財団法人砺波市体育協会等、各種団体が法人格を受けることで社会的な認知度をアップさせ、会員増加を図る目的もありますし、職員の新たな雇用の場につながるNPOの法人化申請の必要があると思います。来年は国際ボランティアの年であります。基本構想第6節の市民が主役のまちづくり構想の中で、早急に砺波市ボランティア活動支援基本指針となるものを立ち上げ、とやま国体で市民が感じ得た喜びをまとめ、21世紀への市民参画によるまちづくりの担い手として考えていただきたいと思いますが、安念市長はどのようなお考えなのかお伺いいたしたいと思います。
 次に、在宅福祉の現状につきましては、まず介護保険の適用分として、4月から9月分の月平均在宅サービス実績は、訪問介護は1,475回、訪問入浴介護が18回、訪問看護が181.7回、訪問リハビリテーションが0回、デイサービスが1,809.2回、通所リハビリテーションは493回、小計2,302.2回、ショートステイでは、特養が348.3日、老健では19.2日、療養型では3.3日、小計370.8日、月平均取り扱い状況であります。
 現在、職員数は、在宅福祉係7名、ホームヘルパー24名、訪問看護係が4名の職員できめ細かな福祉医療を進めていますが、毎日毎日の記録と事務的資料づくり等、職員に対する作業が多すぎるのではないでしょうか。今後は介護者が増えても減ることはないように思われます。これからの手法として、ヘルパーの増員、事務手続の簡略化、民間への委託等が考えられますが、福祉のまちづくりの推進については、市民は第7次総合計画の市民意識調査の結果の中では、「砺波市を豊かで住み良いまちにするためには」の問いには、「社会福祉の充実」32.8%、「保険医療体制の整備」30.9%、「老人福祉対策としてはどんなところに力を入れるべきか」については、「在宅福祉サービスの強化」33.1%、「年金制度の充実」30.4%、高齢者福祉に対する市民の意識が高いように思います。民生部長は現状を見て、第7次総合計画の中でどのようなお考えをお持ちなのかお伺いいたします。
 次に、北部地域総合福祉施策につきましては、9月定例会で市長より総合計画に位置づけていきたいとのご答弁をいただいているところでございます。第7次砺波市総合計画の中で、「健康で生き生きとした暮らしの実現」の中で、「総合的な福祉サービスを提供する福祉施設を地域バランスを考慮し北部地域に建設します」と、基本計画に施策として挙げていらっしゃいますが、計画策定作業が進む中で、どのように具体化されているのでしょうか。差しさわりのない範囲内でお示しをいただきたいと思います。
 次に、砺波型農業について、今回初めて勉強させていただきますが、私は第2種兼業農家の立場からお尋ねいたします。
 平成12年度の農作業もほとんど終了いたしましたが、農家は来年にかける夢がなかなか持てない状況になっております。今回のように生産調整、目標面積的には100%達成していても、作況が100を超えればその分だけ来期への転作率が上昇します。農林水産省は9月28日決定事項として、「平成12年緊急総合米対策」として、平成13年度の米の生産調整規模については、平成12年の生産調整目標面積96万3,000ヘクタールに加え、25万トンの需給改善のため緊急拡大として5万ヘクタールを行う平成13年度のガイドライン並びに生産調整目標面積が決定されました。
 砺波市平成13年度の生産調整目標面積は13万4,290アール、うち緊急拡大として9,700アール、うち従来分は12万4,590アールの数値目標が与えられ、市としての緊急拡大9,700アールについての作物について、麦や大豆の基幹転作作物として今までどおり行政で地区に配分をなされるのか。展望が開けず減反に努めてきたが、働けば働くほど赤字になると不安感が広がっている。そしてまた専業農家の組合員の方は、転作率を専業農家と兼業農家との格差をつけてほしい、また同率では作業性を考えても回っていくことができない。現在の比率を和らげていただければ、少しでも明るさも見えてくるのではないか。なお、兼業農家の方はサラリーマンをやりながら耕作されています。農業法人格は人件費も下げ、コストも限界まで下げ、収入も以前より少なくなったなど、農業の厳しい現状を訴える声と経営形態の違いによる農政への対応の違いも出始めてきていますが、砺波型農業推進のため転作作物の選定と転作率の格差導入について、安念市長の考えをお伺いいたします。
 次に、米消費の拡大について、食生活の欧米化等により、米生産者ですら米飯を食する回数に変化が起きているように思います。日本人の体は欧米人と違い、穀類を主食とする体型になっています。小腸、大腸の長さは欧米人より数メートル長いと聞かされています。パン食、肉食を主食とする場合には、穀類食よりも消化が良く、小腸で食べたものはこなれ、血となり肉となりエネルギーとなって体に蓄積され、大腸あたりでは食物がかすだけとなり、大腸の働きがなくなり、ガスだけが吸収され、血液を汚し、病気の発生につながりかねません。パン、ハンバーガー等は大変現代社会に合った食事だと思いますが、私の意見としては、4万市民の皆さんが月に1回パン食を取りやめ、1合(160グラム)の米飯食にしていただければ、月に6,400キログラム、12カ月で7万6,800キログラム、俵数にすれば1,280俵のおいしい砺波米の消費拡大にもつながり、米飯食事をとることで体の血液循環も良くなり、病気の発生も抑え、医療費の軽減になります。大人社会から食生活改善に努めるべきであると思います。行政も米消費拡大のPRに補助を出してでもなすべきであると思っております。
 次に、球根、野菜などの販売について、来年の4月から農薬・化学肥料を使わない有機農産物を証明、表示する有機認証の制度が動き出します。改正JAS(日本農林規格)法によるもので、有機の偽表示を罰するものです。国、県は環境にやさしい農業を支援しています。有機農業は安全な農産物を供給するだけでなく、環境に最もやさしい化学物質で土や水を汚さず生態系も豊かにする有機農業が広がれば、国民が恩恵を受ける農業の多面的な機能はますます多くなり、21世紀には安心を求める消費者ニーズの高まりと、環境保全型農業の取り組みを砺波型農業の中に組み入れ、民間とタイアップし、人が集まるフラワーランドとなみ周辺や市街地などにおいて、安心、安全で生産者の顔の見える農産物の直販所を設け、販売の強化を図るなどの考えをお伺いいたします。
 次に、農業公社の現状について、21世紀に向け砺波市農業の指針であります「アグリとなみ21」創造プランが策定中であります。基幹転作作物への生産資材・機械等のリース制で、コストの削減の恩恵が大小の規模を問わず与えられる政策を講じていただきたい。農業公社設立について、安念市長はどのようなお考えをお持ちなのかお聞かせ願いまして、私の一般質問を終わらせていただきます。

◯議長(堀田君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 柴田議員にお答えいたします。
 冒頭に若林ふれあいセンターの建設をお祝いされたわけでございますが、ちょうど国体を記念した年でもございまして、そのことも含めまして、立派に運営していただくようにお願いを申し上げておきたいと思います。
 さて、最初は、ボランティアセンターについてでございます。
 柴田議員ご指摘のとおり、社会福祉協議会に設置をしておりまして、福祉分野を中心として活動が行われておるわけでございます。先般もボランティアフェスティバルを開催いたしまして、ボランティアの理解を広く市民に紹介をさせていただいたわけでございます。
 ボランティアは、純粋な個人の自発的な活動もありますが、柴田議員も申されたとおり、各般にわたるボランティアがあるわけでございます。町内会もそうでしょうし、婦人会あるいは児童クラブや老人クラブ、それぞれの皆さんも一貫してボランティア活動に参加をしており、そして活動の一環として地域社会に貢献をされておりますことを本当にうれしく存ずるわけでございます。
 また、企業においても社会貢献活動ということでそれぞれ取り組んでおられますし、さらに学校においても教育の一環でしょうか、ボランティア活動にも取り組んでおられます。ご意見のとおり広がりを持っておりますことは、よく承知いたしておるところでございます。従いまして、福祉分野だけでなくて、教育や文化、観光あるいは環境、そういった面での広い分野がございます。
 ご提案のボランティア活動支援基本指針をつくったらどうかということでございます。確かに日本はまだボランティアという認識が足りないような気がいたします。先般、私はオタワにありますカナディアンチューリップフェスティバルを見学させていただきました。あそこのチューリップフェスティバルは全部ボランティアで計画され実行されております。なおまた、その実行者に対して皆さんが協力する、それもボランティアだと思います。敷地を提供したり、自動車を提供したり、あるいは順番を組んでその作業も手伝う、それぞれお会いしてまいりました。私どもの通訳もボランティアで来ておりました。そういう意味で、ボランティアによるそういう大きい世界的な祭りまでおやりになっているということでございます。
 従いまして、日本はまだまだその域には達しておりませんので、ぜひこの認識をまず広めていただくことが大切ではないか、ご意見にもございましたように、そのように発展すればと思うわけでございます。
 私は、何もかも行政だという時代ではないと思います。21世紀は確かにボランティアの時代だと。その意味で21世紀初頭が「国際ボランティア年」ということで、国際連合でもお決めになったわけでございます。従いまして、先般も雑誌に出ておりましたけれども、NPOをはじめとして国の指針も ──新しい省庁ができますが、おそらく示されるのではないか。従いまして、柴田議員からおっしゃるようなこと等につきましても、市としては今後指導してまいりたい。なお、その間は社会福祉協議会でそれぞれ指導助言をいただければありがたいと思います。
 なお、NPOの法人化等については、これは役所が法人化しなさいというようなものではございませんで、やはりボランティアはボランティアとしてこうあるべきだと思ったら、そのような法人化を自らするということが大切ではないか。余り手足を持って指導するような必要性は私はないような気がいたしますので、そのようなことで受けとめさせていただきたい。なお、いろいろ提案がございましたことにつきましては、受けとめておきたいと思います。
 次に、北部地域での福祉施設につきましては、先の議会でも村中議員さんに申し上げたと思いますが、内容はいろいろ注文をつけてください。採用する、採用しないはよく調査をしなければいけませんが、純粋な福祉センターでいいのか、あるいは特養という手もある、あるいはケアハウスというところもあるし、苗加苑のようにデイサービスを中心にするという、その核となるものを一つ考えなければいかんのではないか。陳情の際には、私はそのことを申し上げておったんですが、何の返事も来ておりません。従いまして、地域でこれから利用してもらうんですから、よく議論をしていただいて、ただし、何かベースになるものが必要ではないか。もちろん私は、今後3世代が一緒に活用するようなことも脳裏の中で考えております。そのような意味でいろいろ今準備作業はいたしております。しかし、まだ地元の皆さんからこんなことがいい、ああすべきだというものはお聞きしておりません。もし聞いても全部受け入れられるかどうかは別といたしまして、せめてそういう意欲を持っていただかないと、私はなかなか乗り出せないという、そういう状況です。
 なおまた、幾つかの不足した施設で、厚生部あたりから砺波圏域はこれが足らないよという話もございます。ただし、それは運営管理も考えなければいけませんので、県が指導しておりますものを、「はい、わかりました」というわけになかなかいかない面もございます。ただし、これからの高齢化あるいは少子化、そのことも展望したうえで、充分に活用できるものを考えたいと思っております。この間、質問の後から「お前どうしたのか」ということでございますけれども、皆さんとともに充分協議をしてそして進めさせていただく、このように思っております。
 いろいろ細部についての準備はいたしておりますけれども、議会の皆さん方のご意見も賜りたいと思っておる次第でございます。
 次は、農業についてであります。
 1つは、転作についてどうするのか。特に上積みの転作があったわけですね。従来のベースよりもさらに97ヘクタール多くなった、麦の皆さんはほとんどまいたわけです。そこで今、私どもがお願いする面積はおよそ100ヘクタールになりますから、これをどうするのかということなんでしょう。私は、基本的には先般の農林省が言いました、麦・大豆を本作として認める、もちろん飼料もございますけれども、そのことから考えます時に、ぜひ国が指導しております自給率向上という意味で大豆を奨励してまいりたいと思うわけでございます。
 ただしおっしゃるように、これまで100%ちゃんと転作したじゃないか、そのうえ何じゃという意見、ごもっともだと思いますが、しかしながら、そのことは農業を守ると言いますか、これからの稲作そのものを守るという意味から言って、ぜひ守らなければならないのではないかと思っております。大変困難であることは、私も承知をいたしております。
 従いましておっしゃるように、上積みの作物等につきましては、今申しましたように、農林省が指導いたします大豆が必要ではないか。なおまた、地域特産物といたしましては、ぜひこれは私の気持ちですが、チューリップ球根などにも手を差し伸べていただければありがたいと思いますし、白ネギ等の特産物もございますので、そのことを織りまぜて、今後考えていただきたい。いずれにしましても、耕作放棄田がないように努めたい、このように存じておる次第でございます。
 さて、提案がございました転作率の格差問題であります。
 それは専業農家にしてみれば緩和せい、ただし私は、兼業農家も緩和せいという理屈があると思います。だから一方的に専業農家を低くしろというのは、どうも理論が一致しないのではないかと。おっしゃる趣旨は私も理解できます。ただし、相手側があるわけです。いわゆる従来型から100ヘクタールへ行きました。今それを偏った配分にしなさいということですから、なかなか困難だと思います。それこそ農家同士が相にらみ合ってコミュニケーションも壊れるんじゃないか、そのように私は心配するわけでございまして、格差をしてくれとおっしゃっても、私は混乱するようなことを感じますので、今回の割り当てにつきましては、国も県も耕作面積に対して賦課されておりますので、私はその面積に対しての比例配分をしなければいけないのではないかと思います。
 先般、庄東方面へ行きましたら、米の取れんところだから転作緩和するようにとおっしゃいました。そのような理論をおっしゃいますと、栴檀山はもっともっと緩和しろという話になりますし、中野地区では種もみをつくっておるから緩和しろと、これをお互いに全部聞きますと、本当にみんな格差ができますので、その辺はいかがなものかと思いますので、ぜひその点では平等な配分ということで、議員さんにご理解を賜りたいと、壇上からお願いをするわけであります。
 次に、米消費の拡大についてであります。
 現状の米価低迷傾向は続いておりますし、それは消費量の減少にある、いわゆる収量と消費量のアンバランスが生じているわけでございます。そのうえ外国米の輸入が約8%ぐらいになりまして、100万トン近く入ってきておるわけです。私は、そのことも今日影響が来ているように思います。
 なお、おっしゃいましたように、消費量等につきましては、昭和40年代では聞くところによりますと、1人当たり100キロから120キロぐらい食べたんですが、先般の平成9年のデータを見ますと、その半分67キロぐらいだそうであります。そのような状況でございますので、やはり食べてもらわないと──パンだけ食べてもらうのじゃなくて、お米を食べてほしい。そのことが今ご心配の転作緩和にも、全体的な緩和にもなるのではないかと思いまして、おっしゃるように米消費について行政的にも活動してまいりたいと思うわけでございます。
 米食を普及することは、日本人の体質から言っても、おっしゃるとおり健康に結びつくのではないか、そのことを強調して生活改善の皆さんにもお願いしてまいりたいと思っております。
 なお、国におきましては、本年の3月に「食生活指針の推進について」ということで閣議決定されて、農林水産省、文部省、厚生省の連携のもとで、食生活指針の普及推進が図られることになりました。私どもといたしましては、議会の皆さんもご承知ですが、学校給食等につきましては、週4回の米飯をしておりまして、その面では全国的にまれではないかと思っておりますし、そのようなことで子供たちに食べてもらうことによって、米離れが少なくなるような気がいたしますので、ぜひこれは守っていきたいと思いますし、農業祭等でも米消費拡大啓蒙の関係のパンフレットを配ったり、あるいは米の料理発表コンクールをしたりしておるわけでございます。こんなことなどもささいなことでことでございますけれども、少しでも米を消費していただければありがたいと思っております。
 今後、国の政策とも連携をしながら、家庭での米の食生活改善等を図るように、お互いに進めさせていただきたいと存じておるわけでございます。
 次に、野菜等の販売につきましてのご意見でございます。
 環境対策から有機農業ということで主張されたわけでございます。確かに安全で安心がキーワードの時代でございますから、つくられた人の顔が見える、そういう直売所での販売というのは意義があるように思います。先般、野菜づくりの農家の方に聞いたんですが、「おらの野菜を軽四で持って行ったら、みんなで取り合いする」と。いわゆる長い間の経験と安心できる作物をつくることになりますと、高岡の市場でもそのような状況があるようでございます。従いまして、少し時間はかかると思いますけれども、熱心にそういう有機等々の措置で信用ある生産物を出されるとすれば、すばらしい蔬菜農家になるのではないか、このようにおっしゃっております。
 そのようなことで、販売というものにつきましては、少し時間がかかりますけれども、そのような努力を重ねていかれますと、野菜等の販売は安心して売れるのではないか、こんなことなどを思っておるわけです。例えば、ここに石田議員もおられますけれども、球根も検査という体制をがっちり組んでおりますから、富山の球根は安心なんだという商標レッテルがあるわけですから、今オランダから攻勢をされておりますけれども、そのような意味で苦しいながらも販売に頑張っておられるのだと思います。
 その意味で、そういう検査体制などもしかれれば、それをベースにして伸びていくのではないか。そして直売所などもございますけれども、そういうところでいい野菜が販売されれば、大変有意義なことだと感じておるわけでございます。
 次は、農業公社につきまして申し上げます。
 このことにつきましては、何度か説明を申し上げました。提案理由でも申し上げた次第でございますが、改めて簡潔に申し上げたいと思います。
 ご存じのように、砺波市農業は利用権設定が多くございまして、農地の集積化、規模の拡大化が進んでおります。このように砺波型農業が推進をいたしております。ただし、自己完結型の皆さんもいよいよ高齢化したということでございます。例えば、2町持っておられるとすれば、それなりに田植機もコンバインも持っておられる。隣のもやってあげたというようなことで進められておりますが、いよいよ高齢化で後継ぎがいないということを随分耳にする。そこで、先般検討委員会をやりましたら、米が下がったと、つくってくれと言うたら、こんなもんつくれんというのが現状のようです。結局「年貢をただにしてきたら、おらつくってやろう」というような構えのようです。というのは、人件費がかかりますので、そのことを考えると機械はもともとあった。ただし、人件費が高くなる、米価が下がる、ダブルパンチを受ける、そのことから考えると、引き受け手がなくなったというのがこの間の実感であります。
 そうすると放棄田等が出てくるし、中山間地においてもその実態が出てくる。ただし、中山間地はこれを放棄しますと、今度は農地災害になるおそれがあるわけですから、このことの管理もこれから進めなければならないというのが1点。
 もう1つは、球根。砺波市はチューリップのまちであります。県の花でもございます。これはだんだん衰退しているわけですが、これを何とか少なくとも現状維持、もう少し伸びてほしいなというのが私の実感です。そうしないと、チューリップ公園もだめですし、「チューリップのまち」ということで大きい表題をかけておっても人に笑われるんじゃないかと、ぜひその意味で大切にしたいと思います。
 そこで問題は、新しい農地が必要なんです。同じところにつくりますと、私はよくわかりませんけれども、紫斑病というような病気が発生する。そのことを考えると、どうしても新しい土地が必要である。ただ、相手と自ら話し合いいたしますと、なかなか話ができませんので、公社という立場で、「あんたところの地面を貸してあげてくれんか、幾ら幾らだ」という話をしてあげることが大切だと、そのことを要求されております。まだ幾つかございます。機械等のリースもございますし、これから後継者問題で県の農業公社との連携もあります。あるいは融資の世話もします。そんなことなど幾つかございますので、そのことを踏まえまして、公社制度を持っていきたい。公社の職員を派遣するのも大変でしょうけれども、頑張っていただくことが砺波市の農業を守る、砺波市のチューリップを守る、花のまち砺波を形成できると、こういう気持ちでございます。そのことをご理解いただいて、公社設立についてご支援をいただきたい。ぜひ田園砺波を守るという意味でご協力いただければ大変ありがたいと存じておる次第でございます。
 在宅福祉等につきましては、民生部長から申し上げます。
 以上でございます。

◯議長(堀田君) 答弁を求めます。
 民生部長 太田勇二君。
  〔民生部長 太田勇二君 登壇〕

◯民生部長(太田君) 柴田議員の質問にお答えをいたしたいと思います。
 議員からは、介護保険サービスの現在までの実績等につきまして、細かく数値を挙げていただきまして説明をいただきました。特にヘルパーのマンパワーの確保についてのご質問であったと思いますので、お答えを申し上げたいと思います。
 砺波市の訪問介護、すなわちホームヘルプサービスの量の推移につきましては、今年10月と昨年同期との比較をして見ますと、人数では25人、14%増の190人、時間数では713時間の34%増の2,810時間余りとなっております。従来、直営のヘルパーだけで措置行政をこれまでやってまいりました。福祉の事業を実施してきたわけですが、ご存じのとおりこの4月から、介護保険制度が民間活力の導入も前提とした制度となったわけでございます。
 現在、市内におきましては、JAとなみ野をはじめといたしまして、3社の民間事業者が入っております。事業をそれぞれ展開をいたしておりますが、先ほど申し上げましたとおり、今年3月までは措置行政ということで市が全面的に対応してきたわけでございます。市民の方には、新しい民間事業者が入ってきたことによって、すぐになじみにくいという雰囲気があるかもしれませんが、現在まで民間事業者がやっておりますヘルプサービスを受けておられる方々から不都合があるというようなことも聞いておりません。
 今後は、ホームヘルプサービスの受給者が徐々に増加していくことが予想されますので、ヘルパー等の資質の向上をさらに図るとともに、これらの民間事業者の活用についても充分考慮しながら、その需要に対処してまいりたいと考えております。
 最後に、老人福祉対策、特に高齢化社会になりまして20.4%ということでございますが、今年の5月から老人福祉計画の見直しをやりまして、特に一般の各代表者の方々を含めまして懇話会を設置して、それぞれご意見を賜りまして、7月、8月にこの老人福祉計画の見直し、高齢者福祉計画を設定いたしました。その中に、それぞれソフトあるいはまたハード事業等それぞれ計画の見直しを図ったところでございますので、これを基本にいたしまして、第7次総合計画の中に、平成13年度から積極的にそのベースとして取り組んでまいりたいというふうに考えております。
 以上です。

◯議長(堀田君) 1番 林 忠男君。
  〔1番 林 忠男君 登壇〕

◯1番(林君) 通告に従いまして、順次質問をさせていただきます。
 まず初めに、介護保険についてですが、市民の多くの高齢者にとっては2000年度の福祉は大きな転換点になると思っていた人が多かったのではないかと思われます。
 介護保険がスタートするに併せて医療保険制度の根本的改革も行われ、21世紀の超高齢化社会に対応した医療と介護の新たなる保険システムが整うことと期待をしていたわけでありますが、医療制度の根本的改革は、いろいろの利害の対立により一向に進まず、介護保険が単独で見切り発車をして、その介護保険も65歳以上の第1号被保険者の保険料徴収が半年間凍結され、その後1年間も半額に軽減されましたことは、皆さんもご存じのことと思います。
 保険料と給付がリンクし、住民自身が保険料との見合いで給付サービスの水準を決めるという介護保険が目指した試みは、制度の理念を骨抜きにしたように感じられる一方、根本的改革が先送りされ、公平・安定・効率的の題目だけが残っているとしか感じられない。
 医療費は、低成長経済下でも年間1兆円規模で膨らんでいると言われ、とりわけ70歳以上を対象にした高齢者医療費の伸びが大きくなっているのではないでしょうか。高齢者の医療費は、自己負担分を除いた額の7割が健保組合や市町村国保などの保険組合からの拠出金であり、残りの3割を公費で賄う制度であり、この拠出金が年々増えて、各保険組合の支出の3割程度を占めております。今の若者たちの就職者の3割程度はフリーターと言われる被保険未加入者が多く、保険料徴収が伸び悩む中、保険財政の足を引っ張っております。
 以上の事柄から、枠組みを組み立て直すことが急務と思いますが、さまざまな多角的なことによる社会保障の基盤をも揺るがしております。また、4月から半年間延期されていた65歳以上の高齢者を対象にした介護保険の徴収が始まり、老齢退職年金が年額18万円以上の高齢者の保険料が特別徴収として年金から天引きされることなどから、当市の窓口には、事情がわからない高齢者を中心に苦情や問い合わせが相次いだと聞いております。また、年額18万円未満の高齢者や遺族年金や障害基礎年金などを受けている人もこれから納入が始まり、保険料の徴収は40歳以上の人の徴収も4月から始まっております。運用に当たる各自治体は、改めて制度の趣旨の説明に不備な点がないかどうか確認をし、高齢者の理解が得られるよう趣旨の周知に力を入れていただきたいと思っております。
 介護保険の趣旨は、今後ねたきりや痴呆老人が急速に増加することに対する介護費用を、40歳以上の国民の皆さんから幅広く公平に負担し、お互いに支え合うことが原則であります。国庫負担5割、保険料5割、高齢者は保険料の17%を担うが、地域の苦情の内容は、加入していないのになぜ保険料を徴収するのかなど、制度を充分に理解をしていない人が多く、また、年金から保険料を天引きされたら生活が困るとか、家族に面倒をみてもらうから保険料は要らないとか、これからも元気だから必要がないなどと、比較的元気な高齢者からの制度運用に対する不安や不満が目立ち、改めて身近な問題としてきめ細かな説明会を開いていただきたいと思います。
 当市では、行政出前講座に取り組んでいるわけでありますが、この件につきましては、47回の行政出前講座を開催されたと聞いておりますが、もっと多くの講座を取り入れていただきたいと願うものでございます。
 また、10月から始まっている65歳以上の高齢者に対する介護保険料についての徴収状況をお尋ねいたします。
 今現在、280万人もいるねたきりや痴呆高齢者は10年後には4割も増えると言われており、25年後には倍増すると予想され、本当に必要な時に安心して介護が受けられるような介護ヘルパー制度の充実が絶対必要になることから、それらの実現のために今から制度の問題を考えていただきたいと思っておりますが、この問題をどう考えておられるのかお尋ねいたします。
 一方、ある報道機関紙は、平成12年11月11日までに47都道府県の介護保険担当責任者にアンケートを実施した結果を発表しましたが、その内容は次のとおりであります。
 保険料徴収が始まった65歳以上のお年寄りのうち、一部低所得者を対象に独自に減免をしている実施方針を決めた市町村は86で、うち29市町村が全額を免除していることがわかりました。「法を改正して国による減免措置を実施すべきだ」と提唱していることについては、11県の担当者が賛成し、反対は4県、残りはその他を選択、明確な態度表明を避けたとしております。減免自治体は25都道府県に及び、静岡が14市町、北海道は13市町村、兵庫は8市町などで多く、うち全額免除は北海道の6市をトップに、愛知が3市、京都も3市町など、16都道府県に広がっている。独自の減免措置を設けた市町村が1つもないのは22県だった。市ではこの問題についてどのように受けとめて、どういった対応を考えておられるのかお尋ねいたします。
 次に、JR城端線3駅無人化による環境美化及び列車本数削減や弱者への対応についてでございます。
 JR西日本は、ローカル線の城端線の経営改善を平成13年3月から実施予定であることを発表した。JR金沢支社の発表によると、列車本数を削減するとともに、今後新たに戸出駅、福野駅、福光駅を無人化し、削減本数は現行42本から34本にし、朝の通勤・通学の時間帯は減らさずに昼・夜の時間帯で調整し、最終電車の時刻は繰り上げるとし、さらに毎月1回休日の利用客の少ない時間帯に約5時間ほど列車を運休し、保守作業を集中的に行うとし、その旨を先月下旬から今回の列車本数削減について、沿線の自治体などに説明をしたとしており、現段階では本線の見直しはできないが、時刻の設定などの検討には応じるとしている。
 以上の発表は、今までJRを利用している人たちにとっては、本数削減につきましては、高齢者及び通勤・通学者の重要な足であった交通機関が大変不便になるとともに、いろいろ重要な問題も出てくると感じられます。例えば、通勤・通学者の場合はテスト期間や部活動の帰りなどの時間帯に利用する列車がないことや、高齢者の利用者は自動車免許を持っていない方が多く、買い物や病院通いがほとんどで、日中の便が少ないと行き帰りが大変不便になります。JR西日本金沢支社では違った観点から考えてほしいと思うのですが、列車を対象にした話しかされておりません。JRはバス運行もされておりますので、列車の削減の部分については、利用客の不便さを取り除くために、切符や定期券がそのまま使えるように、JRバスでの運行対応を考えていただけないものかと思いますが、いかがなものでございましょうか。
 また、駅無人化につきましては、今までなされた無人駅の一部の駅では、不特定多数の人がたむろする場所になり、付近住民に不安感を与え、地域の社会問題にもなっている現状であり、通勤・通学者の方々の話では大変危機感を感じており、夜間では親族、家族の迎えが必要であると聞いております。このような状況では、駅無人化には絶対反対であるとの声が多く聞かれます。
 また、今までのJR駅のイメージは照明は暗く、トイレは汚くて臭いと感じている人が大半で、ましてや今回の無人駅化になりますと、日々の管理がますますできなくなることや、ごみなど環境が悪くなりますし、行く先のほしい切符が買えないことや、買った切符の払い戻しが発生した場合などの不便さ、定期券の購入及び指定席切符が買えないなどの不便さが気になります。
 列車につきものの忘れ物についても、城端線だけでも1日最低2件から3件の忘れ物が発生すると聞いており、忘れた方への対応やあってはならないことですが、不正乗車などの社会悪を増やすのではないかと考えられます。
 このような事項以上の問題もたくさんあることから、この重要な問題の今後の対応についてどう考えておられるのか、お尋ねいたします。
 次に、一つご提案を申し上げたいのは、各地区で例年獅子舞奉納が執り行われておりますが、私は、この獅子舞の大競演会を実施すればよいのではないかと思います。
 秋になりますと、各地区から太鼓と笛の音色にかわいい子供の獅子取りや鮮やかな地域色を出した、タスキ、ハッピ、カヤなど、若者たちの活気あふれる獅子舞を見ます。このように郷土芸能を後世に伝承していくことや、高齢化社会に伴いきちっとしたものを受け入れていくことも、ぜひ必要であると考えております。
 獅子方育成については諸問題がありますが、獅子があるにもかかわらず、やむなく休まざるを得ない状況にある地域もあると聞いております。このような状況の中でも、市内には70ほどの獅子方があると聞いており、根本的な対策を打つ時期が来ているのではないのでしょうか。
 良き指導者を育成する大事さと、地域の青年層の団結を生かし、青年団活動の復活になればと思いますが、どう考えておられるかお尋ねいたします。
 以上のことにつきまして、当局のご所見をお伺いいたします。
 これで一般質問を終わります。

◯議長(堀田君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 林議員にお答えをいたします。
 まず第1点は、介護保険につきまして、介護保険のスタートができたけれども、状況を述べられていろいろご批判もあったわけでございます。その批判につきましては、理解できるところもございますが、我々としてはこの制度を忠実に守っていくことが大切だと、このように思っておる次第でございます。
 なお、いろいろ混乱しているが、もっともっと趣旨を説明しなさいということでございます。ごもっともだと思いますが、このことにつきましては、市広報で何度も申し上げましたし、特別チラシもつくりましてPRをしてまいりました。それぞれ各戸にも配布をしてございます。その他に地区への説明やあるいは各種団体にも説明にまいっております。
 おっしゃいましたように、このことについての出前講座だけでも50回を重ねておるわけでございますが、しかしながらなかなか難しい制度でございます。そのようなこともございまして、ご理解されない向きもあろうかと思います。特におっしゃいましたように、保険料の通知が行った段階で問い合わせがたくさんございました。それぞれ親切に対応したつもりでございます。充分ではないかと思いますが、おっしゃるようにさらに理解を求めるために説明会等に出てまいりたいと思うわけでございます。
 担当しております皆さんも随分勉強しております。用語そのものが随分わかりにくい用語が多分にございます。医療保険と介護保険、それが片一方が1割負担で、片一方は今度医療法が改正になりましたけれども、何か複雑なんですね。今、林議員がおっしゃったように、私どももそれを市長会を通じてどんどん申し上げると。それともう1つ、今度また変わるようでございますが、抜本的には変わらないと思いますけれども、制度の中身等については変わってまいります。その趣旨を含めてこれからも説明にまいりたいと思いますので、ご理解をいただきたいと思います。
 それから、介護の関係での減免等についての説明を、私も組合の理事長という立場で申し上げたいと思いますが、低所得者につきましては、砺波市介護保険組合は0.1下げたわけです。そこで林議員がおっしゃいましたように、独自の減免の86団体にカウントされております。ただしこれは第1階層だけで、許容範囲でございますし、議会の皆さんの議決もいただいてやっているわけでして、裏負担をするとか、後から市費で補てんするとかということではございませんので、堂々と議会の中で議決をいただいております。そんなことで、第1階層については、特別低所得者の方でございますので、そのように市町村長とも話をして進めさせていただいております。従いまして、この制度は所得に応じて応分の保険料を支払うというのが原則でございますが、低所得者から言われたとおりというのはやはり困難な話でございますので、そのように措置をさせていただいたことを理解をしております。従いまして、この点でのカウントはされておりますが、ペナルティになっておりませんので、ご理解をいただきたいと思います。
 ただし、今言われております中に、保険料を一切免除する、それから保険料を一律減免、第1階層だけでなくてそういう減免をしようということ、それから、私どもは組合でございますから、組合は取るわけですが、市町村でその分を個人の補てんをする、そんなことについては厚生省の言う3原則違反だとこうきているんです。その辺を考えますと、厚生省も地方分権を知らないのではないかという気さえいたします。
 ただし、これは厚生省のお達しでございますので、私は今の現状では守らざるを得ない、そのように思っておりますので、ご理解いただきたいと思います。
 もし保険料が不足する場合、実は財政安定化基金というのがございます。これはみんなで積み立てるわけですが、そこから借り受けることができるわけです。いわゆる給付が多くなってまいりまして、予算的に財源がなくなるということになりますと、安定化基金を借りるという制度があるわけですが、その場合にペナルティをかけたところについては貸してやらないぞということを言っているわけです。今年、来年あたりにはそういうことが発生しないと思いますけれども、長年続きますと、国保のように財源が不足する場合もあるかもしれません。その場合には貸してやらないぞというお達しをいただいておりますので、その点では気をつけていかなければならないのではないか。従いまして、私は今申しました、これ以上の減免措置は考えておりません。
 ただし、先ほど言いましたように、市町村独自でこれの手当てをすることにつきましては、一考があってもいいんではないかと。これは私どもの要望で、これは市長会でもそのことを申し上げております。そこで、まだ決まっておりませんが、平成14年度に少しこのことについて制度を見直そうかというようなところへきておるようでございます。従いまして、林議員がいろいろおっしゃったことについては、私はどんどん厚生省に向かって言うべきではないかと思っております。厚生省そのものは、ああいう法律をつくって徴収をさせておりますけれども、今おっしゃったように、これは少しも介護にはならない、もしなっても、うちの若い者がきちっとしておるがだと反発する者もおるわけです。その実態については、今組合制度を持っておるところが幾つかございますが、その中でもそのような話し合いがございまして、先般私も発起人の1人として、そういう連合会をつくりまして、先般北海道の奈井江町であったわけですが、そのような話がございました。
 団体という立場で全国には幾つか大きな介護保険組合がございますので、組合の中で議論をして厚生省へ申し上げておりますので、若干の制度の見直しが生まれるように感じておりますが、速報ですが、そっと聞いておりますが、そのようになるのではないかと思います。ただし、13年度からではないようです。そのような状況でございますので、おっしゃるとおり幾つかの問題点を言われましたが、そのことを整理して実態を申し上げて、提案型で陳情するということも大切ではないかと思う次第でございます。
 その他の質問につきましては、助役、教育長、民生部長からお答えを申し上げます。
 以上でございます。

◯議長(堀田君) 答弁を求めます。
 助役 今井 烈君。
  〔助役 今井 烈君 登壇〕

◯助役(今井君) 林議員のご質問のうち、JR城端線の3駅無人化並びに本数削減の問題についてお答えをいたします。
 林議員のご質問の中にもございましたけれども、私も大変遺憾に思うわけでございます。議員のご質問を聞きながら、共に憤りを感じておったわけでございます。
 このことが新聞発表されまして、実は県内の3ローカル路線沿線の自治体の代表の方とか、県新幹線交通政策課等が一緒になりまして、安念市長がその団長格で、去る11月24日にJR西日本金沢支社に出向きまして、日常生活に支障のないよう列車本数を確保することや、北陸本線との適切な接続の確保を図ることを強く主張されたわけでございます。
 また、安念市長からは、随行した職員から聞きますと、城端線のできた由来とそれに対する沿線市町村の今までの協力、支援、それからまた各駅の駐車場とか駐輪場の整備、今までの協力というものにつきまして、大変説得力のある要請をされたわけでございます。それに対しましてJRのほうでは、このローカル線存続のために、今回見直したいということでございまして、決して廃止に結びつくものではない、当然新幹線問題に絡む在来線の整理とも関係がないという答弁のようでございました。
 しかしながら、ご質問にもございました無人化による問題、それからまた本数削減による比較的乗降客の少ない時間帯とは申しましても、それらの時間帯の交通弱者の皆さん方への配慮というものに対しましては、3月にダイヤ改正等をされる際の措置のようでございますので、我々はこのようなことのないように充分に働きかけを続けてまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。

◯議長(堀田君) 答弁を求めます。
 教育長 飯田敏雄君。
  〔教育長 飯田敏雄君 登壇〕

◯教育長(飯田君) 林議員の質問のうち、獅子舞の大競演会についてお答えいたします。
 砺波市内の獅子舞については、昭和50年代に県教委が行った獅子舞緊急調査や資料があり、砺波市史の民俗社寺編にその一覧表が記載されております。それによりますと、市内には70カ所において獅子舞が伝承されており、いわゆる砺波獅子と言われるムカデ獅子を主として、「ねんごろ獅子」と呼ばれる二人立ちの獅子舞も一部に伝承されています。かつては青年会などの20歳代を中心にした若者が担い手でありましたが、近年は人手不足などから40歳代まで拡大したり、保存会をつくってさらに高齢の人も加わっている地区もあるなど、伝承が難しくなっていると聞いております。
 獅子舞などの民俗行事は、住民の手により守り育てられてきた大切な文化遺産であることはよく承知しております。しかし、獅子舞はもともと神事として行われてきたものであり、政教分離の原則から、行事に対する直接的な補助はいかがなものかと考えております。
 今後、その実態についての調査も含め、伝承指導者の育成やコミュニティ形成に対する援助という観点からお手伝いできないか、調査研究を進めてまいりたいと存じます。
 なお、ご提案の競演会は、獅子舞の保存と発展への機運盛り上げに大変有効なアイデアであると思います。ただ、獅子舞が祭礼に合わせて行われていることから、競演会を実施すると、改めて練習が必要となり、獅子舞の担い手にはさらに負担がかかることも想定されます。
 一部には、観光行事として獅子舞競演会を開催してはどうかというご意見もあるやに伺っておりますが、そのような計画が具体化した場合、どのようなご支援ができるかは、今後検討してまいりたいと存じております。
 以上でございます。

◯議長(堀田君) 答弁を求めます。
 民生部長 太田勇二君。
  〔民生部長 太田勇二君 登壇〕

◯民生部長(太田君) 林議員の質問2点についてお答えを申し上げたいと思います。
 まず、65歳以上の高齢者にかかる1号保険料の徴収状況についてでありますが、砺波地方介護保険組合では、国保の納期に合わせて11月から賦課徴収を開始したわけでございます。砺波市の該当分としては、年金から天引きをいたします特別徴収分7,405件、6,555万1,000円、納付書や口座振込による普通徴収分が1,109件、794万3,000円で、合計8,514件の7,349万4,000円となっております。
 徴収につきましては、特別徴収分は100%納入ですが、普通徴収分については、圏域全体で75%が納付済みとなっております。現在のところ市町村ごとの徴収率はまだ出ておりませんが、圏域平均の未納率25%で割り戻しますと、198万6,000円余り、全体の3%がまだ納付されておらず、今後完納を目指して努力をいたしたいと考えております。
 次に、介護ヘルパー制度の充実でございますが、このことにつきましては、先ほどの柴田議員の質問にもお答えいたしましたように、漸増するホームヘルプサービスに対しましては、市もサービス事業者の一員でございまして、その需要に対応をいたしていくことはもちろんでございますが、せっかく民間の事業者も参入してまいってきておりますので、これらを充分に有効に活用いただくことが、この制度の趣旨を生かすことであろうかと考えております。そのことによって、将来的にも対処できるものと考えております。
 以上です。

◯議長(堀田君) 以上をもって、本日の日程を終了いたします。
 次回は、明12月15日午前10時から開会をいたします。
 本日は、これをもちまして散会いたします。
 ご苦労さまでした。

 午後 2時54分 閉議