1.会議の経過
午前10時00分 開議
○議長(山田順子君) ただいまの出席議員は17名であります。定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
本日の日程は、あらかじめ配付してあります議事日程第3号のとおりであります。
日程第1
市政一般に対する質問、並びに提出案件に対する質疑(一般質問)
○議長(山田順子君) これより本日の日程に入ります。
日程第1 市政一般に対する質問、並びに議案第37号 令和6年度砺波市一般会計補正予算(第2号)から議案第42号 工事請負契約の締結についてまで、及び報告第3号 歳出予算の繰越しについてから報告第7号 支出予算の繰越しについてまでを議題といたします。
昨日に引き続き、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を行います。
通告により発言を許します。
2番 林 教子君。
〔2番 林 教子君 登壇〕
○2番(林 教子君) おはようございます。
今日は久しぶりの雨となりましたが、皆さん穏やかな朝を迎えられたのではないかと思います。
それでは、山田議長より発言の許可をいただきましたので、通告に基づき、質問と提案を行います。
本年は、新砺波市が誕生してから20周年を迎える記念すべき年です。本市が制作されたときめきが咲き誇るまちとなみのプロモーションビデオは、美しい景観や文化、利便性を兼ね備えた本市の魅力を詳細に伝え、多くの方に住みたい、住み続けたい、訪れてみたいといった愛着や誇り、憧れを持っていただくきっかけとなる優れた作品となっており、私自身も感動を覚えた1人です。
ここに出演する「おーたくん」をはじめ、子供たちの笑顔が咲き誇るときめくまちであるために、質問を始めたいと思います。
まず大項目の1、子供たちの安心・安全につながる環境づくりについてお伺いします。
子供たちが待ち遠しい夏休みも、家庭の事情によっては保護者の心配の種となることがあります。その不安を解消するために、本市では放課後の時間や春、夏、冬休みの期間に保護者の代わりに児童と過ごし見守ってくださる学童保育、放課後児童クラブは、核家族化が進む中で、子育てと仕事の両立を目指す保護者を支援する重要な役割を果たします。
市内には8か所の施設があり、それぞれ小学校の校区ごとに設置されています。しかし、入所希望者が多く、支援員や補助員の数が不足しているなどの理由により、残念ながら入所をお断りされる場合があります。
令和5年12月に、議会では、総務文教常任委員会から放課後児童クラブへの支援拡充を求める提言書を教育長宛てに提出しました。しかしながら、課題の解決は容易ではありません。せめて夏休みだけでも預かってほしいという保護者からの切実な要望に対しても、放課後児童クラブでは定員を超えた受入れができず、運営側としては心苦しい思いで断らざるを得ません。
そこで、長期休暇中に放課後児童クラブに入れなかった子供が安心して過ごせる場所を確保し、保護者が自宅で過ごす子供の様子を心配せずに仕事に専念できる体制を整えるために、どのような対策をお考えであるか、具体的にお聞かせください。
また、出町児童センターでは、お弁当を持参し、一日通して利用することができません。児童が一度自宅に戻ることなく、昼食時間を含めて一日の利用ができる体制を整えていただきたいと考えます。
学校の長期休暇時における児童と保護者の不安を解消するために、安地教育委員会事務局長にお伺いします。
○議長(山田順子君) 安地教育委員会事務局長。
〔教育委員会事務局長 安地 亮君 登壇〕
○教育委員会事務局長(安地 亮君) 放課後児童クラブの利用につきましては、各クラブの運営委員会において、児童の学年や家族構成、就労状況など、必要性をしっかりと把握した上で受入れの可否を決定し、受け入れていただいております。
放課後児童クラブに入っていないお子さんの長期休暇中の過ごし方につきましては、基本的には自宅等で御家族と共に過ごされており、安心して過ごすことができる環境にあるものと考えております。
なお、議員御提言の出町児童センターの利用方法につきましては、これまで一日を通しての利用や館内での食事などを原則認めておりませんでしたが、児童センターが子供の遊びの拠点や居場所として一日利用できる体制について、今後、検討を進めてまいりたいと考えております。
以上であります。
○議長(山田順子君) 林 教子君。
〔2番 林 教子君 登壇〕
○2番(林 教子君) いろんな自治体がありますが、お昼の時間を過ごすことのできる児童センターを持っている自治体、数あります。ぜひ前向きな検討をしていただきたいと思います。
今年の夏も昨年同様、もしくはそれ以上に気温が上昇すると予想されています。気象庁が発表した最新の3か月予報では、6から8月の平均気温は全国的に高く、特に8月は暑さが厳しくなると予想されています。
本市では、熱中症による健康被害の防止を目指し、いち早くクーリングシェルターの設置を公共施設や民間施設で設けることを発表しました。これは暑さと熱中症被害を防ぐ対策となり、市民の安全につながります。
昨年は、児童が楽しみにしていた夏休み、小学校のプール開放日も、雷などの天候の急変や、環境省が定める暑さ指数が原則運動禁止、危険と判断されるおそれのある日が多く、開放された回数が少なかったと聞いています。
これまでは、午前は自宅で過ごし、午後から活動をするというルールがありましたが、現在では猛暑対策のために発想を変え、午前に動き、午後は室内で過ごすことも必要ではないかと考えます。
そこで、小学校のプールの開放時間を午前に変更することで暑さ指数の上昇による開放中止が少なくなり、小学校のプールを開放される日数が増える可能性があります。また、監視いただく保護者や教師の熱中症による健康被害対策にもつながると考えます。
夏休みに開放される小学校プールの使用時間を変更することについて、安地教育委員会事務局長にお伺いします。
○議長(山田順子君) 安地教育委員会事務局長。
〔教育委員会事務局長 安地 亮君 登壇〕
○教育委員会事務局長(安地 亮君) 昨年度、市内の小学校におきましては、平均して12日間プールを開放する計画でしたが、実際は4回程度となりました。
対応期間が減少した主な理由としましては、雷による天候の急変や熱中症の危険などがありますが、特に熱中症に関しましては、環境省が示す暑さ指数に常に注意を払い、正しい判断ができるよう努めております。
これらのことから、今年度につきましては、全ての小学校で午前中のプール開放を計画しており、また11時頃には終了することで、帰宅時の熱中症対策にも配慮するとともに、活動前や活動中の水分補給を適切に行うなどの予防や、監視員による児童への声かけなど十分に対策を施し、楽しくプールで活動できるよう配慮してまいります。
私からは以上であります。
○議長(山田順子君) 林 教子君。
〔2番 林 教子君 登壇〕
○2番(林 教子君) 次に、タブレット端末機に導入されている心の天気をさらに充実させるためにコメント欄をについてお伺いします。
本市の小中学校では、タブレット端末機を使用して、児童生徒の心の状態を天気で表現しています。心の天気と名づけられたプログラムは、子供の現在の心の状態を、晴れ、曇り、雨、雷の4種類のイラストつきで表現、分類をし、児童生徒がそれぞれのボタンを押すことで、その情報が教員に伝わる仕組みとなっています。
この仕組みは、担任教諭だけでなく、学校全体で見守る体制を取ることができます。現在、心の天気を観察しながら、児童生徒に声をかけるタイミングは教員の判断に委ねられているようです。
心の天気がさらに充実したプログラムとなるように、示されたサインがなぜそう感じるのか、また、先生に相談したいことなどを簡潔に記入するコメント欄を加えることを提案します。これにより、児童生徒はより詳しく自分の気持ちを伝えることができ、教員もSOSの感情を見逃さず読み取ることができると考えます。
何よりも重要なのは、児童生徒の不安を早期に取り除くことです。早期の発見、早期の対応で、児童生徒が安心して楽しく学び、心身ともに健全な成長ができる環境づくりになると考えます。どのようにお考えであるかを白江教育長にお伺いします。
○議長(山田順子君) 教育長 白江 勉君。
〔教育長 白江 勉君 登壇〕
○教育長(白江 勉君) 本市では、心の天気によって児童生徒の心の状態をよりスピーディーに捉えることができるようにしております。
悩みを抱える児童生徒は言葉で表現することが苦手であり、マークをクリックするだけで心の状態を表現することができるため、教員は悩みのある児童生徒のサインをすぐに受け止めることができます。
今後とも心の天気を活用することで、困っている児童生徒を早期に発見し、積極的に関わり、安心して過ごせる環境づくりに努めてまいります。
なお、コメント欄の導入につきましては、児童生徒のつぶやきに加え、誰かに伝えたい気持ちを記入してもらうことなども可能であることから、今後導入について検討してまいります。
ただ、この心の天気というツールの目的は、言葉で表現することが苦手な子供でも、簡単にクリックするだけ、簡単にクリックしたことによって教職員が声をかける、「どうしたの」と言う。そこが肝であります。つまり、コメント欄を記入することが、そういったことの足かせにならないように配慮してまいりたいと思います。
私からは以上です。
○議長(山田順子君) 林 教子君。
〔2番 林 教子君 登壇〕
○2番(林 教子君) 言葉で表現することが得意な子、そうでない子、いろいろいると思います。そこの辺も検討いただきたいと思います。
大項目の2、高齢者が安心して生き生きと暮らすために、高齢者の福祉推進のための80歳訪問であるためについてお伺いします。
本市では、自宅で過ごし、介護認定を受けていない満80歳を迎える方々に対して、健康のこと、生活のこと、困り事はないかなどを聞き、様子を確認し、元気に過ごすための支援ができるように、各家庭を訪問しています。
高齢者世帯や独り暮らしが増える中で、直接対象者と会い、話し、状況を確認することは、異常がある場合の早期発見につながり、高齢者への配慮を深める事業となっています。
しかし、突然の訪問は、現在の社会情勢を考慮すると、対象者や家族を困惑させることがあるようです。少しの改善により、この事業は対象者やその家族のさらなる安心感を高める取組になると考えます。まずこの事業について、知らない対象者が多いという課題があることを考えます。
そこで、訪問をお知らせする方法についてお伺いします。
訪問についての告知は、広報となみや砺波市の公式ウェブサイトで行われていますが、個別には通知は行われていません。
本年度の対象者は約450人です。しかし、これらの告知手段から情報を得ることができる人数はどのくらいいらっしゃるでしょうか。訪問の目的をその場で知らされ、質問に答えるという状況がほとんどだと思われます。80歳の日常の様子を見るという目的があるとはいえ、訪問の目的を明確にした案内を送付し、訪問の予定を事前に通知する。対象者への事業の周知方法は個別に行うべきと考えますが、横山福祉市民部長にお伺いします。
○議長(山田順子君) 横山福祉市民部長。
〔福祉市民部長 横山昌彦君 登壇〕
○福祉市民部長(横山昌彦君) 80歳の高齢者への訪問事業につきましては、閉じ籠もり予防や低栄養など、健康に課題を抱える方を早期に把握することを目的に、本市独自の事業として新砺波市誕生以前から実施してきており、現在は市内3か所の在宅介護支援センターの協力を得て訪問しております。
毎年500人前後の対象者の約8割の方々を訪問し、そのうち1割の方々が百歳体操への参加や介護申請につながるなど、介護予防に一定の効果があるものと捉えております。
これまで、対象者への案内につきましては、広報となみやホームページでの周知のみであり、個別の案内はしておりませんが、昨年度1年間において、直接訪問に対します苦情は1件のみであることから、今後も個別に周知することはせず、柔軟に対応してまいりたいと考えております。
以上であります。
○議長(山田順子君) 林 教子君。
〔2番 林 教子君 登壇〕
○2番(林 教子君) ちょっと驚きました。結果を聞いて驚きましたが、しかしながら、やはり周知といいましょうか、知らせることは大事だと思います。また、頻回にといいましょうか、個別の送付がないとしても、案内というか周知はしていただきたいと思います。
次に、統一した対応プログラムを作成し、対象者の不安を解消することについてお伺いします。
訪問は、砺波市地域包括支援センター及びほか3つの在宅介護支援センターの職員によって実施されています。異なる事業所職員の訪問により対応にばらつきがあり、訪問された後に戸惑う一因となっているようです。
今後も外部への委託を継続して行われるのであれば、管理する地域包括支援センターで統一した訪問のプログラムを作成し、それに従って訪問を行う指導が重要であると考えます。
対象者への訪問は重要な事項であり、80歳訪問事業を継続いただくためにも改善が必要だと考えます。
引き続き横山福祉市民部長にお伺いします。
○議長(山田順子君) 横山福祉市民部長。
〔福祉市民部長 横山昌彦君 登壇〕
○福祉市民部長(横山昌彦君) 地域包括支援センターでは、訪問時の統一した聞き取り項目の確認を行うため、年度初めに3か所の在宅介護支援センター職員と情報交換を行い、共に共通認識を持っております。
一方で、訪問方法や時期などについてはばらつきがあり、統一できていないのが現状であります。
今後は、訪問時に不在の場合にはメモを置いてくる、また訪問し、聞き取りができた場合には、訪問日時と訪問者の氏名を記載したメモを置いてくるなど訪問方法を徹底し、統一した訪問マニュアルを作成することで、対象者や家族との信頼関係を構築し、その後の介護予防や自立した生活につなげてまいります。
私からは以上であります。
○議長(山田順子君) 林 教子君。
〔2番 林 教子君 登壇〕
○2番(林 教子君) 改善いただけるとお聞きし、安心しました。
続きまして、チョイソコとなみの定期券を販売し、高齢者がお出かけしやすい環境づくりについてお伺いします。
チョイソコとなみは、市営バスや業者とのすみ分けを図り、市民の利便性を考慮し、市民の外出を支援する移動手段として機能しています。このサービスは市民に理解され、気軽に乗り合い、外出することが可能になりました。市民の健康増進、娯楽のための外出や、ライフワークの一助となるチョイソコとなみは、利用者を着実に増やしています。
また、今年3月には、チョイソコとなみを利用して仲間と楽しむ外出イベントが企画されました。ボッチャ体験と大会、チョイソコ乗り方教室、足指把持力測定とチョイソコ体操とチョイソコ乗り方教室のプログラムは大変好評であり、チョイソコとなみの利用方法を伝え、実際に乗車を体験するよい機会となりました。
このようにチョイソコとなみを利用して外出することは、心と体の健康維持に重要であると考えます。また、今年4月からは回数券も販売され、利用者はお得に利用することができます。
そこで、さらに高齢者がチョイソコとなみを利用しやすくするために、高齢者向けに定期券の販売を提案します。
公衆浴場や福祉センター、温水プールなど健康増進のために頻繁に外出する際には、よりお得な定期券を販売し、ウチとマチをつなぐ散居村型モビリティ「チョイソコとなみ」を多くの方に利用していただきたいと考えます。この提案により、高齢者が気軽に外出しやすい環境が整うことを期待します。島田企画総務部長にお伺いします。
○議長(山田順子君) 島田企画総務部長。
〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) チョイソコとなみにつきましては、昨年10月から市内全域での運行を開始し、会員の登録人数、利用人数ともに着実に増加している状況であります。
また、議員の御発言にもありましたが、市民の方々などから寄せられました運賃割引の要望にお答えをし、実質的に割引となるチョイソコとなみの利用回数券を今年の4月から導入するなど、市民の皆様の声を伺いながら、利用しやすい移動手段となるよう努めているところであります。
御提言のチョイソコとなみの定期券の導入につきましては、一般的に定期券は、主として通学や通勤のように毎日利用する利用者への割引サービスであり、チョイソコとなみのようなデマンド交通では不定期利用が圧倒的に多いため、現段階では制度としてなじまないものと考えております。
なお、将来的には、利用者の声や運営事業者に御意見をお伺いし、また回数券等の利用状況も見極め、交通弱者の支援と持続可能な公共交通などの観点から判断してまいりたいと考えております。
私からは以上であります。
○議長(山田順子君) 林 教子君。
〔2番 林 教子君 登壇〕
○2番(林 教子君) 続きまして、安心して暮らせるまちづくりについてお伺いします。
県内の小規模警察署の再編により、砺波、南砺、小矢部の警察署が統合されることが決まり、砺波エリアの核となる新しいエリア警察署の建設は、広域化、特に高度化する犯罪や、頻発する災害から地域住民の安全・安心を守るためのものであり、地域住民の期待は大きく、早期の着工、完成に向けて期待が高まるところであります。
新しい砺波エリア警察署は、砺波市苗加の国道359号沿いに建設されることが決定しました。選定の理由は、国道や県道に近く、迅速な出動が可能であることを挙げています。
また県議会では、6月定例会において、砺波エリア警察署の基本設計費を補正予算として提案されました。警察署の移転、建設は県の事業でありますが、市民にとっての関心事であります。再編統合される砺波エリア警察署の建設に向けた今後のスケジュールについて、齊藤副市長にどのように進められていくのかお伺いします。
○議長(山田順子君) 副市長 齊藤一夫君。
〔副市長 齊藤一夫君 登壇〕
○副市長(齊藤一夫君) 警察署の再編につきましては、昨日、市長が提案理由で申し上げましたとおり、近年の本市の重点要望事業として、砺波市内での砺波エリア警察署の建設及び早期着工を要望してきたところであり、今、林議員からお話があったように、今6月定例会で基本設計費が計上されているところであります。一歩踏み出したのかなと感じております。
今後は、当初の予定よりも早く令和8年度に着工し、令和10年度に完成予定とお聞きをしております。
市といたしましても、あわせて必要となる周辺地域の下水道工事などの環境整備についてしっかりと協力してまいりたいと考えております。
以上であります。
○議長(山田順子君) 林 教子君。
〔2番 林 教子君 登壇〕
○2番(林 教子君) 次に、砺波市重点事業として要望されている砺波駅前交番の設置を強く願うについてお伺いします。
本市における令和5年の刑法犯認知件数は170件、そのうち104件が市街地中心部で発生しました。同年の窃盗犯の件数は115件で、そのうち77件が市街地中心部で発生しました。
地域住民が安心して生活できる快適な住環境を整備するためには、人々が行き交う場所であり、近隣市はもとより、多くの方が訪れる砺波駅前に交番を設置することが必要だと考えます。
新たに建設されるエリア警察署は、砺波市内に位置しますが、市街地中心部から離れた場所になるため、移行後の砺波駅前を中心とした市街地周辺における治安対策が懸念されます。
2月に開催された産業建設常任委員会での砺波市飲食店組合との意見交換会では、組合員の方々からも砺波駅前に交番を設置してほしいとの御意見をいただきました。
本市でも、令和2年から県に対して、砺波市重点事業として砺波駅前交番の設置を要望、提出されています。
引き続き、砺波駅前交番の設置に向けて、設置が完了するまで要望を続けていただきたいと、地域住民の安全・安心のために強くお願いするものであります。齊藤副市長にお伺いします。
○議長(山田順子君) 副市長 齊藤一夫君。
〔副市長 齊藤一夫君 登壇〕
○副市長(齊藤一夫君) 砺波駅前交番の設置につきましては、先ほどの御質問にもありました砺波エリア警察署の整備促進に関する要望と併せて、富山県警察本部に対し要望を行ってきております。
新たな警察署の建設地は砺波市内ではあるものの、刑法犯認知件数が市全体の半数を占める市街地中心部からは離れることになります。
そのため、周辺住民の方からは、砺波駅前周辺の治安対策を懸念する声が届いており、住民の皆さんの安心した生活を確保するためにも、砺波駅前交番の設置は警察署の整備と一体的に行うべきものと認識しており、今後も継続して強く要望してまいります。
以上であります。
○議長(山田順子君) 林 教子君。
〔2番 林 教子君 登壇〕
○2番(林 教子君) 続きまして、再編統合される砺波エリア警察署に機能が移転した後の砺波警察署の活用についてお伺いします。
砺波エリア警察署が完成し、業務機能が移転すると、現在の砺波警察署は閉鎖されます。砺波警察署が位置する春日町では、現在、出町東部第3土地区画整理事業が進行中であり、完工後には、安全性と快適な生活環境が確保され、砺波市の新たなスポットになると期待されます。
砺波警察署の今後の有効活用についても、市民の大きな関心事です。建設は昭和55年、耐震化はされているものの、施設の老朽化を感じます。土地、建物は県が所有していますが、本市でも用途の変更、解体、更地化などの選択肢を個別的または複合的に検討し、そのメリットとデメリットを早急に評価、検討する必要があると考えます。
近くにある出町生きがいセンターは、交流の場、通いの場として機能しており、年間9,000人以上の方が訪れています。
新型コロナウイルス感染症が5類に移行したことや、管理者の努力によって利用者数は増加傾向にあります。満員時には施設内が混雑し、窮屈に感じられることもあります。
また、百歳体操などを行う際には、隣の人を意識し、気を遣うこともあります。施設は借用施設であり、何より耐震化になっておらず、設備に不安があります。
砺波市公共施設再編計画では、中短期で出町生きがいセンターの在り方を検討することになっています。砺波警察署跡地に、例えば、出町生きがいセンターや、様々な要素を兼ね備えた複合的な地域コミュニティセンターを設けることを望みますが、どのようにお考えであるかを齊藤副市長にお伺いし、私の質問を終わります。
○議長(山田順子君) 副市長 齊藤一夫君。
〔副市長 齊藤一夫君 登壇〕
○副市長(齊藤一夫君) 現在の砺波警察署の土地及び建物は県の所管によるものであり、砺波エリア警察署への機能移転の後の用途については、まずは最終的には、県において十分な検討がなされた上で決定されるものと認識をしております。
本市といたしましては、砺波警察署の建物は耐震化が終了していること、また周辺では、出町東部第3土地区画整理事業が進められており、JR城端線の沿線で、市街地の一角でもあることから、今後のまちづくりを進める上で有効活用できる可能性があるものと考えております。
今後は警察署再編等の動向を注視しながら、市の公共施設の再編や周辺地区の意向もお伺いしながら、県等へ提案、要望してまいりたいと考えております。
私からは以上であります。
○議長(山田順子君) 9番 有若 隆君。
〔9番 有若 隆君 登壇〕
○9番(有若 隆君) 皆さん、おはようございます。
議長に発言のお許しをいただきましたので、通告に従い、市政一般について大きく3項目にわたり、質問と提案をさせていただきます。
まず初めに、1項目めは、地震に強い水道の管路及び施設の耐震化の促進についてお伺いをいたします。
能登半島地震の発生から5か月半が過ぎました。被災地である能登地方では、いまだに上下水道等のライフラインが完全に復旧しておらず、断水が続いている惨状を目の当たりにして、当市においても地震に対して水道という市民のライフラインを守ることは市民生活にとって大変重要なことであり、日頃からの地震に対する備えが大事であると考えます。
そこで1点目は、管路の布設替えによる耐震化の促進についてお伺いをします。
当市の水道事業は、旧出町で大正9年に創設され、富山県において最初の水道事業であり、今日まで長い間、市民に安全で安心して飲める水を給水するため、昭和49年以降の高度経済成長期に建設投資額を大きく増額して、水道の管路や施設を整備してきました。
配水管等の管路総延長は、平成16年の旧砺波市と旧庄川町の合併時には371キロメートルでありましたが、その後、土地区画整理事業や民間の開発行為などにより、一昨年度末で延長は約452キロメートルとなっております。
水道管など設備の耐用年数は40年と定められており、老朽化の目安となっています。当市では、耐用年数を超えている管路の延長が約131キロメートルであり、29%が耐用年数を超えております。
今後、昭和49年以降に拡張整備された管路などが耐用年数を迎え、順次更新が必要となってきます。
当市では、平成21年度に策定され平成24年度に改定された砺波広域圏地域水道ビジョン、その後、令和元年度から10年計画で策定され令和5年度に改正された砺波市水道ビジョンに基づき、漏水防止による有収率の向上や耐震化を図るため、老朽化した施設の更新や配水管の耐震化布設替えなどが順次進められてきています。
管路については、平成13年度以降、配水管等の布設替えや管路の新設時に離脱防止機能を有する継手を使用した耐震型ダクタイル鋳鉄管を布設してこられるとともに、令和元年度より令和20年度までの計画で、基幹管路耐震化事業が進められており、耐震管延長が一昨年度末で約143キロメートルとなっております。
配水支管を含めた管路の耐震化率は、令和2年度末で29.3%、令和3年度末で31.3%、一昨年度末で31.8%と年々改善されてきていますが、地震に対する備えが十分であるとは言えない状況であります。
つきましては、今後の管路の布設替えによる耐震化の促進について、建設水道部長に答弁を求めます。
○議長(山田順子君) 構建設水道部長。
〔建設水道部長 構 富士雄君 登壇〕
○建設水道部長(構 富士雄君) 本市における水道の基幹管路の耐震化につきましては、昨日の神島議員の御質問にもお答えしましたとおり、砺波市水道ビジョンの基幹管路耐震化計画に基づき計画的に耐震化を進めているほか、基幹管路以外につきましては、道路改良や下水道の工事などの施工時に合わせ実施しております。
また、耐用年数が経過している管路や漏水が頻繁に発生している管路におきましては、その更新時に耐震化を図っているところであります。
議員御紹介の令和4年度末の基幹管路に配水支管を加えた耐震化率につきましては、昨今主流となっております耐震型継手を有する管路のみで算出した割合でありまして、そのほかにも耐震性能を有する管路が42.5%を占めていることから、耐震の適合性がある管路としましては、合わせて74.3%となっております。
しかしながら、まだ非耐震の管路を有していることから、引き続き、投資費用の平準化を図りながら、計画的に管路の耐震化を推進してまいりたいと考えております。
以上でございます。
○議長(山田順子君) 有若 隆君。
〔9番 有若 隆君 登壇〕
○9番(有若 隆君) 次に2点目、配水施設の耐震化の促進についてお伺いをいたします。
水道は管路とその施設で成り立っておるわけでありますから、どちらが地震を受けても耐えられるようにしなきゃならないということでございます。
配水施設については、大半が昭和56年以前に設置されており、一番古い安川配水場については、平成21年度に実施設計を行い、平成22年度と23年度の2か年で安川配水場整備が完了いたしました。
また、上中野配水場については、平成24年度に整備に着工し、3か年継続事業で平成26年度に完了をいたしました。
さらに上中野配水池につきましては、平成29年度に整備に着手し、2か年継続事業で、平成30年度に完了いたしましたが、その他の配水施設についても耐震補強などの改良工事が必要と考えます。
配水施設の耐震化は、今ほど述べましたように、大規模な配水池の整備が進められてきましたが、中山間地の庄東地区や東山見地区にある配水池の整備が進んでおらず、配水施設の地震に対する備えが十分であるとは言えない状況でございます。
つきましては、今後の配水施設の耐震化の促進について、建設水道部長に答弁を求めます。
○議長(山田順子君) 構建設水道部長。
〔建設水道部長 構 富士雄君 登壇〕
○建設水道部長(構 富士雄君) 議員から御紹介のありました安川配水場、上中野配水場及び上中野配水池につきましては、水道水を貯水するタンク部分について、耐震化を得ているものの、電気室等の制御施設は、現在、安川配水場で施工しているほか、今後上中野配水場においても実施しなければならない状況であります。
一方、議員が述べられました中山間地域にあります小規模な配水施設の耐震性につきましては、令和3年度に耐震診断を実施したところ、水道水を貯水する全ての配水池については耐震性が高い評価を得たところであります。
しかしながら、これらの配水施設における一部の電気施設につきましては、建築年数が古く、経年劣化が進んでいることから、耐震性が低い評価となっております。
この耐震性が低いと評価された施設につきましては、水道ビジョンの施設耐震化、施設更新計画に基づき、今後、計画的に耐震化を進めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
○議長(山田順子君) 有若 隆君。
〔9番 有若 隆君 登壇〕
○9番(有若 隆君) 次に、2項目めの安全で安心して飲める水道事業についてお伺いをいたします。
当市の水道事業は、母なる川庄川から取水し、砺波広域圏水道事業所の松島浄水場で浄水した水道水、これは砺波市水道事業の受水量の約64%を占めておりますが、そのほか当市水道事業の上中野、安川、青島の3か所の水源地の地下水のほか、東山見地区の中山間地の湯山、小牧、落シ、名ケ原での山からの湧水を活用した水道水が供給をされております。
そこで1点目は、湧水を水源とする水道水の水質の安全性についてお伺いをいたします。
水道水は、水道法第4条に基づく水質基準に適合したものを提供しなければならず、各水道事業者には検査が義務づけられています。水質基準については、法令により定められており、水道事業者は、水質基準項目などの検査において、水質検査計画を策定し、水道利用者に情報提供をすることとなっています。
水質基準項目は現在51項目とされており、水道法により検査が義務づけられています。水質管理目標設定項目は27項目あり、要検討項目は46あります。
また、水道法第22条により、衛生上の措置として、遊離残留塩素を0.1ミリグラムマイリットル以上保持することが義務づけられています。
つきましては、水道の水源として、山からの湧水を活用している水道水の水質の安全性について、建設水道部長に答弁を求めます。
○議長(山田順子君) 構建設水道部長。
〔建設水道部長 構 富士雄君 登壇〕
○建設水道部長(構 富士雄君) 議員が述べられました東山見地区の中山間地域における水道水につきましては、湧水を活用しており、それぞれの地域の水道施設において、塩素消毒などの浄水処理の上、各家庭等へ配水をしております。
また、水質の安全性につきましては、水道法による砺波市水質検査計画に基づき、毎日実施する検査として、各配水系統の民家において、残留塩素の測定などを行っているほか、毎月の検査として水質検査実施機関である砺波広域圏事務組合へ各項目の検査を委託し、計画的に水質検査を実施しているところであります。
この地域における現状の水質につきましては、常に安全・安心な水道水の供給に努めていることから、水質基準に適合しており、その検査結果は、随時、市ホームページにおいて情報を提供しているところであります。
以上でございます。
○議長(山田順子君) 有若 隆君。
〔9番 有若 隆君 登壇〕
○9番(有若 隆君) 次の質問に入ります。
2項目めは、湧水利用の水道を取りやめて、水道事業所などからの水道水を安定的に供給することについてお伺いをいたします。
本年元日に発生しました能登半島地震などにより、能登地方の一部の自治体や当市と隣接する自治体では、水道の水源である湧水が減水したり、枯渇して水道が使えなくなる事態が発生いたしました。
同じ水道の水源に湧水を活用して水道水としている東山見地区の湯山、小牧、落シ、名ケ原においても、同様なことが起こる可能性があります。
つきましては、今後、この地区の湧水利用の水道を取りやめて、平野部の水道本管と接続して、水道事業所などからの水道水を安定的に供給すべきと考えますが、この考えにつきまして、建設水道部長に答弁を求めます。
○議長(山田順子君) 構建設水道部長。
〔建設水道部長 構 富士雄君 登壇〕
○建設水道部長(構 富士雄君) 東山見地区の中山間地域における水道につきましては、議員が述べられましたとおり、安定的に供給する手法としては最も有効であると考えております。
しかしながら、水道事業所等からの水道水の供給するには、幾つかの配水ルートは考えられますが、いずれのルートにおきましても、複数の加圧施設や配水池の整備が必要となり、また、新たな配水管を布設しなければならず、多額の投資が必要となります。
一方、これらの地域におきましては、給水件数の減少が著しいことから、現在の湧水を利用した水道施設のうち、安定的な水道水の供給が可能である施設に一本化するなど統廃合も考えられますことから、その手法について今後、調査研究をしてまいりたいと考えております。
私からは以上でございます。
○議長(山田順子君) 有若 隆君。
〔9番 有若 隆君 登壇〕
○9番(有若 隆君) 今ほど構建設水道部長からいろいろ水道に関する答弁をいただきました。
当市の水道は散居村であるがゆえに、管路も非常に長い、そしてまた施設もたくさんあるということでございます。地震に対する備えというのは大変重要であると思っておるわけでありますし、これには今ほど申されましたように多額の費用もかかるわけでございます。
更新をする財源の確保と費用につきましては、平準化を図って、計画的に前倒しで積極的に進めていただきたいということを要望しておきます。
次に3項目めの、環境に優しい農業の推進についてお伺いをいたします。
農政の憲法と言われ、農業政策の方向性を示す食料・農業・農村基本法が、1999年の施行から四半世紀を経て、本年5月に改正されました。新たな基本理念に、食料システムの環境負荷低減による環境との調和を掲げられています。地球温暖化など環境負荷の低減が、国全体として適切な農業生産活動を通じて、国土環境保全に資するという観点から、環境保全型農業の確立を目指しています。
環境保全型農業については、農業の持つ物質循環機能を生かし、生産性との調和などに留意しつつ、土づくりなどを通じて、化学肥料や農薬の使用などによる環境負荷の軽減に配慮した持続的な農業であり、地域で従来から行われている方法に比べ、農薬や化学肥料の使用量を減らしたり、堆肥などによる土づくりを行うなど、環境に配慮した農業であります。
現行の環境保全型農業直接支払交付金は、農業の有する多面的機能の発揮の促進に関する法律を根拠にしており、国は、環境負荷低減に取り組む農業者を支援する、新たな直接支払う制度を2027年度を目標に導入するとのことであり、みどりの食料システム法に基づき、認定を受けて有機農業を行う農業者に対し、地目や品目、規模を問わず、取組面積に応じて支払う仕組みに移行される予定であります。
現行の集団農業者への支援から個人農業者への支援に変えられることを、農業者への周知によって、取り組む農業者や面積の拡大を図り、環境に優しい砺波型環境保全型農業を推進していくべきと考えます。
そこで1点目は、環境保全型農業直接支払交付金制度による環境保全型農業の取組の現状と課題について、お伺いをいたします。
国は、農業分野においても、地球温暖化防止や生物多様性保全に積極的に貢献していくため、平成23年度から、環境保全に効果の高い営農活動に対して支援を行う環境保全型農業直接支払交付金を実施しています。
平成27年度からは、農業の有する多面的機能の発揮の促進に関する法律に基づく制度として、環境に優しい農業に取り組む複数の農業者による集団的な取組を支援しています。取組の内容は、化学肥料と農薬の5割低減の取組とセットで行う営農活動で、緑肥の作付や堆肥の施用であります。
これにより、農地に還元された緑肥や堆肥の一部が土壌有機炭素となり、土壌中に貯留されて、地球温暖化防止に貢献するものであり、当市においては、令和5年度、緑肥の作付面積が7.8ヘクタール、堆肥の施用面積が2.1ヘクタールでありました。
また、鳥類の生息場所の確保などを目的に、冬期間の水田に水を張る取組の冬期湛水管理がありますが、これは水田地帯の多様な生き物を育むなどの生物多様性保全に効果があり、昨年度の冬期管理面積が11.4ヘクタールでありました。
つきましては、環境に優しい環境保全型農業直接支払交付金制度による環境保全型農業の取組の状況を見ますと、当市の取組が活発ではないように思われますが、取組の現状と課題についてどのように捉えておられるのか、商工農林部長に答弁を求めます。
○議長(山田順子君) 坪田商工農林部長。
〔商工農林部長 坪田俊明君 登壇〕
○商工農林部長(坪田俊明君) 環境保全型農業につきましては、市内では4団体が取り組まれております。一例を挙げますと、議員も所属されている砺波市球根組合が、チューリップ生産後の圃場は、地力を回復させた後に地権者に戻すこととされていることから、水張りや緑肥を作付することで地力回復と事業交付金の両方を獲得されており、当該事業をうまく活用されているところであります。
しかしながら、本事業は、チューリップ生産には条件が見合うものの、多くの経営体は減肥することで農作物の収量が減るおそれがあることに加え、緑肥より戦略作物や地域振興作物を作付したほうが交付金収入が大きいことから、取り組まれない実態があります。
さらに、手続事務の煩雑さや交付金の減額などから、富山県全体でも取組数が減じており、圃場面積全体の僅か1%にとどまっている状況であります。
議員からは、砺波市の取組が活発でないとの御指摘ではございますが、本市といたしましては、本事業の趣旨を御理解いただけるよう、引き続き啓発に努めてまいりますが、一方で、個々の経営体が判断されることにつきましては尊重すべきものと考えております。
なお、国では、2027年度の制度改正に向け議論が進められているところであり、本市といたしましても、今後の動向を注視するとともに、農業者が取り組みやすく、環境負荷低減につながる事業となるよう改善されることを期待しております。
以上であります。
○議長(山田順子君) 有若 隆君。
〔9番 有若 隆君 登壇〕
○9番(有若 隆君) 2点目は、今後の環境に優しい農業への取組を図るためのみどり認定制度の普及推進についてお伺いをいたします。
現在、平成11年7月に施行されました持続性の高い農業生産方式の導入の促進に関する法律に基づき、堆肥などの有機物を利用した土づくりと、化学肥料や農薬の使用の低減を一体的に行う環境に優しい農業に取り組むエコファーマー認定制度により、複数の農業者による集団的な取組を県が認定して支援する制度でありまして、当市では、昨年度61件のエコファーマー認定制度を活用した環境に優しい農業の取組が行われてきましたが、令和4年にみどりの食料システム法が制定、施行され、エコファーマーに代わる制度として、令和5年度から新たにみどり認定制度が始まっております。
つきましては、個人農業者を県が認定して支援するみどり認定制度への移行を踏まえ、みどり認定制度の周知に努め、みどり認定者の増員を図って、多くの農業者に環境に優しい農業づくりに取り組んでもらうよう普及啓発すべきと考えますが、今後の環境に優しい農業への取組を図るためのみどり認定制度の普及推進について商工農林部長に答弁を求めまして、私からの質問と提案を終えさせていただきます。
○議長(山田順子君) 坪田商工農林部長。
〔商工農林部長 坪田俊明君 登壇〕
○商工農林部長(坪田俊明君) 本市では、21の事業者がみどり認定を受けており、旧エコファーマー制度で認定されていた40の農業者には、引き続きみどり認定を受けていただくよう呼びかけを行っております。
また、新制度――みどり認定ですけれども――では、水稲の富富富への転換、プラスチック被覆肥料の排出抑制などが新たな対象に追加されており、先ほど申し上げました環境保全型農業制度の改正を見据え、認定者の増加につなげてまいりたいと考えております。
一方で、農業者ばかりに負担をかけず、社会全体で環境保全型農業を支える必要もあると考えております。
消費者庁では、消費者が少々値段が高くても、環境に配慮した農業を応援する消費、エシカル消費を推進しております。
本市といたしましても、農業者のみならず、社会全体で環境等に配慮した持続可能な農業を支えていくよう啓発するなど、当該制度の普及に努めてまいります。
私からは以上であります。
○議長(山田順子君) 7番 境 欣吾君。
〔7番 境 欣吾君 登壇〕
○7番(境 欣吾君) 議長の許可がありましたので、通告に基づき質問を行います。
最初に、特別障害者手当についてお伺いをいたします。
特別障害者手当は、日常生活において、常時特別の介護を必要とする重度の障がいを持つ20歳以上の在宅者に対して、その精神的、物理的な負担を軽減するために、国から一月2万8,840円支給される手当です。生活にお困りの方で資格があるのに、この制度を知らず、受給されていない方がおられることが報告されています。
諸物価が高騰し、暮らし向きの厳しさを訴える家庭が増えているときだけに、困難な介護を抱える方にこの手当が活用されることを願い、質問をします。
この手当は、障害者手帳を取得していることが必須要件ではありません。また、在宅の方が対象となっていることから、例えば、有料老人ホーム、グループホームやサービス付き高齢者住宅、小規模多機能型居宅介護事業所などを利用されている方も対象外だと誤解をされて申請をされていない場合もあるようです。
医師の診断書が必要でありますが、要介護4以上なら可能性があると考えられます。特別養護老人ホームに入所しておられる方、配偶者や扶養義務者の年収が一定以上の方は対象外となりますし、一定の要介護認定を受けておられる方全てが対象になるものではありませんが、受給資格のある方が知られずにおられるのではないかと危惧があります。
そこで、最初の質問ですが、当市では要介護4以上の方は何人おられるのか、そして、そのうち何人の方が特別障害者手当を受けておられるのか教えていただきたいと思います。横山福祉市民部長にお尋ねをします。
○議長(山田順子君) 横山福祉市民部長。
〔福祉市民部長 横山昌彦君 登壇〕
○福祉市民部長(横山昌彦君) 介護保険制度の黎明期には、介護を受けるサービスの必要量の度合いや手間を数値化した介護度、障がいそのものの程度を示す障害1級などの障害等級ですが、この2つの項目が相入れない時期がございました。
しかしながら、議員御発言のとおり、時代の変遷の中で、要介護認定の重度の方が障害者手当を受給できる仕組みとなってきました。
そこで、本市の状況を申し上げますと、令和6年3月末での要介護度4及び5の認定者数は578人となっております。その内訳は、介護度4が336人、介護度5が242人でございまして、そのうち在宅で介護サービスを利用している方、この中には地域密着型のサービス利用者や、医療入所者等を含む数ですが、これは146人でございます。このうち、特別障害者手当の受給者は7名となっております。
以上であります。
○議長(山田順子君) 境 欣吾君。
〔7番 境 欣吾君 登壇〕
○7番(境 欣吾君) 令和2年12月、衆議院厚生委員会で、「この特別障害者手当について、自治体の障害者福祉の窓口及び、介護保険を含む関係窓口、ケアマネジャーなどを通じて、住民にしっかり周知されるよう国として徹底してほしい」との委員からの要求に対して、「周知することは大変重要、努力したい」との大臣答弁がなされています。
これを受け、市のホームページに「特別障害者手当について」という文書を載せ、「障害者手帳を持たれていない要介護4、5の方などでも対象になることがあります」と、下線で強調して示すという自治体もあるようです。
当市では、日頃から関係課同士で連携を取り、ケアマネジャーの方にも研修を受けていただいて、一人一人の実情に応じたサービスがなされるよう努めているとお聞きしました。御努力いただいていることに感謝をします。
あわせて、特別障害者手当についても周知をされ活用されるように御配慮いただきたいと思いますが、考えをお聞かせください。
○議長(山田順子君) 横山福祉市民部長。
〔福祉市民部長 横山昌彦君 登壇〕
○福祉市民部長(横山昌彦君) 障がい者福祉の窓口であります社会福祉課では、これまでも窓口相談の折に「障がい者のハンドブック」を用いて制度の説明を行うなど、支援体制の周知に努めてきたところであります。
また、介護サービス全般の相談を受ける地域包括支援センターでは、介護認定と障がいなどがふくそうするケースもあり、障害者事業所等との情報共有も図っております。
在宅の介護サービスにおいては、利用者の介護度や身体状況に応じてケアプランを作成いたしますケアマネジャーの役割が大きく、利用者の障がいの状況も把握しております。
これまでも、市内のケアマネジャーが一堂に会しますケアプラン研修会をはじめとした各種会議など機会を捉えて周知してきており、今後も障がい者福祉と介護サービスの関係部署が密に連携を取りながら事業周知を図ってまいります。
私からは以上であります。
○議長(山田順子君) 境 欣吾君。
〔7番 境 欣吾君 登壇〕
○7番(境 欣吾君) 次に、農業基本法の見直しと食料供給困難事態対策法についてお伺いをしたいと思います。
今開会されている国会において、農業基本法の見直し案が可決されました。最大の焦点は食料自給率の向上を、どう位置づけるかという点にありましたが、改定によって、これまで目標として定められていたものが食料安全保障の動向に関する事項に変わり、自給率がいろいろある指標の一つに格下げされ、指針ではなく、国民の努力すべきことにされてしまいました。
昨年の11月議会でも述べたように、自給率はカロリーベースで38%、肥料や飼料、農薬などを考慮するならば、10%台とも言える異常な食の海外依存ですが、ここから脱却するという最も大切な課題が後景に押しやられたというのが理解できません。
ウクライナ危機などを経て、世界の食料資源が逼迫しており、お金さえ出せば幾らでも買える時代ではなくなっていることが明らかになりました。アメリカが世界第2位の食料輸入国になり、中国の爆買いは勢いが止まりません。
日本の大豆の自給率は6%しかなく、300万トンを輸入に頼っていますが、中国の輸入量は1億トン、実に日本の300倍です。中国がさらに必要となれば、日本が確保できるかどうか危ぶまれる、そういった状況です。
しかも日本の貿易収支は赤字を続けています。工業製品で稼いだ黒字で食料を買うなどというのは、完全に過去の話です。
国は、食料が逼迫する事態が起こり得ないことではなく、現実のものとなる可能性を認識して、食料供給困難事態対策法を今国会で成立させました。食料不足の兆候が起きたら、農家に増産や作付転換を要請し、困難事態とされれば、要請から罰則の伴う指示に切り替える。あわせて、加工流通業者も取り締まり、流通統制、配給制度も実施するというものです。まさに戦時食糧法とも言うべきものです。
安心な食料の調達というなら、国内での農産物生産に力を注ぎ、自給率を引き上げていくことこそ重視すべきです。
1980年には3兆6,000億円であった農林水産予算は、2022年には2兆3,000億円となり、40年の間に4割近くも削減され、国民1人当たりの農業予算はアメリカ、フランスの半分、韓国の3分の1でしかありません。これをせめて40年前に戻して、直接生産者を支援することが直ちに求められていると思います。
そこで要望したいと思います。国は、基本法の見直しに示されたように、食料自給率に対して後退した立ち位置になってしまいましたが、さきの議会で自給率についてどのように考えておられるかをお聞きしたときには、「国レベルの食料自給率の向上は重要だが、本市では、地域の自給率向上も重要と捉え、地産地消に力を注いでいる。地産地消は、単に地域の農産物を地域で消費することにとどまらず、生産者の所得向上や経済効果、消費者の安全・安心につながるものであり、脱炭素化にも寄与する重要な施策と位置づけている。地域全体で地域農業を支えていくという意識が、ひいては国の自給率を高め、食の安全につながるものと考えている」とのすばらしい答弁をいただきました。
まさに、地域の自給率の引上げが、ひいては国の自給率の引上げにつながります。ぜひこの考えで進めていただきたいと考えます。
地域自給率の目標を立てて、その実現のための具体的な計画を持っていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。坪田商工農林部長にお伺いいたします。
○議長(山田順子君) 坪田商工農林部長。
〔商工農林部長 坪田俊明君 登壇〕
○商工農林部長(坪田俊明君) ウクライナ危機に端を発した世界情勢の不安定化は、日本社会全体が食料安全保障の重要性を改めて認識したところであります。これらを踏まえた食料・農業・農村基本法の改正では、食料安全保障を確保する上では、食料自給率のほか、輸入や備蓄などを含めた指標も重視されたところであり、総合的に食料安全保障を進められるもので、食料自給率が後景に追いやられているというふうには私どもは受け取っておりません。
また、このたびの改正の柱の一つとして、良質な食料が合理的な価格で入手できることも掲げております。
これは、食料が安定供給されるためには、持続的な供給に要する費用、つまり燃油、肥料、資材費などを適正に価格に反映し、消費を含めた国内生産システムが重要とされるものであります。
これまでのデフレ基調で、低価格の食料を求める風潮が常態化しております。地域自給率の向上には、地域農業が将来にわたり成り立つように、農業者の経営努力はもちろん、行政の適切な支援に加えまして、消費者の食料価格形成への理解が必要であると考えております。
つきましては、本市では地域自給率の目標設定は特に定めませんが、地産地消の拡大、地域ブランド化の推進に加えまして、有若議員にもお答えしましたが、消費者が少々値段が高くても農業を応援するエシカル消費を推進するなど、地域農業の活性化、ひいては国の自給率の向上や食の安全につながるよう努めてまいりたいと考えております。
私からは以上であります。
○議長(山田順子君) 境 欣吾君。
〔7番 境 欣吾君 登壇〕
○7番(境 欣吾君) 次に、重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律の施行についてお伺いをします。
2021年6月に重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律が成立し、翌2022年9月から施行されました。
この法律の概要は、1、内閣総理大臣が重要施設、すなわち自衛隊、米軍基地、海上保安庁の各種施設と原発などの生活関連施設の周囲おおむね1キロメートルと国境にある離島を注視区域に指定して、土地、建物の利用状況を調査する。2、地方自治体や各省庁に、利用者らの氏名、住所、国籍などの情報を提供させる。3、必要があるときには利用者らに直接報告や資料の提供を求める。応じなかったり、虚偽報告をした場合には罰金を科す。4、重要施設や国境離島の機能を阻害する行為や、その明らかなおそれがあると認められるときは、やめるよう勧告命令し、従わない場合は懲役または罰金を科す。5、注視区域のうち、特別注視区域に指定されたところでは、200平米以上の土地建物の所有権の移転、設定は届出を義務とし、無届け、虚偽届出には懲役罰金を科す。6、政府は、機能を阻害する行為を防止するため、土地、建物の買取りを提起することができるなどといったものです。
ここで規定される注視区域に陸上自衛隊富山駐屯地が指定され、この5月から施行されました。このことについて、質問と要望を行いたいと思います。
最初にお聞きしたいのは、当市にある駐屯地が注視地区に指定された理由、目的についてです。
この法律の執行に関わる基本方針では、関係地方自治体の意見を聴取するとされており、砺波市にも意見聴取はなされたものと思います。その際に、国からどのような説明がなされたのでしょうか。
この駐屯地周辺にどのような事態の起こることが懸念され、区域指定となったのか。受けた説明の内容についてお聞かせをいただきたいと思います。島田企画総務部長に答弁をお願いいたします。
○議長(山田順子君) 島田企画総務部長。
〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) まず説明の内容ですが、国からは大まかに重要土地等調査法の概要について、区域指定に係る関係地方公共団体の意見聴取などの関係性、区域指定の基本的な考え方、区域指定候補などについて、本年1月に事前説明を受けております。
その説明の中で、富山駐屯地の周囲おおむね1,000メートルの区域が注視区域として指定される見込みであることが示されたものであります。
また、富山駐屯地周辺の注視区域の指定に当たっては、個々の施設ごとの懸念の有無についての説明は特にございませんでした。あくまで国が責任を持って、我が国の安全保障上重要な防衛施設であると判断をし、機能阻害する行為を防止するため指定したものであると伺っております。
以上であります。
○議長(山田順子君) 境 欣吾君。
〔7番 境 欣吾君 登壇〕
○7番(境 欣吾君) 次に、お聞きしたいのは、市に提供を求められた情報がどんな内容かということです。そして、それが指定された区域内で生活する方の個人情報に関わるものであった場合、その個人に情報を提供することの了解を得られたかということもお聞きしたいと思います。
○議長(山田順子君) 島田企画総務部長。
〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) 今回の注視区域の指定に当たり、事前に国から市に対して求められた意見聴取内容には、指定される区域内の個人情報に係るものはございません。
なお、意見聴取の内容として主なものは、新たに整備された道路や水路、大規模造成等に伴う地形の変化などの区域の範囲に係る地理的情報、また、大規模な分譲計画や大型商業施設等の建設計画等の開発計画、開発行為の情報などであります。
以上であります。
○議長(山田順子君) 境 欣吾君。
〔7番 境 欣吾君 登壇〕
○7番(境 欣吾君) 注視地域への調査は当然継続してなされるものと考えられます。それに伴い、国からは適宜情報を報告するように求められていると考えますが、どのような情報の報告が求められているのでしょうか。そしてそれは、報告すべき事象が生じたときに逐次報告をするということなのか、それとも定期的にそれまであったことを報告するというやり方なのでしょうか。教えてください。
○議長(山田順子君) 島田企画総務部長。
〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) 今後、国から市に対して求められる情報につきましては、当該区域内にある土地等について、主に開発計画、開発行為などの計画の情報があった場合など、随時情報提供することになっております。
当該区域の土地等の利用状況調査については、内閣府が一元的に実施するものであり、関係地方公共団体には必要に応じて保有する公簿等の情報提供等を求める場合があると伺っております。
以上であります。
○議長(山田順子君) 境 欣吾君。
〔7番 境 欣吾君 登壇〕
○7番(境 欣吾君) 地域指定を受けることによる市民生活への影響について伺います。
禁じられている機能阻害行為とはどのようなものなのか教えていただきたいと思います。幾つかの分類があるようですけれども、各施設で対応が異なるということも聞きます。指定された当区域内で禁じられていることはどういったものなのでしょうか。
例えば、注視地域、特別注視地域に指定されると、区域内の土地や建物の価格の下落につながるのではないかとの不安の声も報告をされています。国もその可能性を認めているようですが、仮に土地の下落があったとしても補償の必要がないと、理解に苦しむ開き直りとも取れるような回答もなされているようです。
地域住民にどのような影響があると想定されているのでしょうか。また、どのように対処しようと考えておられるのか、お答えをお願いします。
○議長(山田順子君) 島田企画総務部長。
〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) 機能阻害行為に該当すると考える行為の類型については、例として、自衛隊等の航空機の離発着やレーダーの運用の妨げとなる工作物の設置、施設に対する妨害電波の発射などが内閣府から示されているところであります。
当該区域の機能阻害行為については、基本的には今の法の考えと同様でございまして、具体的な阻害行為の判断は内閣府において行われることとなっております。
また、地域住民への影響につきましては、重要土地等の調査法の制度は、区域内において機能阻害行為が確認された場合には、利用者等に対し行為をやめるよう勧告、命令が行われることになりますが、一般的な日常生活や事業活動などに特に影響はないものと伺っております。
また、当該区域は注視区域であり、不動産等の所有権等の移転を行う場合に届出が必要な特別注視区域ではないため、社会経済活動にも影響はないものであります。
いずれにいたしましても、この重要土地調査法に関わる対処については、国において責任を持って対応されるものと考えております。
以上であります。
○議長(山田順子君) 境 欣吾君。
〔7番 境 欣吾君 登壇〕
○7番(境 欣吾君) 富山駐屯地での注視区域指定が施行されて以降に区域内で暮らしておられる方をお訪ねしましたけれども、そもそもこのような法律のあることも知らなかったとのことでした。罰則を伴う法律の施行ですから、市民には何が禁じられているのか明確に示さなければなりません。
ネットを検索すると、注視区域内では無断で写真を撮影すると違法となるなどといった誤った情報が流されており、混乱が危惧されます。少なくとも、注視区域内に暮らす方や土地、建物の所有者、利用者には十分な説明が必要と考えます。周知の手だてを取っていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
○議長(山田順子君) 島田企画総務部長。
〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) 本市では内閣府からの協力依頼に基づき、広報となみ5月号において注視区域の指定について掲載するとともに、内閣府発行のリーフレットを市役所に掲出することで市民の周知に努めております。
本法の趣旨や制度についての周知、広報が重要であることから、内閣府においてホームページやリーフレット等を活用した周知が行われているほか、コールセンターを設け個別の問合せに対応しているとのことであり、このことにつきましても、国において責任を持って対応されるものと考えております。
以上であります。
○議長(山田順子君) 境 欣吾君。
〔7番 境 欣吾君 登壇〕
○7番(境 欣吾君) この法律では、個人情報の保護に十分な配慮が必要とされていますが、解釈の拡大で、調査の対象や禁止行為が広がる可能性も危惧をされています。
憲法は自由に居住地を選択し、土地や建物を所有する権利を保障していますが、この法律は、基本的な権利を安全保障の名の下に直接制限をする法律でもあります。
また、調査を個人の思想や社会活動の範囲にまで広げるおそれのあるもの、そういった危惧も言われておりますが、乱用されることのないよう注視することが必要です。市民の個人的な権利にしっかり配慮された対応を取られるよう求めるものです。
当該個人の了承なしに個人情報を提供せず、提供する場合は必要最小限のものとすることを求めるものですが、答弁をお願いします。
○議長(山田順子君) 島田企画総務部長。
〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) 本市では、個人情報の取扱いについては、日頃より法令等に基づき、適切な対応を徹底しているところであります。
内閣府が実施する土地等利用状況調査において、必要に応じて個人情報等の提供依頼があった場合にも、関係法令等に基づき、適切に対応したいと考えております。
なお内閣府では、区域内にある土地等の利用者などについて、思想や信条等に係る情報を含め、その土地等の利用に関しない情報を収集することはないとしております。
私からは以上であります。
○議長(山田順子君) この際、暫時休憩いたします。
午前11時40分 休憩
午後 1時00分 再開
○議長(山田順子君) 休憩前に引き続き会議を開き、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を続けます。
8番 山本篤史君。
〔8番 山本篤史君 登壇〕
○8番(山本篤史君) 議長より発言の許可をいただきましたので、通告に基づき質問をします。
1項目めに、学校内外の交流についてお伺いします。
その1点目として、教員交流事業についてお伺いします。
小学校内で、1年生と2年生の担任が、3年生と4年生の担任が、5年生と6年生の担任が1学期に1回程度、担任を入れ替わり授業を行っており、入れ替わった担任はその授業の様子を見ることにしています。
ふだん担任している子供たちを客観的に見ることができる貴重な機会だと思いますし、ほかの教師の特徴ある教え方を学ぶ面でも刺激になりますし、児童にとっては他学年の担任と学校行事や休み時間に話し合うきっかけになったりと、一口に言葉では表現しにくい細かな効果があるのではないかと思います。
また、授業後には授業者と担任が話合いをし、情報交換をしているようです。非常にすばらしい取組だと思うのですが、本事業の成果についてどのように捉えておられるのかお伺いします。
○議長(山田順子君) 教育長 白江 勉君。
〔教育長 白江 勉君 登壇〕
○教育長(白江 勉君) この教員交流事業につきましては昨年度から実施しており、教員同士がお互いの指導方法や接し方を学び、自分の日頃の授業に取り入れていくことで、教員の専門性を高めております。
また、担任以外の教員も授業を通して見守ることができることから、担任が気づかなかった児童のよさを発見できるなど、児童の心理的安全性の確保にもつながっております。
これらのことから、教員がよりよい授業を行うことで、児童が学校の授業が楽しいと感じたり、信頼できる教員が増えたりすることが児童にとって教室や学校全体が安全・安心な居場所となるものと考えております。
以上であります。
○議長(山田順子君) 山本篤史君。
〔8番 山本篤史君 登壇〕
○8番(山本篤史君) 非常に工夫されている取組ですので、今後もぜひ続けていただきたいと思います。
2点目に、学校間の若手教員交流研修会についてお伺いします。
庄東小学校と鷹栖小学校、庄南小学校と庄川小学校など、それぞれ若手教師数名が学校の枠を超えて相互に研修を行っているようです。これは、若手教師の視点や感覚から授業について話し合ったり、小規模同士の課題や特徴を共有するためのもので、例えば、1学期は鷹栖小学校へ、2学期は庄東小学校へ交互に出向き、それぞれ授業を参観した上で教師が思ったことを率直に意見交換しているようです。
教師にとっては自分の枠を外して考えることができ、刺激になると思いますし、また児童にとっても、たまには違う先生と交流することで、いい経験になると思うのですが、この取組の趣旨と効果についてどのように考えておられるのかお伺いします。
○議長(山田順子君) 教育長 白江 勉君。
〔教育長 白江 勉君 登壇〕
○教育長(白江 勉君) 本市の小中学校に勤務する若手教員につきましては、周りの先生方が常に声かけを行うなど風通しのよい職場づくりに努めておりますが、自校のみでは相談しにくいケースもあることなどから、同年代の若手教員研修会を通してお互いにつながりを持ち、主体的に切磋琢磨し、資質能力を高めることを目的に実施しております。
このことで、日々の学級経営や学習指導について悩んだときに、他校で担任をしている若手教員等の授業を参観することでよい刺激をもらい、自身の悩みを少しでも解決し、その後の自校での取組に生かすよう工夫しております。
昨年度も実際に若手教員が年齢の近い授業を見に行き、劇的に変わったというものも見ております。
本市におきましては、早い段階から、他校の若手教員等と交流し学び合うことで、指導力を高めるきっかけづくりを行い、教員の資質向上を図っており、今後も継続して様々な交流研修を実施し、教員同士が学び合う機会を設けていきたいと考えております。
以上であります。
○議長(山田順子君) 山本篤史君。
〔8番 山本篤史君 登壇〕
○8番(山本篤史君) 今ほど劇的に変わったというすばらしい答弁もありました。子供たちにとってもすばらしい劇的な教育をしていただけるのではないかなと思って楽しみにしております。
3点目に、市内の中学生と高校生との交流についてお伺いします。
今年の市内の県立高校の入学者状況については、砺波高等学校が普通科160名の募集に対して159名となっています。また、砺波工業高等学校では、機械科が80名の募集に対して45名、電気科が40名の募集に対して21名、電子科が40名の募集に対してちょうど40名となっており、定員割れ、もしくはそれに近い状況が数年続いています。
富山県内では現在、地域の教育を考えるワークショップが開催されており、多くの教育関係者が県立高校の目指す姿などについて議論されていますが、魅力ある高等教育をつくり上げるのと同時に、せっかく近くにすばらしい高校があることを中学生にもっと知ってもらう取組が必要ではないかと思うのです。
現在は、実践事例の持ち帰りによる研修授業や夏休みを活用した交流等を実施しているとのことですが、今後の中学生と高校生の様々な交流についてどのように考えておられるのかお伺いします。
○議長(山田順子君) 教育長 白江 勉君。
〔教育長 白江 勉君 登壇〕
○教育長(白江 勉君) 昨年度、本市におきましては、県の事業である「とやま新時代創造プロジェクト学習推進事業」の一環として、生徒も教員も研修会を通して交流を図っております。
砺波高等学校の生徒の課題研究発表の際には、市役所や地域の方々と共に、市内中学生や砺波地区の中学校及び高等学校の教員の希望者が探究的な学びについて、研修を通して連携を深めました。
また、今年度はとなみ探求プログラムが8月に開催され、砺波高等学校の2年生の生徒と砺波市内の中学生8名が探求活動に取り組む予定としております。
このように、中高の生徒等が様々な事業に参加し、お互いが交流を図ることで人や地域の関わりが生まれ、自分たちの地域にある高校の魅力を再発見できることなどから、今後もさらに情報交換や交流を図りながら、生徒の将来を見据えた教育活動を推進していきたいと考えております。
私からは以上であります。
○議長(山田順子君) 山本篤史君。
〔8番 山本篤史君 登壇〕
○8番(山本篤史君) 来月には早くも2回目のワークショップが開催されますが、教育長におかれては引き続き活発な発言を期待しております。
続いて、当市の学校におけるコミュニティ・スクールの設置についてお伺いします。
コミュニティ・スクールは、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第47条の5に基づく学校運営協議会を設置している学校のことであり、昨年制定された第4期教育振興基本計画の中でも、今後5年間の教育施策の基本施策の中では、「全ての公立学校に地域と連携、協働する体制を構築するため、コミュニティ・スクールと地域学校協働活動の一体的な取組を一層推進する。その際、学校と地域をつなぐ人材として、地域学校協働活動推進員の効果的な配置促進・常駐化、資質向上等を図ることにより、我が国の将来を担う子供たちを地域全体で育む地域と共に、地域や子供をめぐる課題解決のためのプラットフォームにもなり得る学校を核とした地域づくりを推進する」と記載されています。
コミュニティ・スクールを設置するには学校運営協議会を設置する必要がありますが、現在、市内の学校では学校評価委員会が機能しており、役割をどう担当するのかなど課題があり、慎重に進めていく必要があるのではないかと思います。
昨年の県内小中学校のコミュニティ・スクールの設置状況は、およそ30%程度となっております。
そこで、コミュニティ・スクールの設置をどのように考えておられるのか、当局の見解をお伺いします。
○議長(山田順子君) 安地教育委員会事務局長。
〔教育委員会事務局長 安地 亮君 登壇〕
○教育委員会事務局長(安地 亮君) コミュニティ・スクールにつきましては、学校と地域との連携強化を図りながら、学校と地域の双方が当事者として主体的に取り組むことにより、組織力を発揮した学校運営を可能とする仕組みであることから、地域と一体となって特色ある学校づくりを進めていくことができるメリットもあると考えられております。
今年度は出町小学校をモデル校とし、学校長から推薦された地域の方々などを委員として任命したところであり、今年度中には同小学校で運営協議会を開催する予定としております。
議員御指摘の現在の学校評価委員会との役割分担等につきましては、文部科学省から出されている学校運営協議会設置の手引にもあるように、既存の仕組みは学校と地域の協働関係、信頼関係の土台となる大切な取組であり、それをベースにすることにより、組織的、継続的な体制が構築され、従来の取組も一層充実していくとされております。
一方、導入に当たっては、地域からのさらなる協力が必要となることから、教育活動に深く関わる人材の開拓や、地域からどういった協力が得られるかなど検討、調整も必要であると考えています。
本市といたしましては、来年度以降、他の学校についても導入できるよう準備してまいります。
以上であります。
○議長(山田順子君) 山本篤史君。
〔8番 山本篤史君 登壇〕
○8番(山本篤史君) 出町小学校を皮切りにということでした。今後のほかの市内の小学校、中学校についても順次進められていくと思いますが、丁寧に進めていっていただきたいと思いますし、また出町小学校がしっかりモデルとなるよう指導していただければなと思っております。
2点目に、児童生徒のタイピングスキルについてお伺いします。
文部科学省が小学校5年生、中学校2年生、高校2年生を対象に、令和4年1月から2月にかけて実施した調査によると、キーボードによる1分当たりの平均文字入力数は、小学校14.8文字、中学校23文字、高等学校28.4文字という結果になったそうです。
小学校の学習指導要領によると、小学生が学ぶべきパソコンの基本操作は全部で8つありますが、タイピングスキルはまずその一番最初に記載されています。
現在、文部科学省のデジタル学習基盤特別委員会でも、まだ未確定の段階でありますが、情報活用能力の向上として、2026年までに1分間に小学校で40字、中学校で60字程度のタイピングスキルの目標を設定することが検討されています。
GIGAスクール構想により1人1台端末を所有できる環境を整えましたが、今後は、環境、いかに活用して児童生徒のスキルを向上できるかが求められることになると思いますが、当市の子供たちのタイピングスキルを上げる取組をどのように行っているのか、当局の見解をお伺いします。
○議長(山田順子君) 安地教育委員会事務局長。
〔教育委員会事務局長 安地 亮君 登壇〕
○教育委員会事務局長(安地 亮君) 議員御発言のとおり、文部科学省のデジタル学習基盤特別委員会では、2026年までに日本語を1分間に小学生で40字、中学生で60字をキーボードで入力できることが検討されています。
本市の各小学校では、2年生から少しずつ慣れるようにタイピングの練習を取り入れており、その際、タイピングの専用サイトを紹介したり、自分の状況を記録したりするなど児童の意欲向上を図っております。
また昨年度、教育センターを中心に、ICTスキル表を作成し、その中で、学年ごとにタイピングの目標も示しております。
今後もタイピングをはじめとした情報機器の操作について、児童生徒が力をつけることができるように取り組んでまいります。
以上であります。
○議長(山田順子君) 山本篤史君。
〔8番 山本篤史君 登壇〕
○8番(山本篤史君) 日頃我が家でも、子供が私と同じぐらいのスピードでタイピングしているのを見ると、時代の変化を非常に感じております。
3点目に、安心メールについてお伺いします。
2023年4月から市内小中学校で運用開始した安心メールですが、元旦の地震の際には、翌日には学校から保護者へ安心メールにて連絡が来たり、始業式前日にも地震の影響に配慮したメールが流れてきました。
また、その後も、被災された方に対し、教科書や学用品が紛失した場合、災害救助法によって再支給される旨のお知らせがありました。
そのほかにも、ふだんは天候悪化時の早期下校や臨時休業のお知らせ、運動会の実施可否のお知らせなど、保護者にリアルタイムにすぐ連絡が行き届くのが利点だと感じています。
そこで、運用開始してからおよそ1年が経過しましたが、このシステムの利点と活用策をどのように考えているのかお伺いします。
○議長(山田順子君) 安地教育委員会事務局長。
〔教育委員会事務局長 安地 亮君 登壇〕
○教育委員会事務局長(安地 亮君) 当市の教育安全メールシステム、安心メールにつきましては、主に学校からは保護者への案内を迅速及び確実に届けることができ、また保護者からは、欠席や遅刻の連絡をいつでも届けることができるなど、学校と保護者間の連絡がスムーズに行えることが利点であると考えております。
今後の活用策につきましては、メールシステムの利点である迅速性や確実性に加え、学校や保護者が何度も確認できることから、学校からのお便りを送ることについて研究してまいりたいと考えています。
以上であります。
○議長(山田順子君) 山本篤史君。
〔8番 山本篤史君 登壇〕
○8番(山本篤史君) この安心メールのシステムは県内の高校でも活用しており、中学校を卒業してもアプリを引き続き利用できるのが保護者としては非常に便利だと感じています。
最後に、小中学校の災害発生時の対応マニュアルの更新についてお伺いします。
元旦の地震では小中学校が休みであったため、児童生徒の安否は各保護者が把握しており、特に問題はなかったのではないかなと思います。
災害はいつ発生するか分からないので、学校としては万が一のときに備えて、休日、登下校時、学校在校時などのそれぞれのケースに分けて対応マニュアルを考える必要があるのではないかと思います。
現在、市内小中学校の災害発生時の対応マニュアルは、各学校の地理的な条件なども異なるため学校単位で定められていますが、今回の経験を踏まえ、もし今後、災害が発生した際の学校の対応をどのように改良される考えがあるのか、当局の見解をお伺いします。
○議長(山田順子君) 安地教育委員会事務局長。
〔教育委員会事務局長 安地 亮君 登壇〕
○教育委員会事務局長(安地 亮君) 各小中学校におきましては、災害時だけでなく、交通事故や不審者侵入など様々なケースを想定し危機管理マニュアルを作成しており、そのマニュアルは年度ごとに見直しを行うとともに、研修や避難訓練を通して教職員に周知する時間を設け、マニュアルの実効性や確実な緊急時の対応等について理解を深めております。
しかしながら、元旦に発生した能登半島地震をきっかけとして教職員の災害に対する意識がさらに高まったことなどから、現在、地震に対する危機管理マニュアルの見直し等を進めているところであります。
ある学校では、学校災害本部を設置する際の役割分担の明確化や活動内容について検討を進めており、また、保護者への引渡しを地震が発生した場合とそれ以外の場合とに分けて検討している学校もございます。
今後も様々な場面を想定し、学校や地域の実情に即したマニュアルに修正することで、児童生徒がより安全に生活できるようにしてまいりたいと考えております。
私からは以上であります。
○議長(山田順子君) 6番 開田哲弘君。
〔6番 開田哲弘君 登壇〕
○6番(開田哲弘君) それでは、私から一般質問を行いたいと思います。
まず大項目の1番目、子供や高齢者の見守りについて質問いたします。
最初に子供の見守りについてですが、通学時や下校時には地域で見守りの活動が行われていると思います。やり方は地域それぞれですが、決まった地点での通過見守りで交差点などの危険箇所に立っていることが多いと思います。
地域の方々は、その危険なポイントに人員を配置し待機させて、その通過する交差点などに子供が到着すると、黄色い旗を用いて車に止まってくれるよう喚起し、安全に子供が渡れるようになさっておられます。
砺波市の場合、登校時にはほぼどの学校でも交差点等に立っていると思うのですが、下校時には会社勤めの方はなかなか参加できないのか、立っている人も少なくなっているような気がします。下校時に立つことをやっていない地域もあるのではないかと思います。
令和3年3月に文部科学省の総合教育政策局が発行しました「やってみよう!登下校見守り活動ハンドブック」では、これから登下校時の見守り活動を始めようとする方や、既に活動を行っていただいている方だけでなく、保護者やPTA、地域住民、学校、行政など見守り活動に関わる全ての方々に参考としていただける内容となっており、地域ぐるみの見守り活動を推奨しております。
保護者やPTA、地域住民、行政、警察、民間企業、地域団体などが団結し、連携し協働し、地域全体で取り組むことが重要ということです。
地域全体で子供たちの安全を守ろうという意識、それが将来の砺波市を守ってくれるヒーローたちを育てることの第一歩と考えますので、このハンドブックは多くの方に読んでいただきたいと思います。
さて、自宅に帰った子供たちは外に遊びに出たりもします。先ほどのハンドブックでは、一人一人ができる範囲でということが大事で、無理なく子供たちや地域に目を向け、何かをしながらでもよいので見守り活動を行おうとする意識が大事で、継続して実施することが犯罪や事故が起きにくい環境をつくることができるとうたっております。
この「ながら見守り」を大人たちはふだんから心がけなくてはいけません。とはいえ、なかなか常に見守ることもできません。子供を見守る方法として何かよいものはないかと探してみたところ、あるシステムに遭遇しました。その名前は「otta(オッタ)」といいます。ottaの見守り端末を子供に持たせておくと、設置された見守りスポット、またはアプリをインストールした見守り人の近くを通った際に、その位置情報が記録されていくとのことです。保護者はその記録を見ることができるので、子供の居場所が分かるようになっています。
このような仕組みはotta以外にもありますが、市民がアプリを入れてくれると記録できるポイントが増えていきますので、より細かな位置情報が分かるようになると考えます。
このような子供を見守る仕組みは、ottaのみならず様々なものがあります。人による見守りを補完するこのような仕組みを砺波市でも採用してはと考えます。安地教育委員会事務局長のお考えをお聞かせください。
続けて、砺波市では認知症高齢者等が行方不明になったときの対応として、ほっとなみ見守りシールを作成し、持ち物にこのシールを貼り付けておき、協力事業者様の協力の下、早期発見につながる取組を行っています。
先ほど紹介した子供の見守りで始まったottaの仕組みは、今では高齢者でも使えるように取り組んでいます。
ほっとなみ見守りシールのように、通信が届かなくても探せる仕組みは当然必要ですが、ottaの仕組みが使えるならば、さらに有用な位置情報が取れるのではと考えます。このことにより高齢者の早期の発見につながります。横山福祉市民部長の答弁を求め、1つ目の質問を終わります。
○議長(山田順子君) 答弁を求めます。
安地教育委員会事務局長。
〔教育委員会事務局長 安地 亮君 登壇〕
○教育委員会事務局長(安地 亮君) 私からは1点目の、登下校時に子供の位置情報を保護者に伝えるサービス、ottaの利用についての御質問にお答えいたします。
現在、児童生徒の登下校時には、子供たちへの挨拶や声かけなど地域の方とのふれあいを通して、地域の見守り隊の皆さんに活動いただいております。
また、見守り隊の皆さんは、児童生徒の登下校の様子やけがの報告など、学校へ情報提供してくださることもあり、各学校ではそれらを参考に、実態の把握や通学指導に生かしております。
議員御提案の見守りシステムにつきましては、県外の自治体において導入されている事例もございますが、地域見守り隊の皆さんによる目視が効果的であること、現在、本市で実施しているほっとなみ見守りシールによる見守り体制が一定の成果を上げていること、また、導入には端末の利用料等の経費も発生することから、本市では導入する予定はなく、今後も見守り隊の皆さんや学校とも連携をしながら児童生徒の安全を守ってまいります。
私からは以上であります。
○議長(山田順子君) 答弁を求めます。
横山福祉市民部長。
〔福祉市民部長 横山昌彦君 登壇〕
○福祉市民部長(横山昌彦君) 私からは2点目の、認知症高齢者にはほっとなみ見守りシールというアイテムを活用しているが、ottaの利用についての御質問にお答えいたします。
まず、ほっとなみ見守りシールについては、高齢者が日常生活で使用する頻度が高い持ち物や乗り物、洋服などにQRコードを貼り付けることで、万が一にも行方不明になった場合には家族等に連絡が入ることになっており、早期発見につながる便利で実効性の高いサービスであると認識しております。
一方、ottaにつきましては専用の見守り端末を常に携帯する必要があり、毎日の行動がルーティン化されていない、物忘れが頻回な高齢者にとっては、どこに置いたか分からなくなるなど機器の紛失のおそれもあることから、導入は適当ではないと考えております。
今後は、認知症に不安を感じている方やその家族にほっとなみ見守りシールの効用をさらに周知することで利用者増を図ってまいります。
あわせて市民にも周知することで、シールのついた高齢者が困っていたら声かけをする、QRコードで連絡することができるなど、高齢者を優しく見守る体制を広げてまいります。
私からは以上であります。
○議長(山田順子君) 開田哲弘君。
〔6番 開田哲弘君 登壇〕
○6番(開田哲弘君) 次に、災害に臨む備えについてを質問いたします。
4月18日に、珠洲市の蛸島地区にボランティアで瓦礫の撤去に行ってまいりました。能登半島地震の現場で被災地では家屋倒壊、断水などもあり、その中で、トイレの対応にとても苦慮しておられました。
私たちが担当したのは、民家の納屋の一部倒壊、崩れて散乱している瓦礫の撤去作業でした。その作業の中、話を聞いていますと、まず家屋倒壊、断水などもあって使えるトイレが少ない、その対応に苦慮していると聞きました。
多くの家庭が水洗トイレなのですが、水がないため流せない、トイレの場所を求めて避難するという方も多くいました。
避難所には仮設のトイレもありますが、相当な数が持ち込まれていても多くの方が集まる場所では使いにくいということもあり、また和式のものがほとんどで、洋式のものに慣れている子供たちにすごく負担がかかっているという話も聞いたところです。
災害時の対応にはいろいろありますが、今回トイレというものがとても大事だと感じました。トイレを我慢して病気になられた方もいたとのことで、トイレの確保はいまだに重要案件だと聞いておりました。
その中で、牽引が可能なトイレトレーラーが被災地に入ってきているとも聞きます。現物を見ることはかなわなかったのですが、調べてみますと、1つのトイレトレーラーに水洗トイレが4か所と手洗い場が備わっているとのことです。
このネットワークに参加している自治体は、本市の近くにあることも知りました。石川の羽咋市と県内の魚津市です。
被災地の能登には、トイレトレーラーのネットワークで、多くの自治体が能登半島にトイレトレーラーを運んできていたとのことです。被災地にも1月9日の時点で8台、その後さらに5台ほどが現地入りをしており、この移動可能なトイレトレーラーのネットワークに参加することを考えてはと考えています。島田企画総務部長の答弁を求めます。
○議長(山田順子君) 答弁を求めます。
島田企画総務部長。
〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) 車両で牽引が可能なトイレトレーラーを保有することについての御質問にお答えいたします。
本市におきましては、これまでも仮設トイレの確保に関して複数の事業者と防災協定を締結しており、災害時には一定程度の仮設トイレを確保できるものと考えております。
また、今回の6月定例会において補正予算として提案させていただいておりますが、簡易トイレ等が不足している各地区の指定避難所への追加整備も進めてまいります。
議員御提言のトイレトレーラーのネットワークへの参加につきましては、全国には複数のネットワークが存在し、それぞれ加入要件が異なることや、トレーラーの場合には牽引車両の購入や牽引免許取得が必要となるほか、初期導入費用は緊急防災減災事業債が活用できるものの、少なからず自治体負担が生じることや、継続的な維持管理費を必要とすることなど幾つかの課題もございます。
一方、災害発生時においては、当該ネットワークを通じて全国からの支援が受けられるほか、平時にはイベント会場での仮設トイレとしてのPR活動をできるなどのメリットも考えられます。
本市におきましては、現在のところ導入は予定しておりませんが、これらの課題等を整理しつつ、引き続き他自治体の導入事例などを調査研究してまいります。
私からは以上であります。
○議長(山田順子君) 以上で、通告による質問並びに質疑は終わりました。
これをもって、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を終結いたします。
議案の常任委員会付託
○議長(山田順子君) ただいま議題となっております議案第37号 令和6年度砺波市一般会計補正予算(第2号)から議案第42号 工事請負契約の締結についてまでは、会議規則第37条の第1項の規定により、配付してあります議案付託表のとおり、それぞれ所管の各常任委員会に付託いたします。
○議長(山田順子君) 以上をもって、本日の日程は全て終了いたしました。
次に、議会の日程を申し上げます。
明6月19日は産業建設常任委員会を、20日は民生病院常任委員会を、21日は総務文教常任委員会をそれぞれ開催し、付託議案等の審査を行います。
お諮りいたします。明6月19日から6月24日までの6日間は、議案審査等のため本会議を休会いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(山田順子君) 御異議なしと認めます。よって、明6月19日から6月24日までの6日間は、議案審査等のため本会議を休会することに決しました。
なお、次回の本会議は6月25日午後2時から再開いたします。
本日はこれをもちまして散会いたします。
どうも御苦労さまでした。
午後 1時39分 閉議