1.会議の経過
午前10時00分 開議
○議長(山田順子君) ただいまの出席議員は17名であります。定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
本日の日程は、あらかじめ配付してあります議事日程第2号のとおりであります。
日程第1
市政一般に対する質問、並びに提出案件に対する質疑(代表質問)
○議長(山田順子君) これより本日の日程に入ります。
日程第1 市政一般に対する質問並びに議案第37号 令和6年度砺波市一般会計補正予算(第2号)から議案第42号 工事請負契約の締結についてまで、及び報告第3号 歳出予算の繰越しについてから報告第7号 支出予算の繰越しについてまでを議題といたします。
これより、市政一般に対する代表質問並びに提出案件に対する質疑を行います。
通告により発言を許します。
17番 今藤久之君。
〔17番 今藤久之君 登壇〕
○17番(今藤久之君) 皆さん、おはようございます。
自由民主党砺波市議会議員会を代表し、質問通告に従い、以下、質問と提案をいたします。
最初に、人口減少対策についてお尋ねいたします。
日本の人口は2008年の1億2,808万人がピークとなり、以降減少に転じました。2050年には9,515万人程度、高齢化率も40%程度となるとの予想もあります。少子高齢化、出生率の低下は本当に深刻な課題であります。
そのような統計のある中、先日、ショッキングな報道がありました。富山県の人口が本年4月1日の時点の推計人口で99万9,476人となり、ついに100万人割れをしたとのことであります。
記録によりますと、富山県の人口が初めて100万人を超えたのが1949年であり、ピークを迎えたのが1998年の112万6,336人、そして本年2024年、ついに100万人割れとなったものであります。
つまりは、100万人超えから49年間、約半世紀をかけピークを迎えましたが、僅か26年での100万人割れとなり、100万人越えからピークを迎えたときの約2倍の速度で人口が減少しているということになります。
砺波市においては、2010年12月に4万9,500人をピークとしましたが、本年4月30日現在のデータでは4万6,848人であり、昨年と同期との比較でも346人の減少となっております。
砺波市は県内でも人口減少率は低いと言われておりますが、国、県同様に危惧される状況であります。
民間団体である人口戦略会議の報告書によりますと、2020年から2050年の30年間で、子供を産む中心的な世代となる二十歳から39歳の女性が半数以下となる自治体を、消滅可能性がある自治体として定義されております。対象となる自治体総数1,729自治体のうち、約43%となる744市町村が公表されました。幸いにも、我が砺波市はその中には入っておりません。
しかし、推計ではありますが、その30年間での減少率は35.5%になるとの予想がなされております。また、1人の女性が生涯に産む子供の推定人数であります合計特殊出生率も全国では1.20と8年連続の減少で、記録のある1947年以降、最少を記録したとのことであります。
そこで、まずこのような厳しい状況下、砺波市における今後の人口推移見通しをどのように捉えておられるのか、答弁をいただきたいと思います。
続いて、人口減少対策についてお尋ねいたします。
富山県では、今月7日に県成長戦略会議の第1回会議を開かれたとのことであります。席上、風の人を増やす重要性を指摘する意見が多く出されたとの報道もありました。
風の人とは、外部からその地に関わる人を風に例えて言うそうで、土地に根づく人を土に例える考え方であるそうです。風の人と呼ばれる関係人口を増やすことや交流人口を増やすことは地道ではありますが、定住人口を増やすための戦略の一つと考えられます。
全国的に人口減少という厳しい課題があり、それぞれの自治体が様々な施策を練り、人口減少に歯止めをかけようと努力する時代であります。砺波市におきましても、様々な施策を講じているところであります。
定住人口確保の一例としまして、快適な住居環境の構築及び子育て、介護環境の充実を図り、定住人口の増加及び地域の活性化に資することを目的として、三世代同居・近居住宅支援事業で補助金制度を持っておりますが、補助金対象の要件を緩和することはできないものでしょうか。例えば、三世代同居、近居にかかわらず、若者だけの新築に対しても補助をするなど、相当に思い切った施策の展開ができないものでしょうか。
人口減少対策については、単独の施策での解決や特効薬的な施策はないことは承知しておりますが、複合的に自然増対策と社会増対策の両面で図っていく必要があると考えます。人口減少対策に対する施策について、考えをお聞かせください。
○議長(山田順子君) 答弁を求めます。
市長 夏野 修君。
〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) 自由民主党砺波市議会議員会を代表しての今藤議員の御質問にお答えをいたします。
まず1点目の、砺波市における今後の人口推移の見通しについての御質問につきましては、本市において、令和3年3月に砺波市人口ビジョンの改訂版を策定いたしまして、目標人口は令和8年――これは2026年ですが――では4万7,000人、令和42年(2060年)では4万人と設定をしております。
一方、社人研、国立社会保障・人口問題研究所が公表いたしました日本の地域別将来推計人口令和5年推計では、令和12年――これは2030年ですが――では4万5,000人、令和32年(2050年)では3万8,000人と推計されたところであります。
本市では、庁内横断的に連携を図りまして、人口減少に対する施策を積極的に展開し、市民の皆さんが住み続けたい、また市外の方から住んでみたいと選ばれるまちづくりを進めることで人口減少対策を進めてまいりました。
しかしながら、議員が述べられたように、本年4月末での本市の人口は4万6,848人と、令和8年の目標人口の4万7,000人を、僅かでありますが下回っている状況にあります。
そこで、本市における今後の人口推移の見通しにつきましては、これまでの人口減少対策をさらに展開することで、他市と比較して減少率は低いとは考えておりますが、全国的に25歳から49歳までの女性の人口が減少し、さらには未婚、晩婚化が進む中で、本市においても、現在の砺波市人口ビジョンに掲げます将来人口目標よりも、人口減少が進んでいく可能性があると予想をしているところであります。
今後におきましては、県で策定予定の新たな富山県人口ビジョンや、令和7年度に実施されます国勢調査等の状況を踏まえ、令和8年度中に策定予定の第3次砺波市総合計画を見据え、新たな砺波市人口ビジョンを示していくことになるものと考えております。
次に、2点目の人口減少に対する施策についての御質問にお答えをいたします。
本市におけます人口減少対策としては、社会増につなげるべく、移住定住を希望する転入世帯や、子育て世帯への支援をはじめといたしましたとなみ暮らし応援プロジェクトなど、重層的に各種支援メニューを設けているところであります。
中でも、砺波市らしい施策として、地域力を生かしつつ、豊かな持続力のある社会づくりや、次世代への文化等の継承、子育てなどの世代間の支え合いが期待される三世代同居を積極的に推進しております。
また、自然減の要因となります少子化対策では、未婚化や晩婚化の進展に少しでも歯止めをかけるため、これまでに取り組んでおります婚活恋愛相談会や婚育セミナー、ミニ交流会、異業種交流会などの事業をブラッシュアップしながら、一層の出会いの場を設けております。
さらには、育児に対する経済的負担を緩和するために創設いたしましたとなみっ子応援基金を活用して新生児出産サポート事業を行うなど、様々な子育て施策の充実を図ってまいりました。
議員からは、人口対策をてこ入れするため、補助事業の要件緩和の御提言もいただきましたが、これまでも事業のブラッシュアップを図り、また柔軟に要件の見直しも行い、成果を上げてきているものと考えております。
本市といたしましては、引き続き、となみ暮らし応援プロジェクトの推進をはじめとした各種事業を推進いたしますとともに、人口減少の要因となっております出生率の低下や未婚、晩婚化、若年女性の転出などに対応すべく、関係機関や議員の皆さんの御協力をいただきながら、全庁横断的に知恵を絞って、誰もが結婚や出産、また子育てをしやすい環境を整えてまいりたいと思っております。
一方、人口減少自体は、日本社会全体の共通の課題でございます。国が強い危機感を持ち、日本の将来像を明確に示すことにより、若い人たちが子供を持つことへの不安を解消できるものと考えております。そういった意味でも、国におきましては、しっかりとした施策をやっていただきますよう期待をするところでございます。
以上でございます。
○議長(山田順子君) 今藤久之君。
〔17番 今藤久之君 登壇〕
○17番(今藤久之君) 大項目2点目、令和6年能登半島地震を踏まえた防災施策の見直しについてお尋ねいたします。
本年1月1日、16時10分頃に発生しました令和6年能登半島地震では、石川県輪島市や志賀町において最大震度7を記録しました。今さらではありますが、亡くなられました方々には心からのお悔やみを、また、被災されました方々には改めてお見舞いを申し上げます。
一刻も早く日常生活が取り戻せますこと、また早急な復旧復興を祈るものであります。
さて、震源から数十キロメートル以上も離れている我が砺波市でも、震度5弱、計測震度4.6を記録しました。富山県内でも、海岸沿いを中心として、液状化などにより建物の崩壊や道路の隆起陥没、インフラの損壊等々、人的な被害も含め大きな被害が出たところであります。
半年弱が経過した現在でも、このことについて報道のされない日はなく、つい先日、6月3日早朝にも、能登地方を震源とする最大震度5強、マグニチュード6.0の地震があったところであります。
これまでは、富山県や砺波市は比較的災害の少ない地域であるとの思いがありましたが、昨年7月の豪雨災害やこの地震を体験し、当然のことではありますが、災害の恐ろしさと災害に対する備えや対策の重要性を再認識いたしました。
さて、本年2月定例会、山森議員によります自民会代表質問におきまして、砺波市における災害対応及び防災計画、防災体制の見直し等についてお尋ねしたところであります。
その際には、市役所各課、各地区自治振興会及び自主防災会へのアンケート調査を実施し、これらの調査結果等を踏まえ、地域防災計画の見直しや必要な施策を検討する旨の答弁をいただきました。
また、報道によりますと、地質学の専門家である富山大学の竹内章名誉教授は、「令和6年能登半島地震は、陸地と海底につながる海陸断層で発生した直下型地震であること、富山県にも海陸断層が複数ある上に、富山湾には地殻変動によるひずみが大きい領域が集中しているひずみ集中帯が存在していることから、富山は地震が少ないという神話は崩れた。地震を正しく恐れ、備えるためにも、防災計画の見直しを検討すべきである」とおっしゃっているとのことであります。
そこで、本市における防災計画の見直しについての進捗状況はどうなっているのか、併せて、関連する計画であります砺波市業務継続計画や砺波市災害時受援計画など、関連計画についてもお聞かせ願います。
次に、災害支援策についてお尋ねいたします。
先月22日には、砺波市防災会議が開かれたとのことであります。席上、防災資機材の緊急整備や安否確認システム導入など、現在、砺波市で検討されている防災施策についての説明があったとのことであります。
また、地区自治振興会や自主防災会でのアンケート結果からは、各地区でさらなる備蓄品の整備が必要である旨の意見があったとお聞きしております。
そこで、新たな災害支援策としてどのようなことを検討しておられるのか、お尋ねいたします。
この項目の最後に、砺波市総合防災訓練についてお尋ねいたします。
これまでも、総合防災訓練では、より実践的で災害時に実効性のある訓練を想定して行われてまいりました。特に昨年の訓練では、4つの主要避難所間での情報伝達訓練、MCA無線や、市の職員の緊急時参集及び初動訓練を新たに取り入れるなど、訓練当日を砺波市防災デーと位置づけ、市内全域を対象とした市民一斉訓練を行いました。
災害はいつどのようなものがやってくるかは誰にも分かりません。だからこそ、様々な事態を想定し、日頃からの備えと防災意識の醸成が重要になってくるものであります。
実際に震度5弱の地震を経験し、近隣市での被害も目の当たりにした今、砺波市総合防災訓練も、これまでとは異なる視点もあるのではないかと考えます。
今年度予定しておられます砺波市総合防災訓練についての検討内容について、お尋ねをいたします。
○議長(山田順子君) 答弁を求めます。
市長 夏野 修君。
〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) 今の御質問の1点目の、砺波市防災計画の見直し及び2点目の砺波市業務継続計画、砺波市災害時受援計画などの関連計画の見直しにつきましては、関連がありますので、併せてお答えしたいと思います。
まず1点目の砺波市防災計画の見直しにつきましては、今回の地震を踏まえた各地区における活動の振り返りや課題等を整理するため、本年3月に各地区自治振興会及び自主防災会へのアンケート調査を実施し、多くの貴重な御意見をいただきました。
また、今回の地震で対応を行った部署や被災地への派遣職員との意見交換会を通じて、業務における課題や被災自治体での取組を参考として、本市地域防災計画の見直しや施策の検討を進めてまいりました。
これらを踏まえまして、本定例会の提案理由で述べさせてもいただきましたが、去る5月22日に砺波市防災会議を開催し、砺波市地域防災計画の見直しについて審議承認をいただいたほか、今後の防災施策につきましても御意見をいただいたところであります。
地域防災計画の主な見直しといたしましては、実際に経験した揺れや被害状況等を踏まえて、21地区の主要避難所の開設基準を震度6弱から震度5弱に引き下げるとともに、第2非常配備で全職員が登庁するなど、関連する職員の参集基準の見直しを行ったものであります。
また、災害発生時における業務の効率化を図るため、災害対策本部の分掌事務の所管部署を一部見直すとともに、飼養動物――これはペットのことですが――の救護等についての所管課を明確にいたしました。
このほか、現在のところ、本市では1地区――これは太田地区ですが――のみの策定済みの地区防災計画につきまして、今後各地区での策定を推進するため、新たに本市地域防災計画に位置づけるものともいたしました。
なお、現在、県の地域防災計画の見直し作業が進められておりまして、本来であれば、当該計画の見直しを踏まえて本市地域防災計画を見直す必要がございましたが、市民の安全・安心に直結する重要な見直しであったことから、それを待たずに速やかに実施したものであります。
県の計画見直しが決定されますれば、必要に応じて、改めて本市地域防災計画の見直しを行うこととしております。
次に2点目の、砺波市業務継続計画、砺波市災害時受援計画など関連計画の見直しにつきましては、各地区自主防災会で作成いただいております避難所運営マニュアルの見直しにつきまして、先日――6月3日から7日にかけてですが――各地区全地区にお伺いして直接お願いをしてまいりました。現在、それぞれの地区で作業が進められていると聞いております。
また、大規模災害発生時におけます、円滑な業務の継続を行うために定めます業務継続計画や、他の自治体などからの支援の受入れ体制を定めました災害時受援計画につきましては、市の関係部署と連携調整の上、見直し作業を現在進めております。
次に3点目の、支援施策の検討についての御質問でございます。
先ほどの御質問にもお答えいたしましたとおり、各地区自治振興会及び自主防災会へのアンケート調査などから得られた課題や成果を参考として、現在、全庁的に必要な支援施策の検討を進めております。
アンケート調査におけます主な課題といたしましては、例えば扇風機など季節に応じた資機材の追加ですとか、水などの消耗品の備蓄補充が挙げられております。
本市におきましては、これまでも各年度の当初予算等で、計画的に災害救助備蓄品を整備するとともに、各地区自主防災会に対しまして、防災資機材等の整備支援を継続的に進めてきたところであります。
これに加えまして、今回の6月定例会において補正予算として提案させていただいておりますが、各地区自主防災会ごとに必要とする備蓄品が異なって様々であります。そういったことから、防災資機材のほか、防災食料品や水などの消耗品を幅広に対象とした支援制度を緊急に設けるとともに、毛布や簡易トイレなどの市の防災救助備蓄品も速やかに拡充することといたしました。
また、各地区におきます安否確認が訓練どおりに進められた地区が約半数であったことなどから、各地区における安否確認手段も課題となっておりました。この安否確認につきましては、一部の地区において、平時から情報受発信ツールとして導入されております結ネットなどのツールが災害時にも有効に活用されたという報告が複数ございましたことから、そのような情報受発信ツールの導入支援についても、現在検討を進めております。
このほか、能登半島地震において、被災地に延べ115名の市の職員――これはそのほかに総合病院から行ったチームもありますが――を派遣し、被災地におけます各種業務対応を実際に経験してまいりました。
これらの経験を本市でも生かすために、罹災証明書発行業務等の一連の作業を迅速化いたします被災者生活再建支援システムの導入検討や、迅速な応急給水活動を行うための拠点給水ポイントなどの整備を行うなど、引き続き必要な施策を順次進めてまいります。
次に4点目の、砺波市総合防災訓練の内容についてでございます。
今年度の砺波市総合防災訓練につきましては、本年9月29日に庄東地域を対象として、栴檀野地区を主会場に実施を計画しており、去る5月30日には、関係機関や応援協定等を締結いただいております事業者の皆さんとの第1回合同説明会を開催し、総合防災訓練における訓練内容の検討を依頼いたしたところであります。
今回の災害想定につきましては、国が公表いたしました主要活断層帯の長期評価で示されました地震評価に基づき、砺波平野断層帯東部を震源とするマグニチュード7.0の地震が発生し、震度6強を観測したものとして庄東地域を中心に、建物の倒壊や、ライフラインの損壊等が多数発生したものという想定で行うこととしております。
議員が述べられましたとおり、能登半島地震を経験し、近隣自治体における甚大な被害状況を伺う中で、これまで想定できなかった様々な被害が同時多発的に発生することを踏まえて、災害への備えや対策の重要性を真摯に受け止めております。
そのような中で、今回の総合防災訓練につきましては、より実践に即したものとするよう指示したところであり、現在、県とも協議中ではありますが、土砂崩れ等により孤立集落が発生したことを想定した訓練を実施するほか、消防署と自衛隊が連携し、倒壊家屋からの要救助者の救出訓練などを計画しております。
訓練の詳細につきましては、今回の地震や昨年7月の豪雨災害等を踏まえ、各地区自主防災会や関係機関との連携を一層密にし、災害への対応力を高める実践的な訓練となるよう、引き続きしっかりと検討を行ってまいります。
○議長(山田順子君) 今藤久之君。
〔17番 今藤久之君 登壇〕
○17番(今藤久之君) 続きまして、大項目3点目、砺波市立学校の適正規模・適正配置についてお尋ねいたします。
少子化という言葉を耳にするようになってから、随分と時間の経過があったように感じます。その原因については、未婚化や晩婚化など若者の結婚や出産に対する意識の変化や、育児に関する経済的、精神的負担が大きいことなどが挙げられているようです。
国内の多くの地域では、この傾向が年々顕著に現れてきており、残念ながら我が砺波市も例外ではありません。
本市では、既に令和2年から砺波市立学校のあり方検討委員会を設置し、調査分析や将来的な展望まで計8回の会議を重ねられ、砺波市立学校の在り方について提言書が提出されました。
この提言を受け、教育委員会では、総合教育会議を踏まえ、砺波市立学校の適正規模・適正配置に関する基本的な考え方を定めたところであります。
さらには、令和5年に砺波市立学校規模適正化検討委員会を設置されました。
我々自由民主党砺波市議会議員会でも事の重要性を鑑み、令和5年の2月定例会でも、さきの2月定例会におきましても、山森議員による代表質問でただしたところであります。
そのときの当局答弁としましては、般若中学校と庄川中学校で全学年1学級規模となることから、地域、保護者等から成る委員会を設け、令和6年度には方向性を示した答申ができるよう協議を進めていること、答申後は、総合教育会議などで意見調整を行い、教育委員会で諮り、地域、保護者などの皆さんにも方針について説明、御意見等を伺いながら適正化を進める計画を策定するということ、また、適正化の方策により、学校の大規模改修などのハード面の整備が必要であり、並行して遠距離通学に対応する通学手段などについても検証する必要があり、準備期間も必要と考えていること、さらには、方針決定後は速やかに実行に移れるよう、スケジュール感を持ち、早期に学習環境が整うよう適切に進めてまいりたいとの答弁でありました。
その後、第4回目となる砺波市立学校規模適正化検討委員会が3月21日に開かれ、具体的な方策案が取りまとめられたとお聞きしております。
そこで、以下3点についてお聞かせ願います。
1点目として、第4回の適正化検討委員会で出された主な意見についてはどうであったのか、2点目には、検討委員会の意見を受け、般若中学校区や庄川中学校区の地区巡りをされていると伺っておりますが、どのような反応があったのか、3点目として、今後のスケジュールについて現時点ではどのように考えておられるのか、以上、答弁をよろしくお願いいたします。
○議長(山田順子君) 答弁を求めます。
教育長 白江 勉君。
〔教育長 白江 勉君 登壇〕
○教育長(白江 勉君) 1点目の、第4回の適正化検討委員会での主な意見についての御質問につきましては、まず、昨年4月から12月にかけて第1回から第3回の検討委員会を開催し、統合や小中一貫教育など具体的な方策によるメリットやデメリットの説明や、適正規模校である出町中学校と小規模校である般若中学校の視察などを行いました。
また、本年3月には第4回目の検討委員会を開催し、委員を対象としたアンケートの結果を基に、今後の具体的な方策についての意見の取りまとめを行いました。
委員からの主な意見といたしましては、庄西中学校、般若中学校、庄川中学校での3校統合や、般若中学校区での小中一貫校及び庄川中学校区での小中一貫校など具体的な御提案のほか、現状のまま維持していくことは除外すべきであるという御意見もいただいたところでございます。
一方、いま一度地域の意見を聞くことが必要であるとの御意見もいただいたことから、現在関係する地区に赴き、説明を行い、御意見を伺っているところであります。
次に2点目の、検討委員会の意見を受け、地区回り時の地区や保護者の反応についての御質問につきましては、本年4月に適正化を進める学校規模となる般若中学校区の庄東振興協議会及び庄川中学校区の庄川地区自治振興会長連絡会に伺い、今までの経過等について御説明をさせていただきました。
両協議会からは、関係する地区や認定こども園、小学校及び中学校のPTA役員や保護者にも説明してほしいなどの御意見をいただいたこともあり、現在、各地区自治振興会や保護者の皆さんに対し、説明に伺っているところであります。
主な意見としましては、統合でも小中一貫校でも、「子供たちがよりよい環境の中で教育を受けてほしい」、「通学手段を確保してほしい」、「入部できる部活動数も増え、子供たちにとってよい刺激になる」などがございました。
なお、説明会ごとの御意見等につきましては、市民の皆さんにも御覧いただけるよう、市のホームページにも掲載しております。
次に3点目の、今後のスケジュールについての御質問につきましては、現在開催しております各地区及び保護者説明会を行った後、保護者向けのアンケート調査を実施いたします。
また、その結果を踏まえ、8月上旬までに第5回目の検討委員会を開催し、説明会やアンケート結果など、地域や保護者の方々の御意見について協議していただくことにしております。
その後、年内を目途に第6回目を開催し、具体的な方策の素案について取りまとめを行い、翌年3月には方策について市長に答申していただくよう進めてまいります。
私からは以上であります。
○議長(山田順子君) 今藤久之君。
〔17番 今藤久之君 登壇〕
○17番(今藤久之君) 大項目4点目、市立砺波総合病院についてお尋ねいたします。
市立砺波総合病院では、平成21年度から市立砺波総合病院改革プランに基づき経営改善に取り組まれ、黒字決算に転換するなど成果を上げてこられました。
平成26年度からは市立砺波総合病院中期計画、後期計画を策定し、引き続き経営改善を行ってまいりましたが、診療報酬のマイナス改定、在院日数の短縮による延べ入院患者数の減少、消費税率の引上げ等による厳しい経営状態を余儀なくされております。
平成27年3月には、新公立病院改革ガイドラインが総務省から示され、改めて病院を持つ地方公共団体に、経営の効率化、再編ネットワーク化、経営形態の見直し、地域医療構想を踏まえた役割の明確化を加えた新たな改革プランの策定が求められました。
砺波医療圏の中核病院として地域住民の期待に応え、質の高い医療を継続的に提供するため、平成29年度からは、市立砺波総合病院新改革プランに基づく様々な取組を展開されたところであります。
さらに、令和に入ってからは、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、発熱外来の設置や感染患者の受入れ、PCR検査、ワクチン接種等々の役割も果たしてまいりました。
このような経緯の中、令和6年度からは新たな課題への対応を踏まえた市立砺波総合病院経営強化プランがスタートしたところであります。
そこで再延長を行い、令和5年度に終了した市立砺波総合病院新改革プランにおける主要指標の達成状況と、それをどのように評価しておられるのかをお聞かせ願います。
前述のように、ここ数年を見ましても、医療圏の中核病院として様々な課題がある中、令和5年度におきましては、大切な指標の一つである紹介率、逆紹介率については、満足のいく成果を上げられたとお聞きしております。
一方で、昨年5月に新型コロナウイルス感染症の感染症法の分類が2類相当から5類に移行し、その後の患者の受診動向、また給与費や材料費の上昇などの理由により、経営状態に影響が出たと聞いております。令和5年度収支決算見込みはどうであったのか、お尋ねいたします。
総合病院における働き方改革の進捗について、2点お伺いいたします。
2025年には団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となり、今後は、医療や介護のニーズが増大すると予想されております。
一般的には、2019年の4月より、働き方改革関連法によって長時間労働の改善が図られているものであります。
しかしながら、医師の働き方改革については、職業の特殊性から5年間の猶予期間があり、今年度から良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を推進するための医療法等の一部改正する法律に基づき、医師の時間外労働上限規制が運用を開始されました。
残念ながら、これまでは医療を支える医師の長時間労働は当然のように思われてきました。このままでは、医療ニーズの増加により、医師のさらなる苛酷な勤務が危惧されるものであります。そのような意味合いからも、医師の時間外労働、上限規制につきましては、歓迎と賛同をするものであります。
そこで、このことに対する市立砺波総合病院の取組について、併せまして医師の時間外労働上限規制、運用開始後の時間外労働の状況について、お尋ねいたします。
続いて、看護師の負担軽減についてお尋ねいたします。
医療現場において、看護師もまた多重に課題を抱える職種であろうと思われます。
業務量の過多、不規則な勤務、失敗の許されない仕事内容、医療の高度化、人手不足等々、さらに近年では新型コロナウイルス感染症などの感染症への対応と、少し考えただけでも大変な仕事でありますし、離職率の高い職種であると言われることも十分に納得できるものであります。
そこで、医師業務のタスクシフト、タスクシェアの受皿として、何らかの手当てが必要と考えます。
また、患者の高齢化により、看護師の負担増加が懸念されますが、今定例会では、看護師の負担軽減に配慮された補正予算の上程もあるとのことであります。その負担軽減に係る取組について、答弁をいただきたいと思います。
○議長(山田順子君) 答弁を求めます。
病院長 河合博志君。
〔病院長 河合博志君 登壇〕
○病院長(河合博志君) まず1点目の、経営状況についてのうち、病院新改革プランの達成状況の評価についての御質問につきましては、新改革プランの令和5年度における主たる数値目標のうち、収入確保に係る指標で達成したものとしては、1日当たりの入院単価が目標値5万5,800円に対し5万7,305円、外来単価が目標値1万6,500円に対し1万6,645円となっております。
また、医療機能に係る指標では、患者紹介率が目標値50%に対し76.8%、逆紹介率が目標値70%に対し94.2%となっております。
診療単価につきましては、診療プロセスの適正化とDPC係数向上のための継続的な取組が功を奏しているものであり、また患者紹介率、逆紹介率につきましては、患者総合支援センターによる地域医療連携の取組強化により、開業医等との連携が促進され、紹介率、逆紹介率とも年々上昇しております。
一方、目標を達成できなかった指標としては、1日当たりの入院患者数が目標値312人に対し305.4人、1日当たりの外来患者数が目標値850人に対し809.1人であり、病床利用率についても、目標値70%に対し64.8%となっております。
これは、新型コロナウイルス感染症の影響が続き、一部の診療制限に加えて、在宅でのみとりの増加など、患者さんの受診行動が変容していることも要因と考えておりますが、入院患者数については今年、令和6年に入ってからは上昇を続けており、目標値の312人に近い数値となっております。
なお、これらの指標に基づく結果については、11月に開催予定の経営改善委員会において外部委員からの評価検証をいただくこととしております。
次に、令和5年度収支決算見込みについての御質問につきましては、まず前年度に比べ、医業収益が入院収益の診療単価の上昇により大きく改善し、前年度より3億3,000万円余の増収となりました。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症患者受入れ病床確保に対する交付金等が昨年より大幅に減少したことなどにより、医業外収益は前年度に比べ4億9,000万円余の減収となり、収益全体では前年度に比べ1億5,000万円余の減収となったところであります。
一方、費用では、退職手当引当金の計上開始に伴う給与費の増加と、物価高騰やがん化学療法に使用する高額薬剤の適用範囲の拡大により材料費が増加し、また人件費の上昇に伴う委託料の増加等が影響し、費用全体では前年度に比べ3億8,000万円余の増加となったところであります。
これらの結果、前年度に比べ、収入の減少等費用の増加により、本年度の収支差引きでは3億8,000万円余の赤字決算となる見込みであります。
今年度以降も給与費等の上昇が予測されることや、緩和ケア病棟開設に向けた改修工事、令和7年度の電子カルテシステム等の更新並びに中期修繕計画に基づく修繕に要する支出に加え、これらに係る企業債の償還や減価償却により厳しい経営状況が続くものと考えております。
このような中におきましても、本年3月に策定いたしました市立砺波総合病院経営強化プランに基づき、地域医療支援病院として、地域の医療機関との連携をさらに推進し、入院患者を確保するとともに、KPI(重要業績評価指標)向上への取組の継続、加えて診療報酬の体制加算等の算定率向上を図り、医業収益を確保してまいります。
また、診療材料等の価格交渉や在庫管理の強化に努めるとともに、委託等の契約内容の調査や見直しにより、材料費や経費の削減を図り、堅実な経営の下で持続可能な医療提供体制の維持に努めてまいります。
次に2点目のうち、医師の時間外労働上限規制への状況についての御質問につきましては、当院ではこれまで、医師事務作業補助者や医師の事前指示の下、特定行為を行う看護師等を配置するなど、医師業務のタスクシフトを進めるほか、勤務時間内での病状や治療等の説明を推進するなど、医師の負担軽減に努めてまいりました。
本年4月から施行された医師の働き方改革の新制度において、時間外労働の上限規制等の適用が開始されたことにより、当院ではこれまでの運用に加え、既に導入済みの出退勤管理システムを利用して、時間外休日労働が月の上限100時間以上となることが見込まれる医師を事前に把握し、該当医師に対し、面接指導を実施することとしております。
これにより、医師の健康状態を確認しながら、必要に応じて業務内容を見直すことで、医師本人の健康確保につなげる体制を整えるものであります。
なお、運用開始後の時間外労働の状況につきましては、運用直後の4月に月100時間の医師が1名いましたが、5月には当直体制の見直しを行い、月100時間以上となる医師はいませんでした。
今後も引き続き、医師が健康に働き続けることができる環境を整備し、質の高い安心・安全な医療の提供に努めてまいりたいと考えております。
次に、看護師の負担軽減についての御質問につきましては、議員御指摘のとおり、看護師の業務につきましては、タスクシフトによる医師業務の移管に加え、患者の高齢化が進むことによる介護領域の業務が増加しているところであります。
そこで当院では、看護事務補助者を病棟に配置するほか、看護記録の作成を標準化、効率化するなど業務の改善に取り組み、看護師の負担軽減に努めているところであります。
また、看護師の資格を有していなくてもできる業務、例えば、患者の見守り、食事の配膳、患者介助の補助、ベッドメークなどについては、平日の日中においては看護補助者、看護助手を配置して対応しておりますが、今後は看護師の配置が少数となる夜間、準夜等においても配置することとしており、必要となる経費について本定例会において補正予算をお願いするものであります。
このことにより、夜間勤務を行う看護師の負担が軽減されるとともに、容体急変などへの迅速な対応など安全性のさらなる向上につながり、より質の高い看護を患者さんに提供できるものと考えております。
私からは以上であります。
○議長(山田順子君) 今藤久之君。
〔17番 今藤久之君 登壇〕
○17番(今藤久之君) 続いて、新庁舎の建設についてお尋ねいたします。
砺波市役所の現庁舎は、古いところで昭和39年(1964年)に建設され、既に60年が経過しております。その用途にもよりますが、鉄筋コンクリート造の建物の法定耐用年数が47年であることから、老朽化が進んでいると申し上げても間違いではないと言えるものであります。
また砺波市では、これまでも子供たちの安全・安心の担保を進めてきたことから、小中学校等の耐震化を最優先してきており、庁舎の一部はいまだに耐震化がなされておりません。
隣市、小矢部市では、本年1月1日発生の能登半島地震で小矢部市役所が相当なダメージを受けたとのことで、早急に建て替える運びとなりました。砺波市の庁舎は、今回被害は少なかったものの、市民の安全・安心を守り、被災時の対策本部となる本庁舎の建て替えは喫緊の課題であることは周知の事実であります。
また、現庁舎の古い部分は、当然のことではありますが、建設当時のコンセプトで建設されているものであります。今の時代、これからの時代に適した規模、機能、設備、あるいはプライバシーへの配慮や利便性確保等々の必要性からも、新庁舎の建設は強く望まれるものであります。
議会としましてもそのような思いを強く持つことから、今年度は全議員が委員となります新庁舎検討特別委員会を設置し、調査研究を行うこととなりました。
さて、砺波市におかれましては、これまでも庁舎研究会や外部の有識者による整備検討委員会等を開催されておられます。また、各種団体への説明や市民アンケートなども実施されてきており、整備方針や建設場所について、市民の皆さんの思いを聞いてこられたとのことであります。
このような中、私は今こそ新庁舎整備を加速させる必要性があると感じております。そのためには、まず建設場所を決定することが最優先ではないかと考えるものであります。
市民の皆さん等へのアンケート結果では、建設場所について、「こだわらない」ですとか「新しい場所で」との声が多いようであります。私もまた、仮設庁舎や駐車場の確保に係る経費や、整備中の来庁者の安全確保、利便性などを考慮しますと、新しい場所、現庁舎以外の場所で建設することが適当であると考えます。
これまでは、砺波チューリップ公園周辺でありますとか中村グラウンドなどを候補地として挙げられておられましたが、富山県において花総合センターの在り方が検討されることから、5月30日の第1回新庁舎整備検討委員会では、新たに花総合センターも候補地に加えて検討したいとの市長からの発言がありました。
そこで、私たち自民会でも協議をしたところ、富山県の在り方検討を注視していく必要はあるものの、アクセス、規模、周辺施設との連携、早期実現性などの観点から、最有力候補地とすべきであるという結論に至りました。そこで、新庁舎の建設候補地について、市当局の考え方を問うものであります。
次に、今後のスケジュールについてお尋ねいたします。
基本構想や基本計画をまとめ上げる時間や、建設に直接関わる時間を含め、大きな事業であり、一朝一夕に事は進んでいけないと承知はしております。
しかしながら、大項目2でも申し上げましたように、能登半島地震発生を受け、あるいは昨今の建設資材の高騰など、新庁舎建設は可能な限り速やかに行うべきだと考えております。
新庁舎建設に関しまして、今後のスケジュールについてお聞かせいただきたいと思います。
○議長(山田順子君) 答弁を求めます。
市長 夏野 修君。
〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) まず1点目の、建設候補地についての御質問にお答えをいたします。
1月の能登半島地震で、本庁舎の構造体への損傷はありませんでした。ここも、先ほどの話でいうと一番古い場所ですが、見ていただいたとおり、特に大丈夫だと思っておりますが、損傷はなかったものの、防災力強化のため、庁舎耐震化への重要性への認識を新たにしているところでありまして、これまで検討してまいりました新庁舎の建設事業に関しましては、今年度から2年間で基本構想、基本計画を策定する予定としております。
そこで、議員御発言のとおり、今後、庁舎整備を進めるに当たりましては、早期の建設場所の決定が大変重要であり、11月までに、策定の予定の基本構想において、具体的な建設場所を策定するなどスピード感を持って進めてまいります。
これまで、新庁舎の建設候補地につきましては、中村グラウンド、国道156号沿いや国道359号沿いなど、具体の場所以外も含めて5つの場所を提示してきておりました。
また、これまで実施してきた各種団体や市民へのアンケートの結果は、先ほど議員にも御紹介いただきましたが、「こだわらない」とか「新しい場所で」という意見を多数いただいているほか、自由記載の中では「砺波チューリップ公園周辺がよい」という意見も多くございました。
市といたしましては、市立砺波総合病院耐震化工事におきます現地での建て替え時の関係者の苦労や、患者の皆さんの御負担など過去の事例を考慮しますと、またさらに、多額の仮設経費――これは残らないものでございますが――を考えますと、新しい場所での建設が望ましいと考えてはおりました。
このような中、県において、富山県花総合センターの在り方検討を進めるという発表が本年2月にございました。この発表を受けまして、この場所が国道359号沿いであることから、先ほど申し上げました5つの場所の一つとして、これまで比較検討をしてまいりました。
そこで、今回の検討委員会には、早期実現性、それから必要面積、災害時の対応、経済性、市民の意見など総合的に判断して、現敷地、中村グラウンド、富山県花総合センターの3か所に絞って、候補地として提示させていただいたものであります。
今後、検討委員会において、詳細な比較表などをお示しして協議いただきたいと考えておりまして、今回の自民会の皆さんの富山県花総合センターを最有力候補とすべきという協議結果もしっかり受け止めさせていただきまして、自民会の皆さんの思いも含めて、検討委員の方々にお伝えしてまいります。
市といたしましては、検討委員会や庁内研究会、市議会や市民の皆さんの御意見、そして、人口減少時代における公共施設の在り方なども考慮しまして、最有力候補地を決定してまいりたいと考えております。
また、検討委員会では花総合センター敷地の取得見込みについての御意見もありましたので、県に対しまして、庁舎建設予定地の一つであります富山県花総合センターの在り方検討を早急に進めていただくよう、今後要望してまいりたいと考えております。
次に2点目の、今後のスケジュールについての御質問でございます。
今ほど申し上げましたとおり、令和7年度において、基本構想、基本計画を策定してまいりますが、それぞれの策定を当初の予定よりも少しでも早めたいと考えております。
また、その後のスケジュールにつきましては、これまで、従来の手法によりますと、令和8年度に基本設計、令和9年度に実施設計、そして令和10年度に工事を発注するということにしておりましたが、これらにつきましても前倒しできないかという方向で検討を考えております。
一方、設計と施工を一括で発注いたしますデザインビルド方式などの発注形態ですとか、規模や構造などの選定など計画内容によっては、事業期間を短縮できる可能性もないことはないということですので、基本計画策定の中で検討してまいりたいと考えております。
これらのことを踏まえまして、議員の御発言にもありましたとおり、速やかに庁舎整備ができるよう、検討委員会ですとか議会特別委員会などの御意見も伺いながら、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(山田順子君) 今藤久之君。
〔17番 今藤久之君 登壇〕
○17番(今藤久之君) 今定例会代表質問の結びに、市政運営に対する質問をいたします。
夏野市長は、2012年(平成24年)の市長選挙で初当選されましてからこれまでの間、砺波市長として休むことなく精勤されてまいりました。
基本方針として、1、ともに輝き支えあう人づくり、2、なごやかな暮らしを育む安心づくり、3、みらいに活力をつなげるまちづくり、共通方針としましては、協働と持続可能な自治体経営を掲げられてまいりました。「もうひとつ上の“となみ”」、「選ばれるまち砺波」のキャッチフレーズもありました。
その中でも、特に重点的かつ優先的に実施すべき事業を「10WAVEプロジェクト」とし、子育て支援、三世代同居推進、防災力強化、情報発信力強化など10本の柱と位置づけ、さらに質の高い砺波を目指してこられました。
順不同でこれまでの施策を一部列挙しますと、ともに輝き支え合う人づくりとしては、景観まちづくり事業の推進、三世代同居推進事業、認定こども園整備、保育料無料化、中学生までの医療費無料化、新体育センター、新砺波図書館の開館ほか、みらいに活力をつなげるまちづくりとしてはKIRAKIRAミッションを含め砺波チューリップ公園整備、企業誘致、工業団地整備事業、チョイソコとなみなど地域公共交通事業、剪定枝回収など散居村景観保全事業ほか、協働と持続可能な自治体経営としては、地域アンテナ隊派遣、公共施設再編計画、DXの推進等々、もちろん全てを挙げることはできませんが、これ以外にも多くの施策や事業に取り組んでこられました。
平成16年11月に、旧砺波市と旧庄川町が合併をして新砺波市となり、今年で20周年を迎えます。
私事ですが、翌年4月の市議会議員選挙で市議会議員とならせていただいたので、議員として、ほぼ新砺波市、現在の砺波市と歩んできたのだと感じております。その間には、実に様々な課題があったことを記憶しております。
しかしながら、何十年かに一度と形容できる大きな課題が短時間に山積しているのが、まさに現在なのだと考えております。
本日質問をさせていただきました人口減少、災害対応、学校の適正規模・適正配置、新庁舎整備だけではなく、JR城端線・氷見線再構築や最終処分場等々、市民生活に直結する大きな課題は枚挙にいとまがないのであります。
このような状況の中、夏野市長に対して、市民の皆さんや関係機関、各種団体などから続投を熱望する声が日増しに高くなっております。今、そしてこれから取り組んでいかねばならない重要施策や大型事業には課題も数多くあります。
ここで事業を停滞させることなく推進するためにも、さらなる砺波市の発展を目指すためにも、引き続き夏野市長に続投していただくことこそが砺波市にとって最良であると信じております。
11月に予定されております市長選挙まで既に半年を切っております。多くの市民の期待に応えていただくため、今こそ万難を排し、4選を目指す決意の答弁を求めるものであります。
夏野市長には市長就任以来、職員に対しては市民目線での対応、自分たちの立ち位置を知りアンテナを高くすること、風通しのよい職場環境の構築、縦割りではなく部署を横断連携して業務遂行などを繰り返し訓示されてまいりました。
また、3期12年近くの経験と豊富な人脈があることや、国、県とのパイプが多く、アンテナも高く、情報収集が正確で早いこと、リーダーシップがあり、物を言う首長として発言力が強く、その影響力が大きいこと、新型コロナウイルス感染症対策など課題解決への決断が適切で、臨機応変かつ柔軟に対応されてきたこと、対外的にも、令和3年には富山県市長会長、令和4年には北信越市長会長、昨年からは全国市長会副会長を歴任されております。
このように、全国レベルでも高い評価のある夏野市長であります。我々自民会もその実績と行政手腕を高く評価しております。市長の前向きな意思表明を求めまして、自民会の代表質問といたします。
○議長(山田順子君) 答弁を求めます。
市長 夏野 修君。
〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) ただいまの自由民主党砺波市議会議員会を代表された今藤議員の御発言の中で、これまでの私の市政運営の各般にわたり具体例を挙げて評価をいただき、誠にありがとうございます。
この12年間の主な取組について、議員から、るる取り上げていただいたところでありますが、これらの施策の実行や課題解決に対して前向きに取り組むことができ、一定の成果や解決ができたとの評価をいただけたものとすれば、これは、市民の皆さんをはじめ市議会の御理解と御協力、また地元選出の両県議の御支援、さらに、施策の方向性を十分理解して、実際に現場で施策の実施や問題解決に当たっていただいた市職員の皆さんの力が大きいと考えております。
改めて皆さんに感謝を申し上げたいと存じます。
おかげさまで、少子高齢化が深刻化する中でも、砺波市の人口はほぼ微減の範囲にとどまり、県内第4位の人口を持つ都市として発展をしてきております。市内外から元気で住みよいまちという評価をいただくことが多いことを、市長としてはもちろんですが、市民の一人としても誇りに思うところであります。
私はかねて、市長の進退につきましては、社会経済状況が想定を超えて大きく変化する不透明な今の時代の中で、様々な行政課題や時代に合った施策を適時適切に展開していくには、3期12年という期間が1つの区切りであろうと考えております。そういった考えの下、特に3期目の過半を過ぎた2年前頃からは、様々な機会に周囲の皆さんに対してこういった思いを伝えてまいりました。
実際、就任当初と比べれば、おかげさまで様々な経験値が増えまして、課題解決への対応力や人的ネットワークの多様化などパワーアップしたことは間違いありませんが、一方で12年分の年も取りました。体重も増えました。
また現在、市政の重要課題とされ、特に市民の関心の高い新市庁舎の建設、中学校の再編、JR城端線・氷見線の再構築などについても、11月末の任期終了前に今後の方向性や工程表を明確にした上で、今任期をもって退任し、新たな方に市政運営を担っていただきたいという思いでおりました。6月議会で進退を問う質問があれば、そういった理由で本任期で退任するとお答えするつもりでございました。
ところが、特に任期が1年を切った今年の春頃からは、今任期までで区切りという市長個人の思いや考え方自体は理解できないわけではないが、砺波市が直面している重要かつ大きな課題に対して、経験と手腕を生かして引き続きしっかり取り組んでほしいとか、新人の市長では荷が重い課題なのではないかとか、経緯を熟知した市長としてもう少し先の段階まで頑張ってもらいたいなどという声を、各団体の会合やイベントなど様々な機会に多くの市民の方からも直接お聞きするようになりました。
想定外でもありましたが、チューリップフェアの開会式では、新田知事からも、続投要望とも受け取られるような発言もありました。昨日も高岡で会合があったときに、仲間の市長さんからもそんな声があります。
加えて、市長職を継続すべきという市内21地区全ての自治振興会長の連名によります署名をはじめ市内の経済団体からも、それぞれの会長等の連名によります同じ趣旨の署名もその後いただきました。さらに、今ほども前向きに判断せよとの市議会最大会派からの御質問をいただきました。
これら多くの皆さんの声や、特に署名につきましては今まで例がなく、大変重いものであり、ないがしろにできるものではございません。重く受け止めながらも、今までの自分の思いとの葛藤もありまして、改めて熟慮に熟慮を重ねてまいりました。
早く辞めてくれではなく、もうしばらくやってくれなどと言っていただけることは、冒頭に申し上げたように、皆さんの支えがあったおかげとはいえ、本当にありがたいことと感謝の言葉もございません。
また一方で、重要な課題を前に放り出したのではないかと思われることも、決して本意でもございません。
つきましては、熟考熟慮を重ねた結果、議員各位をはじめ、多くの市民の皆様の御理解と御協力をいただき、これを強力な後ろ盾として、また引き続き、市職員の心強い協力も得て、今後の砺波市のため、自分が市政運営を担うことができるのではないか、そういった思いに至りました。大変荷が重い、また大変なことではありますが、このたび4期目への出馬を決意いたしました。(拍手)
ここに至るまでの経緯の中で、多くの方に御心配やお手数もおかけしたことを申し訳なく思っております。
この先も、例えば新型コロナウイルス感染症の世界的流行や物価の高騰、能登半島地震や豪雨災害などのような従来の想定を超える事象も起こるかもしれません。
また、人口対策、DX、デジタル改革やGX、脱炭素社会への対応、子育て支援、地域包括ケアなど福祉施策の充実、空き家の問題、砺波型公共交通の充実、散居村保全対策、農業、商工業の振興、社会資本整備充実と標準化対策、防災対策や災害復旧の迅速化、総合病院の機能強化など取り組むべき施策は山積しておりまして、議員がおっしゃるとおり、枚挙にいとまはございません。
秋の選挙でまた再び選んでいただけるならば、これらに積極的に取り組むとともに、まずは喫緊の課題であります新市庁舎建設の準備と中学校の再編議論の加速化を図るとともに、JR城端線・氷見線の再構築については、再構築計画の取組を県や沿線各市と共に連携して支えていきたいと考えております。
これまで先人が築き上げてこられました、このすばらしい砺波市のさらなる発展と市民福祉の向上のため、目は星に足は大地に、これは3期目出馬表明時にも申し上げた、高い志を持って将来を見据えながらも、しっかり地に足をつけて着実にという意味ではありますが、こういった姿勢で皆さんと共に全力を尽くしてまいりたいと存じます。
皆さんの御理解と御支援を重ねてお願い申し上げ、このたびの決意に至った経緯の説明と、砺波市議会自民党議員会を代表しての市長選出馬への要望に対する答弁とさせていただきます。
長くなりましたが、以上でございます。
ありがとうございます。(拍手)
○議長(山田順子君) この際、暫時休憩いたします。
午前11時20分 休憩
午後 1時00分 再開
市政一般に対する質問、並びに提出案件に対する質疑(一般質問)
○議長(山田順子君) 休憩前に引き続き会議を開き、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を続けます。
通告により発言を許します。
1番 境 佐余子君。
〔1番 境 佐余子君 登壇〕
○1番(境 佐余子君) 山田議長より発言の許可を得ましたので、市政一般に対する質問と提案をいたします。
初めに、年々変化を続けるとなみチューリップフェアのさらなる進化に向け、大項目1、次年度のチューリップフェアに向けた施策について質問いたします。
今年のフェア初日、私が見たときではありますが、オープン前の少し肌寒い北門入場口には既に30人ほど並んでいらっしゃいました。そして口々に、早く中に入ってチューリップを見たいとおっしゃっていたことは、とてもうれしくありがたいことです。
砺波で生まれ育ち、砺波で育児もした自分にとっては、チューリップフェアにはたくさんの思い出があります。特別で、そして自慢できる、本市最大のイベントです。
会期が昨年に比べ1日短かったにもかかわらず、本年も30万人を超えるお客様にお越しいただきました。また、年々感じますのは、外国からのお客様の増加です。インバウンドへの誘客対策が功を奏した結果でしょう。
会場内においても、各所でインバウンド対策がされ、入場口には日本語と英語、中国語の2種類のパンフレットがそろえてあり、多くの皆さんがそれを広げ、会場を散策されていました。古い日本の雰囲気が味わえる中嶋家も人気で、建物そばの説明看板では、数名の外国人観光客がスマートフォンをかざしていました。そんな看板の日本語をアプリで自動翻訳する光景は、園内のほかの場所でも見られました。
同じ日、私は会場で紙のパンフレットを何度も拾いました。きっとかばんやポケットに入れたものが偶然に落ちてしまったのでしょう。
話は変わりますが、現在、本市の観光スポットや土産物情報については、スマートフォンで名刺サイズのカードに印刷されたQRコードを読み取れば、あれこれと検索せずに手軽に見ることができます。
ちなみに、今回インバウンドで多く来られた国、台湾は、2022年調べでスマートフォンの普及率が79%です。一気にペーパーレスへ進むことは難しいかと思いますが、例えば、様々な言語に対応するパンフレットは、デジタルパンフレットに変えることで、コストの削減だけでなく、よりよいおもてなしにつながるのではないかと考え、小項目1、チューリップフェア外国語パンフレットのデジタル化について、まず提案いたします。
○議長(山田順子君) 坪田商工農林部長。
〔商工農林部長 坪田俊明君 登壇〕
○商工農林部長(坪田俊明君) チューリップフェアのデジタル化、カーボンニュートラルなどの取組は重要であると認識しており、既に入場券の発券システムの導入、駐車料金、入場料のキャッシュレス化、さらには花壇のチューリップにQRコードを記載したプレートを掲示し、品種情報とともに予約注文ができるようにしております。
パンフレットのデジタル化のメリットは、ペーパーレスが図られる、情報の更新がリアルタイムで最新情報に更新できるといったメリットが挙げられます。
さきに開催されましたフラワー都市交流では、名刺サイズのカード、現物をお持ちしております。こういったカードでございますが、このカードに観光スポットやお土産などの情報にリンクするQRコードを記載し、それを読み込むことで情報を得られるようにデジタル化を図ったところ、何の問題もなく、むしろこの取組に対し好評価を得られたものと感じております。
また、環境意識の高い欧米諸国や台湾などのインバウンドのお客様をさらに取り込むには、脱プラ、脱紙、デジタル化は必要な観点であると考えております。
つきましては、パンフレットのデジタル化の導入は、英語版、中国語版に限らず日本語版も含め、来年度から試行的に導入できないか検討してまいります。
一方で、スマートフォンをお持ちでない方、デジタルに弱い方、紙パンフレットを記念に持ち帰りたいといった方もいらっしゃいますので、当面は紙パンフレットの部数を減らすなど、コストや環境への配慮を行いつつ、デジタルと紙の併用にてサービスを提供したいと考えております。
以上であります。
○議長(山田順子君) 境 佐余子君。
〔1番 境 佐余子君 登壇〕
○1番(境 佐余子君) フェアのブース出展者へ、おむつの販売場所を尋ねられたことがあったそうです。救護室にはおむつが用意されていたそうですが、今後、フェアパンフレットなどにもそうした情報を書き添えていただくことで、よりよいおもてなしになると思います。
さて、今年のフェアでも、市内の高校の吹奏楽部がすばらしい演奏を披露してくれました。偶然に演奏を楽しむことができた観光客の方だけでなく、子供や孫の演奏を見に来た御親族の姿、OB、OGが演奏後の後輩と談笑する姿もありました。同級生の演奏を聞きにフェア会場に足を運んだ姿もありました。
砺波市民には広報となみに招待券が刷り込まれます。これは、市民はもちろん、遠方のお知り合いにもぜひフェアにお越しいただきたいという趣旨です。この招待券に関しては、何かと難しい面もあるのですが、市民の方からは、「久しぶりに行ってみようかという気持ちになれる」と伺っています。
フェア期間中、近県から県内の大学に入学した学生さんに話を伺いました。小さい頃、親と一緒にフェアに行った写真があったが、幼過ぎて全く覚えていないというので、ぜひ期間中の再訪を促したのですが、SNSの写真を見た彼女は、「行きたい」と言うが、「入場料が少し高くて、学割でもあったらいいのに」と言われました。
フェアの演出は年々変化しており、会場の中はふだんとは違うおしゃれで楽しい雰囲気に満ちています。そうした情報はSNSで多く拡散されて、アンテナの高い若い世代はちゃんとキャッチしています。
今回フェアに来られた方へ行ったアンケートは、若い世代の女性の回答が多かったそうですが、実際に会場内には女性の姿が多かったように思います。こもれびガーデンや花の大谷の前では、思い思いのポーズで写真を撮影する姿をたくさん見かけ、SNSでもそうした写真が多く投稿されていました。
また、市内の女の子にも話を伺った際に、部活の後でも行ける地元の公園だし、友達とおしゃれをして撮影とかをしたいけれども、入場券はほかの家族が使ったから行けなかったということです。
金融広報中央委員会が2015年から16年に実施した子どものくらしとお金に関する調査(第3回)では、高校生のお小遣いの平均は5,114円、また、全国の大学生活協同組合連合会が2023年に実施した学生生活実態調査では、全国の一人暮らしの大学生が1か月にかける教養娯楽費の平均は1万2,800円だそうです。
この金額を聞きまして十分あるなと思われるかもしれませんが、例えば、そこから入場料を引いてしまえば、チューリップフランクとか、かわいいコットンキャンディを存分には楽しめないかもしれません。
親目線としては、金銭感覚を養うためにも、お小遣いのやりくりは頑張ってほしいものですが、小さい頃に親と出かけたのとは違う、友達と過ごす新しいおしゃれなチューリップフェアの思い出をつくり、砺波のイベントをぜひ自慢してほしいと議員としては思います。
現在のフェア入場料は、大人と義務教育までの小人料金、障がい者料金の区分です。
そこで小項目2として、今後フェアの入場料金の設定に、中人料金、もしくは学生割引等の検討について伺います。
○議長(山田順子君) 坪田商工農林部長。
〔商工農林部長 坪田俊明君 登壇〕
○商工農林部長(坪田俊明君) チューリップフェアの料金は、昭和42年の第16回のフェアの宣伝や運営に必要な経費を入場料で賄うこととして導入をされました。
料金区分は、当時から義務教育世代である小中学生の小人と高校生以上の大人の2区分とし、消費税導入、改正や物価上昇などの社会経済状況に合わせて金額を改定してまいりました。
近年の料金改定では、大人料金を増額する一方で、小人料金を据え置き、ファミリー層での負担をできるだけ軽くなるように配慮しております。
なお、今回お答えいただきましたフェアアンケートや出札の窓口では、料金設定についての御意見や苦情は特にありませんでしたが、今後、来年度のフェアの検討を進める中で、議員の御提言につきましても協議検討してまいりたいと考えております。
以上であります。
○議長(山田順子君) 境 佐余子君。
〔1番 境 佐余子君 登壇〕
○1番(境 佐余子君) 今回のフェアにおいて、4月28日は1日5万人の入場があり、大変な人出でした。この日もそうですが、今回会場内において耳にした事象として、通信状態が悪く、つながりにくいということがありました。
例えば、大人気の花の大谷、昨年のような混雑は解消されましたが、それでも待ち時間が1時間の日もあり、周辺では非常に通信しづらい状況でした。花の大谷に並んでいらっしゃる方だけでなく、近くで出展されているブースにおいてもネットがつながりにくい状況だったそうです。
そうした話を耳にしましたので、5月4日、個人的にアプリを使って会場の通信状況を見ながら散策しました。28日ほどではありませんでしたが、それでもステージ前の噴水周辺や美術館周辺の通信状況において上り回線が大変混雑しており、すてきな写真をアップしづらい状況でした。
こうしたイベントに多くのお客様がお越しいただけることは本当にありがたいことですが、多くの方が一度に通信を始めるとつながりにくくなる状況が、例えば庄川観光祭やとなみ夜高まつりなどにも見受けられます。
今回は入場券の発券、駐車場の支払いにも不具合が出たそうですが、今後このような通信環境に対し、訪れていただく方にストレスを感じさせない補強策が必要だと考えます。
そこで小項目3、フェア開催時における通信状況の改善について、今後どのような対応を考えていかれるのか、伺います。
○議長(山田順子君) 坪田商工農林部長。
〔商工農林部長 坪田俊明君 登壇〕
○商工農林部長(坪田俊明君) 議員が述べられましたとおり、本年のフェアにおける新たな課題としては、多数の来場があった休日において通信障害が発生し、来場者に御不便をおかけするとともに、フェア運営の一部にも支障が生じたことであります。
原因につきましては、現在詳細を調査中ではございますが、多数の来場者が同時に写真や動画をSNSで情報発信することなどで、回線利用が集中したことによるものではないかと見込んでおります。
このことにつきましては、市の情報政策班からNTTドコモ、ソフトバンク、KDDIの大手3社に確認を行いましたところ、ソフトバンク、KDDIは、通信状況が悪かったことは把握されており、改善を検討するとの回答を得ているところであります。NTTドコモからは回答を得ていない状況ではありますが、北陸支社から本社に対して事案報告をされており、回答待ちということになっております。
本市といたしましては、通信は社会的インフラであり、通信事業者には今回の課題をしっかり検証していただき、来年度の改善に向け、例えば移動基地局車の設置を働きかけるなど、フェア以外のほかのイベントも含めた通信障害の解消に取り組んでまいります。
私からは以上でございます。
○議長(山田順子君) 境 佐余子君。
〔1番 境 佐余子君 登壇〕
○1番(境 佐余子君) 次に大項目2、地域計画の進捗と今後のスケジュールについて質問します。
今年2月の議会報告会の意見の中で、10年、20年後を考えると、農家がなくなり空き家が増加すると思うというものがありました。私は非農家ですが、田んぼダムなど農地が持つ防災機能、不安定な世界情勢や環境保護の面から感じる地産地消の大きな意義などから、地域の農地を守ることの重要性を強く感じています。
ただこの先、未来において、近隣の農家がなくなっていくのではないかという住民の漠然とした不安があるのも事実です。
現在、地域計画の策定に向けて検討会が進められておりますが、この地域計画は、10年先の地域の農地や農業に関し、誰が利用し、どのように維持発展していくかを農業者や組織の代表で話し合い、今後の地区の農業の在り方と農地利用の目標地図を作成するものです。
私の地区においては、昨年10月の第1回目の検討会から始まり、今年3月に2回目、またこの後に3回目の検討会となります。話合いを進める間に個人で抱えている問題を顕在化することができ、共に考える場に挙げられたことはいいことの一つだったと伺いました。
そこで、まずは小項目1として、これまでの地域の話合いをどのように評価されるのか、伺います。
○議長(山田順子君) 坪田商工農林部長。
〔商工農林部長 坪田俊明君 登壇〕
○商工農林部長(坪田俊明君) 地域計画策定の検討会につきましては、全地区で3月までに2回実施したところであります。
2回目の検討会からは、地域の中心経営体や農業関係機関に加えまして、自治振興会や若手農業者にも参加いただき、農地の利用の考え方、経営体の経営状況のほか、将来の農業の在り方など、細部にわたり情報共有が図られたものと感じております。
また、個人農家では、今後高齢化などで耕作できないおそれの農地について、担い手のマッチングを進めたことにより、その農地がどの経営体が耕作するのかといった、おおむねの見通しが立ったものと考えております。
一方、営農組合などの法人においては、高齢化や担い手不足などの理由から、今後どのように組織を維持していくか検討を進めたいといった意見も出ており、さらなる協議が進められるものと考えております。
このように、同じ地区内であっても、これまでもお互いに意見交換の機会がなかったことから不安が募っていく状況にありましたが、地域を挙げて農業を維持していくためにはどのようにすればいいかといった意識の醸成が、何よりの成果ではないかと評価をしております。
以上であります。
○議長(山田順子君) 境 佐余子君。
〔1番 境 佐余子君 登壇〕
○1番(境 佐余子君) 少子高齢化だけでなく、定年延長により、今までのように退職後に活躍していただくことが難しくなることは、雇用面だけでなく地域活動においても全国的な問題です。
防災などについてもそうですが、行政だけに任せるのではなく、本市では住民の皆さんが主体的に考え、動いていらっしゃいます。ですが、地域においてどのようなことが課題なのかはっきりさせずに課題解決は困難であり、そうした点においても、この地域計画づくりの話合いは、農業のみならず、恐らく今後の地域づくりにおいても非常に有益なことになるのではないかと考えます。
そこで小項目2、この地域計画においては、令和7年3月末が策定期限となっております。
今後はどのようなスケジュールで計画策定が進められるのか、また策定された計画がどのように開示されるのか、伺います。
○議長(山田順子君) 坪田商工農林部長。
〔商工農林部長 坪田俊明君 登壇〕
○商工農林部長(坪田俊明君) 地域計画策定に伴う検討会は、年内にあと2回程度の開催を予定しております。
3回目は7月を中心に開催するもので、この回からは、自治振興会の地区単位からJAの支店単位に規模を拡大して開催を予定しております。
内容といたしましては、これまでの2回の検討会における意見や調整を踏まえて作成した各地区の目標地図の素案をお示しし、地区の枠を超えた意見交換を行うことでさらなるブラッシュアップを進め、目標地図の確定を図ることにしております。
4回目は11月を中心に開催するもので、市内21地区25プランをまとめた市の全体計画の案をお示しし、意見をいただくこととしております。
また計画は、検討会の意見を踏まえた最終調整を行った後、来年3月に法定手続を進め4月から発行することとしており、開示につきましては、各地区で開催される農地座談会等の場を活用してまいりたいと考えております。
以上でございます。
○議長(山田順子君) 境 佐余子君。
〔1番 境 佐余子君 登壇〕
○1番(境 佐余子君) 昨年、産業建設常任委員会に示されました地域計画に関わる意向調査結果では、今後の農業経営の見込みについて、規模に関して問わなければ、農業の継続を全体の66%の経営体が望みつつも、後継者については25.8%の経営体で不在だと回答するなど、経営体が望む農業振興施策は担い手の確保や支援です。
今年度も、スマート農業対策など地域農業の生産振興等への支援について予算がつきましたが、一番求められる担い手の確保という課題については、やすやすと解決が図れるものではありません。ある地区の方と話していたときに、多様な課題が絡んでおり、地域の話合いの中でも行き詰まることがあると伺いました。
地区の営農も高齢化している。この後営農の数を半分ほどにしていくとしても、どうやっていいか分からない、他地区で何かいい方法はなかったかという声や、市役所からアイデアとか知恵を貸してもらえないかという声もありました。
圃場の状況や地域の関係性などが違うため、どの地区にも当てはまるようなすべはないかもしれませんが、小項目3、これまでの地域の話合いにおいて出た好事例を他地区へ情報提供することについて伺います。
○議長(山田順子君) 坪田商工農林部長。
〔商工農林部長 坪田俊明君 登壇〕
○商工農林部長(坪田俊明君) これまでの検討会は、目標地図の作成に関する協議を行う一方で、地域農業を効率よく維持するための意見交換を図っており、例えば、あぜ草刈りの人員確保や先進機械の導入、経営の大規模化、広域化など様々な意見が述べられたところであります。
これら意見は議事録として残してありますので、分かりやすくまとめたものを3回目以降にお示ししたいと考えております。
また、ある営農法人の事例ということで申し上げますと、地域計画の検討を契機に、法人内に将来検討委員会を立ち上げられ、組合員だけでなく、その担い手となる家族へのアンケートを行い、JAの意見を聞くなど、毎月テーマを決めて持続的な法人の在り方について話合いを行われているとのことであります。
今後は、地域計画の検討会をJA支店単位に規模を拡大して開催することから、このような事例の紹介など、JAや経営体などからも紹介していただくよう働きかけてまいりたいと考えております。
私からは以上であります。
○議長(山田順子君) 境 佐余子君。
〔1番 境 佐余子君 登壇〕
○1番(境 佐余子君) 変わって大項目3、砺波市子ども・子育て支援事業計画(第3期)策定について質問します。
市町村子ども・子育て支援事業計画は、計画期間5年間の学校教育、保育、地域の子育て支援についての需給計画であり、現在の利用状況と利用希望の量の見込みと確保策、そして実施時期がいつになるかを記しています。
昨年12月22日、国はこども大綱を閣議決定し、市町村はこの大綱と都道府県が策定する都道府県こども計画を考え合わせ、市町村こども計画を作成することが努力義務となりました。
大綱の基本理念、子供や若者が自己肯定感を持ち、多様性を尊重される社会を目指すことであり、子供や若者が自らの意見を持ち表明し、社会に参画できる権利を重視することは、これまで以上に、子供や若者のシビックプライドの向上にもつなげられるものと考えます。
さて、本市の第3期子ども・子育て支援事業計画も、こども大綱の内容を参考にしながら策定すると昨年答弁があり、計画の基礎となるデータとしてニーズ調査も計画されておりました。
そこで小項目1として、第2期計画との相違点や、先日行われたアンケート調査の対象者、回答方法、回答率について伺います。
○議長(山田順子君) 安地教育委員会事務局長。
〔教育委員会事務局長 安地 亮君 登壇〕
○教育委員会事務局長(安地 亮君) 第3期計画の第2期計画との相違点につきましては、子供や若者、子育て当事者の意見を聞くことをはじめ、子供の誕生前から大人になるまで、ライフステージを通じて社会全体で子育て当事者を支えていくなど、国のこども大綱の方針を勘案して策定する必要があるとされたところでございます。
また、本計画の策定に向けてのアンケート調査につきましては、本年4月に子育て支援に関するニーズを調査したところであり、その対象者につきましては、小学生800人とその保護者800人、未就学児の保護者1,200人を無作為抽出いたしました。
その回答方法としては、郵送による配布回収のほか、調査票にあるQRコードを読み取って回答いただくオンライン方式も選択できるようにいたしました。
回答率につきましては、小学生は35.3%、小学生の保護者は43.6%、未就学児の保護者は46.7%の結果となりました。
以上であります。
○議長(山田順子君) 境 佐余子君。
〔1番 境 佐余子君 登壇〕
○1番(境 佐余子君) 今ほどお話がありましたように、子供が回答する箇所もありました。定数調査ですが、それでも第2期計画にはない、子供や若者の意見表明に少し近づいているように感じます。
しかし、対象は小学生だけでした。これまでの支援事業計画策定時とは異なり、こども大綱の基本理念を踏まえるならば、中学生においても、自らの意見を持ち、社会に参加することや、支援される当事者である点からも、中学生が回答する場もあればよかったのではないかと思います。
そこで小項目2として、この小学生対象のアンケートの趣旨はどのようなものだったのか、また、今後の中学生のアンケート調査についての考えを伺います。
○議長(山田順子君) 安地教育委員会事務局長。
〔教育委員会事務局長 安地 亮君 登壇〕
○教育委員会事務局長(安地 亮君) 子供たちへのアンケート調査の対象者は、1年生から6年生の小学生を無作為抽出したものであり、その質問については、小学生の放課後の過ごし方や、小学生が望む施設や活動環境など、小学生の実態を把握することを目的としたものです。
このたび行いましたアンケート調査は、小学生を対象としており、中学生以上にも意見を伺うことが必要と考えており、ウェブ上でのアンケート調査を実施してまいりたいと考えております。
私からは以上であります。
○議長(山田順子君) 境 佐余子君。
〔1番 境 佐余子君 登壇〕
○1番(境 佐余子君) 最後に大項目4、出町児童センターの機能移転について質問いたします。
本市の未就学児のお子さんが過ごす場所には、平日は地域の子育て支援センターや麦秋苑などの施設に遊べるスペースや遊具があり、お子さん連れの入場料も無料になるなど、子育て支援が充実してきました。
片や就学後の子供たちが過ごせる場所について、以前から耳にするものがあります。それは、放課後児童クラブや放課後教室など、放課後の過ごし方や遊び方、そして児童館や児童センターへのアクセスに関するものです。
議会報告会に寄せられたある地域の声には、住宅街の中に公園はあるが、そこの住民でなければ遊びに行きづらい、保育施設と兼用の公園もあるが、保育施設が開いているときは使用できず、使いづらいというものがありました。
当局からの回答では、市内には遊具のある1,000平方メートル以上の公園は31か所あり、子供の遊べる場所として出町児童センター、庄川児童館に加え地域の福祉センターなどもあるので、ぜひ活用してほしいとのことでした。
平成の中頃に育児をしていた私からすれば、気軽に小さい子供を連れて行ける場所は増えましたが、それこそ自分が庄南小学校に通っていた頃と変わらず、今も出町や庄川校区以外に児童センターや児童館はなく、誰かの送迎がなければそうした施設へ遊びに行くことはできません。今後の出町児童センターの在り方が検討されておりますが、利便性の確保もしっかりと考慮していただきたいと思います。
そこで小項目1として、実際の出町児童センターの年間利用者数や利用者の居住地域の分布、施設に訪れる際の移動手段、また利用後の感想などについてどのようなデータがあるのか、なければその必要性についてどのように考えられるのか、伺います。
○議長(山田順子君) 安地教育委員会事務局長。
〔教育委員会事務局長 安地 亮君 登壇〕
○教育委員会事務局長(安地 亮君) 出町児童センターの年間利用者数につきましては、令和5年度では延べ約6,700人であります。
利用者の居住地域につきましては、多くが出町小学校区で、徒歩や自転車、また保護者等の車の送迎で通ってきておりますが、バスハイクやセンターまつりなど行事等の際には、出町小学校区外からの参加者も多くございます。
出町児童センターの利用に関する感想などのデータ等はございませんが、日々児童厚生員が子供やその保護者等とコミュニケーションを図り、子供たちが楽しめる事業や環境づくりなど、よりよい児童センターの運営に努めているところであります。
以上であります。
○議長(山田順子君) 境 佐余子君。
〔1番 境 佐余子君 登壇〕
○1番(境 佐余子君) 子供は大人に守られるだけの存在ではなく、子供なりに冷静に世の中を見る目があり、当然ですが自分の考えを持っています。ただし、意見を述べるときにその場の雰囲気を感じ、本意でなくても大人が望むような回答をすることもあります。
彼らは今、その力を発揮してもらえる有望な存在ですが、大人と全く同じだけのことはできませんし、その場の雰囲気に忖度して、自分の思いに蓋をすることもあるのですが、それでもぜひ、出町児童センターの今後の在り方について、利用者である子供たちの声を聞いてほしいと考えます。
子供施策には、当事者である子供の意見を反映させることが求められています。あとは子供が自由に意見を出せる環境や、やり方を大人が整えればよいのではないでしょうか。
そこで小項目2として、出町児童センターにおける協議に、子供の意見を反映させることについて伺います。
○議長(山田順子君) 安地教育委員会事務局長。
〔教育委員会事務局長 安地 亮君 登壇〕
○教育委員会事務局長(安地 亮君) 出町児童センターに関する協議の場で、子供たちに大人と同じ席上で出町児童センターの今後の在り方について意見を聞くことにつきましては、子供にとっても負担が大きいのではないかと考えます。それよりも、出町児童センターの利用者目線で、児童センターへの思いや、今後行ってほしい事業などを発言してもらうほうがよいのではないかと考えます。
今年度は、20周年記念事業の企画として、出町児童センターのセンターまつりで、子供たちに夢や市への思いを書いてもらい、展示する事業を予定しております。そのイベントに参加する多くの子供たちに、現在の児童センターへの素直な気持ちを書いてもらい、児童センターの運営等に反映させてまいりたいと考えております。
以上であります。
○議長(山田順子君) 境 佐余子君。
〔1番 境 佐余子君 登壇〕
○1番(境 佐余子君) 出町児童センターにおいて、耐用年数を迎える令和7年度までに最終的な方向性を示せればという答弁があります。実際にセンター内を見学しますと、広い建物ではありませんが、職員の皆さんが工夫を凝らし、天候の悪いときでも体を動かして遊べるようになっております。
ただ、トイレなどは旧式で、現代の子供たちには使いづらいこと、また児童館の利用は対象年齢が18歳までであっても、中高生が使えるスペースの確保は難しいことなどは、ぜひ今後の児童館運営委員会において協議していただきたいと思います。
さて、本市が若い世代にも住みやすいと選ばれる理由の中で、買物施設の充実があります。消費者にとって選択できる喜びがあり、ショッピングモールになれば、映画を見た後や、塾が終わるのを待つ間に買物ができるなど、ついでに何かできることは効率がいいと感じます。そうしたこともあってか、近年、大型商業施設に行政の機能が入るケースが全国的に増えてきました。
さて、砺波市とイオン株式会社が地域貢献連携協定を結んで来年10年目です。これまでも防災やSDGsなどに関する取組の紹介や、となベジキャンペーン、となみのめぐみフェアといった多様な取組にも協力いただいております。
そこで、出町児童センターの建物廃止と機能維持の観点から、児童館機能の大型商業施設への移転も視野に入れることはできないでしょうか。大型商業施設は、例えば砺波南部小学校や庄南小学校から、子供だけで行きやすい場所ではないかもしれませんが、子供はチョイソコを使って移動し、お迎えは保護者、買物をして帰ることで、利便性もよくなるかもしれません。
環境や次世代への負荷をなるべく減らす観点から、小項目3として、出町児童センターの機能を大型商業店舗へ移転することを提案し、私からの質問を終わります。
○議長(山田順子君) 安地教育委員会事務局長。
〔教育委員会事務局長 安地 亮君 登壇〕
○教育委員会事務局長(安地 亮君) 現在の児童センターの建物に関しましては、砺波市公共施設再編計画において、建物は廃止となっていることから、施設の耐用年数を迎える令和7年度までには、最終的な方向性等をお示ししたいと考えております。
議員御提言の大型商業施設店舗への児童センター機能の移転につきましては、これまでも児童館運営委員会で委員から御提言をいただいておりますが、人の配置や必要となる経費など検討事項が多くございます。
引き続き、児童館運営委員会において、児童館機能の継続に向け、公共施設や民間施設の利活用も含めて検討してまいりたいと考えております。
私からは以上であります。
○議長(山田順子君) 5番 小西十四一君。
〔5番 小西十四一君 登壇〕
○5番(小西十四一君) 議長の許可をいただきましたので、一問一答方式にて、当局に対し質問と提案をさせていただきます。
まず大項目の1番目、令和6年4月より施行された第2次砺波市環境基本計画についてお伺いをいたします。
私は令和4年2月議会において、砺波市環境基本計画を早急に見直し、脱炭素やSDGsに対応すべきではないかと質問をいたしました。
その背景には、急激な気候変動による集中豪雨などによる生活環境の変化に迅速に対応する必要があると考えたからです。
その答弁として、副市長からは、市民からアンケートを取り、市民全体の意識を併せた計画にするためには時間が必要であり、令和5年度に市民アンケートを実施し、市民全体のものとした計画とするとの回答をいただきました。
その結果として、市民アンケートも参考にしながら、令和6年3月に集大成が完成し、4月より施行されました。
本計画を作成するに当たり、審議会も3回実施され、審議委員から様々な提案や意見が出され、本計画が策定されました。
本計画に基づき、市民にとって大きく変化があったと感じられることは、プラスチックごみの回収において、白トレーは個別に回収していたものが、ほかのプラスチックごみと一括回収となったことです。
各自治会からの要請により、職員が現地に立会いを実施したことにより、現場において大きな混乱もなかったようです。
令和6年度から令和15年までの10年間において、この第2次砺波市環境基本計画に基づき、庄川と散居に広がる快適なまちを築いていくため、市民の役割や協力を求めることはもちろん、当市で実施している補助案件等においては、PR不足や補助条件の緩和なども考慮した対応が必要と考えます。
今後どのように市民に対し、この第2次砺波市環境基本計画をPRして、市民や事業者に協力を求めていくのか、当局の答弁を求めます。
○議長(山田順子君) 横山福祉市民部長。
〔福祉市民部長 横山昌彦君 登壇〕
○福祉市民部長(横山昌彦君) 本年4月からスタートした第2次砺波市環境基本計画につきましては、良好な環境の保全と創造に関する施策を総合的かつ計画的に推進することを目指すもので、市民や事業者の皆さんの御協力を得ながら、全市的に取組を進めていくものであります。
このような中、本計画の取組の一つでありますプラスチックの一括回収につきましては、議員の御指摘のとおり、市職員が実際に各地区の回収場所に足を運び、分別の立会いを行ったほか、これまで30回以上にわたりまして開催してきた行政出前講座等の説明会では、延べ1,000人を超える市民の皆さんに御参加いただくなど、丁寧に制度の周知に努めてまいりました。
そのかいもありまして、4月からは特段の大きな混乱もなく、市民の皆さんに新たな分別ルールが順調に浸透しているものと承知しております。
今後も本計画につきましては、行政出前講座をはじめ、広報となみや市公式SNSなど、既存の広報媒体を有効に活用して地道に周知を図っていくことが肝要であると考えており、計画そのもののPRはもとより、補助事業など計画に位置づけられた各種施策についても積極的にアナウンスしていくことで、引き続き、市民や事業者の皆さんに広く認知される計画となるよう努めてまいります。
私からは以上であります。
○議長(山田順子君) 小西十四一君。
〔5番 小西十四一君 登壇〕
○5番(小西十四一君) ぜひ、砺波市全体でこの基本計画を実行していけるように、私も努力したいと思っております。
小項目2番目は、当該基本計画の中には、各所管担当において、効率を上げるための手法を見直すことや、諸条件の緩和を図る等の施策がなければ目標達成とならないものがあります。
例えば、ペットのふん尿に対するマナーの啓発においては、「マナー向上の看板の配布個数」が指標となっていますが、本来の目的は、ペットを飼っている人に対する啓発であることから、狂犬病の予防注射の際に、飼い主に「私はマナーを守って散歩させています」等のチラシを配布することにより、飼い主のマナー向上が図れると考えます。
また、小項目の1でも少し触れましたが、生け垣の設置補助件数であったり、花と緑のコンクールの参加件数――これは一般花壇の部なんですけれども――そのような指標があります。生け垣の設置補助などは、補助要件を緩和しなければ補助対象とならないことから、これは少し問題があるなと思います。
また、環境計画に沿った各課の事業計画との整合がなされているのか、また、予算措置は実施されているのかについて、副市長に答弁を求めます。
○議長(山田順子君) 副市長 齊藤一夫君。
〔副市長 齊藤一夫君 登壇〕
○副市長(齊藤一夫君) 砺波市環境基本計画では、庄川と散居に広がる快適なまちを望ましい環境像に掲げ、3つの基本理念、5つの基本目標に基づき、庁内横断的に計画の推進に向けた施策を展開しているところであります。
議員御指摘の、ペットのふん尿に対するマナー向上看板の配布個数や、花と緑のコンクール参加件数、生け垣の設置補助件数等は、具体的な取組に対する行動指標として、それぞれ目標値を設定しているものであります。
この計画は期間を10年としていることから、取組の中には中長期的な達成を目指した数値目標を設定しているものがあります。
当然ながら、計画期間中に達成がかなわない取組、また計画の推進と行動指標に乖離が生じていくことも想定されることから、その都度、取組の見直しなどを行い、目標値を意識しながら計画の推進を図ってまいります。
なお、環境基本計画に限らず、市で策定する様々な個別事業計画は、市の最上位計画である砺波市総合計画と整合性を図り策定をしておりますが、事業費の予算化につきましては、向こう3年間を計画期間とする市総合計画実施計画に個別計画の事業を盛り込むことで、毎年度の予算に反映をさせております。
私からは以上であります。
○議長(山田順子君) 小西十四一君。
〔5番 小西十四一君 登壇〕
○5番(小西十四一君) 今回の見直しについては、PDCAを回して実行していくというようなことも書いてございますので、ぜひ、ある程度の期間において、PDCAを回しながら実行していっていただきたいと思っております。
次に大項目の2番目、高校再編に伴う公共交通の充実についてお伺いします。
少子化が進行し、生徒数が減少することにより、各地で高校の再編が取り沙汰されています。これは高校のみならず、市内の中学校や小学校にも当てはまっています。
その中にあって、市内の小中学校の再編には、当然のことながら、生徒の通学手段についても考えて実施されています。これは、居住する地域により通学する学校が決まるため、始業時間、下校時間に合わせた市営バスの運行時間やスクールバスの導入などが検討されるべきです。
しかし、高校ともなれば、砺波市内だけでなく、自治体の枠を超えて学校を選択することが可能となることから、当然、通学のしやすい学校が選択肢の一つとなり得るわけです。
そのような状況において、砺波市においては、本年度から市営バス路線の見直しやルート見直しが実施され、砺波工業高等学校への停留所の新設や、JR城端線との接続ができる時間帯の運行が始まりました。
これにより、市内から南砺市、高岡市方面への通学が便利になりました。さらに、他市からJRを利用して、砺波市内の高校へ通学する学生の利便性が向上しました。さらに高校のみならず、市内中学生の通学に配慮したルートやダイヤの見直しも行われ、利便性が大きく向上しました。
一方で、現在進められている高校の再編に目を向けると、生徒の人数やクラスの数、高校の特徴等により再編が進められているように感じられ、生徒の通学手段を県がどのように対応するのかが不明です。
特に、砺波地区においては、砺波市、南砺市、小矢部市を砺波地区として1つのエリアで再編が議論されているようですが、実態としては、砺波から小矢部間や、南砺市から小矢部間は十分な公共交通手段が整備されておらず、再編によって砺波地区の学校に受入れ生徒数が確保されても、交通手段までは考えられていないように思います。
過日、砺波地区の県立高校ワークショップが開催されたその場でも、砺波地区内における交通の不便さが石川県への生徒の流出を招いていることが発言されており、交通網の充実が叫ばれていました。
これまでの高校再編により砺波地域の高校の数が少なくなっている中で、砺波市の市営バスは市内の高校への通学とJR城端線との連携を考慮した運行をしていますが、JR城端線の沿線ではない石動高等学校やとなみ野高等学校、小矢部園芸高等学校などへの通学は非常に不便であり、天気の悪い日などは家族の送迎に頼らざるを得ない状況となっています。
地元の生徒が地元で育ち、地元愛を育み地元に残る、そんな学校の通学環境をつくることが地方創生の本旨であり、今後の砺波市繁栄につながると考えます。
JR城端線をベースに、砺波市、小矢部市、南砺市間の市営や民間バスの運行補助等により、公共交通の充実を図り、地元の生徒を定着させ、砺波地区に、さらには砺波市のさらなる発展に向けた施策を、県はもちろんのこと南砺市、小矢部市を巻き込んで実施していくことが必要であると考えますが、企画総務部長に答弁を求め、私の質問を終わります。
○議長(山田順子君) 島田企画総務部長。
〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) 砺波地区の高校への交通手段としては、JR城端線以外に民間バス会社において、若林線、加越線が運行されております。
若林線は砺波市、小矢部市間で運行され、石動高等学校、小矢部園芸高等学校への通学手段として利用されており、加越線は南砺市、小矢部市間で運行され、石動高等学校、となみ野高等学校への通学手段として利用されております。
両線につきましては、小矢部市、南砺市と共にその運行を支援するための補助をしているほか、昨年度は、利用促進の取組として、3市合同で、割引クーポンつきのチラシを配布する「バスに乗って学校へ行こう!キャンペーン」を実施したところであります。
一方で、砺波地区内の交通手段が限られている中で、生徒にとって交通利便性は高校選択の重要な要素の一つであり、高校再編を進める上では、交通手段も併せて考慮されるべきものと考えております。
本市といたしましては、JR、市営バス、デマンド型交通による持続可能な地域公共交通の最適化を進めるとともに、小西議員が懸念されている砺波地区の高校への交通手段の充実については、民間バス路線の利便性向上に向け、引き続き、小矢部市、南砺市と共に連携して取り組んでまいります。
また県に対しても、若林線、加越線などの民間バス路線に対する新たな支援など、高校再編を見据えた公共交通の充実を求めてまいりたいと考えております。
私からは以上であります。
○議長(山田順子君) この際、暫時休憩いたします。
午後 1時56分 休憩
午後 2時05分 再開
○議長(山田順子君) 休憩前に引き続き会議を開き、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を続けます。
3番 向井幹雄君。
〔3番 向井幹雄君 登壇〕
○3番(向井幹雄君) 議長より発言の許可をいただきましたので、質問通告書に従い、一問一答方式で質問と提案をさせていただきます。
まず大項目1、能登半島地震を受けて地域防災力を高めるために、応急給水活動のさらなる機能強化について伺います。
能登半島地震で水道管が広範囲で破損し、断水が生じたために、本市では1月2日から応急給水活動支援として、給水車2トントラックを派遣し、給水活動が行われました。あわせて、水道応急復旧支援活動も、2月上旬から3月下旬までの期間、他自治体とのローテーションを組みながら支援活動をされました。改めて、これらの活動に従事された職員の皆さんに感謝と敬意を表したいと思います。
本市はこれまでも、18団体に及ぶ災害防災時の物資に関する協定の締結や、富山県防災危機管理課、県内外の市や町とも防災時相互応援協定を結んでいるなど、災害連携の備えを整えてきたところですが、能登半島地震での被害状況から、市民の飲料水や生活用水を確保するための災害に強い水インフラの整備がクローズアップされました。
本市においても、災害発生時に水道施設が被害を受けたとき、復旧までの間、市民の皆さんに安全な飲料水を供給するためにも、拠点給水ポイントの重要性が高まっています。
そこで、現在、上中野配水場に拠点給水ポイントが設置されてはいますが、緊急時の備えとして、新たな拠点給水ポイントの整備など機能強化を図っていただきたいと考えますが、本市の考えを構建設水道部長にお伺いします。
○議長(山田順子君) 構建設水道部長。
〔建設水道部長 構 富士雄君 登壇〕
○建設水道部長(構 富士雄君) 本市における現在の拠点給水ポイントにつきましては、上中野配水場、この施設は庄川中学校グラウンドの北側にある施設でありまして、ここに1か所設置してあるだけでありますが、そのほかに消防用の施設としまして、砺波消防署にはタンク付消防車への給水などに使用する消火栓が設置してあります。
いずれの給水ポイントもスペースは狭く、緊急時には多くの給水車が待機することはできない状況であります。
このたびの能登半島地震で断水被害が発生した氷見市において応急給水活動を行ってまいりましたが、そこでの給水ポイントは、給水車が待機できる広いスペースがあり、円滑に給水活動を行うことができておりました。
このような経験を踏まえ、緊急時には本市におきましても円滑な給水活動が行えるよう、先般、新たな拠点給水ポイントの検討を行った結果、多くの給水車が待機可能な上中野配水池、この施設は中部スーパー農道と県道新湊庄川線の交差点付近にある施設でありまして、ここに新たに設置することといたしました。
また、設置時期につきましては、年内に完了することを予定しており、現在その発注準備を行っているところであります。
以上でございます。
○議長(山田順子君) 向井幹雄君。
〔3番 向井幹雄君 登壇〕
○3番(向井幹雄君) 関連して、小学校のプールの水を生活雑用水として生かすことについて伺います。
指定避難所となっている小学校のプールの水の多くは、地下からくみ上げた天然の井戸水であることから、災害時の水源として、飲み水に使えなくても、災害後に不足する洗濯やトイレなどの生活雑用水にも使えるため、避難者の生活の質の維持にもつながります。
プールの水は災害時に非常に貴重な資源となるため、有効に活用する方法を検討いただき、地域の防災対策に役立てていただきたいと思うのですが、本市の考えを島田企画総務部長にお伺いします。
○議長(山田順子君) 島田企画総務部長。
〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) 学校プールの水につきましては、火災発生時の消防水利としての利用のほか、阪神・淡路大震災の際にもトイレの洗浄用水として利用されていたことから、本市といたしましても、地震等の災害発生時には非常用の生活用水として利用を想定しております。
しかしながら、プール使用期間中は塩素等の薬剤が含まれているほか、その期間外についても雨水等が流入しているなど水質的に問題があることから、生活用水であってもトイレ用水など用途を限定して使用せざるを得ないものと考えております。
したがいまして、実際にプールの水を使用する必要性が生じた場合には、水質の状況を踏まえ、十分留意しながら利用してまいりたいと考えております。
私からは以上であります。
○議長(山田順子君) 向井幹雄君。
〔3番 向井幹雄君 登壇〕
○3番(向井幹雄君) 関連して、学校防災備蓄の充実についてお伺いします。
2022年3月時点の文部科学省の学校安全調査によると、災害に備え防災頭巾などを備蓄している公立学校が全国平均の43%を大幅に下回り、富山県は18%にとどまっています。
文部科学省は、安全確保に役立つとして備蓄を推奨し、次の災害への備えを進めることを求めています。
防災頭巾は、児童生徒が避難する際に照明器具などの落下物から頭部を守ることはもちろん、指定避難所となっている学校に集まった地域の被災者が防寒具や枕に代用することもできます。
そこで、他県の防災教育の取組ですが、ふだんは学校の椅子の座布団として使えて、災害時には防災頭巾としても利用できる便利なアイテムの製作や、タオルで防災頭巾を手作りで製作するなど、単に知識として防災について知るだけでなく、体験的な取組から防災教育を推進している事例があります。
主に子供個人が使用する物品であるため、学校には単に予算立てして備蓄品を配備するのではなく、体験的な学びの場を生かした防災教育を推進しながら防災備蓄を充実させていただきたいと願いますが、本市の考えを安地教育委員会事務局長にお伺いします。
○議長(山田順子君) 安地教育委員会事務局長。
〔教育委員会事務局長 安地 亮君 登壇〕
○教育委員会事務局長(安地 亮君) 議員御提言の防災頭巾を手作りで作成するなど、体験を通して防災教育を推進しながら防災備蓄を充実させていくという取組が他県で行われていることは認識しております。
しかしながら、本市としましては、新たな防災備蓄品を個人で購入し、保護者への負担をかけるのではなく、災害時には教科書やランドセル、体操服などが入っているバッグなど、身近なものを活用して、自分で身を守る方法を身につけ、迅速に対応できるようにする防災教育が有効であると考えております。
今後も総務課や砺波消防署と連携し、行政出前講座や学校での避難訓練等を通して、より一層防災教育の充実を図ってまいります。
私からは以上であります。
○議長(山田順子君) 向井幹雄君。
〔3番 向井幹雄君 登壇〕
○3番(向井幹雄君) 続いて大項目2、住民の安全・安心な暮らしを支えるために、さらなる防犯灯LED化の推進について伺います。
本市は、砺波市環境にやさしい防犯灯LED化推進事業補助金交付要綱に基づき、既設の防犯灯でLED型でないものをLED型防犯灯器具に更新する場合に、補助金が活用できる支援制度があります。
これは、夜間の犯罪や事故を防ぐために自治会等が基準に基づき防犯灯設置しているもので、市が電気料金を負担し、維持管理を自治会等が負担することになっています。
現在、市民生活課に十数件に及ぶLED防犯灯の故障の報告が上がっており、その故障の主な原因に雷があるようで、雷は非常に大きな電力を持っており、近くに落雷すると周囲の地面や電線に大きな電圧や電流が瞬間的に発生し、これが故障の原因となり修繕の必要が生じたようです。このことを受け、本市では4月から支援制度を拡充したと伺っています。
LED防犯灯のメリットである消費電力が少なく寿命が長い照明器具、省エネによる地球温暖化防止と契約電気料金の節約のため、設置や更新の際はLED型防犯灯を推奨されていることからも、制度の拡充の周知と併せ、さらなる防犯灯LED化の推進について、本市の考えを横山福祉市民部長にお伺いします。
○議長(山田順子君) 横山福祉市民部長。
〔福祉市民部長 横山昌彦君 登壇〕
○福祉市民部長(横山昌彦君) 市内において、昨年度1年間で落雷により防犯灯が損傷した件数は17灯と認識しております。
LED防犯灯は、器具の電源については3年、電球については5年の保証期間があるものの、落雷をはじめ、火災、地震、水害、その他の天変地変の場合は補償対象外となり、地元負担により修繕を行ったとのことでございます。
このことを踏まえ、本市では新規の防犯灯のLED化に対する補助に加え、本年度からは、過去3年以内に設置したLED防犯灯に対しまして、今年4月以降に天災が原因で損傷した場合、修繕経費の3分の1、これを1灯当たり上限7,000円を補助することとなっております。
引き続き、各地区自治振興会等を通じ、制度の拡充について周知してまいります。
現在、市内防犯灯のLED化率は約7割でありますが、LEDに更新されていない残り3割の防犯灯につきましても、今回制度拡充を行ったことで、より前向きに御検討いただけるものと考えており、さらなる防犯灯LED化率の向上につなげてまいりたいと考えております。
以上であります。
○議長(山田順子君) 向井幹雄君。
〔3番 向井幹雄君 登壇〕
○3番(向井幹雄君) 関連して、防犯カメラ設置に関する補助制度の新設についてお伺いします。
本市では、市民が安全・安心に生活できるように、LED防犯灯への更新に対する補助制度は実施されていますが、防犯カメラの設置に向けた補助制度が現在のところありません。
現在、本市は、富山県警察と連携し、安全安心見守りカメラ事業として、自治会等に防犯カメラの貸出しを行い、まずはその設置効果を体感いただき、その後、買取りや継続設置しない場合には防犯カメラを取り外すことも可能としています。
その実績も多く、令和6年3月までの5年半で貸出しを行った29台中25台が買取り、継続設置されており、地域における防犯カメラ設置の必要性が高まっていることが分かります。
防犯を未然に防ぐ、それが防犯カメラの役割であり、必要性につながっていると感じます。特に不特定多数の人物が出入りする場所は危険性も高く、防犯が必要不可欠です。もちろん人が少ない場所も犯罪が起こりやすいため、防犯カメラの設置は欠かせないでしょう。
このように、防犯カメラは犯罪抑止の効果が期待できます。1月から2月に実施した議会報告会でも、通学路、声かけ、付きまとい等の事案発生場所、過去の犯罪発生場所、ごみステーションでの不法投棄など、地域の犯罪防止、通学路等の児童の見守り対策として、防犯カメラの設置に向けた補助制度の地域要望が上がっていました。近隣の自治体においても、防犯カメラの購入費用に対して補助金を交付する制度があります。
技術の進歩により防犯カメラの重要性は以前より高まっていることからも、防犯カメラ設置に関する補助制度の新設に向けて、本市の考えを横山福祉市民部長にお伺いします。
○議長(山田順子君) 横山福祉市民部長。
〔福祉市民部長 横山昌彦君 登壇〕
○福祉市民部長(横山昌彦君) 防犯カメラは、犯罪の未然防止のほか、犯罪捜査の立証の面でも有効であり、地域の防犯対策において大きな効果が期待できるものであります。
富山県警察の安全安心見守りカメラ事業では、設置箇所について、通学路、声かけ、付きまとい等の事案発生箇所、過去の犯罪発生箇所などの例示がされておりますが、その明確な基準はなく、どの箇所に優先的に設置すべきかなどの規定も設けられていないことから、本市において補助制度を創設する場合には、これらの基準を明確にする必要があると考えております。
また、映される範囲によっては、録画画像の取扱いにも注意が必要であり、プライバシー保護の面などへの配慮も十分に検討しなければなりません。
今後、本市において補助制度を創設する際には、これらのことも踏まえ、地域の安全・安心のための制度設計に努めてまいります。
なお、地区自治振興会が主体となって行う取組を支援する市の交付金制度、現在は「“となみ地域力”推進交付金」の名称で各1地区当たり年間50万円の交付を受ける事業でございますが、この事業を活用され、防犯カメラを設置された事例もありますので、この交付金の活用も御検討いただければと考えております。
私からは以上であります。
○議長(山田順子君) 向井幹雄君。
〔3番 向井幹雄君 登壇〕
○3番(向井幹雄君) 続いて、大項目3、砺波市のさらなる魅力アップを図るために、こもれびガーデンとカフェの機能を砺波チューリップ公園内に整備することについて伺います。
2024となみチューリップフェアの砺波チューリップ公園に新設されたこもれびカフェ、これまで花を立ち見で楽しむだけでしたが、新緑の木々の中でちょっと一休み、花に囲まれてコーヒーなどを楽しめるカフェとして、来場者の皆さんにくつろいでもらおうと癒やしのスポットを設置し、家族連れなど来場者の方々から大変好評をいただきました。
経済産業省が提供している地域経済分析システム(RESAS)は、観光などの様々なデータをマップやグラフ化して地方創生の取組を情報面からサポートしているものですが、砺波市内の観光マップの目的別分析によると、時期や休日、平日問わず、訪れる目的地の一番は砺波チューリップ公園となっています。
市民も自由に安心して利用することができ、子供連れからお年寄りまでの幅広い年齢層の方々が自然と触れ合える公園、そこにフェア期間中や、様々なイベント以外であっても、砺波チューリップ公園を訪れて、癒やしの空間として、心と体がリラックスできるスポット、チューリップタワーを見ながら一休みできるスポットが飲食機能としてあることで、市民の通年利用の増大にもつながります。
砺波チューリップ公園内に自動販売機が設置されていない課題もある中で、今後南門の整備もするに当たり、こもれびガーデンとカフェの機能が整備できないか、本市の考えを構建設水道部長にお伺いします。
○議長(山田順子君) 構建設水道部長。
〔建設水道部長 構 富士雄君 登壇〕
○建設水道部長(構 富士雄君) 砺波チューリップ公園の再整備事業につきましては、本年3月に拡張部分の造成を終え、本定例会に南側新築工事の請負契約締結について議案を提出しているところであります。
議員御提言の公園内におけるカフェ機能につきましては、再整備事業において、イベント時に飲食ブースとして利用できる管理用倉庫やキッチンカーなどのための電源設備を整備することとしております。
また、こうした施設や設備がイベント時のみならず、平日の日中においても利用されるなど、日常的に飲食が提供できるようになれば、さらなる公園のにぎわい創出につながるものと考えておりまして、民間事業者による活用を期待しているところであります。
なお、今年度のとなみチューリップフェアにおいて、こもれびガーデンに設置したウッドデッキにつきましては、チューリップフェア終了後も撤去せずに、引き続き、暑さをしのぐ癒やしの空間として利用をいただいているところであります。
私からは以上でございます。
○議長(山田順子君) 向井幹雄君。
〔3番 向井幹雄君 登壇〕
○3番(向井幹雄君) 関連して、ARフォトフレームを四季折々の観光イベントで生かすことについて伺います。
2024となみチューリップフェアでは、オリジナルのARフォトフレームを使って、お好みの場所で撮影し、自分だけの記念写真を楽しんでいただけました。
利用実績は総表示回数が8,863回、撮影回数が6,808回と、スマートフォンでアプリをダウンロードすることなく、QRコードを読み込むだけで体験できることで、非常に多くの利用者となり、20代から50代までの幅広い年齢層の利用となりました。
ARフォトフレームの魅力は、現実の世界にデジタル要素を重ね合わせて新しい体験を提供できることにあります。オリジナルのフォトスポットが簡単に作成でき、利用者の記憶に残るユニークな体験も可能です。
さらには、デジタルフォトフレームのため、体験された回数などのデータを収集し、効果測定を分析する一助にもなります。顧客満足度も上げられるARフォトフレームは、観光イベントをより魅力的で印象深いものに変えることができます。
そこで、様々な年齢層で利用されるARフォトフレームを、チューリップフェア以外の観光イベントや、観光地の魅力アップのために生かしてはどうかと考えますが、本市の考えを坪田商工農林部長にお伺いします。
○議長(山田順子君) 坪田商工農林部長。
〔商工農林部長 坪田俊明君 登壇〕
○商工農林部長(坪田俊明君) 昨年のフェアから導入しているARフォトフレームサービスは、操作が簡単で、無料で使用できる上、フェア会場限定版のデザインであることから、来場者には大変好評をいただき、撮影回数は約7,000回に上りました。
このサービスは、砺波市花と緑と文化の財団がシステム提供事業者との契約に基づき運用をしており、財団が行う事業に限り使用できるもので、また、年間で約50万円の費用負担を行っております。
財団では、フェアだけではなく、四季彩館の様々な展示において、例えば、クリスマスバージョンでありましたらクリスマスのフレームなどを作成して、年間を通じたサービスを提供しており、十分にその費用対効果は発出しているものと思われます。
一方で、例えば財団が関わらない各種実行委員会が主催するイベントや散居村展望台などの観光地での活用は、それぞれの実施主体が改めて事業者と契約し費用負担を行う必要があり、費用対効果を十分に考慮し、導入するかどうかを判断しなければなりません。
しかしながら、フォトフレームは本市のシティプロモーションにもつながることから、例えば財団と市が共用するなどの柔軟な対応ができないか、工夫した契約や活用方法などについて事業者と今後協議してまいりたいと考えております。
私からは以上であります。
○議長(山田順子君) 向井幹雄君。
〔3番 向井幹雄君 登壇〕
○3番(向井幹雄君) 関連して、となみシティプロモーション映像を砺波市の魅力紹介に生かすことについて伺います。
そのとなみシティプロモーション映像「ときめきが咲き誇るまち」は、新砺波市誕生20周年の節目に制作されたプロモーション映像で、美しい景観や文化、四季折々の砺波の魅力を詳細に伝え、市内外の方々に住みたい、住み続けたい、訪れてみたいといった愛着や誇り、憧れを持っていただきたいという思いを込めて制作されたものです。
映像には、地元の人々の交流や様々な体験から、ときめきが咲き誇る様子をリアルに、また表情豊かに表現してくれた2歳の子供、「おーたくん」も出演しています。
私はこの映像を、新市誕生20周年記念式典やフラワー都市交流連絡協議会総会で視聴させていただきましたが、そのたびに感激や感動を覚えました。
現在は市の公式ユーチューブチャンネルで視聴できるようにはなっていますが、一過性に終わらず、今後も砺波市の魅力が観光や産業の発展につながり、やっぱり砺波がいいよねと感じていただけるためにも、このとなみシティプロモーション映像を生かして本市の魅力を広く発信し、さらなるイメージアップにつなげていただきたいと思いますが、本市の考えを島田企画総務部長にお伺いします。
○議長(山田順子君) 島田企画総務部長。
〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) となみシティプロモーション映像につきましては、議員が述べられたように、新砺波市誕生20周年記念式典、フラワー都市交流連絡協議会総会などにおいて、招待者や関係者など多くの皆様に御覧いただき、議員の皆さんを含め高い評価をいただいたところであります。
現在は、市の公式YouTube「tonamiytb」にて視聴できるほか、市役所本庁舎内や市観光協会観光案内場、砺波駅コミュニティープラザ、イオンモールとなみ内のデジタルサイネージ、砺波図書館等でも放映し、市内外からお越しになる多くの方々に御覧いただいております。
今後は、市の観光公式パンフ「Tonavi」などの各種パンフレットの更新時や各種イベントのPRチラシ、PRポスター、市PR名刺、各種広告などにも映像のQRコードを記載するなど、プロモーション映像が広く認知されるよう努めてまいります。
加えて、チューリップフェアをはじめとする各種イベント等での出向宣伝や移住定住フェアでの出展の機会を捉え、映像のQRコードを記載したチラシの配布、モニターによる放映など映像を積極的に活用したシティプロモーションにつなげてまいります。
さらには今年度、プロモーション映像を全国のメディアに向け、情報配信する予定であり、本市のイメージアップをより効果的に、また積極的に進めてまいります。
私からは以上であります。
○議長(山田順子君) 向井幹雄君。
〔3番 向井幹雄君 登壇〕
○3番(向井幹雄君) 最後に大項目4、安心して学ぶことができる教育環境の整備として、各校にある校内教育支援センターの取組についてお伺いします。
2023年10月に文部科学省から公表された調査結果では、富山県でも不登校の数が増加しており、本市においても不登校に関する問題は教育の重要な課題であり、支援策が望まれます。
そのため本市では、令和5年度から、子供たちが気軽にSOSを出せる環境をつくり、日々のコミュニケーションを大切にすることで、小さな悩みも取りこぼさないようにするために、タブレット端末機を活用してお天気マークで気持ちを表現する取組が始まりました。これは、子供の心の状況を把握し、問題や悩みの早期発見、小さなSOSを見逃さないようにするものです。
そして今年度は、不登校の児童生徒の支援を図るために、学校全体が校内教育支援センターと位置づけて、全ての子供たちの学びの保障に取り組みたいと方針を示されました。
教室や相談室、職員室、校長室、事務室、図書館など、学校全体が校内教育支援センターとの考えを浸透させ、全教職員が情報共有して取り組みたいとのことです。子供たちに関わりのある学年や担任だけでなく、学校に勤務されている全教職員で、あらゆる機会に声かけができる学校環境をつくりたいという意思の表れであると感じます。
それでは、学校全体が校内教育支援センターとして位置づけることで、学校現場がどのように変わるのか、変わりつつあるのか、白江教育長にお伺いします。
○議長(山田順子君) 教育長 白江 勉君。
〔教育長 白江 勉君 登壇〕
○教育長(白江 勉君) 議員御発言のとおり、県内でも不登校の児童生徒は増加傾向にあり、本市でも同様の傾向が見られます。
これまで、保健室や相談室を中心に、各小中学校に配置されている学習支援員や心の教室相談員、担任等が心のケアを行うなど対応してきたところでありますが、保健室や相談室では、養護教諭をはじめ対応できる教職員が限られ、常に児童生徒の相談をじっくりと聞いてあげることが難しい状況にありました。
そこで本市では、今年度から児童生徒の心理的安全性を確保し、誰一人取り残さない居場所を設けるため、全教職員が情報共有して、学校全体を教育支援センターとし、保健室や相談室に限らず、校長室や職員室、事務室等の教職員の誰とでも気軽に相談できる学校環境づくりに取り組むことにいたしました。
新学期がスタートする際には、教職員に対し、各小中学校の校長がこの趣旨を説明し、教職員の意識改革を行うとともに、相談室等の環境整備や不登校の児童生徒に接する機会の多い教職員への積極的な研修会参加を促すなど、各種対策を進めております。
先日もある小学校を訪問しておりましたら、「校長先生」と元気よくドアを開けて校長先生と話をしたい男子児童が入室してきました。ノックもせず入室してきたことは指導すべきかとは思いますが、学校全体を教育支援センターと意識づけたことにより、保健室や相談室以外でも気軽に相談できる環境づくりの一つの成果であり、今後一層、学校全体が全ての児童生徒にとって安心で安全な場所となるよう、教職員が一体となって対応してまいります。
以上であります。
○議長(山田順子君) 向井幹雄君。
〔3番 向井幹雄君 登壇〕
○3番(向井幹雄君) 関連して、子供たちが安心して教育を受けることができる環境整備についてお伺いします。
本市において、学校の教員の配置は、学校規模や児童生徒のニーズに合わせて適正に配置されていますが、教員が季節性インフルエンザなどで出勤できない場合、学校内の他の教員による授業の兼任や時間割の調整を行うことで、一時的な教員不足をカバーしながらも、教育の質を落とさずに子供たちに関わっていただいています。ただし、これらの対策はあくまで一時的なものであり、長期的な視点で教員の不足問題に取り組む必要があります。
富山県教育委員会では、今年度からマネジメント支援員の配置を試行的に始め、学校運営の活性化に期待したいとしています。
市教育委員会としても、先生方がやりがいを感じて生き生きと力を発揮できる魅力ある学校であるように環境整備をいただきたいと思いますが、本市の考えを白江教育長に伺って、一般質問を終わります。
○議長(山田順子君) 教育長 白江 勉君。
〔教育長 白江 勉君 登壇〕
○教育長(白江 勉君) 本市の教員の配置につきましては、学校規模等に対し適正に配置されていると考えておりますが、季節性インフルエンザなどでやむを得ず出勤できない場合は、校内の教員で助け合い、時には教育センターからも支援をして、子供たちの学びを止めないように配慮しております。実際、今年度の4月、そのような場面があり、支援を行ったところであります。
議員御紹介のマネジメント支援員は、教頭の業務の負担軽減を図るため、既に県から配置されており、本市におきましては、そのほかにも県から、児童生徒、保護者及び教職員に対するカウンセリング等を行うスクールカウンセラーや、児童生徒に対する多様な支援方法を用いて問題解決を図るスクールソーシャルワーカー、また教員の業務を支援するスクールサポートスタッフが配置されております。
また、市からも、心の教室相談員や学習支援員等を配置することで、学校の業務を支援するスタッフを充実させております。
これらのことから、今後も県とも連携しながら、先生方が働きやすく、力を十分に発揮できる魅力ある学校となるよう環境整備を進めてまいります。
私からは以上です。
○議長(山田順子君) 4番 神島利明君。
〔4番 神島利明君 登壇〕
○4番(神島利明君) 議長の許可をいただきましたので、通告に基づき分割方式で質問をさせていただきます。
まず初めに、1項目めは防災対策についてお尋ねいたします。
人々の日常を奪った能登半島地震から5か月がたちました。被災地では、いまだに数千人を超える方々が避難所での生活を余儀なくされています。積み重なる心労は計り知れません。被災者の方々が、生活と生業を再建し、一日も早く日常生活を取り戻すことが何よりも求められています。
しかしながら、能登半島という地理的問題もあると思いますが、水道設備等インフラの復旧が進んでない地域もあります。改めて日常の防災対策の重要性を痛感いたしました。
本市の基幹管路の耐震化率は41.4%で、全国や富山県内から見ると高い値を示していますが、耐震適合性のある管の割合は42.1%で、ほぼ全国平均と変わらない状況です。
基幹管路の耐震化は水道ビジョンで作成されており、令和元年から20年間の計画になっています。今回の能登半島地震、被災地の七尾市では、耐震化された基幹管路にはほとんど被害がなかったと伺っています。
そこで1点目は、市民の安全・安心を守るために水道ビジョンを見直して、基幹管路の耐震化を早期に進めるべきと考えますが、いかがでしょうか。見解を伺います。
次に、避難行動要支援者の防災対策についてお尋ねいたします。
災害発生時には、避難行動要支援者個別支援計画に基づき、避難を援助する方が避難行動要支援者の支援に当たり、指定された避難所に避難いたします。
災害発生後の対策はもちろん大事ですが、平時の備えこそが被災を減らす重要な取組だと考えます。
今回の能登半島地震でも、昭和56年以前に建築された古い建築物が数多く被害を受けています。自宅が耐震化されているかどうかで日頃の避難に関しての準備が変わると思います。
また、家具類などの耐震補強や、日頃から家具などが転倒しても大丈夫な場所で生活することが防災対策につながります。
そして、地震が発生した場合は、速やかにシェイクアウト、まず体勢を低くしテーブルなどの下に入り、頭を守り、揺れが止まるまで動かないを行い、揺れが収まったら、安全を確認した後、家の外に出ることも必要になってきます。
そこで2点目は、避難行動要支援者の命を守るために、まずは自助が必要であり、そのためには、地震に対する平時の備えと、地震発生時の行動について周知する必要があると考えます。
例えば、民生委員さんの活動時に、その地区の防災士さんにも協力を願い、一緒に訪問することで、防災士さんの目線で防災対策についてのアドバイスができる機会から、個別支援計画の作成、推進にもつながると思いますが、いかがでしょうか。見解を伺います。
次に、避難行動要支援者の耐震対策についてお尋ねいたします。
耐震対策の重要なアイテムの一つに、家具類の転倒防止用金具の設置があります。平時からの備えが非常に重要になります。
しかし、避難行動要支援者のほとんどの方は、自分で転倒防止用金具を設置することが難しいと思われます。
そこで3点目は、耐震対策の家具類の転倒防止用金具の設置によって、避難行動要支援者の命を守り、被災を減らすことができると考えます。耐震対策用品に対する補助ができないでしょうか。見解を伺います。
○議長(山田順子君) 答弁を求めます。
構建設水道部長。
〔建設水道部長 構 富士雄君 登壇〕
○建設水道部長(構 富士雄君) 私からは1点目の、基幹管路の耐震工事の推進についての御質問にお答えいたします。
本市における基幹管路の耐震化につきましては、令和元年度に策定いたしました砺波市水道ビジョンの基幹管路耐震化計画に基づき、配水池に近い送水管や配水管から計画的に耐震化を進めてきております。
議員御提言の水道ビジョンを見直して基幹管路の耐震化を早期に進めることにつきましては、元日に発生いたしました能登半島地震における被災状況等を考慮し、令和5年度末に改定の水道ビジョンにおいて、中長期的な視点から財政シミュレーションを行い、耐震化事業へ投資可能額を算出して計画したところであります。
この改定の内容におきましては、公営企業会計として財源が最も重要であることから、耐震化事業に最大限の予算確保に努めたところであります。
また、昨今の資材費や労務費の高騰などの不確定要素もありますが、中間年であります昨年度にフォローアップを行ったことから、基本的には計画期間が終了する令和10年度までに見直しを予定しておりませんが、必要に応じて適切に対応してまいりたいと考えております。
なお、これまでと同様に、各年度の決算状況や補助制度の動向などを確認しながら、可能であれば投資額を増額し、事業の前倒しを行って早期の耐震化を図ってまいります。
以上でございます。
○議長(山田順子君) 答弁を求めます。
横山福祉市民部長。
〔福祉市民部長 横山昌彦君 登壇〕
○福祉市民部長(横山昌彦君) 私からは、まず2点目の避難行動要支援者の防災対策についての御質問にお答えいたします。
先日、栴檀山地区において、地区の民生委員と防災士さんが一緒に独り暮らしの要支援者宅を訪問され、室内の家具などの転倒防止器具を設置されたことが報道されておりました。
今回のケースは、行政サイドが働きかけて実施されたものではなく、地域で自主的に活動されたものであり、自助、近助――これは隣近所でお互いに助けるという近助――それと共助の模範として、本市の地域力のたまものであると感じており、このような取組については、今後も機会を捉えて市内全域へ広がるよう紹介していきたいと考えております。
民生委員や防災士の皆さんのみならず、御近所の方も含めた地域の皆さんと共に要支援者の方と顔の見える関係性を築くことで、福祉、防災等の場面で支援の場が広がり、支援を必要とする方々の個別支援計画の作成につながるものと考えております。
次に3点目の、避難行動要支援者の地震対策グッズの支援についての御質問についてですが、耐震対策用品への補助につきましては、東日本大震災の際に、「高齢者ささえ隊事業」として、本市の総合計画特別枠の単独事業として実施した実績がございます。
先ほどの御質問にお答えしました栴檀山地区の自主防災会が実施されました要支援者宅の緊急点検においては、地域の力で訪問、設置が実施されました。
能登半島地震を受け、6月補正予算で自主防災組織において、防災用の資機材や備品購入費等の予算が計上されております。
今後も、地域の実情や要望を踏まえ、災害弱者の避難行動要支援者の皆さんを対象とした耐震対策用品等の助成について検討してまいります。
私からは以上であります。
○議長(山田順子君) 神島利明君。
〔4番 神島利明君 登壇〕
○4番(神島利明君) 次に、砺波チューリップ公園周辺の環境整備についてお尋ねいたします。
今年のチューリップフェアは、関係各位の御努力のおかげで、30万人を超える来場者があり、大盛況の開催でした。今年は3月に北陸新幹線敦賀延伸開業もあり、JRを利用され、砺波駅で乗降される方が昨年よりも増えたと伺っています。
砺波駅は砺波の玄関であり、顔でもあり、重要な施設になります。改札口から出た連絡通路にはエレベーターが設置してあり、階段を使用しなくてもよいですが、ホームから改札口に行くのに階段しかなく、足の不自由な方やベビーカー、大きな荷物を持っての移動に大変御苦労されています。車椅子の方は、事前に連絡すれば、ホームから直接外へ出られるようになっています。
そこで1点目は、JR城端線利用者の利便性の向上を図るためにも、ホームから改札口に行くエレベーターの設置が必要と考えますが、いかがでしょうか、見解を伺います。
次に、フラワーロードに設置してあるベンチについてお尋ねいたします。
フラワーロードとは、エレガガーデンから美術館の間の歩道のことです。そこには5か所に20基のベンチが設置してあり、休憩等に使えるようになっています。
しかし、現状はコケが生え、見栄えが悪いだけでなく劣化も進んでいますし、また既に破損している場所もあります。
チューリップフェア開催時には、市内外から多くの方がフラワーロードを利用されていますし、またそれ以外のときでも散歩等で利用される方が見られます。
そこで2点目は、フラワーロードに設置してあるベンチは木陰にあり、安らいで休憩できる場所として重要であり、整備が必要と考えますが、いかがでしょうか。見解を伺います。
次に、砺波チューリップ公園周辺の街路灯フラッグの設置についてお尋ねいたします。
チューリップフェアには市内外から多くの観光客が来られています。多くの方が自動車を利用され、砺波インターから来られます。また、JRを使って砺波駅から歩いてこられる方もございます。
市長は、砺波は観光のまちであり、おもてなしが大事だとおっしゃっておられます。砺波チューリップ公園周辺の街路灯はチューリップをイメージして造られていますし、チューリップフェアの時期には、沿道の花壇やプランターにチューリップを植え、歓迎ムードになっています。もっと歓迎ムードを盛り上げるのに、カブキロードに設置してあります街路灯フラッグみたいなものが砺波チューリップ公園周辺の沿道にあればよいと考えます。
そこで3点目は、市をイメージした花と緑のフラッグを作成し、年間を通じて設置することで市のアピールにもつながると考えます。
設置場所は、チューリップをイメージした街路灯に設置することで、改めて街路灯の魅力にも気づいてもらえると考えますが、いかがでしょうか。見解を伺います。
○議長(山田順子君) 答弁を求めます。
島田企画総務部長。
〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) 私からは1点目の、JR砺波駅のホームから改札口までのエレベーター設置についての御質問にお答えいたします。
議員の御発言にもありましたが、砺波駅の自由通路には砺波駅前と砺波駅南にエレベーターを設置しております。また、車椅子の方が直接ホームに出入りすることができるように、同じく砺波駅前と砺波駅南にスロープが設置されております。
御提言の、エレベーターを設置する場合は、改札内であるため、所有者において整備することとなり、現状においてはJR西日本、将来的には城端線・氷見線鉄道事業再構築実施計画に基づいて譲渡され、あいの風とやま鉄道が実施主体になります。
エレベーターの設置については、再構築実施計画に盛り込んであるものではなく、設置には数億円単位の費用がかかることが見込まれています。
したがいまして、改札内エレベーター設置につきましては、その必要性を検証するとともに、必要に応じてJR西日本や関係機関と共に、設置に関する手法や財源確保等を含め、調査研究してまいりたいと考えております。
私からは以上であります。
○議長(山田順子君) 答弁を求めます。
構建設水道部長。
〔建設水道部長 構 富士雄君 登壇〕
○建設水道部長(構 富士雄君) 私からは2点目の、フラワーロードロードに設置してあるベンチの整備についての御質問にお答えいたします。
このベンチは木製であり、設置から37年の長い年月が経過し、劣化が進み、議員御指摘のとおり、破損やコケが発生しているところがあります。
市といたしましては、これまでも破損や汚れている箇所を確認した後、清掃の実施や、修繕可能なものは部材を取り替えておりますが、修繕が不可能なものにつきましては、撤去をしているのが現状であります。
そこで、ベンチの整備が必要との御発言につきましては、この区域の指定管理者であります砺波市花と緑と文化の財団との連携を図り、適切な維持管理に努めるとともに、フラワーロードや砺波チューリップ公園等の周辺施設の利用状況を踏まえ、調査研究をしてまいりたいと考えております。
私からは以上でございます。
○議長(山田順子君) 答弁を求めます。
坪田商工農林部長。
〔商工農林部長 坪田俊明君 登壇〕
○商工農林部長(坪田俊明君) 次に3点目の、砺波チューリップ公園周辺の沿道に街路灯フラッグの設置についての御質問にお答えします。
街路灯フラッグにつきましては、本来の目的である照明の役割を妨げないこと、通行する人車に対して安全であることなどが条件であり、道路管理者の許可を得た上で設置するものであります。
公園周辺道路の街路灯は、フラッグを添架できる構造ではありませんので、安全性の検証と専用器具の設置が必要となり、相当の予算を要することとなります。
また、公園の南門から砺波駅に向かう市道チューリップ公園線などは、道路幅が狭く、安全面に課題があることや、樹木の陰になり設置効果が期待できないといったこともありますので、安全面、効果面を十分に検討した上で判断をしてまいりたいと考えております。
私からは以上であります。
○議長(山田順子君) 神島利明君。
〔4番 神島利明君 登壇〕
○4番(神島利明君) 最後の項目になりますが、フリースクールに通う児童生徒に対する支援についてお尋ねいたします。
近年、不登校児童生徒の数が年々増加傾向にあり、フリースクール等に通う児童生徒も増えており、保護者の負担が増えてきています。
フリースクールは、不登校児童生徒にとって非常に大切な居場所の一つになっています。
市内には今年に入ってフリースクールが3か所開設され、子供たちの選択肢が増え、自分に合った居場所があればよいと思います。
県の事業で、今年の4月から始まったフリースクール等通所児童生徒支援事業では、フリースクールなどの利用料月1万5,000円を上限に最大半額の補助を受けることができます。その支援を受けるためには、フリースクールへの通学を小中学校などの校長が出席扱いすることが条件になっています。
この事業は県が行っているため、窓口は県になり、県に書類を提出しなければなりません。また、申請の書類が4種類と多く、手間がかかります。
そこで1点目は、フリースクール等通所児童生徒支援事業の保護者への周知と、保護者の負担を少しでも減らすために申請書類の簡素化ができないか、また、県の代行で、市民の身近な存在である市が窓口になって応対することで、保護者への寄り添いにもなり、安心して申請ができると考えますが、いかがでしょうか。見解を伺います。
次に、民間施設に関するガイドラインについてお尋ねいたします。
民間施設に関するガイドラインとは、学校や市町村教育委員会が、不登校児童生徒が通所する民間施設と連携し、指導要録上の出席扱いと判断する際に留意すべき点を目安として示され、作成されたものです。
小中学校の校長が、このガイドラインに基づき、フリースクールに通う児童生徒に対して出席扱いの判断をされていると思いますが、校長が替わっても出席扱いの判断が変わらないか不安だとの声も聞かれます。
県教育委員会のこのガイドラインの中に、実際の運用に当たっては、「各市町村教育委員会においても、ガイドラインや基本方針等を策定することが望ましく、各学校との共通理解の下、不登校児童生徒の状況に応じた支援の充実を図ることが求められる」となっています。
そこで2点目は、市教育委員会で各学校の判断に差が出ないようにするため、市独自のガイドラインを作成する必要があると考えますが、いかがでしょうか。見解を伺います。
以上で私の質問を終わらせていただきます。
○議長(山田順子君) 答弁を求めます。
教育長 白江 勉君。
〔教育長 白江 勉君 登壇〕
○教育長(白江 勉君) 1点目のフリースクールに通う児童生徒に対する支援についての御質問につきましては、このフリースクール等通所児童生徒支援事業は今年度から県が進めている事業であり、フリースクール等民間施設に通所している児童生徒を持つ家庭に対し、その施設利用や活動を行うための必要な経費に対し補助金を交付するものであり、先日も学校や事業者等を対象にフリースクール説明会を開催し、保護者への周知をお願いしたところであります。
議員御提案の、申請書類の簡素化や市の窓口設置の件につきましては、県の担当課に確認しましたところ、これから申請受付が始まることから、現段階では考えていないとのことでした。
今後、この支援事業を進める中で、事業者や保護者等から御意見等がありましたら県に伝えてまいります。
次に2点目の、民間施設に関するガイドラインの策定についての御質問にお答えいたします。
富山県教育委員会が策定しました民間施設に関するガイドラインは、不登校児童生徒が民間施設において相談指導を受ける際に家庭や学校等が留意すべき点を示しており、本市でも既にこのガイドラインを基に、民間施設に通所する不登校児童生徒について総合的に判断し、対応しております。
また、不登校児童生徒が通所する民間施設へは、教員等が実際に訪問して児童生徒の安全・安心が確保されていることや、活動内容を十分に把握する一方で、学校ごとに民間施設に対しての理解に差が生じないように、フリースクール説明会や座談会を通して、施設の運営状況や指導の目的、指導者の思い等を共有する場も設けております。
本市といたしましては、既に富山県のガイドラインに基づき対応していること、また市内学校数も少なく、フリースクールについて校長会等でも常に情報共有を図っていることなどから、改めてガイドラインを策定する予定はないものの、本市や他市でもフリースクールが増えてきており、各施設での活動も多岐にわたっているため、県内市町村の教育委員会とも意見を交わしながら対応してまいります。
私からは以上であります。
○議長(山田順子君) 以上をもって、本日の日程を終了いたします。
次回は、明6月18日午前10時から再開いたします。
本日はこれをもちまして散会いたします。
どうも御苦労さまでございました。
午後 3時15分 閉議