1.会議の経過
午前10時00分 開会
(12月定例会付託案件の審査)
○山本篤史委員長 ただいまから産業建設常任委員会を開会いたします。
本定例会において当委員会に付託されましたのは、案件7件であります。
これより、議案第85号 令和5年度砺波市一般会計補正予算(第6号)所管部分外6件について審査をいたします。
なお、議案に対する当局説明につきましては、議案説明会において説明を受けておりますので、付託案件に対する質疑から始めます。
それでは、発言される方はどうぞ。
小西副委員長。
○小西副委員長 それでは、議案第85号 令和5年度砺波市一般会計補正予算(第6号)、農業経営等構造対策費750万円についてお伺いをします。
まず、本件につきましては、県による富富富の栽培面積拡大に向けた対応策として、農業経営構造対策費用として計上されております。
まず、この採択要件について、改めて詳しく御説明をお願いいたします。
○山本篤史委員長 栄前田農業振興課長。
○栄前田農業振興課長 今回のこの事業の要件についてでございますが、まず、事業の目的は、県が育成品種として富富富の生産拡大を図るため、作付面積の拡大に必要な水稲の乾燥調製能力、そして、機能の向上及び効率的な荷受け体制などの整備を図るため、今回の補助を行うものであります。採択要件につきましては、新たに富富富を作付する面積の成果目標を設定する必要がありまして、その成果目標に対する拡大面積が3ヘクタール、7.5ヘクタール、15ヘクタール、30ヘクタールということで、それぞれ拡大する面積に応じてこの補助金の上限額が設定されているものでございます。
○山本篤史委員長 小西副委員長。
○小西副委員長 今の答弁からいくと、3ヘクタール、7ヘクタール、15ヘクタール、30ヘクタールということですが、一般の農家が3ヘクタール増やしたり、15ヘクタールというのはまず基本的には考えられませんけれども、3ヘクタール増加しても、一般の農家にもそういったものが支給されるということで理解していいですか。
○山本篤史委員長 栄前田農業振興課長。
○栄前田農業振興課長 今回の事業の対象となる事業主体につきましては、JAまたは認定農業者、そして農業者が組織する団体が対象となります。したがいまして、個人の方であると団体形成、3人以上の農業者の団体であれば対象となるということで、あとは面積要件を満たせば対象となるものであります。
○山本篤史委員長 小西副委員長。
○小西副委員長 それでは、次の質問にしますが、この夏は大変な猛暑でコシヒカリの品質低下ということがあって、県としては富富富の栽培面積を拡大したいということで施設整備を図るということでございますけれども、支援対象については、今ほど聞いたようにJAだとか認定農家等ということでございますが、この施策はいつまで続けるつもりなのか。そして、どこまで拡大したことを目指してやっていくのかということについて、何か知り得るところがあれば教えてください。
○山本篤史委員長 栄前田農業振興課長。
○栄前田農業振興課長 今回のこの事業そのものにつきましては、先ほどから小西副委員長が申し上げておられますように、富富富の拡大を図るということが第1目的でございます。
県としましては、平成30年から富富富の品種の改良をして作付拡大を図っているところでありまして、当面は県内で2,000ヘクタールの拡大に向けて取り組むということでございまして、今現時点では令和7年度までこの事業を継続すると伺っております。
○山本篤史委員長 小西副委員長。
○小西副委員長 よく分かりました、令和7年度まで。そういった意味では、富富富の栽培面積の拡大ということでございますが、これまでも富富富というのは、何とか県としては拡大を図っていきたいということで、初めは高い料金設定でやっていこうとした経緯もありますが、それではなかなか売れないということで価格を低下させてやってきた経緯もあります。
しかしながら、なかなかそれでも作付拡大になってこなかったというのがあって、その大きな理由としては、肥培管理の細かな指示事項がきちっとあるということがまず1点。栽培管理のそういった肥料の施肥のことについて比較的制限がある関係上、収量が少ないということが2点目にあって、3点目には、自己保有米という、要は各農家が自分の家で食べる米なんですが、そういったものに制限があるということ等々があって、なかなか面積拡大できてこなかったという経緯があります。
今後、面積拡大に当たって、各種の問題点について、どのように、どんな機関と交渉していくというか協議してやっていくのか。そしてまた、砺波市としては、具体的に普及拡大に向けた何か施策などを考えていらっしゃるのかということについてお聞かせください。
○山本篤史委員長 栄前田農業振興課長。
○栄前田農業振興課長 今ほど、3つの点が富富富の拡大に向けてはちょっと邪魔しているというお話がありましたが、その中でも自己保有米につきましては既に制限がございません。ですから、保有米についてはどれだけ取ってもいいということになりますし、販売についても自分で販売することは可能となっているところでございます。
なお、栽培管理であるとか、収量が少ないという点につきましては、しっかり栽培基準がございますので、その技術的な部分でフォローアップしていくことは必要かと思いますが、今年の米につきましては、夏の猛暑で非常にコシヒカリを中心として収量といいますか、等級が下がったということもありまして、先月、JAを中心としまして、関係機関で農業者を対象としまして、高温に強い米作り拡大大会というものを開催して、次年度に向けました富富富の作付について見直しの提案を行っております。
また、今月におきましても、富富富の栽培技術の研修会を予定しておりまして、引き続き、関係機関と共に生産誘導、それから普及拡大を図ってまいりたいと考えております。
○山本篤史委員長 小西副委員長。
○小西副委員長 ぜひ、農家が富富富の作付に向けて安心して作付できるように、市としても御協力いただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○山本篤史委員長 林委員。
○林委員 では、私からは、議案第85号 令和5年度砺波市一般会計補正予算(第6号)、チューリップ四季彩館の管理運営費についてお伺いします。
まず、この指定管理施設電気料などの高騰による補助でありますが、高額になった内訳として、例えば高騰する前といいましょうか、令和3年度との比較ができれば分かりやすいかなと思います。どのくらい高騰しているのか、そしてまた、この増額の原因は単なる価格の高騰によるものなのかをお伺いします。
○山本篤史委員長 高畑商工観光課長。
○高畑商工観光課長 2点ございますが、まずお尋ねの1点目、高騰前の金額、例えば令和3年度と比較してでございますが、令和3年度の年間の電気料は約1,208万円でございました。本年は、今11月の実績と今後の見込みを計算しまして、約1,904万円を見込んでおります。したがいまして、高騰前と考えられる令和3年度からは、約696万円の増額を見込んで今回補正計上をしてございます。
当然、電気というのは使用量が基になって単価に掛けて計算されますので、先ほどの御質問の中にもございましたように、今年度の夏から秋にかけては非常に猛暑並びに残暑ということで、記録的な高温の状態が続きました。このような気象の事象も、やはり空調、冷房を使ったということもございまして、特に夏場から秋にかけての使用量の増加と、それに伴う電気料の増額が、今回の電気料の増額補正に影響しているものと考えております。
○山本篤史委員長 林委員。
○林委員 確かに今おっしゃられましたように、今年の夏は格別に暑い夏でありました。そしてまた、建築のスタイルがガラス張りの施設であるため、空調は確かにいつもよりも必要であったかと思います。
また、もう一つちょっと違う質問ですが、これは国の重点支援給付金の活用をされるかどうかをお伺いします。
○山本篤史委員長 高畑商工観光課長。
○高畑商工観光課長 国の重点支援のほうは春といいますか、5月の臨時会におきまして既に国の重点支援地方交付金を活用して砺波市観光施設等電気料金支援給付金という制度を新たに設けさせていただきました。市内16施設が対象でございますけど、チューリップ四季彩館についても対象施設として認めておりますので、今回30万円、1施設上限30万円でございますが、その金額を支給したいと考えております。
したがいまして、国の補助、交付金を活用して、その分を引いての不足分を今回計上したということでございます。
○山本篤史委員長 林委員。
○林委員 チューリップ四季彩館は観光施設でもあり、管理も特別であると思います。ほかの施設との電気料の違いといいましょうか、使い方の違いなのか、格別にちょっと料金のほうも高くなっております。どのような違いがあるのかをお伺いします。
○山本篤史委員長 高畑商工観光課長。
○高畑商工観光課長 チューリップ四季彩館は皆様も御存じのとおり、当然、本市が誇るチューリップを管理している華でございます。これが世界で唯一、一年中鑑賞できるためには、やはり日中だけの空調管理では、夜間、お花が当然駄目になってしまいます。ということで、チューリップ四季彩館では365日、24時間、やはり一定の温度で花の管理を行ってございます。
例えばですが、パレットガーデンということで、展示コーナーにあるチューリップを実際に展示しているあの部屋については、常に15度の温度管理を公益財団法人砺波市花と緑と文化の財団で行っております。また、その花を作り上げるバックヤード的に温室というのがあるんですけど、その作業棟のところでは、冷蔵庫では常に2度、冷凍庫ではマイナス5度の温度管理を365日、24時間管理をしているということで、他の貸し館の施設にある日中だけの空調仕様とはやはり違いますので、その辺は他の施設よりは、今回増額の金額が大きく見えますが、そのような管理をしているということで御理解を願いたいと思います。
○山本篤史委員長 林委員。
○林委員 確かにおっしゃるとおりだなと思います。ここは有料の観光施設であり、また、砺波の代名詞であるチューリップを1年を通して見ることができる特別な施設だと思っております。
今月に入って、台湾の文雅小学校がチューリップの球根を植えに来てくださっています。また、少し前の話ですけど、現在の外務大臣であります上川陽子さんも訪れておられ、その後、私はこの先生の講演をお聞きしたのですが、このチューリップ四季彩館のことを非常にお褒めになっておられました。1年を通してチューリップが見られるということを大変喜ばれ、すばらしい施設をお持ちですねという話をしていただいたことを鮮明に覚えております。恐らくそのときに副市長も同席、坪田商工農林部長もいらっしゃったかなと思います。私はその後の後援会におりまして、ああ、そうか、こういう誇れる施設だなということを確認しました。
年間を通して花を咲かせる施設は非常に大切なところであります。観光スポットとしてこれからもしっかりと管理をしていただきたいと思いますが、環境に配慮いただきながら、そしてまた、SDGsの目標などもちょっと観点に入れていただきながら、引き続き、今後も管理をしていただきたいと思います。
○山本篤史委員長 その他、ございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○山本篤史委員長 ないようでありますので、付託案件に対する質疑を終結いたします。
これより付託案件を採決いたします。
ただいま議題となっています議案第85号、議案第88号、議案第89号、議案第90号及び議案第104号から議案第106号まで、以上、7件を一括して採決いたします。これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山本篤史委員長 御異議なしと認めます。
お諮りいたします。議案第85号 令和5年度砺波市一般会計補正予算(第6号)所管部分、議案第88号 令和5年度砺波市工業団地造成事業特別会計補正予算(第3号)、議案第89号 令和5年度砺波市水道事業会計補正予算(第1号)、議案第90号 令和5年度砺波市下水道事業会計補正予算(第1号)、議案第104号 指定管理者の指定について、議案第105号 指定管理者の指定について、議案第106号 指定管理者の指定について、以上、議案7件について、原案のとおり可決することに賛成の諸君の挙手を求めます。
〔賛成者挙手〕
○山本篤史委員長 挙手全員であります。よって、議案7件については原案のとおり可決することに決しました。
以上で、付託されました案件の審査を終了いたします。
なお、要望が1件提出されております。
富山県木材組合連合会会長米澤政幸氏外4名から、「共施設等における木材の利用促進について」という要望書が提出されておりますので、御報告いたします。
(市政一般における本委員会の所管事項について)
○山本篤史委員長 次に、その他といたしまして、市政一般における本委員会の所管事項について質疑、御意見等はございませんか。
小西副委員長。
○小西副委員長 それでは、市政一般についてお伺いしたいと思います。
私は本会議でも一般質問をいたしましたけれども、現在、地域計画策定に向けて一生懸命動いていただいております。その件について、若干質問をさせていただきたいと思っております。
現在、地域計画は国の基本計画に沿って実施しているものであり、過去に人・農地プランを作成して、強い農業形態を構築する施策を推進するための施策でした。現在実施されている地域計画においては、担い手不足や米価低迷のことを踏まえ、今後10年先をどのようにしていくか、農業をどのように実施し、自分がいつまで続けられるかが問われ、農地保全、農業経営の維持向上や活動計画策定に向けた国の施策の一端の調査と考えております。
地域計画策定は、さらなる今後の農業プランについて、地元の今後を考える施策を地元で共有し、対策を地元で考え、実行する施策です。
本会議において、商工農林部長から、小規模農業者の約4割、40%の農業者が辞めたいという回答を受け、地域計画策定に当たって、本市の農業施策についてどのように盛り込んで、地域への説明や意向を含め今後の展開を図ることについて、どのように考えていらっしゃるのかお伺いします。
○山本篤史委員長 栄前田農業振興課長。
○栄前田農業振興課長 意向調査につきましては夏にかけて行いまして、一般質問でもお答えしましたが、今ほど委員がおっしゃいましたような結果となっております。
そこで、地域計画を策定するに当たりましては、やはりそれぞれの地域の農業者が今後の農業経営をどうするのか、あるいは地域の農業の在り方について、しっかり話合いを進めていただくことが非常に大事でありまして、将来の方向性を導くものということになっております。そういったことから、地域計画に反映するということになります。
そういう中で、市といたしましては、農地の利用調整、そして経営規模の拡大や、あるいはスマート農業の新たな取組につきまして、そういった相談に応じながら国や県の補助事業を活用し支援してまいりたいと考えております。
○山本篤史委員長 小西副委員長。
○小西副委員長 農業者に優しく寄り添って、よろしくお願いしたいと思います。
次に、国や県と本市では、担い手へのシェア率80%という目標を掲げております。シェア率、集約率の現状はどうなっているかについてお伺いいたします。
○山本篤史委員長 栄前田農業振興課長。
○栄前田農業振興課長 本市の農地の集積率の向上につきましては、まず、令和5年3月末時点では、農地の集積率が、国では59.5%、富山県では68.8%、本市では76.5%となっております。
○山本篤史委員長 小西副委員長。
○小西副委員長 国の目標としている80%に対して、砺波市としては76.5%ということでかなり高いなと思っています。ただ、これ以上、もっともっと伸びると考えていらっしゃるのか、このあたりが限界やなと考えていらっしゃるのかについてお伺いいたします。
○山本篤史委員長 栄前田農業振興課長。
○栄前田農業振興課長 今ほど申し上げましたとおり、国の目標につきましては令和13年まで、今からですと8年後になりますが、8年後が80%とする目標と設定しているわけでございますけれども、本市といたしましては8年後の目標達成にはこだわらず、まずは地域計画の策定の中で、そういった検討会の中で農地の集積の向上に努めてまいりたいと考えております。
○山本篤史委員長 小西副委員長。
○小西副委員長 それでは、今回の地域計画策定について、再度お話を伺いたいと思います。
この策定については、今後の5年、10年後の地域農業を考える上で、まずは、農地の集積・集約化、どのように進めていくかということも今ほど話がありました。おっしゃったとおり、そういうことを地域で議論していくことが先決であると思っております。
ただし、それをどのように進めていくかということが一番肝腎かと思いますが、その点について、今までのやり方というか、1回目の説明会のやり方をそのままやっていくのか、2回目以降は今までの状況を加味してちょっと変えていくのかという点についてお伺いします。
○山本篤史委員長 栄前田農業振興課長。
○栄前田農業振興課長 本市の農地の集積率の向上ということになりますけれども、まず、現在いらっしゃる受け手の農業者が現状を維持していただくことに加えまして、個人農家など、意向調査の結果からも近い将来、農業を辞めたいということもあるわけでありまして、その農地を誰が担っていくかということを地域の中でしっかり協議していただくことで、集積に向けて取り組んでいきたいと思っております。農地の集積につきましては、効率的な農地調整を図ることによりまして、集約化ということも図っていきたいと考えております。
なお、今後の検討会につきましては、後継者の方にも新たに加わっていただくということも検討しているところでございます。
○山本篤史委員長 小西副委員長。
○小西副委員長 ぜひ、後継者と思われる人、地元から推薦していただく人も含めて、絵作りに努めていただきたいと思います。
それでは、計画策定に当たって目標とする担い手へのシェア率80%は可能なのか、達成するために市は関係機関と連携し、どのようにサポートすべきなのか、今現状考えていらっしゃることについてお話をお伺いしたいと思います。
○山本篤史委員長 栄前田農業振興課長。
○栄前田農業振興課長 今ほども申し上げましたけれども、80%にはこだわらず、まずは集積です。地域計画の策定に向けた取組の中で集積を図っていければと思っておりますし、加えて、効率的な農業を進める中では、農地の集約化も進めていきたいと考えております。
市といたしましては、先ほども申し上げましたが、意向調査の結果を踏まえまして、農業を辞めたい方、あるいは規模を縮小されたいという方の意向を、今、図面に落とし込みしておりますので、そちらを見ながら、その農地を誰が担っていくかということを地区の農業委員を中心といたしまして関係者の中で協議していただくなど、まずは新たな耕作放棄地とならないように、農地の調整について、市もサポートしてまいりたいと考えております。
○山本篤史委員長 小西副委員長。
○小西副委員長 では、本件について最後の質問になりますが、本会議でも答弁をいただいたとおり、経営の見直しや新たな取組の相談に乗るほか、農地の調整、補助事業の活用などを支援して実施していくということでございました。
地域計画を策定していく中で、県が奨励していく有機米であるとか輸出米、高収益作物のさらなる推進、また、となみブランドであるチューリップの生産拡大だとか、もちろん私も関係ありますが、種もみの生産確保に向けて、地域計画策定に向けた地域性に応じた指導力というのは発揮すべきと考えております。
今後、これらのことに対して、市当局としてはどのように考えていらっしゃるのかについてお伺いいたします。
○山本篤史委員長 栄前田農業振興課長。
○栄前田農業振興課長 御質問の案件は、地域計画の策定の話合いの場で優先される内容ではございませんけれども、将来の農業経営に向けまして、引き続き関係機関と連携しながら、地域計画の検討会の中で、まずはこういった有機米であるとか輸出米、そういった取組の情報を共有しながら、もしその中で新たな取組をしたいという方がいらっしゃれば、そういった方の相談に応じるなど、生産の拡大を図ってまいりたいと考えております。
○山本篤史委員長 小西副委員長。
○小西副委員長 ぜひ、そういったものを盛り込みながら進めていっていただきたいと思います。砺波市の農業がこれからますます発展するように、よろしくお願いします。
○山本篤史委員長 山森委員。
○山森委員 土砂災害の特別警戒区域について質問したいと思います。
昨今の異常気象、線状降水帯などの発生によりまして、6月、7月の局地的な豪雨は記憶に新しいところでございます。
現在、市内には、土砂災害防止法に基づく土砂災害特別警戒区域が栴檀野、それから栴檀山、雄神、東山見地区の中山間地に156か所指定されております。特に危険な箇所については、現在も県ですとか市において擁壁工、のり面の保護工事が行われております。このことは、さきの代表質問でも答弁があったところでございます。
そこで、多額の費用を要しますが、特にこの区域内の人的被害に結びつくおそれのある箇所の安全対策の促進といいますか、その対策を望むものです。将来的には全指定区域とまではいかなくても、やはり人的な被害が及ぶところは指定解除をしていただきたいと思っております。
また、この指定区域においては、新築が認められない場所もありますので、他地区へ移転されたという事例もあるところでございます。
当局のこの指定解除、安全対策について、意見、見解を求めます。
○山本篤史委員長 菊池土木課長。
○菊池土木課長 まず1点、156か所、土砂災害特別警戒区域があるということでございましたが、正確に言いますと、156か所は土砂災害警戒区域でございまして、人家に被害を及ぼすおそれがある区域は107か所になっております。これは市の土砂災害ハザードマップにも記載してございますので御確認をお願いします。
それから、新築が認められないというのも違いまして、建築制限と言います。要は、ある一定の構造を持たないと建築確認申請の許可が得られないということになります。その2点だけちょっと訂正させていただいて、進ませていただきます。
まず、土砂災害警戒区域、土砂災害防止法の趣旨といたしましては、土砂災害のおそれがある区域を明確に国民に示して、ここは危ないですよということをお知らせした上で、ソフト面なんですけれども、避難体制を整備したり、建築制限も一部ソフト面での対策になります。
私どもといたしましては、今質問がございました指定の解除に向けてということでございますけれども、まずハード面でいきますと、県では、急傾斜地崩壊対策事業という事業がございまして、今現在も金屋地内で事業が行われています。それから市では、県の補助になるんですけれども、ちょっと保全対象が小さくなりまして、小規模急傾斜地崩壊対策事業というのがありまして、庄地内、金剛寺において今、取り組ませていただいております。それら事業は、先ほど委員が言われましたとおり、莫大なお金がかかります。費用と時間もかかります。ということで、先ほど言いましたソフト面も併せまして対策をしていくというのが一番効果的だと思います。
指定の解除というのが、実は平成29年8月に国が定める土砂災害防止対策基本指針が改正されまして、砂防堰堤とか、そういう守る施設が整備された場合には、安全性が高まっているということで、指定の条件を満たさなくなったと判断した場合は区域の解除を行うということになっております。
いずれにしましても、この指定解除につきましては県が制度上は行うこととなっております。ですから、指定の解除に向けての取組につきましては、ハード面での対策が必要な箇所があるのであれば県と相談しながら対策を講じていく。それから、今ある施設がもう解除してもいいんじゃないか、要件を満たさなかったところがあるんじゃないかというところは速やかに解除していただく要望をしていくということになっていきます。
○山本篤史委員長 山森委員。
○山森委員 現在のところまだ人命的な被害は起きていないわけですが、そういうふうになったらもう大変なことでございますので、積極的にこの対策に当たっていただきたく存じます。
○山本篤史委員長 山本善郎委員。
○山本善郎委員 私のほうから2点ほどお願いしておこうかなと思っております。
1つは、今年度の主穀作の反省の内容でございます。もう一つは、次年度に対する生産調整の関係のことをお聞きしたいなと思っております。
そこでまず、最初でございます。
農林水産省なり北陸農政局等々、県もそうですが、ある程度の数字を公表されているわけでございますが、最終的な砺波市の数字、例えば上位等級比率、反収、そういったことについて少しお聞きしたいと思います。
○山本篤史委員長 栄前田農業振興課長。
○栄前田農業振興課長 令和5年産米の11月21日現在の検査結果を踏まえまして、市内のうるち米全体の1等米比率につきましては60.1%、そのうち、主となるコシヒカリにつきましては38.4%ということで、昨年を大きく下回る結果となっております。
○山本篤史委員長 山本善郎委員。
○山本善郎委員 数字だけなら最初に聞いておけばよかったわけですが、申し訳ないと思います。
そういったことを県は公表しておりますが、砺波市の場合は、そういった結果を何らかの機会において公表しておりますか。
○山本篤史委員長 栄前田農業振興課長。
○栄前田農業振興課長 結果につきましては、いろんな農業関係会議の中で情報提供ということで、これまでも報告させていただいているところでございます。
○山本篤史委員長 山本善郎委員。
○山本善郎委員 なぜそんなことを言うかといいますと、例えば、農業関係者へは農業関係の機関からそういう報告はあるわけですが、今年のように、こういった現状は消費者のほうにもやっぱり示すべきだろうと思うわけです。何で今年の米が安いか、高いかという原因でございます。そういったことも私は必要であろうかと思っております。ですので、市長の記者会見の席では少し数字は出ておりますが、例えば広報などの媒体を使用して、ある程度皆さんに告知したほうがいいんじゃないかと思っております。
そこで、次の質問でございますが、コシヒカリに特化している今の現状でございます。富富富を作ってくれという話でございますけれども、なかなか難しいなということでございます。特に、このコシヒカリの作付につきましては、高温の時期を避けるために作期をずらして作ってくれという県の指導の指針に基づいて私どもも作っているわけでございますが、それを実施した結果、今年は、先ほど言われましたとおり、38.6%という結果になったわけでございます。
さらに、御存じのとおり、今年の刈り取った後の圃場を見ますと、俗に言う二番生え、ひこばえの生育がすごいことになっているわけでございます。恐らく土壌中の窒素が多かったんじゃなかろうかと。後半に効いてきたんじゃなかろうか。その分、最初のコシヒカリのほうへ生育障害が出たんじゃないかとは思っております。
そういったことから、今までの栽培指針を見直す必要があると思いますが、どうでしょう。
○山本篤史委員長 栄前田農業振興課長。
○栄前田農業振興課長 まず、御意見のありましたひこばえ等につきましては、窒素成分によるものというお話もございましたが、先日も県のほうに確認しておりましたら、やはり今回の夏の高温、後の高温、そして水、それによる原因でないかと聞いておるところでございます。
なお、御質問のコシヒカリの栽培指針について、少し見直したほうがいいという御提案につきましては、関係者のほうでは、今回の反省、結果を踏まえて、令和5年産の生育状況がどうであったかということを踏まえて、特に悪かったコシヒカリを中心に、関係機関で改善策を協議しているところでございます。
具体的な改善策と申し上げますと、1つ目には、やはり土づくりが大事であるということで、土づくりによる米の品質の改善。そして、先ほども遅植えということもありましたが、5月20日を中心としたということで、やはり遅植えしているところではよい結果も出ていると聞いております。そういったことから、遅植えをさらに徹底するということ。
それから、2つ目には、品種の構成であります。やはりコシヒカリに偏ることが夏の高温に支障を来すということから、先ほども話しております富富富であるとか、等級比率が高くなるような夏に強い品種に切り替えていくと。てんたかくであるとか、てんこもり、そういったものの品種構成の見直しでございます。
3つ目といたしましては、コシヒカリでも最近は直まきによるコシヒカリの推進も行われておりまして、今ほど申し上げました3つについて、生産者に新たに取組するように勧める方針をいたしているところでございます。
○山本篤史委員長 山本善郎委員。
○山本善郎委員 結果的に今年の場合は高温障害ということでございました。そういった観点から、刈取りを少々早くしろと。適期でありますけど、早くしろということでございました。それを受けて、結果、胴割れ米で等級を落としたのではなくて、白濁で等級を落としているという状況でございます。そういったことから、胴割れ米の発生が少ない、亀裂が入らなかったことにおいて減っていったのかなと思っておりますが、そういったことも関係してきますので、なかなか難しい問題だなと思っております。
次でございます。
富富富の栽培面積については、先ほども小西副委員長からも話があったわけでございますが、これにつきまして、県では1割やら2割やら増やしてくれというような考えで計画を立てられているようですが、当市につきましてはどういった考えでおられますか。聞きたいと思います。
○山本篤史委員長 栄前田農業振興課長。
○栄前田農業振興課長 今回、補正で組ませていただいたとおり、JAでは、鉄コンテナを新たに整備することによって、砺波ライスセンターで新たに生もみ、それから半乾もみの受入れ体制を整えるということにしております。
そういったことを含めまして、次年度の作付については富富富を積極的に栽培していただきたいということで、栽培技術研修会を本日の午後にも開催される予定となっております。関係者、関係機関と共に、この富富富の生産拡大については、農協が今計画を立てているものを支援しながら生産拡大を図ってまいりたいと考えております。
○山本篤史委員長 山本善郎委員。
○山本善郎委員 研修会で十分な説明をしていただければいいのかなと思いますが、問題になるのは、要は、コシヒカリと作期が重なることがまず一番大きな問題ではなかろうかと思っております。さらには、例えば、私どもの営農組合にしても、1品種を増やすことによってその作業体系が変わるということで難しいのかなと。今現在、生産者の販売はやっぱりコシヒカリで取っているものですから、それを富富富に替えてくれというのもなかなか難しいのかなという問題があるかと思います。
そういったようなこともひとつ払拭していただいて、進めていただければいいんじゃないかと思っております。
次に行きます。
そこで、次は生産調整の部分について、少しお話を聞きたいなと思っております。
こういった状況の中で、国のほうでは生産数量等の確定が出て、661万トンだと、農林水産省はそういうふうに言っております。だんだんと減ってきたなと思いますが、そういった観点からして、次年度の生産調整の面積でいいのか、パーセントでいいのか、そういったことが分かる範囲内でお聞かせいただければいいのかなと思います。
○山本篤史委員長 栄前田農業振興課長。
○栄前田農業振興課長 次年度、令和6年産米の生産調整につきましては、先日、県の農業再生協議会から県内の各市町村へ、生産目標数量、面積の提示があったところでございます。
その内容をちょっと申し上げますと、本市への令和6年産米の生産目標は、数量で1万5,002トン、面積にしまして2,717ヘクタール。昨年と比較しますと、190トン、そして面積では34ヘクタール増ということで、米を作付する数量、それから面積が増えるという結果になっているところであります。
これを踏まえまして、今月の25日には、砺波市の水田農業推進協議会地区協議会長会議を開催しまして、地区ごとの数量並びに面積の提示をして協議してまいりたいと考えております。
詳細についてはまだ決まっておりませんので、数字等については以上とさせていただきます。
○山本篤史委員長 山本善郎委員。
○山本善郎委員 今の話を聞きますと、190トン増えるということは、生産調整の面積が減るという考え方でよろしいですよね。
○山本篤史委員長 栄前田農業振興課長。
○栄前田農業振興課長 米を作る面積が増えますので、転作率としては若干下がるということになります。生産調整の率は上がります。米を作る数量は上がります。
○山本篤史委員長 山本善郎委員。
○山本善郎委員 私もそう言ったつもりで申し訳なかったんですが、要するに作る面積が増えるから生産調整の面積が減るという考え方でよろしいですね。
それで、減っていったのにこの話をするのもなんでありますけど、過去から米に対する消費拡大運動、対策なるものをやってきたわけでございます。最近はなかなかそういった面が見えてこないわけですが、今後そういった展開をしていただければいいのかなと思いますけど、いかがでしょうか。
○山本篤史委員長 栄前田農業振興課長。
○栄前田農業振興課長 現状としましては、まず、市内の子供たち、小中学校では、学校給食に御飯として地元の砺波産のお米、富富富を使用しておりますし、パン食でも米粉パンを使用するなど、お米の消費活動を行っているところであります。このほかとしましては、JAでは手軽に食べられるパック御飯を作りまして道の駅等で販売するなどの展開を行っております。
こういったことを含めて、今後も積極的に米の消費拡大活動に取り組んでまいりたいと考えております。
○山本篤史委員長 山森委員。
○山森委員 では、上水道の漏水の状況といいますか、調査等についての質問をいたします。
本市の有収率は83%くらいだったと思っています。決して高くない数字ではないかなと認識しております。言うまでもなく83%が有収ですから、17%が各戸の使用メーターには上がってこないということになります。有収率と漏水というのは直結しているのではないかなと思いまして、その漏水を止めることが有収率の向上になると理解しております。
以前、その漏水の探査はどのようにされているんですかと聞いたところ、深夜に聴診器を持って探査しているということだったんですが、そんなやり方が本当に近代的なやり方なのかなと思っていました。その後で、令和5年度はAIを利用した探査をしたいとおっしゃっていたんですが、その探査された結果とか、その辺についてどういう状況だったのかお尋ねしたいと思います。
○山本篤史委員長 石黒上下水道課長。
○石黒上下水道課長 今年度、人工衛星とAIを活用した漏水調査を行ってきたわけですが、その結果といたしましては、市内全域で217か所の漏水の可能性がある箇所が確認できたところであります。217か所というのは、半径100メートルの漏水の可能性のあるサークルが217か所見つかったということでありますが、その後、具体的な漏水調査、今ほど申されました音調調査と言いまして、漏水音を専用の機械で拾う調査ですが、それを今現在実施しております。
今現在ですが、217か所のうち60か所の漏水調査が完了しているところでありまして、今年度内で、あと残り20か所の調査を予定しているところであります。
○山本篤史委員長 山森委員。
○山森委員 大分成果が出ているように思うんですが、この漏水の一番の原因は何ですか。その原因に対してどういうふうに対策をされようとしているのかお尋ねしたいと思います。
○山本篤史委員長 石黒上下水道課長。
○石黒上下水道課長 漏水の原因といいますか、有収率が上がらない原因ということなんですが、道路等に布設してあります配水管からの漏水、それから、それとはまた別に、各家庭のほうに引込管ということで給水管と申しまして、そこからの漏水が考えられまして、本市においては、扇状地特有の地下浸透のよさがありまして、その漏水が地表面に上がってこないということで大変発見に困難なことが主な要因となっていることであります。
そこで、対策といたしましては、今ほど申し上げましたとおりでございますが、本市は散居村形態であり、非常に配水管延長が長く、今までの音調調査では全部の市内を見るのに五、六年かかるので、何とか効率のいい方法がないかということで、短時間に効率的に漏水調査を絞り込んで、そして早期に発見、修理していく、最近そういう人工衛星とAIを活用した効率のいい調査方法があることが分かりまして、現在そういった漏水調査を実施しまして漏水対策をしているということであります。
○山本篤史委員長 山森委員。
○山森委員 その成果というか、数字をもってお示しをいただきました。
今度は逆に、数値目標をどのように設定されているのか。なかなか今すぐ聞くことは難しいと思いますが、やっぱりその有収率の数字あたりをセットして取り組んでいただきたいと思っております。
○山本篤史委員長 ほかに質疑、御意見ございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○山本篤史委員長 ないようでございますので、以上で市政一般における本委員会の所管事項についての質疑を終了いたします。
市長をはじめ当局の皆さん、御苦労さまでした。委員の皆様はしばらくお待ちください。
○山本篤史委員長 お諮りいたします。本委員会の審査経過と結果報告の作成については、委員長に一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山本篤史委員長 御異議がないようですから、そのように決定させていただきます。
(閉会中継続審査の申出について)
○山本篤史委員長 次に、閉会中の継続審査についてをお諮りいたします。
本産業建設常任委員会の所管事項について、閉会中もなお継続して審査する必要がありますので、会議規則第111条の規定により申出することといたしたく、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山本篤史委員長 御異議がないようですから、そのように決定させていただきます。
以上で産業建設常任委員会を閉会いたします。
御苦労さまでした。
午前11時02分 閉会
砺波市議会委員会条例第29条第1項の規定により署名する。
砺波市議会産業建設常任委員会
委員長 山 本 篤 史