1.会議の経過
午前10時00分 開議
○議長(有若 隆君) ただいまの出席議員は16名であります。定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
本日の日程は、あらかじめ配付してあります議事日程第2号のとおりであります。
日程第1
議案第19号から議案第23号について
○議長(有若 隆君) これより本日の日程に入ります。
日程第1 議案第19号 令和7年度 砺波市一般会計補正予算(第8号)から議案第23号 令和7年度 砺波市病院事業会計補正予算(第3号)までを追加議題といたします。
(提案理由の説明)
○議長(有若 隆君) 提案理由の説明を求めます。
市長 夏野 修君。
〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) おはようございます。ただいま追加して提出いたしました議案について御説明を申し上げます。
議案第19号から議案第23号までにつきましては、令和7年度砺波市一般会計ほか各会計予算の補正を行うものであります。
まず、一般会計につきましては、歳入歳出それぞれ1億8,894万6,000円を追加し、歳入歳出予算総額をそれぞれ263億7,415万8,000円とするものであります。
歳出予算補正の主なものといたしましては、
財政管理費 5,597万9,000円
病院事業会計費 2億1,650万円
土地改良総合整備事業補助費 4,217万4,000円
国営附帯農地防災事業費 4,004万4,000円
などであり、そのほか当面必要となってまいりましたやむを得ない諸経費について精査の上、計上したものであります。
これらの財源の主なものといたしましては、国庫及び県支出金のほか額の確定により普通交付税を増額するものであり、加えて留保しておりました繰越金を全額充当することなどにより、当初計上しておりました財政調整基金の繰入れを一部取りやめるものであります。
なお、本補正予算のうち、「学校や保育施設における給食費補助」や「ゼロカーボンシティ推進事業補助金」などは令和8年度事業であり、国の「重点支援地方交付金」に市の一般財源も投入しながら、市民の皆さんにいち早く支援が行き届くよう前倒して予算化するものであります。
また、繰越明許費の補正につきましては、国の補正予算に伴う事業等が本年3月末までに完了しない見込みであるため、やむを得ず翌年度に予算を繰り越すものであります。
このほか、地方債補正につきましては、それぞれ事業の補正等に伴い所要額を変更するものであります。
次に、国民健康保険事業、後期高齢者医療事業、工業団地造成事業の各特別会計及び病院事業会計につきましては、それぞれ精査の上、所要の補正を行うものであります。
以上をもちまして、本日提出いたしました議案の説明といたします。
よろしく御審議の上、可決をいただきますようお願い申し上げます。
○議長(有若 隆君) この際、暫時休憩いたします。
午前10時03分 休憩
午前11時15分 再開
日程第2
市政一般に対する質問、並びに提出案件に対する質疑(代表質問)
○議長(有若 隆君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
日程第2 市政一般に対する質問並びに議案第1号 令和8年度砺波市一般会計予算から議案第23号 令和7年度砺波市病院事業会計補正予算(第3号)まで及び報告第1号 専決処分の承認を求めることについてを議題といたします。
これより、市政一般に対する代表質問並びに提出案件に対する質疑を行います。
通告により発言を許します。
15番 島崎清孝君。
〔15番 島崎清孝君 登壇〕
○15番(島崎清孝君) 皆さん、おはようございます。ちょっと想定外の時間配分になりました。かなりお待たせいたしました。申し訳ございません。
令和8年3月定例会に当たり、自民会を代表し、本定例会に提出された諸案件並びに当面する市政の課題について、市長、教育長並びに病院長に質問いたします。
初めに大項目の1、持続可能な財政基盤の確立と将来を見据えた行財政運営の基本方針について、4点お伺いします。
まず、令和8年度当初予算編成の基本方針と重点政策についてであります。
令和8年度は第2次総合計画の最終年であり、これまでの施策が、市民の安心や暮らしやすさの向上にどのような成果をもたらしたのかが問われる重要な年であります。同時に、次期第3次総合計画への移行を控える節目の年でもあります。
こうした中で編成された当初予算は、過去最大規模となりました。市民にとって重要なのは、限られた財源がどのような理念の下に配分され、暮らしにどのような効果をもたらすかであります。
そこで、本予算は、市民が直面する喫緊の課題に対し、暮らしを守るという視点からどのような基本方針の下で編成されたのか、改めて市長のお考えをお示しください。
あわせて人口減少や少子高齢化への対応として、特に重点を置いた施策、さらに次期計画を見据え、新たに着手した取組や重点分野についても伺います。
次に、税収動向を踏まえた持続可能な財政構造の確立についてであります。
まず、市税収入見込みと変動リスクへの対応について伺います。
予算編成においては、市税収入の見通しが根幹をなします。そこで、人口減少に加え、物価や賃金の動向、企業活動の先行きなど不確実性が高まる中、新年度の市税収入をどのような前提で見込み、税収変動のリスクをどう分析し財政運営に反映させるのか、市長の見解を伺います。
次に、事業の費用対効果評価と全庁的な点検体制についてであります。
持続可能な財政運営を推進するためには、各事業の目的と成果を明確にし、投下経費に見合う効果が得られているのかを検証する仕組みが不可欠です。
そこで、各事業の費用対効果の評価基準をどのように定め、見直し対象を選定し、全庁的な点検・改善体制を構築するのか、伺います。
次に、公共施設利用料金の適正化の検討状況について伺います。
現在、市においては、公共施設利用料金適正化についての検討が進められているものと認識しております。
維持管理経費が年々増大する中、受益者負担の適正化を図ることは、公共施設を将来にわたり、安定的に維持していくための財源確保の観点からも不可欠です。
そこで、公共施設利用料金の適正化に向けたこれまでの検討状況及び今後の取組についてお尋ねいたします。
また、利用料金の見直しは、受益者負担の公平性を確保する一方で、市民生活や施設利用に与える影響も少なくありません。
このことから、どのような考え方の下で公共施設利用料金の見直しを進めていくのか、また、利用者の急激な負担増加を招かないためにどのような対応を講じていくのか、市の考えをお示しください。
続いて、大型事業を見据えた持続可能な財政基盤の確立についてお伺いします。
本市では今後、新庁舎の建設や中学校再整備による新校舎の建設など、多額の財政負担を伴う事業が予定されています。
これらは、将来への重要な投資である一方、同時期に進めることへの財政面での不安の声もあります。さらに、人口減少や物価、人件費の上昇により、歳入環境も楽観できません。
そこで、必要な事業を着実に進めつつ、将来世代に過度な負担を残さないため、中長期的な財政見通しと事業の進め方について、市長のお考えをお示しください。
あわせて行政サービスを安定的に提供するため、財政の健全性をいかに確保し持続可能な運営を図るのか、その基本的な考えをお尋ねします。
第4に、新庁舎建設における省エネルギー化と脱炭素推進の基本方針についてお伺いします。
本市が計画する新庁舎は、今後数十年にわたり市民が利用する行政運営の拠点であり、建設費だけではなく、完成後の電気、空調などのエネルギー使用量や維持管理費を含めた長期的視点で、市民負担の軽減を図ることが求められます。
そこでまず、新庁舎ZEB認証取得の目標化について伺います。
国が推進するZEBは、断熱性能の向上や高効率設備、太陽光発電など再生可能エネルギーの活用により、年間のエネルギー消費量を実質ゼロに近づける考え方であり、環境配慮と光熱費削減の両面で意義があります。
そこで、新庁舎建設に当たり、ZEB認証の取得を明確な目標として位置づけるべきと考えますが、市長のお考えをお示しください。
あわせて建設費に加え、維持管理費や光熱費なども含めた総合的なコストを踏まえ、国の補助制度を活用しながらどのように財政対応を図るのか、見解を伺います。
関連して、新庁舎を通じた脱炭素社会実現への発信についてであります。
新庁舎は単なる行政施設ではなく、本市の将来像や環境に対する姿勢を内外に示す象徴的な存在となるべきであります。
国が脱炭素社会の実現を掲げる中、本市としても新庁舎において、その取組を具体的な形で示していくことが重要であると考えますが、この点についても市長の見解をお伺いし、大項目1の質問を終わります。
○議長(有若 隆君) 答弁を求めます。
市長 夏野 修君。
〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) 自由民主党砺波市議会議員会を代表しての島崎議員の御質問にお答えいたします。
まず、1点目の将来を見据えた令和8年度当初予算編成の基本方針と重点施策についての御質問につきましては、基本方針といたしまして、令和8年度は第2次砺波市総合計画の最終年であることから、10年間のまちづくりの集大成の年と位置づけ、重点施策であります「10WAVEプロジェクト」を軸に、これまでの取組の総仕上げに加え、次期総合計画に向けた始動もイメージして予算編成をしたところであり、未来につなげる投資的積極予算として、「となみ暮らし魅力アップ予算Ⅵ」と命名したところであります。
また、限られた財源の中で、これまで以上に事業の選択と集中に努めるとともに、既存事業のスリム化と健全な行財政運営を図るため、予算編成において初めて「リボーン推進枠」を設け、既存事業の見直しによる財源の確保と、次期総合計画に向けた新たな事業の創出に積極的に取り組んだところであります。
次に、人口減少や少子高齢化への対応といたしましては、「住みよさの向上と定住支援等による社会増の推進」や、「少子化対策と子育て支援の充実」を予算編成における重点項目に位置づけまして、未来に向けて持続可能なまちづくりを進められるよう、積極的に予算計上したものであります。
この方針の下、新たな取組や重点分野につきましては、まず移住定住対策「となみ暮らし応援プロジェクト」として社会増を後押しする住宅取得支援事業に、補助額の加算要件として、転入者の三世代同居・近居も追加いたしまして、要件の拡大を図ります。
また、「となみ暮らしプロモーションアップ事業」として、移住定住相談をチューリップフェア会場で受けることで、ふるさと納税やふるさと住民登録制度の推進にもつなげてまいります。
次に、教育、子育て支援の充実につきましては、小学校体育館の空調設備設計に取り組み、これは、令和8年度は出町小学校及び砺波南部小学校、鷹栖小学校の設計でございますが、次期総合計画において順次整備を進めるほか、中学校におきましては、庄西、般若、庄川中学校の理科室や音楽室などの特別教室に新たに空調設備を設置いたします。
加えまして、小学校の給食無償化や、先般開館いたしました「こども子育て交流館こどもおーる」の運営費など子育て支援に重点的に予算配分するとともに、高齢化対策などとしてチョイソコとなみにおける第1便の当日予約を開始するなど、人口減少や少子高齢化への対応を積極的に進めてまいりたいと考えております。
次に、2点目の税収動向を踏まえた持続可能な財政構造の確立についてのうち、まず市税収入見込みと変動リスクへの対応についての御質問にお答えいたします。
まず、新年度の市税収入の見込みにつきましては、従来からも前年度の決算額や今年度の収入見込み、また、今後の税制改正や経済状況を見極めながら、過大な見積りとならないよう慎重に積算してきているところであります。
特に企業収益につきましては、物価高騰をはじめ諸外国との通商政策、及び金融資本市場などの変動が地域経済活動に与える影響によりまして、下振れするといったようなリスクが懸念されるところであります。今日も株価が大変下がったということでありますが。
その一方で、給与所得をはじめとした個人所得の上昇や、家屋の新増築も見られること、また、国の経済対策によります企業収益の増加が見込まれる上に、本市が進めてきました企業誘致や商工業振興支援事業の成果として、市内での新規事業所の操業ですとか大規模な設備投資があったことなど、税収の増加要因も多く見られるところであります。
加えまして、市内の主要企業、法人税割の上位100社に対しまして実施しております「業績予測に関するアンケート」の結果ですとか、令和7年度の収支状況などを考慮しまして、市税全体で昨年度予算に比べますと、3億8,700万円、率にいたしますと5.3%増の76億4,100万円の収入を見込んだところであります。
次に、事業の費用対効果評価と全庁的点検体制についての御質問にお答えをいたします。
行政におきまして実施いたします事業は多様であります。例えば扶助費のように、費用対効果など経済指標での評価がなじまないものもございます。
このことから、本市におきましては、全庁的なチェック体制として、「総合計画実施計画」を毎年度策定しておりまして、3か年の事業内容や予算額について各課にヒアリングを実施して、各事業の予算執行の状況や事業効果などを適切に見極めつつ、事業実施の可否や見直しなどの検討のほか、各部署に予算配分額などを調整しております。毎年ローリングをしているということであります。
また各年度、総合計画後期計画におけるKPI――数値目標でありますが――の進捗状況の検証を実施いたしまして、加えて総合計画審議会、それから行政改革市民会議などの機会に市民の皆さんの御意見をいただくなど、各事業評価や事務改善などに取り組んでおりまして、引き続き、このような点検体制で、持続可能な行財政運営に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、公共施設利用料金適正化の検討状況についての御質問でございます。
本市では、これまでも市民サービスの向上と行政運営の適正化、また効率化を目指しまして、行政改革の取組を進めてきたところであります。
しかしながら、昨今の物価高騰ですとか人件費の上昇など社会環境が大きく変化してきておりまして、自治体の財政運営はどこも厳しさを増しているという状況でございます。
本市も例外ではなく、施設の維持管理費が増大してきております。限られた財源の中で、将来にわたって安定した行政サービスを提供するためには、コストの縮減などの努力だけでは限界があります。改めて、利用料金等の受益者負担の適正化を図る必要があるとの判断に至りました。
利用料金等の考え方につきましては、施設の設置にかかるイニシャルコストは市が、またランニングコストは一定の受益者負担を利用者にお願いするということを原則にしまして、「公の施設の使用料及び利用料金の適正化に関する基本方針」を定めることとして、庁内会議等で検討を重ね、今般その案を作成したところであります。
この案では、これまでの人件費や物価上昇の割合を勘案しまして、また、ほかの市などの例も参考に、引上げ幅の上限の設定ですとか、段階的実施などのいわゆる激変緩和措置を講じる場合もあるものと考えております。
今後は、行政改革市民会議等に基本方針の案をお示ししまして、御意見をいただく予定としております。基本的には、令和9年度からの施行に向けて、丁寧に準備を進めてまいりたいと考えております。
次に、3点目となります大型事業を見据えた持続可能な財政基盤の確立についての御質問でございます。
まず、中長期的な財政見通しと事業の進め方につきましては、この先、新庁舎の整備ですとか中学校の再編など、御指摘のとおり大型事業が予定されております。
そういった中で、これまで計画的に庁舎整備基金などへの積立てを行ってきておりますほか、総合計画実施計画では、それぞれの事業の執行年度ができるだけ重複しないように、調整を図ってきております。
また、できるだけ補助金や、交付税措置率の高い有利な地方債の活用も検討することで、財政負担の平準化と、また軽減にも努めてきております。
これによりまして、今後5年間の総合計画実施計画における推計でありますが、その中では、令和12年度の市債の残高は、令和6年度末、これは182億8,800万円と比べまして8.6%増の198億円余りとなる見込みでありますが、実質公債費比率では15.7%と、健全化判断において地方債発行に許可が必要となります18%ですとか、また、早期健全化基準となっております25%には至ることはないものと試算しております。
今後とも財政の持続可能な運営を図りますとともに、実質公債費比率や将来負担比率などの財政指標の動向をしっかりと注視しながら、より一層の事業の選択と集中に取り組み、将来を見据えて計画的かつ健全な財政運営に努めてまいります。
次に、4点目の新庁舎建設における省エネルギー化と脱炭素推進の基本方針についての御質問にお答えいたします。
まず、新庁舎ZEB認証取得の目標化についての御質問でありますが、議員の御発言があったとおり、脱炭素対応としてのエネルギー消費量に合わせて、将来的な維持管理費の両方を総合的に抑えていくということは、重要な視点であると考えております。
このことから、砺波市新庁舎整備基本計画におきましては、SDGsの目標を達成するためにも、建設費を含めたライフサイクルコストを考慮いたしまして、エネルギー消費量を5割程度削減いたしますZEB化をさらに上回るよう、断熱強化型ZEBというものがあるんですが、それを目指す方針を示したところでありまして、これら省エネ性能等の評価を証明するものとして、おっしゃっておられますZEB認証を取得してまいりたいと考えております。
また、国庫補助金等につきましても、制度の内容や要件を十分精査して、例えば補助をもらうための制限事項ですとか、手続なども総合的に判断して、効果的に活用できるものがあれば、継続的な財政負担の軽減にもつながりますので、活用していきたいと考えております。
次に、新庁舎を通じた脱炭素社会実現への発信についての御質問でありますが、これも議員の御発言のとおり、新庁舎の役割として、本市の将来像や環境に対する姿勢を、市民をはじめ、広く事業所に示す一面もあります。行政自らが脱炭素を進めているということが、GXを推進すると認識しております。
中でも将来像において特に重視している点といたしましては、手続の迅速化や来庁せずに済む手続の在り方など、行政サービスの質と利便性、効率性の向上を図ることでありまして、そのことで市民にとっても、また職員にとっても、また環境にとっても優しい庁舎であることを示してまいりたいと思っています。
特に環境面につきましては、断熱強化ですとか窓配置による省エネ化、太陽光発電の活用などのZEB化への取組に加えまして、例えば公用車のハイブリッドやEV化など目に見える取組も図りまして、市民の皆さんへ分かりやすい情報を発信し、脱炭素社会への意識向上にもつなげてまいりたいと考えております。
以上でございます。
○議長(有若 隆君) 島崎清孝君。
〔15番 島崎清孝君 登壇〕
○15番(島崎清孝君) 次に、大項目の2、市立砺波総合病院の経営基盤の確立と実効性ある経営改善の推進について、2点お伺いいたします。
まず、市立砺波総合病院の持続可能な経営体制の確立と市の関与の在り方についてであります。
市立砺波総合病院は、本市の中核的医療機関として救急医療や高度医療を担い、地域医療の要として、重要な役割を果たしてきました。
しかし、コロナ禍終息後も、診療報酬が人件費や物価の上昇に追いついていないことから、全国の自治体病院の約8割が赤字となるなど、市立砺波総合病院をはじめとする公立病院の経営環境は、極めて厳しい状況にあります。
とりわけ新型コロナウイルス感染症対応の最前線を担ってきた自治体病院が、その役割を果たした結果として経営悪化に直面している現状は、全国共通の構造的課題であると思います。
こうした認識の下、我々議会では、昨年12月定例会において、経営改善支援と地域医療充実を求める意見書を採択し、国に対し緊急的財政支援を要請するとともに、県内各市町村議会にも同様の対応を呼びかけてきました。
現在、国においても、記録的な赤字状況を踏まえ、従来の経営改善の枠組みを超えた緊急支援と構造改革の両面から検討が進められています。
一方、市立砺波総合病院においては、「市立砺波総合病院経営強化プラン」等に基づく改善が進められておりますが、病院の単独努力には限界があります。
そこで今後、市として病院に求める自助努力と、設置者である市が果たすべき関与、支援をどのように整理し、財政運営との均衡を保ちながら持続可能な医療体制を構築していくのか、市長のお考えをお示しください。
関連して、市立砺波総合病院の病床利用率向上と実効性ある進捗管理体制の構築についてお伺いいたします。
初めに、病床利用率の現状について伺います。
病床利用率は、病床の活用状況を示す指標であり、病院経営の健全性を図る上で重要な指標の一つであります。また、この数値は、診療体制や人員配置、地域医療における役割分担が適切に機能しているかを示すものでもあります。
全国には厳しい環境下でも病床利用率を一定水準維持し、安定経営を実現する自治体病院もあります。こうした他の自治体病院との比較を通じて現状を客観的に捉え、経営課題を整理、評価していくことが重要です。
そこで、当院の病床利用率は、他の自治体病院と比べどのような位置づけにあるのか、お尋ねいたします。
その上で、病床利用率の向上の目標設定と検証体制について伺います。
病床利用率が伸び悩んでいる現状については、単なる要因分析にとどまることなく、診療科の構成や医師、看護師体制の在り方、さらには地域医療機関との機能分担や連携体制の見直しなど、経営改善に直結する具体的な対応策を示す必要があります。
そこで、病床利用率向上に向けた数値目標と達成期限を明確にした改善策、及びその進捗を検証する体制をどのように構築するのか、病院長の見解をお伺いします。
○議長(有若 隆君) 答弁を求めます。
市長 夏野 修君。
〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) まず、1点目の市立砺波総合病院の持続可能な経営体制の確立と市の関与の在り方についての御質問にお答えいたします。
市立砺波総合病院は、砺波医療圏の中核病院として救急また急性期医療を担い、地域住民の命や健康を守る公益性の高い施設であります。
一方で、地方公営企業として、経済性の発揮と公共の福祉の増進の両立を図るということが基本でありまして、その経営に要する経費は、診療収入等をもって充てることが原則とされております。
こういったことから、まずは病院として経営改善に向けた収益の確保と一層の費用の節減に努めるということが大切でありますし、その上で自立的かつ効率的な経営体制を整え、持続可能な運営を行うということが必要であります。
また、地方公営企業法では、能率的な経営を行ってもなお、その経営に伴う収入のみをもって充てることが困難であると認められた経費等につきましては、一般会計等が負担するものとされております。
こういったことを踏まえまして、本市におきます一般会計繰出金の考え方につきましては、総務省から示されております繰出基準というものがありますが、そういったものを基本といたしまして、地方交付税によりまして、財政措置される額に病院の経営状況を踏まえた必要額を加算いたしまして、繰出額を決定しているところでありまして、収支見通しや経営指標等の客観的数値を踏まえ、必要な支援を行ってまいりたいと考えております。
なお、病院の主な収入であります診療報酬が、近年の人件費や物価高騰の上昇に見合っていないということから、収支バランスが悪化して、急性期医療を担う全国の自治体病院の大多数が赤字経営となっております。
先ほどありました8割がということでしたが、そうでないところは急性期の比率が低いところとかやってないところでありますので、やはり急性期を持っていますと、大変厳しい状況であるということであります。
令和8年度に、診療報酬の改定が実施されるということで情報が入ってまいりました。しかしながら、地域医療を守るために必要な不採算部門への対応というものは、やっぱり不十分だと言わざるを得ません。
例えますと、救急医療、それから小児科、産科の体制の確保に係る経費に対しまして、改定後の診療報酬であっても賄えない状況であるということが挙げられます。
また、今後も続くと予想されます物価の高騰ですとか人材確保のための人件費の上昇分を考えますと、依然として補塡不足となってしまうということでございます。
本市といたしましては、引き続き様々な機会を通じて、制度の見直しや財政支援について要望するなど、これにつきましては、議会も意見書を出していただいていろいろ働きかけていただきましたが、引き続き、病院の健全化、経営改善に向けて取り組んでまいりたいと思いますので、市議会からもより一層の御支援をお願いできればと思います。
私からは以上でございます。以降につきましては、病院長からお答えをさせていただきます。
○議長(有若 隆君) 答弁を求めます。
病院長 河合博志君。
〔病院長 河合博志君 登壇〕
○病院長(河合博志君) 2点目の市立砺波総合病院の病床利用率向上と実効性ある進捗管理体制の構築についてのうち、病床利用率の現状についての御質問につきましては、当院の病床利用率は、地域の人口減少やコロナ禍以降の受療動向の変化、在院日数の短縮などの影響により、令和7年4月から令和8年2月時点の速報値で、全病床数396床に対して71.4%、うち一般病床304床に対して72.7%という状況であります。
令和6年度の病床利用率は、全病床当たり62.5%で、病棟再編により利用率は上がっておりますが、決して高い数値ではないものと認識しております。
県内4自治体病院、富山、高岡、黒部においても、病床利用率は70%前半とほぼ当院と同様の利用率となっております。
議員が述べられましたとおり、病床利用率は経営の健全化を示す重要な指標でありますが、当院は産婦人科、精神科、感染症病床などの、利用の有無にかかわらず一定数の病床確保が必要な分野も担っていることが、病床利用率を押し下げている要因となっております。
また、経営改善の取組の一つとして、高度な医療資源を短期間に集中させ治療を行うため、平均在院日数の適正化を図ることで、入院診療単価を上昇させているところでありますが、この取組は、利用率を低下させる側面も有しておりますことを御理解いただきたいと考えております。
次に、病床利用率の目標設定と検証体制についての御質問につきましては、当院の病床利用率の目標値は、病院経営強化プランにおいて85.1%としております。1日の平均入院患者数として337人となります。
その改善策につきましては、令和8年度中に策定される県の地域医療構想を踏まえ、地域医療を担うために必要な病床数を確保しながら最適化を図るとともに、地域の医療機関と密に連携し、紹介患者を増やすことが重要と考え、令和9年度までの達成を目標としております。
また、病床利用率の管理体制につきましては、地域医療部病棟診療部会で管理した上で、院長、副院長等で構成する企画会議及び管理運営会議において検証しているところであります。
加えまして、県内の公立病院と毎月の病床利用率等の経営状況について緊密な情報交換を行うとともに、総務省の経営アドバイザー派遣事業を利用して、病院の経営改善に対する助言を受けるなどの取組を進めております。
引き続き、これからの人口減少と超高齢化社会に対応するため、県の地域医療構想を踏まえた入院診療体制の再構築を進めてまいりたいと考えております。
私からは以上であります。
○議長(有若 隆君) 島崎清孝君。
〔15番 島崎清孝君 登壇〕
○15番(島崎清孝君) 次に大項目の3、地域経済の成長基盤強化とJR城端線再構築事業の戦略的推進について、2点お伺いいたします。
まず、地域未来投資促進法の戦略的活用による産業強化についてであります。
本法は、地域の特性を生かした成長分野への民間投資を促進し、雇用創出や地域経済の活性化を図る制度であり、税制優遇や金融支援、規制緩和などを一体的に活用できる点が特徴であります。人口減少や人手不足が進む中、地域経済を支える重要な政策手段の一つであると考えます。
本市は金属加工や機械、電子部品関連を中心とした製造業の集積に加え、農業分野においても園芸作物や6次産業化など成長の可能性を有する産業基盤を備えています。
そこで、まず本市の産業特性を踏まえ、地域経済牽引事業の認定状況と主な成果を伺います。
次に、制度周知と企業支援の現状についてお尋ねします。
本制度については仕組みが分かりにくく、申請手続が煩雑であるとの声も企業から聞かれます。企業の自発的な申請を待つだけでは、制度の持つ潜在力を十分に引き出すことは難しいと考えます。
そこで、地元企業や新規進出企業に対し、制度の周知や相談対応、事業計画策定への伴走支援などをどのように行ってきたのか、具体的な取組を伺います。
続いて、制度の戦略的活用による産業振興の促進についてであります。
地域未来投資促進法は、単なる補助制度ではなく、地域経済の将来像を描くための戦略的ツールであります。
本市の基幹産業である製造業の高度化、省力化、デジタル化への投資や、農業分野における付加価値創出などに対し、本制度をどのように戦略的に活用していくのか、また、企業誘致や既存企業の成長支援、安定した雇用創出とどう結びつけていくのか、市の方針を伺います。
次に、全国に示すJR城端線再構築事業の成功モデル確立に向けた総合戦略についてであります。
JR城端線は、国の鉄道事業再構築制度において、全国第1号の認定を受けた路線であり、単なる設備更新にとどまらず、国と地方が役割と責任を分担し、ローカル線の再生に取り組む先導的事例として位置づけられています。
これは、今後の地方鉄道の在り方を示す重要なモデルであり、その意義は極めて大きいものと認識しております。
しかしながら、再構築の真価は認定そのものではなく、持続的な利用拡大にあります。人口減少や自動車依存が進む中、利用者増なくして再生は成り立ちません。
JR城端線の取組は、全国のローカル線が固唾をのんで注目しており、その成果が今後の地方鉄道の方向性を左右する重要な試金石であります。
そこでまず、成果をはかる数値目標と検証体制についてお尋ねします。
JR城端線再構築事業の成果を明確にするためには、利用者数をどの程度増加させるのか、具体的な数値目標を設定することが重要であります。
あわせて、その達成状況を的確に把握するための評価指標を明確に定め、事業の成果を客観的に検証できる体制を構築すべきと考えますが、市長の見解を伺います。
次に、日常需要を生み出す需要創出戦略についてであります。
特に、通勤・通学時間帯における利便性の向上は不可欠であり、ダイヤの見直しや接続の改善、他の公共交通との連携強化が重要であります。
また、高齢者や交通弱者にとって利用しやすい路線とするため、駅周辺環境の整備、駐車場、駐輪場の確保、運賃体系の工夫なども重要な視点です。
さらに、市内企業に対しては、出張や業務移動におけるJR城端線の利用を促すとともに、定期券の活用支援や環境配慮、働き方改革とも結びつけた取組を進めることで、平日の安定的な利用につなげることも有効であると考えます。
そこで、こうした需要を生み出し、支える取組を積極的に展開すべきと考えますが、見解を伺います。
続いて、観光振興と連動したJR城端線の戦略的活用についてであります。
JR城端線沿線には魅力ある環境資源が数多く存在しており、観光資源と結びつけた利用促進策を講じることが重要であります。
特に、新高岡駅を起点とした2次交通としてJR城端線を位置づけ、観光列車の増便や周遊切符の導入、イベントとの連動など、観光需要を鉄道需要へと結びつける施策をどのように展開していくのか、その考えを伺います。
最後に、リニューアルを生かした広域的情報発信の展開についてであります。
沿線市が連携し、SNSを活用した動画配信やテレビ番組等を通じた情報発信により、JR城端線の魅力とともに沿線地域の観光資源や食文化を広く県内外に発信していくことが重要であります。
そこで、こうした広域的かつ戦略的な情報発信を通じて、新たな利用者や観光客の誘致につなげていくべきと考えますが、見解を伺います。
○議長(有若 隆君) 答弁を求めます。
市長 夏野 修君。
〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) まず、1点目の地域未来投資促進法の戦略的活用による産業強化についての御質問にお答えいたします。
まず、地域経済牽引事業の認定状況と成果についての御質問につきましては、本市では、平成29年の法施行以来、地域経済牽引事業として製造業で8件、物流・倉庫業で2件、建設業で1件の合計11件において、工場の新増設ですとか最新設備の導入等を中心に事業計画が認定されております。
また、計画におけます投資予定額は400億円余り、新規雇用予定者数は約120人となっており、認定後につきましては、企業立地助成金の申請等を通じて、順調に計画が履行されていることを確認しております。
このように本市におきましては、雇用機会の創出や本市の税収、法人市民税や固定資産税の増加、また、人口の社会増はもとより、基幹産業を中心とした地域経済の活性化に大いに寄与しているものと評価をしております。
次に、制度の周知と企業支援の現状についての御質問でありますが、本制度の周知に当たりましては、広報となみや市ホームページをはじめ、企業立地パンフレットへの掲載のほか、企業訪問や立地相談会など様々な機会を通じて幅広く情報発信に努めております。
また、制度の仕組みや手続につきましては、それを承認する機関であります富山県はもとより、市内の商工団体や金融機関と連携して個別に訪問したり、書類作成に関する助言など具体的にどこが分かりにくいのかというのも確認しながら、要するに、「なーん、分からんちゃ」と言って口を開けて待っているという人もおられますので、口を開けて待っておってもお金は落ちてきませんので、そういったことについて、どこが分からないのかということについて具体に確認しながら、例えば申請から認定に至るまでのサポートを行ってきておりまして、相談体制の強化と、いわゆるおっしゃった伴走支援ということも行ってきております。
引き続き、制度の周知と事業者に寄り添った支援を行うことで、本制度の活用、またその拡大を図ってまいりたいと考えております。
次に、制度の戦略的活用による産業振興の促進についての御質問ですが、砺波市ではこれまでも富山県との連携によります企業立地セミナーの開催や、富山労働局と県内初の雇用対策協定を締結し、それに基づきます「おしごとフェア」の開催などの機会を通じて、制度の戦略的活用に積極的に取り組んできたところであります。
このことは、建設資材の高騰や人材不足が深刻化する中でも、本市には新規企業の進出や、既存企業の設備投資が相次ぐなど、一定の成果を上げてきているものと考えております。
本市では、今後もこれらの取組を継続することによりまして、企業誘致や既存企業の成長と安定した雇用創出を戦略的に進め、本市の経済成長を促進してまいりたいと考えております。
なお、農業分野では制度活用の実績がございませんが、今後、意欲のある農業経営者が取り組みます農業スマート化ですとか、また6次産業化等の相談があった場合には、しっかりと後押しすることで、農家所得の向上や就農促進などにもつなげてまいりたいと考えております。
次に、2点目のうち、成果をはかる数値目標と検証体制についての御質問でありますが、その数値目標や実施計画の中で、事業効果として、例えば利用者数、それから路線の収支を定めております。
具体的には、利用者数を令和4年度の1日当たり9,609人というものを、令和15年には1万2,000人以上に増加させる、1日当たり2,400人の増加ということで、路線の収支を令和4年度の11億円の赤字というものから、令和15年度には、赤字ですが約7億円まで改善すると、年間約4億円を改善していこうといったことを目標としております。
目標に対する評価指標や検証をどのように進めるかは、現時点で具体的な内容自体は決まっておりませんので、今後、沿線市や県、それから運行事業者、関係機関等で検討していくものと考えておりますが、目標はしっかり示してあるということ、それから、例えばICカードでありますと、乗った数がきちんと出ますので、そういったことも含めて、より、そういったことがしやすくなっていくのかなと考えております。
次に、日常需要を生み出す需要創出戦略についての御質問でありますが、今回の再構築事業の利便性向上の柱といたしまして、3月14日には利用開始をされます交通系ICカードの対応改札機をはじめ、新型車両の導入、運行本数の増加、また、日中のパターンダイヤ化などが挙げられております。
議員が述べられたとおり、通学や通勤、出張等での利用増大に向け、日中時間帯の増便、それから北陸新幹線などへの接続にも配慮した運行ダイヤとすることが重要であり、現在もJRに対して、積極的に要望してきているところでありますが、そういった改善状況を踏まえながら、同等またはそれ以上の取組を検討していきたいと考えております。
なかなか難しいので、新幹線と在来線といいますか高岡駅での接続というのは、必ずしも同じパターンにはならないわけでして、JR城端線の数がたくさんあればできますが、どうしても本数対応で考えますと、全部がというわけにいかない。ただ、かなり改善することもできるのではないかと期待をしております。
また、本市におきましては、既にJR城端線への接続に配慮した市営バスの再編、これは市内3つの駅いずれかに市営バスで接続することによって、通勤通学にも使っていただきたい。一方でチョイソコとなみを導入して、日中の交通については、自宅から目的地へといったことも実施しておりまして、地方公共交通利用へのさらなる機運醸成も引き続き図ってまいりたいと思っています。
JR城端線・氷見線両線の利用者拡大とか増加に向けた具体的施策につきましては、将来的に運行事業者となります、あいの風とやま鉄道をはじめ、県、それから沿線市、もちろんJR西日本もそうですが、関係機関が足並みをそろえて、今回の件についてはそれらが非常に足並みそろっていると私は思いますので、そういったことも踏まえて、移管前から効果的な施策を検討して、各種の施策展開を図ってまいりたいと考えておりまして、何度も言いますが、そのような方向性は、関係者間で十分共有されていると考えております。
それから、観光振興と連動した戦略的活用についての御質問につきましては、本市の観光戦略としましては、新高岡駅を広域観光の玄関口として位置づけまして、北陸新幹線との接続を最大限に生かしながら、JR城端線沿線の観光地へつないでいくことも必要であると認識しております。
例えば、現在でも、庄川温泉郷の宿泊施設では、新幹線利用者にはJR城端線の利用を奨励しておられまして、砺波駅を拠点とした送迎を行いますということで、観光振興との連携を図っておられます。
また、チューリップフェアをはじめ夜高まつり、それから庄川峡などの四季折々の観光資源とJR城端線を効果的に結びつけることや、観光列車の増便や周遊切符の導入、さらには新型車両は乗ること自体が目的ということで、新たな魅力の創出につながるものと期待をしております。全国から鉄道好きの方がおいでになったりすることも期待できるのではないかと思っています。
今後、そういった先例が全国たくさんございますので、幾つかの例も参考にしながら、砺波のエリア自体の特性もあると思いますが、関係機関と密接に連携しながら観光振興と一体となった取組も具体的に検討していきたいと思っております。
それから、リニューアルを生かした広域的情報発信の展開についての御質問にお答えいたします。
新型車両の導入やパターンダイヤを含む増便が実施されます令和11年度は、再構築事業によりますリニューアルに加えまして、運行事業者が変更となることから、報道等を通じて大いに注目を集めることとなると思います。これを好機と捉えまして、JR城端線・氷見線などのイメージアップや知名度向上を図ることが、新たな利用者の発掘や観光客の誘致にもつながるものと考えております。
現在でも、あいの風とやま鉄道が、県内のいろんなところと連携した形での企画をされています。残念ながらJR城端線はJRなので、同じレベルでは一緒にやっていただけないんですが、これが一緒になれば、県全体の広域交通とか観光とかのそういうプロジェクトの中にしっかり位置づけていただけるものと期待をしております。
こういった観点から、今の段階から、再構築事業の進捗に伴う様々な機会を捉えて、広域的観光の取組との連携を図りながら、例えば動画を配信するとか、SNSの配信、そのほかにもメディアによります情報発信を積極的に実施してまいりたいと考えております。これは、市でいえば観光部局、交通部局だけではなくて当然観光部局が中心なことでありますが、そういったことを踏まえて全庁的に、また、沿線の各市とも連携してやっていきたいと考えております。
以上でございます。
○議長(有若 隆君) 島崎清孝君。
〔15番 島崎清孝君 登壇〕
○15番(島崎清孝君) 次に、大項目の4、全ての世代を支える地域基盤と教育環境の充実について3点お伺いいたします。
初めに、発達支援の空白解消に向けた5歳児健診導入の検討についてであります。
近年、本市においても、就学後に学習面や集団生活への適応に困難を抱え、不登校や特別支援教育につながる児童が一定数見られます。
こうした課題を未然に防ぐには、就学前の適切な時期に子供の発達特性を把握し、必要な支援につなげていくことが重要です。
現在実施されている3歳6か月児健康診査は、子供の基本的な発達状況を確認する上で重要な機会でありますが、言語理解や社会性、集団行動への適応といった就学に直結する課題については、この時期には十分に現れない場合もあるとの指摘があります。
一方、本市の就学時健診は、小学校入学前の秋に実施されるため、そこで初めて課題が把握された場合、入学までの限られた期間では十分な支援につなげることが難しいのが実情です。その結果、保護者が戸惑ったまま入学を迎えたり、支援体制が整わないまま学校生活が始まるケースも少なくありません。
このように、3歳6か月児健診では早く、就学時健診では遅いという発達把握と支援の空白の期間が存在しており、その期間を埋める仕組みとして、5歳児健診の導入は有効な手段の一つではないでしょうか。
5歳児健診を実施することで保育所や認定こども園と連携しながら、就学を見据えた支援を段階的かつ計画的に進めることが可能になると思います。
そこで、本市として3歳6か月児健康診査と就学時健診の間に生じている発達の把握や支援の空白について、現状をどのように把握し評価しているのか、お尋ねをいたします。
その上で、5歳児健診の導入について、実施の是非を含めどのような考え方に基づき判断をしていくのか、市長のお考えをお示しください。
次に、高齢者が安心して暮らせる地域基盤の確立についてであります。
団塊の世代が全て75歳以上となり、老老世帯や独り暮らし高齢者の増加が見込まれる中、本市においては、高齢者が住み慣れた地域で尊厳を保ちつつ、安心して暮らし続けられる環境の整備が一層重要となっています。
そのためには、必要な支援の質と量の双方を確保し、将来にわたり安定した支援体制を構築していくことが重要な課題です。
そこでまず、地域包括的見守り体制の構築についてお伺いします。
通院や買物支援、緊急時の対応など生活課題は複雑かつ深刻化しており、地域包括支援センターを軸に関係機関が連携しているものの、日常の体調変化の把握や社会的孤立の防止という観点では、なお、強化の余地があるものと考えます。
今後、老老世帯や独り暮らし高齢者のさらなる増加が見込まれる中、公的支援に加え地域住民や関係団体との共助の仕組みをいかに深化させるのか、市長の見解を伺います。
次に、日常生活及び災害時を見据えた高齢者の住環境整備方針について伺います。
日常生活における転倒事故の防止はもとより、災害時における円滑な避難と安全確保に向け、住宅改修支援や、平時からの備えを計画的かつ一体的に推進すべきと考えますが、その基本的方針をお示しください。
続いて、高齢者の社会参加拡大と、包摂的支援の推進について伺います。
本市では、シルバー人材センターへの支援やいきいきサロン、生涯学習事業などを通じて、高齢者の社会参加が進められ、介護予防や健康寿命の延伸に一定の効果を上げているものと認識しています。
こうした既存事業の成果を踏まえつつ、外出が困難な方や地域とのつながりが希薄になりがちな方々にも光が届く施策をどのように展開していくのか、その考えを伺います。
続いて、市内3中学校統合における伝統文化の継承と新校への反映についてであります。
市内3中学校の統合は、少子化が進む中で、教育環境の充実と学習機会の確保を図る重要な取組であります。
一方、議会報告会では、「統合により長年培われた校風や地域文化が失われるのではないか」との懸念も示されました。
学校は学びの場にとどまらず、地域の歴史や人のつながりを次世代へ継承する役割を担っています。各校が大切にしてきた部活動や行事、校歌、校章などの伝統を、新中学校にどう引き継ぎ発展させていくのかが重要です。
そこで、保護者や地域関係者の参画を単なる意見聴取にとどめるのではなく、制度として位置づけ、教育活動や学校運営に確実に反映させるべきと考えますが、教育長の見解をお伺いします。
○議長(有若 隆君) 答弁を求めます。
市長 夏野 修君。
〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) まず、1点目の発達支援の空白解消に向けた5歳児健診導入の検討についての御質問にお答えをいたします。
本市では、母子保健法に基づきます1歳6か月児及び3歳6か月児健診の際に、発達障害に関する問診を導入し、加えまして市独自で2歳6か月児健診を実施し、発達が気になるお子さんの早期発見、また早期療育につながるよう努めてきております。
また、健診後のフォロー事業としては、健康センターが実施いたします「はったつの相談会」ですとか「仲よしランド」など、健診の結果を踏まえて、お子さんと保護者が参加しやすい各種教室を開催するとともに、こども家庭センターですとか教育総務課とも連携して、療育機関や医療機関への紹介を含め、就学前まで継続して実施しております。特に気になるお子さんについては、かなり丁寧にフォローしているということでございます。
本市では、令和6年度のこども家庭センターの設置に伴いまして、健康センターの保健師がこども家庭センターの業務を兼ねることといたしましたことから、保育所、それから認定こども園、こども家庭センター、教育総務課と、これまで以上に連携して対応してきております。
これらのことから、3歳6か月児健診の受診から就学前の期間との間に、例えば困り事や相談が出てきた場合でも、切れ目なく支援を行う体制がもう既に十分に整っておりますので、これらの3つの健診と連携体制で、また個別の指導によりまして、保育施設入所前後の3歳児の多くのケースが十分に対応できているということで、医療関係者や療育関係者からも、早期発見、早期療育につながっているという評価もいただいております。
こういったことから、本市での新たな5歳児健診の導入の必要性と効果等については、正直いかがなものかと思う反面、5歳児健診の導入については、全国様々なレベルの自治体を想定して国が推進している施策であると、多分、ここまで丁寧にやってないところもたくさんあるんだと思いますので、その場合は5歳児で、最後の最後にしっかりチェックしようということなのかもしれませんが、そういう形で国が施策として推進しているということですので、今後、どんな形で通達等が出てくるかというのを注意しながら、全面否定するわけでありませんが、必要に応じて対応していきたい。また、従来砺波市がやっていたものにうまく連携できるような、それからまた健診も負担になりますので、そんなことも含めて総合的に対応していくことになると考えております。
次に、2点目の高齢者が安心して暮らし続けられる地域基盤の確立についてのうち、まず、地域包括的見守り体制の構築についての御質問でございます。
まず、地域における高齢者の見守り体制につきましては、現在、自治会等における災害時の安否確認や、平時の情報発信を支援いたします「安否確認等支援ツール導入支援事業」に取り組んでおりまして、1月末現在で21の組織が登録、活用されており、新年度においても多くの地域で導入されますよう働きかけているところであります。
また、在宅の方を対象として、お弁当や食材などを配達しながら、安否確認や声かけをしていただく民間サービスは充実してきておりまして、配食サービスや移動スーパーを利用される方も増加傾向にございます。
先日も、「地域見守り活動に関する協定事業所」であります市内の新聞配達員の方が、独り暮らし高齢者宅に新聞がたまっていることに気づかれまして通報いただいたことで、家の中で衰弱されておりました高齢者を無事搬送できたという事例もございました。
さらにはケアネット活動など、民生委員児童委員をはじめ地域の方々に様々な形で御協力をいただいているところであり、定期的に開催しておりますサービス事業所連絡会等の席上で、今、申し上げたような事例を紹介するなど、従来の生活支援サービスにプラスアルファした見守り体制を広げてまいりたいと考えております。
次に、日常生活及び災害時を見据えた高齢者の住環境整備方針についての御質問でございますが、まず、介護保険制度の中の住宅改修費支給を利用して、住宅への手すりの取付けや室内の段差解消など、日常生活における環境整備の支援を行っております。
また、災害発生を見据えますと、避難経路の確保や平時からの備えは、高齢者に限らず全ての市民にとって重要でありますことから、住環境の安全につきましては、木造住宅の耐震診断ですとか、耐震改修の制度による支援も行ってきております。
しかしながら、高齢者の中には支援制度の有無は承知しておられますが、例えば改修には多額の費用が必要になるということから、耐震改修を行わずに安全・安心な環境で過ごしたいと、例えば有料老人ホームなどへの入所を希望されるケースも出てきておりまして、個々の希望に応じた提案をすることで、安心した生活を送ることができるよう支援をしてまいりたいと考えております。
次に、高齢者の社会参加拡大と包摂的支援の推進についての御質問につきましては、高齢者の積極的な社会参画と地域とのつながりが、高齢者の孤立防止の面からも重要であると認識しております。
例えば近年、栴檀山コスモスカフェや、せんだんのHILLなど地域の住民同士での自発的な支え合いの場が増えておりまして、高齢者の社会参加につながるなど大変心強く感じております。
本市では、元気な高齢者が支援を必要とする高齢者を支えます「シニア元気あっぷポイント事業」を実施しておりまして、市内の介護保険施設や、ふれあい・いきいきサロンなどでお世話をいただいた方々にポイントを付与する仕組みを構築しておりますので、今ほど紹介したような地域食堂などでお世話をいただく地域の方々にもこのポイントを付与することでより活性化を図れないか、検討してまいりたいと考えております。
また、75歳以上の高齢者を対象としております高齢者おでかけ支援券につきましても、現在、チョイソコとなみを利用して多世代交流施設に出かけるなど、高齢者の外出支援にも活用されております。
新年度からは、高齢者の方々がそれぞれのニーズに応じた活用ができますよう、利用対象施設に新たに、例えばパークゴルフ場を追加するなどとしておりまして、引き続き、社会参加機会の拡大に努めてまいりたいと考えております。
私からは以上でございます。残余につきましては教育長のほうからお答えいたします。
○議長(有若 隆君) 答弁を求めます。
教育長 白江 勉君。
〔教育長 白江 勉君 登壇〕
○教育長(白江 勉君) 私からは3点目の市内3中学校統合における伝統文化の継承と新校への反映についての御質問にお答えいたします。
現在、市内の全中学校において、総合的な学習の時間を活用し、生徒が主体的に自分たちの住んでいる地域のテーマを見つけ、地域の方々からその特徴や新たな発見などの学びを深めております。
このような取組は、地域の歴史や人のつながりを次世代へ継承する役割を担っていることから、継続して実施していくべきものと考えております。
議員御提言の「保護者や地域関係者が参画し、教育活動や学校運営に意見を反映させる制度の位置づけ」につきましては、新設中学校開校後は、学校運営協議会制度、いわゆるコミュニティ・スクールがその役割を担うこととしており、統合前の新設中学校開校準備委員会も含め、伝統文化の継承など保護者や地域住民等からの御意見を教育活動や学校運営に反映させてまいります。
私からは以上であります。
○議長(有若 隆君) 島崎清孝君。
〔15番 島崎清孝君 登壇〕
○15番(島崎清孝君) 次に、大項目の5、安全・安心な地域を守る防災体制の推進として、令和6年能登半島地震の教訓を踏まえ、災害防災体制の強化についてお伺いいたします。
令和6年能登半島地震では、建物倒壊などによる直接死を上回る数の災害関連死が発生し、大きな社会問題となりました。この事実は、単に地震の揺れそのものへの備えだけでは市民の命を守り切れないことを明確に示したものと考えます。
初めに、災害関連死の検証と地域防災計画の実効性確保についてであります。
災害関連死が多発した背景には、避難生活の長期化に加え、寒さや断水による生活環境の悪化、持病の悪化や医療・介護サービスの途絶、さらには精神的、身体的ストレスの蓄積など複合的な要因があったと指摘されています。
特に、高齢者や障がいのある方、老老世帯や独り暮らし高齢者が十分な支援を受けられないまま避難生活を余儀なくされたことが、大きな要因であったと考えられます。
そこで市として、災害関連死が直接死を上回ったというこの事実をどのように受け止め、その要因を医療体制、福祉支援、避難環境などの観点からどのように分析、検証しているのか、現状をお尋ねします。
また、こうした教訓に基づき、県の改定方針を踏まえた地域防災計画の見直しをはじめ、災害時受援計画、避難所運営体制、要配慮者支援の在り方について、市として特に重視するポイントをお示しください。
次に、指定避難所の機能検証と多様な避難者支援体制の構築について伺います。
能登半島地震では、寒さ対策の不備や、トイレ・入浴環境の不足、プライバシー確保の遅れなどにより避難生活が長期化する中で、健康状態の悪化が深刻な課題となりました。
そこで、本市において、小中学校体育館等の指定避難所がこうした課題に実効的に対応できる水準にあるのか、市としての評価をお尋ねします。
また、車中泊や在宅避難を余儀なくされる市民に対し、安否確認や生活支援を含め、今後どのような方針で支援体制を構築していくのか、その考えをお示しください。
続いて、災害関連死防止に向けた医療・介護の連携体制整備について伺います。
災害関連死を防ぐには、発災直後から切れ目のない医療・介護提供体制を確保することが極めて重要です。
そこで、本市として、市立砺波総合病院をはじめとする地域医療機関や、介護事業者とどのような役割分担と連携体制を構築していくのか伺います。
あわせて避難所や在宅避難者の健康状態をどのように把握し、重症化を防ぐための医療・福祉支援や2次避難へ確実につなげていくのか、具体的な方針をお示しください。
最後に、災害関連死防止を最優先とする災害対策の強化について伺います。
災害関連死は、適切な対応により防ぐことができると指摘されています。能登半島地震の教訓を生かすためには、「助かった命を再び失わせない」という視点に立った防災・減災対策が不可欠です。
そこで、本市として、災害関連死防止を防災対策の中でどのように位置づけ、何を最優先課題と捉え、今後具体的な対策を講じていくのか、市長のお考えをお示しください。
○議長(有若 隆君) 答弁を求めます。
市長 夏野 修君。
〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) まず、1点目のうち、災害関連死の検証と地域防災計画の実効性確保についての御質問にお答えいたします。
令和6年能登半島地震におきまして、本市では住家等の被害は一部発生いたしましたが、災害関連死で亡くなられた方はおられないことから、本市独自で災害関連死に対する課題検証はしておりませんが、国などで行われた振り返りですとか検証結果を確認するとともに、国などの支援を活用し、引き続き、避難所の環境改善に向けた防災備蓄品の整備を進めるなど、災害関連死を減らすための各種取組を進めております。
次に、地域防災計画につきましては、県内でもいち早く避難所の開設基準などの見直しを行ったほか、県地域防災計画の改定を踏まえ、昨年5月にも見直しを行っております。
また、災害時受援計画につきましても、地域防災計画に合わせて見直しを実施したほか、各地区の避難所運営マニュアルにつきましても、各自主防災組織が中心となりまして、避難所内のレイアウト変更ですとか避難所運営組織の見直しなど、地域の実情に沿った見直しを行うなど、その実効性を高めていただいております。
さらに、要配慮者支援につきましても、自主防災会や民生委員児童委員の皆さんなどの協力を得ながら個別支援計画の策定を進めておりまして、本年1月末での避難行動要支援者の登録数は1,700人弱、そのうち個別支援計画数は約7割程度と増加傾向にあるなど、引き続き計画策定の推進に努めてまいりたいと考えております。
次に、指定避難所の機能検証と多様な避難者支援体制の構築についての御質問でありますが、国からは、目指すべき避難所の水準としての方針は、実は示されておりません。明確な数値基準というものがないことから比較はできませんけれども、空調設備や生活用水の面など課題があるということは十分認識をしております。国からは、先ほど申し上げたように、基準が示されていないということであります。
本市では、これまでも避難所環境の改善に向けた備蓄品の拡充を進めておりまして、市単独で簡易トイレや毛布などの緊急整備を進めましたほか、各地区の自主防災会への防災備蓄品の緊急整備事業なども実施してきております。
また今年度は、段ボールベッドやスポットクーラーなどの拡充や、防災井戸の整備を進めてきておりまして、新年度におきましては、小学校体育館の空調設備を始めるほか、備蓄品や、防災井戸のさらなる整備を進めてまいります。
次に、車中泊等に対する対応につきましては、安否確認等支援ツールなどを活用した安否確認を自主防災組織が行いまして、市対策本部で状況の把握を行うほか、保健師等によります定期巡回の実施などを図ることとしております。こういったことは類似の防災訓練でも、実際、車中泊の方も含めて対応していただいております。
しかしながら、まずは、個人や家庭での備蓄の推進などの自助の力と地域ぐるみの共助の力が重要でありますので、行政出前講座や、新年度改訂を行います「防災となみ」の全戸配布などを通じまして、市民の皆さんの意識啓発に、引き続き取り組んでまいりたいと思っております。
次に、災害関連死防止に向けた医療・介護の連携体制の整備についての御質問でございます。
市立砺波総合病院などの地域医療機関との連携は、砺波医療圏地域医療計画、それから、砺波市地域防災計画などに基づきまして、その役割と医療連携体制が構築されておりまして、また、災害規模などによりまして、砺波医師会との「災害時の医療救護に関する協定」に基づきまして、必要に応じて医療救護班、救助所を設置することとしております。
また、能登半島地震の経験を踏まえまして、県健康医療福祉調整本部というのがあるんですが、そこを中心に各厚生センターに地域保健医療福祉調整本部が設置され、各市町村の災害対策本部からの要請や情報などに基づき、DMAT――災害派遣医療チーム――やDWAT、これは災害派遣福祉チームというものですが、そういった医療、福祉等の関係機関を包括的に調整する体制が確立されたところであります。
砺波市では、これらDWATなどの協力も得ながら、保健師等が中心となり各避難所等の巡回を実施し状況調査等を行うとともに、必要に応じて福祉避難所や医療機関につなげることとしております。
これらの取組は、県との連携体制が重要となりますことから、引き続き県などが実施いたします各種の研修会ですとか訓練等に積極的に参加・協力しながら、万が一の発災時には、速やかに体制移行ができますよう取り組んでまいります。
次に、災害関連死防止を最優先とする防災対策の強化についての御質問でございます。
災害関連死の防止対策は、市民の安全確保ですとか生命に関わる事項として、災害によります積極的な被害対策と併せて優先事項であると認識をしておりまして、先ほども申し上げましたが、自助、共助、公助の全ての観点からの対策が必要であると考えております。
公助の面におきましては、本市では備蓄品や避難所環境の整備のほか、健康管理等を行う体制の強化など、事前に備える体制づくりを順次進めてきております。
また共助の面では、各地区での自主防災訓練の実施ですとか、また防災士の育成を引き続き推進しまして、地域内での相互扶助や迅速に行動できる支援体制を整えることで、被災者の孤立を防ぐことを目指してまいります。
しかし、何よりも自らが備える自助が最も重要でありまして、有事の際には、自らを守る行動を取れるように、平時から医薬品等を持ち出せるよう準備しておくなど、事前に備えることも自らの生命の危機を守ることにはつながると思います。
本市といたしましては引き続き、例えば市のホームページや広報となみ等の様々な広報手段のほか、行政出前講座や各地区での自主防災訓練などを通じまして、市民一人一人が防災に対する意識を高め、災害に強い社会の実現につながるよう努めてまいります。
例えば、水害があった直後は、それまで関心がなかった方も水害をベースとした訓練に積極的に参加されます。地震の後は間違いなく関心が高まっておりますので、そういった点もしっかり認識しながら、今までの政策をより充実させていきたいと思っております。
以上でございます。
○議長(有若 隆君) 島崎清孝君。
〔15番 島崎清孝君 登壇〕
○15番(島崎清孝君) それでは、最後の質問になります。大項目の最後に、議会報告会を踏まえた空き家対策の推進について、とりわけ空き家対策の総合的推進と実効性の確保についてお伺いいたします。
我々議会では、人口減少や高齢化の進行に伴い、地域の安全性や住環境、さらにはまちの活力そのものに大きな影響を及ぼす空き家問題を、極めて重要な政策課題と捉えています。
こうした認識の下、今年度の議会報告会では、空き家対策をテーマに掲げ、延べ396人の御参加をいただき、市内全21自治振興会との意見交換を実施してまいりました。
本日は、その場で寄せられた多くの御意見、御要望の中から特に重要と考える点に絞り、市の見解を伺います。
まず、管理不全空き家等への措置強化と運用基準の明確化についてであります。
国は、改正空家等対策特別措置法により、管理不全空き家に対する指導勧告を強化し、勧告を受けた場合には住宅用地特例を解除し、固定資産税が事実上最大6倍となる制度を整えました。制度は整備されましたが、重要なのはこれを現場でどこまで実効的に活用できているかであります。
そこで、本市における管理不全空き家及び特定空家の認定、指導、勧告さらには、固定資産税の住宅用地特例解除といった手法について、これまで十分に活用が進んでいないとすれば、その要因をどのように分析しているのか、まずお伺いをいたします。
あわせて担当部局の裁量に委ねるのではなく、客観性と公平性を確保する観点から、認定から指導、勧告、特例解除に至るまでの運用基準を明確化し、積極的に活用していくべきと考えますが、その対応方針について市長のお考えをお示しください。
次に、周辺住民が安心して相談できる体制の整備と対応の透明化についてであります。
空き家の近隣にお住まいの方々からは、「危険を感じてもどこに相談をすればよいのかが分からない」、「通報後どのように対応が進むのかが見えない」といった声が多く寄せられています。
管理不全空き家は、防災、防犯、衛生面において、周辺住民に直接的な不安を与えるものであり、行政として、住民がためらうことなく相談や通報を行える体制を整えることが不可欠です。
そこで、相談窓口や対応の流れを分かりやすく示し、住民が安心して声を上げられる体制を整備すべきと考えますが、見解を伺います。
続いて、空き家コーディネーター制度の機能強化とミッションの明確化についてであります。
現在は、実態調査が中心となっているように見受けられますが、本来、空き家コーディネーターには、所有者、周辺住民、行政をつなぐ調整役として、利活用や除去に至るまでを伴走支援する役割が期待されます。
そこで、市として空き家コーディネーターの関与の範囲や担うべき役割、さらには達成すべき成果を明確に定め、そのミッションを共有すべきと考えますが、こうした役割と成果の明確化についての考え方を伺います。
さらに、空き家情報バンクの登録促進と利用活性化策の強化についてお伺いします。
空き家の流通促進策として、情報バンクは重要な仕組みでありますが、本市の地域性もあり、「近所に知られたくない」、「将来使うかもしれない」、「世間体が気になる」といった理由から登録に踏み出せない所有者が多いのが実情です。制度があっても、心理的なハードルを乗り越えられなければ、実効性は高まりません。
そこで、空き家情報バンクへの登録が進まない背景や要因を市としてどのように整理、分析をしているのか、認識を伺います。
その上で、匿名での事前相談や段階的な登録制度、相続前後の早期相談への対応、地域の事情に配慮した丁寧な説明など登録までのハードルを下げる仕組みを導入すべきと考えますが、見解を伺います。
最後に、空き家対策における計画的推進と実行管理体制の確立についてであります。
空き家対策を着実に前進させるためには、単発的な事業実施ではなく、年度ごとに重点テーマを明確に設定し、その成果を検証しながら、次の施策へと確実につなげていく計画的かつ継続的な実行管理が不可欠と考えます。
こうした重点化と成果検証を組み込んだ計画的な実行管理を今後どのような方針で進めていくのか、市の見解をお伺いし、私の代表質問を終わります。
○議長(有若 隆君) 答弁を求めます。
市長 夏野 修君。
〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) 時間目いっぱいでたくさん質問いただきまして、最後の質問でございますが、まず、管理不全空き家等への措置強化と運用基準の明確化についての御質問につきましては、特定空家の予備軍であります管理不全空き家の認定基準は、市町村の裁量で規定することとされておりまして、全国的にはまだ大半の市町村が規定していない状況である中、本市では現在、国が示す指針なども踏まえて、認定基準の規定に向けて検討を進めております。
現在、本市には特定空家が8件認定されておりますが、いずれも相続等の手続がなされず、さらには相続放棄等によりその責任を明確にする調査などに時間を要していることも、対策が進められない要因でもございます。
こういったことから、新年度のできるだけ早い段階で、本市の空き家条例におきまして、管理不全空き家を明確に定義するため、実効性のある具体的な認定基準や、対応基準を規定していきたいと考えております。
その上で、管理不全空き家の状態にかかわらず、助言や指導にも応じない場合には、例えば固定資産税の特例解除などの措置によりまして、毅然とした対応を取ってまいりたいと考えております。
次に、周辺住民が安心して相談できる体制の整備と対応の透明化についての御質問でございますが、本市におきましては、空き家対策は市民生活課が所管しております。空き家に対する苦情ですとか相談に応じますとともに、必要に応じて所有者に環境改善を指導するなど、迅速な対応に努めてきております。
確かに市の組織において、空き家という言葉を冠した部署はございませんが、空き家についての市民の相談窓口は市民生活課であるということについて、改めて周知してまいりたいと思います。
また、市民生活課では、空き家のことについては、例えば空き家の利活用、それから移住定住なども所管しておりますので、特に利活用の観点という面では、幅広い対応窓口としての優位性もあるのではないかと考えております。
また、御相談に対する対応の流れにつきましては、確かにケース・バイ・ケースであります。一くくりで申し上げられませんけれども、相談内容が解決するよう関係課はもちろんですが、関係の機関、また地元自治会の皆さんなどとも連携しながら丁寧に対応してきておりまして、今後も一層の連携強化を進めて対応してまいりたいと思います。
なかなか動かないというのは先ほど申し上げたような、いろんな事情があるということで、一筋縄ではいけないわけですが、今後ともしっかり対応していきたいと考えております。
次に、空き家コーディネーター制度の機能強化とミッションの明確化についてでございます。
空き家コーディネーター、正式には空き家情報連絡員という名前でありますが、各地区に1名ずつ委嘱をしております。地区の空き家情報の収集のほか、関係機関との情報共有ですとか、関連事業への協力などの役割を担っていただいております。
ただ、これはあくまでもボランティアベースでありますので、一定の限界があることも御理解いただきたいと思います。
一方で、地区におきましては、地区内の空き家相談にきめ細かく対応されるなど、例えば自ら空き家のマッチングを手がけられるなど、それぞれの地域の実情に応じて活動いただいております。
本市といたしましては、空き家コーディネーターの全体会議などで他の地区の活動の状況なども情報交換、また情報共有をして、課題やその対策について情報共有をすることで、より機能的な役割を担っていただけるよう努めてまいりたいと考えております。
次に、空き家情報バンクの登録促進と利用活性化対策の強化についての御質問であります。
本市では、今年度から空き地も含めました「空き家・空き地情報バンク」というものをまた、呉西地域の若手の宅建業者の皆さんで組織されますコアネットとの連携によりまして、登録物件の拡大に進めてきているところでありますが、空き家のニーズに対しまして、まだまだ登録数というのが少ないという状況であります。
調査機関による空き家に関するアンケート結果によりますと、やっぱりバンクに登録しない理由には、「近い将来利用するかもしれないから」、「神棚や仏壇を含め家財の処分が進められないから」といった答えが上位を占めております。
また、本市のバンクでは、物件の所在地までは公開しておりませんが、例えば万一ネット上で、場所や所有者が特定されてしまった場合の近隣住民からの風評ですとか、防犯面での不都合さを心配されることもあるようでございます。市町村によっては地番まで入っているところもありまして、大丈夫かなと見ておるわけですが、そんなこともあるようです。
一方で、物件の登録に関しましては、逆に、所有者はあんまり考えずに安易に登録をして、いざ交渉になって、「やっぱり売るのをやめた」といわゆる売却をちゅうちょされるなどの例もあります。
空き家については、あくまでも個人の資産ということでありますので、それを手放すことにつながりますバンクへの登録を促すということについては、行政としても強く踏み込めないなという一定の限界という部分もございます。
そういった中でも、本市といたしましては、登録においてのメリット、先ほど言いましたデメリットもありますので、そういったことも含めて判断材料をできるだけ多く提供し、登録において課題となっている部分を少しでも解消するためのアドバイスも含めて宅建協会などとも連携しながら、引き続き、登録への積極的なPRに努めてまいりたいと考えております。
次に、空き家対策における計画的推進と実行管理体制の確立についての御質問でありますが、本市では平成29年に「空き家等対策計画」というものを策定し、市と地域と関係機関が連携して、空き家の実態把握から予防啓発、それから適正管理、また有効活用、また補助事業などの支援に取り組んでおります。
新年度が計画の最終年度ということになりますので、その成果と課題を計上して、次の10年間の計画を新年度において策定したいと思っております。
これまでいわゆる核家族化の進展など住宅環境の変化もありまして、この10年で約700戸の空き家が新たに増えておりますが、一方でとなみ暮らしの各種施策支援の効果としまして、空き家バンク物件の売買ですとか、また利活用が増えて、同じく10年間で約300戸、このほかに解体されるものを含めますと全部で450戸の空き家が解消されております。解消されても増えていることには間違いないんですが、こういった意味での空き家解消について努力もしていますが、成果も上がっていることも御理解いただきたいなと思っています。
計画の策定の過程におきましては、こういったことも含めた事象の検証や、また、社会情勢の変化によります新たな課題、地域の皆さんからの御意見、各関係機関の専門的知見、そして議員の皆様の御提言なども踏まえてより実効性ある計画となるよう検討していきたいと思っています。
また、あわせて計画的かつ継続的に実行管理を行っていけるよう、先ほどもありました空き家コーディネーターの全体会議など既存の組織も利用して、年度ごとの重点的な取組目標の策定ですとか設定ですとか、また実施状況の検証を行うなど、空き家対策の着実な推進につなげてまいりたいと考えております。
以上でございます。
○議長(有若 隆君) この際、暫時休憩といたします。
午後 0時58分 休憩
午後 1時40分 再開
市政一般に対する質問、並びに提出案件に対する質疑(一般質問)
○議長(有若 隆君) 休憩前に引き続き会議を開き、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を行います。
通告により発言を許します。
4番 仁木良市君。
〔4番 仁木良市君 登壇〕
○4番(仁木良市君) 有若議長から質問の許可をいただきましたので、質問通告書に基づき、一問一答方式により、市政一般に対する質問と幾つかの提言をさせていただきます。
まず、通告しました大項目1、令和8年度の国の地方財政対策等を踏まえた市予算案と重点事業について質問いたします。
総務省では、令和8年度の地方財政対策について、地方公共団体が様々な行政課題に対応しながら行政サービスを安定的に提供できるよう、一般財源総額について経済物価動向等を適切に反映し、令和7年度地方財政計画の水準を下回らないよう実質的に同水準を確保することを基本として、地方財政措置を講ずるとされております。
そして、物価高への対応として、委託料や維持補修費、投資的経費などについて、コストの増加にきめ細かに対応するとともに、委託料の交付税算定における単位費用の引上げや、官公需における価格転嫁を算定に反映する仕組みの創設など、具体的な財政措置が示されております。
また、臨時財政対策債については、先ほどの議案説明会ではこれは補正で対応するということでありましたが、新規発行が行われない一方で、将来負担の軽減に向け、臨時財政対策債償還基金費を計上し、地方公共団体財政の健全化に対して、減債のための基金積立てを計上するなど適切な対応を求めています。
さらに、歳出面では、防災・減災、公共施設や上下水道インフラの老朽化、脱炭素、公立病院等を核とする地域医療、子ども・子育て支援、自治体DXやサイバーセキュリティー対策など多くの重要分野について、国は、事業期間や財政措置を明示した上で、地方における計画的な取組を求めているところでございます。
そこで、まず中項目の1点目として、国の地方財政対策等と市予算案への反映について質問をいたします。
本市として、令和8年度の地方財政対策、そして地方財政計画、及び地方債計画を受け、特に国が期間や措置を明示した分野について、令和8年度予算案にどのように具体的に反映されたのか、島田副市長に伺います。
○議長(有若 隆君) 副市長 島田繁則君。
〔副市長 島田繁則君 登壇〕
○副市長(島田繁則君) 国が示した地方財政対策等で、期間や措置を明示した分野については、本市の新年度当初予算案においてしっかりと反映させておりますので、幾つか具体的な例を申し上げてお答えとさせていただきます。
まず、市が発注するごみ収集や施設管理などの委託料、そして道路などの維持補修に係る経費等につきましては、物価高騰の価格転嫁への対応として、必要額について加算して予算計上しております。
次に、事業期間が延長され、引き続き交付税措置率の高い地方債を活用できることとなった緊急防災・減災事業費や緊急自然災害防止対策事業費では、防災井戸整備事業などの防災対策や、急傾斜地崩壊対策事業をはじめとした災害復旧などに取り組むこととしております。
さらに、水道管路耐震化事業では、重点対策分の創設を受け、通常事業費を超えて実施する事業、いわゆる上積事業費と言われるものでございまして、それに対する一般会計から水道事業会計への繰出しを予算計上しております。
加えまして、こども誰でも通園制度やふるさと住民登録制度への取組、地域おこし協力隊や地域力創造アドバイザーの活用などの重点施策につきましても、国が示した地方財政の見通しや予算編成上の留意事項などに配意しながら、新年度事業において積極的に取り組むこととしております。
私からは以上であります。
○議長(有若 隆君) 仁木良市君。
〔4番 仁木良市君 登壇〕
○4番(仁木良市君) 次に、中項目2点目の新庁舎整備における地方債と実質的財政負担について質問をいたします。
新庁舎整備については、現在、基本計画が策定されているところであり、具体的な整備内容、事業費の内訳や財源等については、今後の検討の中で段階的に整備されていくものと承知しております。
この新庁舎は、日常の行政サービスの中枢であると同時に、災害時には災害対策本部としての機能を有する防災拠点であり、免震構造の採用や非常時の業務継続といった高い災害対応機能が求められる施設でございます。
あわせて基本計画においては、午前中の議論もありましたとおり、費用対効果を考慮しながらZEB化を検討することとされており、脱炭素社会の実現に向けた公共施設の役割も期待されているものと認識しております。
そこで、国の地方財政対策に目を受けますと、先ほども申し上げましたとおり、あとは副市長からも答弁があったとおり、防災・減災分野では、緊急防災・減災事業債が制度として延長され、脱炭素分野では既存の制度を整備、拡充した脱炭素化推進事業債が位置づけられるなど、新重点分野に対応した有利な財政措置が講じられております。
新庁舎整備につきましては、現時点でおおむね87億円の概算整備事業費のうち、55億円程度の起債を想定していると承知しておりますが、起債の種類によっては、交付税措置の有無により、将来にわたる元利償還額の一般財源負担が大きく異なることになります。
そこで伺います。新庁舎整備は、防災拠点としての機能確保や、基本計画に示された費用対効果を考慮したZEB化の検討といった時宜を得た必要な整備を適切に行うことが前提になると考えております。
その上で、せっかく整備を行う以上は、55億円を起債によることに伴う元利償還額が交付税措置の有無によって、将来の一般財源負担に大きな差を生じさせることを踏まえまして、市の自主的な財政負担をできるだけ軽減できる国の地方債計画に計上された緊急防災・減災事業債や、脱炭素化推進事業債といった有利な起債の活用を基本に、検討すべきであると考えます。
あわせてこうした制度に限らず、午前中にもありましたが、国の補助制度や他の有利な財源手法についても幅広く視野に入れながら、今後の計画具体化や設計段階において、財政負担の軽減につながる手法を積極的に検討していくことが重要と考えます。
市としてどのような考え方で財源の検討を進めていくのか、その方針を坪田企画総務部長に伺います。
○議長(有若 隆君) 坪田企画総務部長。
〔企画総務部長 坪田俊明君 登壇〕
○企画総務部長(坪田俊明君) 新庁舎の整備の脱炭素分野における対応につきましては、先ほどの代表質問で市長が答弁いたしましたとおり、ZEB化により長期的な視点でコスト縮減に努め、国庫補助金や脱炭素化推進事業債の活用について検討してまいりたいと考えております。
また、整備に当たりましては、有利な起債のために、整備内容を決めることではなく、まずは必要な機能を見極め整備することを前提とし、そこから、緊急防災・減災事業債を含め、その他有利な起債や補助金等の活用を検討するなど、できる限り将来の財政負担が少なくなるよう配慮してまいりたいと考えております。
加えまして、今後も制度の改正や新たな補助事業など国等の動向を注視するとともに、本市の新庁舎での財源として活用範囲が広がるよう、対象要件の緩和等についても積極的に国等に対し要望を行い、財政負担の軽減に努めてまいります。
以上であります。
○議長(有若 隆君) 仁木良市君。
〔4番 仁木良市君 登壇〕
○4番(仁木良市君) 次に、中項目3点目の市立砺波総合病院の経営と将来の財政負担について質問をいたします。
今ほど新庁舎整備について、国の地方財政措置との関係や有利な地方債の活用による実質的な財政負担軽減を踏まえて伺ってまいりました。
そこで次に、同じく国の地方財政措置が大きく関わり、新庁舎以上により継続的な財政負担を伴う事業である市立砺波総合病院の経営について伺います。
令和8年度の地方財政対策及び総務省通知では、物価高騰や人件費の上昇を背景として、公立病院を取り巻く経営環境が全国的にさらに厳しさを増していることが明記され、地域医療体制を持続的に確保するため、病院事業に対する財政措置を拡充することとされています。
そこで、こうした国の認識、すなわち病院単独の経営努力では吸収し切れない構造的な問題が生じているという前提の中で、小項目1点目として、まず、繰出金の位置づけと算定の考え方について質問いたします。
病院事業会計に対する一般会計の繰出金については、午前中にも議論がありましたが、従来、建設改良や救急医療などその経営に伴う収入をもって充てることができない、いわゆる不採算部門などに国が基準として示す範囲において算定されてきたものと理解しております。
一方で、今回の地方財政対策では、物価高騰や人件費上昇といった近年の経営構造が抱える慢性的なコスト増を前提として、住民に不可欠な地域医療体制を維持するために必要な財政措置を講じるという考え方がより明確に示されております。
そこで、令和7年度の地方交付税で措置される見込額はどの程度で、これに対する令和8年度の予算案の病院への繰出金額との差額はどれだけか。また、地方財政計画による増額方針を受けて、一般会計としての財政規律の観点からどのような理論立てをして繰出額を予算措置されたのか、企画総務部長に伺います。
○議長(有若 隆君) 坪田企画総務部長。
〔企画総務部長 坪田俊明君 登壇〕
○企画総務部長(坪田俊明君) 市立砺波総合病院への繰出金における地方交付税措置の見込額につきましては、令和8年度の繰出予算額が12億円でありますので、その差はおよそ2億3,000万円の増となります。
また、今回の地方財政計画では、物価高騰を踏まえた病院事業に対する繰出金に係る地方交付税の増額について約5%増となる見込みが示されておりますが、本市では、この5%の増額幅を超える上乗せの繰出しを予算化しているところであります。
また、3月補正に追加提案いたしましたとおり、今回、物価高騰等による光熱費などの負担増に係る繰出しとして、令和7年度分で8,400万円、令和8年度分で1億3,200万円余り、合計2億1,600万円余りを追加して、病院事業会計に繰り出す予定としております。
以上であります。
○議長(有若 隆君) 仁木良市君。
〔4番 仁木良市君 登壇〕
○4番(仁木良市君) 次に、小項目2点目として、病院事業会計において赤字予算を組まざるを得なかった要因について質問いたします。
令和8年度の病院事業会計予算案については、一般会計から、今ほども説明がありましたように13億円余りの繰出しを受けながらも、なお約9億円の収益的収支における赤字を見込む予算案となっております。
今回の赤字予算は、医業収益の減少、とりわけ入院収益が約3億円減少していること、併せて給与費、材料費、経費などの医業費用が約4億7,000万円増加していることが重なった結果であると読み取れます。
また、予算資料のキャッシュフローを見ますと、企業債償還など資本的支出の負担も大きく、資金面でも厳しい状況にあるように見受けられます。
一方、令和8年度の診療報酬改定では、本体部分が30年ぶりに3%台の引上げとなるとも聞いておりますが、それでもなお赤字予算を組まざるを得ない状況となっているものと認識をしております。
そこで伺います。これらは地域医療需要の変化や円安、人手不足の深刻化等による外部的な要因によるものなのか、それとも地域中核病院を取り巻く収支構造そのものに不均衡が生じている構造的な問題と認識しているのか、すなわちこの赤字水準は、令和8年度限りのものと見込んでいるのか、それとも当面継続する可能性があるものと考えているのか、地域医療に不可欠な中核病院の経営としてこの赤字をどのように捉えているのか、田村病院事務局長の見解を伺います。
○議長(有若 隆君) 田村病院事務局長。
〔病院事務局長 田村仁志君 登壇〕
○病院事務局長(田村仁志君) 令和8年度当初予算において、赤字予算を組まざるを得なかった要因につきましては、入院収益の減少と医業費用の増加によるものであります。
まず、予算算定における入院収益につきましては、直近の実績を基に患者数の減少や平均在院日数の短縮などを算定根拠といたしまして、現実的な収益を見積もったものであります。
また、費用につきましては、給与費の増加や物価高騰による材料費、経費の増加など外部要因が大きく影響しており、収益と費用構造との間に乖離が生じていることは、構造的な課題であると考えております。
令和8年6月の診療報酬のプラス改定が示されたものの、費用の増加分には到底及ばず、このような状況が今後も続くことが予想されることから、当面は厳しい経営状況が続くものと見込んでおります。
以上であります。
○議長(有若 隆君) 仁木良市君。
〔4番 仁木良市君 登壇〕
○4番(仁木良市君) 続きまして小項目の3点目として、累積債務の整理と今後の見通しについて質問いたします。
病院の累積債務は、令和6年度決算時点で38億円に達していると承知しております。これは単年度の収支変動や一時的な改善のみで回収できる規模ではなく、長年にわたる構造的要因の積み重ねによるものと考えます。
国においては、診療報酬改定や病院事業に対する地方財政措置の拡充の方針が示されておりますが、こうした制度的な対応のみでは、38億円という累積債務が解消されるものではないと考えます。
また、令和8年度の地方財政対策の一つとして、公営企業経営改善特例債が創設されておりますが、これは地方独立法人化や一部事務組合化など公立病院の経営形態の見直しを行う場合の制度であり、累積債務の解消に直接活用できる制度ではありません。
そこで伺います。病院として診療報酬改定や国の財政措置に過度に依存することなく、構造的な収支改善にどのように取り組む考えなのか。また、累積債務38億円について、これ以上の拡大を抑制することを含め、現実的にどの水準を目標としてどのような年次見通しを持って整理していくのか、病院事務局長の基本的な考え方を伺います。
○議長(有若 隆君) 田村病院事務局長。
〔病院事務局長 田村仁志君 登壇〕
○病院事務局長(田村仁志君) 累積債務につきましては、これまでの当院の医療機能向上に必要不可欠であった施設の増改築、それから医療機器の整備などにより積み重なった結果であり、一時的な収支改善では解消できるものではないと認識をしております。
当院といたしましては、診療報酬改定や国の財政措置は、一定の支えにはなりますが、これに過度に依存することなく、急性期医療を中心とした地域の中核病院としての役割を明確にしながら、収益の向上と費用構造の適正化を図ってまいりたいと考えております。
また、まずは債務の拡大を抑制することを最優先とし、中期的には単年度収支の均衡を目指しながら、施設修繕や医療機器の更新時期も見直し、平準化を図るとともに、入院外来収益の増収策、また、コスト適正化などに取り組むことにより、段階的に圧縮する考えとしております。
現実的には年次目標につきましては、経営強化プランの進捗状況と連動させながら毎年度の検証を行い、市と十分に協議の上、持続可能な水準を見極めてまいりたいと考えております。
私からは以上であります。
○議長(有若 隆君) 仁木良市君。
〔4番 仁木良市君 登壇〕
○4番(仁木良市君) それでは、2つ目の大項目として、小学校40分授業への移行に伴う成果と放課後の児童支援について質問をいたします。
最初に小項目1点目として、40分授業試行段階における成果について質問いたします。
文部科学省は、次期学習指導要領を見据えまして、「教育課程柔軟化サキドリ研究校」を全国で指定し、調整授業時数制度の円滑な実施に向けた先行的な実践と知見の蓄積を図ることを目的としまして、事業を実施しております。令和8年度に向けて全国で332校が指定されており、そのうち富山県内では、小学校9校が指定され、公表されております。
このように、授業時間の柔軟な運用は、国の制度設計の一環として検討が進められているところであります。
そのような流れの中で、本市では県内でも先行的な取組として、2学期から小学校で40分授業を試行的に実施し、3学期には全小学校へ拡大、令和8年度からは本格実施を予定していると承知しております。
これまでの答弁では、5分短縮により集中力を維持しやすくなったこと、下校前の余裕時間を活用し、午後の心の健康観察を実施できるようなったこと、いじめや不登校の早期発見、早期解決につながる効果、教職員の働き方改善への効果などが報告されております。
そこで伺います。現在、小学校で実施している試行段階において、これらの成果をどのような観点や指標で検証しているのか。また、本格実施に向けて成果をどのように総合的に評価しているのか。白江教育長の見解を伺います。
○議長(有若 隆君) 教育長 白江 勉君。
〔教育長 白江 勉君 登壇〕
○教育長(白江 勉君) 試行的に実施した40分授業におきましては、学習効率の向上に加え、放課前に1日の学習等を振り返るスキルタイムの活用による基礎学力の定着など、多くの成果を確認しております。
また、登校時に加えて午後に2回目の「心の天気」を入力する時間を設けることで、児童の小さな変化を捉えた早期の指導対応が可能となり、安定した気持ちで下校できる体制が整いつつあります。
これらのことは、放課後の生徒指導や保護者からの電話対応の減少などにつながっているものと考えられ、児童のみならず学校と家庭の双方においても安定感が増していると認識しております。
その成果につきましては、試行段階では、教員へのアンケートや実践報告を中心とした多角的な視点から検証しましたが、来年度には、改めて実施する児童や保護者へのアンケート等の結果を踏まえ、教育活動全体にどのように影響するのか、総合的に評価してまいります。
以上であります。
○議長(有若 隆君) 仁木良市君。
〔4番 仁木良市君 登壇〕
○4番(仁木良市君) 次に、小項目2点目として、放課後・下校時等の課題への対応について質問をいたします。
子供の心身の状態を丁寧に確認する時間を確保するという趣旨で導入される40分授業でありますが、実施により、これまでよりも早い時間帯に下校するという実態がございます。
この取組は、子供一人一人に寄り添う時間を充実させるという点で意義のあるものと受け止めております。
一方で、下校時刻の前倒しによりまして、校内待機の発生や帰宅時間帯が早まることの手段調整など、保護者において放課後・下校時に新たな対応が生じることも予想されるところでございます。
特に、低学年児童については、発達段階の観点から、安全確保や見守り体制により丁寧な配慮が必要と考えます。つまり、朝と昼休み後に心の健康観察を行い、児童の心身の状態を丁寧に確認する取組が実施されると承知しておりますが、学校で安心を確認した後の下校時に不安が残る状況があるとすれば、教育としての充実が十分に連続していると言えるのかという点も気になるところでございます。
例えば、放課後児童クラブの受入れ開始時刻を早めること、校内待機時間における見守り体制の充実、スクールバスや公共交通との接続を調整して、下校時の待機時間を縮減することなど具体的な対応も検討の対象になり得るものではないかと考えます。
そこで伺います。40分授業の導入に伴い生じる放課後、下校時、下校後の課題をどのように認識しているのか。また、午後の心の健康観察の趣旨を踏まえながら、その課題に対して子供の安心を確保するためにどのように対応していくのか、教育長の見解を伺います。
○議長(有若 隆君) 教育長 白江 勉君。
〔教育長 白江 勉君 登壇〕
○教育長(白江 勉君) 40分授業の導入による下校時間の繰り上がりは、学校によって異なりますが、おおむね5分から15分程度であります。
令和8年度からの本格実施に向けて現在試行中ですが、下校時間が早まることで、帰宅時間が早まると困る家庭の児童につきましては、学校内の図書室等の安全な場所で自主学習すること等で帰宅時間を調整しております。
スクールバスの下校時間につきましては、新年度から放課時間に合わせて変更いたします。また、放課後児童クラブの受入れ時間も早まることから、各放課後児童クラブ運営委員会に支援員等の配置等を調整いただいております。
なお、その際には、運営委員会に対する委託料を増額する方向で調整してまいりたいと考えております。
私からは以上であります。
○議長(有若 隆君) 仁木良市君。
〔4番 仁木良市君 登壇〕
○4番(仁木良市君) 最後に、小項目3点目として、放課後児童クラブの体制整備と民間委託の方向性について質問をいたします。
40分授業の導入によりまして下校時刻が早まることで、放課後児童クラブの利用ニーズが増加する可能性があると考えます。
一方で、放課後児童支援員の確保は、全国的にも課題となっており、本市においても人材確保は容易でない状況にあるのではないでしょうか。
今後、利用ニーズの増加、支援員の不足の顕在化、運営体制の見直しといった流れが生じる可能性も想定されます。
その場合、民間委託や指定管理者制度の活用といった選択肢も検討対象になり得ると考えますが、民間委託を進める場合には、支援の質の担保や安全管理、責任の所在の明確化が重要になります。
そこで伺います。40分授業導入後の放課後児童クラブの需要見込みと支援員確保の見通しをどのように捉えているのか。また、運営体制の在り方について、民間委託の活用、これには地域活力も含めますが、どのような方向性で整理して支援していくのか、安地教育委員会事務局長の見解を伺います。
○議長(有若 隆君) 安地教育委員会事務局長。
〔教育委員会事務局長 安地 亮君 登壇〕
○教育委員会事務局長(安地 亮君) 40分授業導入後、放課後児童クラブのニーズが増えるのではとの御指摘につきましては、下校時間にかかわらずそのニーズは高まっているのが現状であります。
また、支援員や補助員の後継者の確保は大きな課題となっており、従来の運営方式の継続が難しくなってきていることから、民間への委託等について、地域の方々の御意見を伺いながら調整してまいりたいと考えております。
引き続き、児童や保護者が安心して放課後児童クラブを利用できるよう、市が責任を持って事業を継続できるよう努めてまいります。
以上であります。
○議長(有若 隆君) 1番 米山勝規君。
〔1番 米山勝規君 登壇〕
○1番(米山勝規君) 通告に従い、一問一答方式にて質問させていただきます。
大項目一番、平和教育の推進についてでございます。
先日、私は被爆体験者の講話と体験記の朗読の研修を受講いたしました。爆心地から僅か1.5キロメートル、熱線に焼かれ、爆風に家を壊される。愛する家族と遺体安置所で再会せざるを得なかった方のあまりに壮絶な記憶を伺いました。
87歳になってなお、平和のためにと幼い頃の記憶を語られる体験者の姿、多くの方々の体験記を声に魂を乗せて語る朗読ボランティアの方の姿に触れました。
また、別の機会に、広島県から砺波市に移住してこられた方から伺いました。富山県の方が、原爆が落とされた時刻を知らないという人が多くてびっくりしました。昭和20年、広島8月6日午前8時15分、長崎8月9日午前11時2分。恥ずかしながら私はこの時刻を知りませんでした。そして、広島や長崎では、通常こういったことは誰もが知っている事実であり、教育の中で把握しておられると聞いております。
私はこの体験から強い恐怖を感じました。その恐怖というのは、2つあります。1つは、今ほど申し上げました戦争の悲惨さそのものの恐怖、2つ目は、自分自身の平和意識の希薄さです。平和というものをもともと当たり前に享受している、慣れている自分に気づきました。
また一方で、原爆という究極の悲劇、これを知れば、その瞬間にどんな立場の人であっても、きっとこの地獄を二度と繰り返してはならない、平和こそが大前提に必要なものなんだということを共通認識に立って考えられるのではないかと思っております。
しかし、戦後80年余りが経過した今、御自身の体験としてこれを語ることができる人、そういった方はほとんどおられなくなっているのが現状です。
そこで、小項目1番の非核平和都市宣言に基づく平和教育を継続する意義について質問させていただきます。白江教育長にお伺いいたします。
本市は合併直後、平成17年に非核平和都市宣言を行いました。そこにはこう書かれております。「私たちは、未来を託す子どもたちに戦争の悲惨さを語り伝え、平和教育の推進に努めます」。私はこの宣言を拝見し、深く共感しました。
本市はこの宣言から20年余り経過しております。また、御自身の体験として語られる方、これがほとんどおられなくなってきているこの時代に、改めて平和教育の意義を見詰め直すタイミングに来ているとも思います。
平和とは単に戦争がない状態を指すのではなく、市民一人一人が自分の人生を肯定し、幸せを実感できる基盤ではないかと考えます。
本市は平和教育にこれからも注力していかれると思われますが、その方向性、見解をお伺いいたします。
○議長(有若 隆君) 教育長 白江 勉君。
〔教育長 白江 勉君 登壇〕
○教育長(白江 勉君) 本市では、平成17年に非核平和都市宣言をしておりますが、それ以前からも平和教育を実施し、現在に至っております。
例えば出町中学校では、修学旅行で広島を訪れる事前学習として、2年生が県主催の戦争体験手記の朗読会や、ヒロシマ平和ガイドクラブの代表を招いた講演会などを開催しております。
また、砺波北部小学校では、校外学習を通して、児童が富山大空襲の語り部から話を聞くなど、平和の尊さについて理解を深めております。
本市としましては、これからも様々な体験を通して、子供たち一人一人が平和について考えるよう、引き続き平和教育を実施してまいりたいと考えております。
以上であります。
○議長(有若 隆君) 米山勝規君。
〔1番 米山勝規君 登壇〕
○1番(米山勝規君) 続いて小項目2番、被爆体験の語り部派遣を活用した学習機会の普及継続についてでございます。
今ほど御答弁でありましたように、このような機会をもう既に設けられて継続されているということでございますが、被爆体験の継承、これは極めて重要ですが、それを悲惨な過去の記憶として受け取るだけで終わらせてはならないと考えております。
単なる知識の習得としての学習ではなく、平和は生活の大前提であるが当たり前ではなく、自分たちがつくっていくのだという肯定的な姿勢を育む学習とするなど、明確な意図を持って取り組んでいく必要があると考えております。
現在行っておられる平和教育の取組を踏まえ、今後もどのような意図を持って取り組んでいかれるか、見解をお伺いいたします。
○議長(有若 隆君) 教育長 白江 勉君。
〔教育長 白江 勉君 登壇〕
○教育長(白江 勉君) 市内の小中学校におきましては、戦争の悲惨さや平和の大切さについて社会科の写真等の記録や国語科の物語の情景描写から、児童生徒自身が当時の生活を想像しながら学習しております。
また、語り部による平和学習を実施するなど、悲惨な過去として表面だけを学習するのではなく、時代背景や生命の尊さ、生きていく力など詳細な部分も学習し、自分たちが生きている平和のすばらしさに気づくとともに、未来へ継承していくように宣言に表されている言葉を実践してまいりたいと考えています。
以上であります。
○議長(有若 隆君) 米山勝規君。
〔1番 米山勝規君 登壇〕
○1番(米山勝規君) 小項目3番、地域特性に即した平和学習プログラムの実施についてでございます。
平和教育を自分事にしてこそ平和の意義を心にとどめておけるものと思います。今ほど、児童も自分の言葉で語ることで、学んでいくことで、自分事にしていかれていることがあるかと存じます。
また、そのためには、自分たちの住むまちの風景と結びつけることも効果的ではないかと考えております。
戦時中でいえば、富山県でも空襲がありました。富山大空襲は、市街地の実に99.5%を焼き尽くしたと聞いております。
本市は幸い戦火を免れましたが、先人の努力により、今も美しい姿を残す散居村やチューリップという平和の象徴として世界に誇れる独自の資産が継承されております。
これらを単なる観光資源や風景としてではなく、先人が守りぬき私たちが受け継いでいる平和のあかしと捉え直すこともできます。これはきっと地域愛を醸成する大きなきっかけになると信じております。
地域の慰霊碑の清掃活動や郷土学習、こういったものと組み合わせることで、砺波市民だからこそ実感できる平和学習プログラムを構築、実施する考えはございますでしょうか。教育現場における具体的な展開についてお伺いいたします。
○議長(有若 隆君) 教育長 白江 勉君。
〔教育長 白江 勉君 登壇〕
○教育長(白江 勉君) 先ほどもお答えしましたとおり、各小中学校ではそれぞれ工夫した平和学習に取り組んでおります。
また、散居村やチューリップ、地域の歴史など総合学習や関連施設を通して学習する際に、慰霊碑などについても地域の方から話を聞く機会もあります。
これらのことから、改めて砺波版平和学習プログラムの構築、実施はいたしませんが、これまでの取組を継続しながら、平和につながる学習を進めてまいります。
私からは以上であります。
○議長(有若 隆君) 米山勝規君。
〔1番 米山勝規君 登壇〕
○1番(米山勝規君) 続きまして、大項目2番、職員のDX推進についてでございます。
現在の行政現場は、人口減少に伴う労働力不足、多様化、複雑化する市民ニーズの板挟みにあるものと思います。時間と心の余裕をなくしては、新しい動きや市民に寄り添う温かいサービスを展開していくことは困難であると思います。
本市は令和8年度予算案において、生成AIサービス導入事業が132万円計上されております。本市が生成AIの活用も含めて、業務の効率化に活用しようと第一歩を踏み出された姿勢に大いに期待しております。
私自身もこの1年間、ともかくAIを使い倒して、月1万円の予算ですが、作業や政治的な調査や活動、そういったもののために利用しております。
プレゼン資料作成など特定の業務においては、2時間かかっていた作業が6分で終わる、作業時間の実に95%の削減に成功しております。この空いた時間を、人に会いに行ったり、現場を見に行くということに振り分けることができております。
DXは、デジタルで事務を効率化し、時間と心の余裕を生み出すことにこそ価値があると思っております。この予算導入の先にある職員の働き方の変化と市民への還元について、現時点でのお考えを伺いたいと思っております。
小項目1番、職員の生成AI利活用の推進についてでございます。坪田企画総務部長にお伺いいたします。
予算がついたこと、これは生成AI利活用に対する1つの号令が出されたあかしかと思っております。また、昨年10月には砺波市情報セキュリティ対策基準が改定され、この基準には、生成AI利活用のルールや留意点を含む活用指針が明示されております。
しかし、現場では依然として失敗への不安や、AI活用への心理的抵抗もあるのではないかと推測されます。中には手抜きと思われたらどうしようという職員の方もいらっしゃるかもしれません。
そんな中で、まずはこの1年間生成AIの機能をどのような業務に、どのように使っていく方針かをお伺いいたします。
○議長(有若 隆君) 坪田企画総務部長。
〔企画総務部長 坪田俊明君 登壇〕
○企画総務部長(坪田俊明君) 新しい技術を業務に取り入れる際は、試行錯誤はつきものであります。まず、使ってみるという意識の醸成が、普及の鍵になると考えております。
こうした観点から、例えば会議の議事録の作成や通知の下書き、各種照会への回答案の作成など軽易な業務から生成AIサービスの活用を積み重ねていくことが大切であると考えており、こうした経験を通じて、職員が業務の負担軽減を実感することが重要であると考えております。
本市では、既に広報となみや議会等でお示ししているポンチ絵、各種チラシなどに用いる文章やイラストの作成などに活用をしております。
基本操作に慣れた後には、これらのように職員の創意工夫によりまして、活用の範囲を広げていくようにしてまいりたいと考えております。
また、今ほど米山議員さんも申し上げられましたが、何人かの議員さんも議会の質問の作成に活用されていると伺っておりますが、市の答弁案の一部ではございますけれども、補助的な作業にも活用しているところでございます。
なお、生成AIサービスの出力結果は、必ず職員自身が確認、判断することが前提でありまして、職員の知識や経験と組み合わせて活用することが重要と考えております。
引き続き、安全性を確保しながら、職員が生成AIサービスを使いこなせる環境整備に努めてまいりたいと考えております。
以上であります。
○議長(有若 隆君) 米山勝規君。
〔1番 米山勝規君 登壇〕
○1番(米山勝規君) 小項目2番、次世代型AIリテラシー教育への投資についてでございます。
今ほど既にいろいろと使い始めておられる背景もありますが、昨年の令和7年12月の向井議員のDXに関する質問の答弁でも、ITパスポートの推奨、DXに関する研修の実施など積極的な姿勢が示されておりました。
一方で、私は生成AIに関しては、行政職員の方々に求められるのは、単なるIT操作スキルだけでなく、特にAIの回答を公共の利益に照らして正しく吟味するクリティカルシンキング、すなわち批判的な思考能力にあると考えております。最近では、自治体がどのようにAIを活用しているか、実例から学ぶセミナーも多々出てきております。
そこで伺います。今回の生成AI導入に当たり、本市独自のセキュリティ基準に基づきつつも、AIを使って市民サービスの質を向上させるという行政のプロとしてのAI倫理、活用リテラシーを持つ職員を育成していくといった考えはおありでしょうか。
○議長(有若 隆君) 坪田企画総務部長。
〔企画総務部長 坪田俊明君 登壇〕
○企画総務部長(坪田俊明君) 議員御指摘のとおり、生成AIサービスの活用に当たりましては、操作方法の習得のみならず、AIの出力内容を適切に評価して、行政としての責任ある判断につなげることが重要であると認識しております。
これまでの基礎的な操作研修に加えまして、実際の業務事例を題材とした演習や他自治体の活用事例を学ぶ機会を設けるなど、思考力と実践力の向上を重視した研修の充実を図ってまいりたいと考えております。
あわせまして情報倫理や個人情報保護、説明責任を踏まえた活用指針の理解を深め、生成AIサービスを適切に使いこなすよう、職員の育成に努めてまいります。
以上であります。
○議長(有若 隆君) 米山勝規君。
〔1番 米山勝規君 登壇〕
○1番(米山勝規君) 小項目3番、次期デジタル化推進計画への成果指標の導入についてでございます。
現行のデジタル化推進計画は、令和8年度に最終年度を迎えます。現在の計画内容を拝見しますと、システムの導入工程などにとどまり、その結果どのような効果を狙っているのかという観点の具体的な数値目標、この設定が乏しいようにも感じます。
本市と同じような規模の自治体で、DXでの成果が出ている自治体もあります。石川県加賀市、長野県塩尻市、福井県鯖江市、北海道伊達市など、そこでは数値目標を定めていると聞いております。例えば、オンライン申請率、マイナンバーカードの交付率、業務効率化による年間削減時間などです。
本市の次期計画においても、このような指標の導入やその時間が、例えば市民満足度の高い対人業務にシフトするというようなリソースの捻出、これを視野に入れた計画にすべきと考えておりますが、見解をお伺いいたします。
○議長(有若 隆君) 坪田企画総務部長。
〔企画総務部長 坪田俊明君 登壇〕
○企画総務部長(坪田俊明君) 次期デジタル化推進計画の作成において、取組の効果を客観的に把握するための指標を定めることは、計画の実効性を高める上では意義があるものとして認識しております。
ただ一方で、数値目標はその達成というものを優先するあまり、数字に表れない地域や市民の実情に寄り添った丁寧なサービスが後回しになるというおそれがあることも指摘されているのは事実であります。
このことから、他自治体の取組状況や本市の実情を踏まえながら、どのような形で計画に反映していくか、検討してまいりたいと考えております。
また、デジタル化によって対人サービスの充実に生かしていくという考え方は、目指すべき方向の一つとして重要であると認識しております。
新庁舎の建設に当たりましても、その趣旨を十分に反映していくこととしており、その推進に一層努めてまいりたいと考えております。
私からは以上であります。
○議長(有若 隆君) 米山勝規君。
〔1番 米山勝規君 登壇〕
○1番(米山勝規君) 大項目3番、ふるさと住民登録制度についてでございます。
地方で人口減少が加速する中、定住人口の維持だけでは、地域の持続可能性が危ぶまれております。
本市においても、令和8年度に向けたDX推進などの予算措置が進む中で、この外部の力をどう受け入れるか、既存のふるさと納税や地域課題解決策とどう結びつけていくかが重要かと考えております。
本市においても、市外にいながら本市と深く関わる、砺波市を応援してくれる、そんな関係人口をつくっていくことは、地域の持続可能性を左右する極めて重要な柱になると考えております。
こうした中、国で具体的に導入が検討されているのが、ふるさと住民登録制度でございます。
小項目1番について、ふるさと住民登録制度の本市の位置づけについてでございます。横山福祉市民部長にお伺いいたします。
現在、国が推進しているふるさと住民登録制度について、本市の将来像にどう反映させていくか、本市として、現在の認識と評価をお伺いいたします。
○議長(有若 隆君) 横山福祉市民部長。
〔福祉市民部長 横山昌彦君 登壇〕
○福祉市民部長(横山昌彦君) ふるさと住民登録制度は、住所地以外に関係する自治体を複数登録できる制度として、国が令和9年度からスタートするもので、新年度において、自治体向け共通登録システムや住民専用アプリの構築が予定されております。
制度の具体的な内容が示されていないため、現段階での認識と評価になりますが、12月定例会で今藤議員の代表質問に市長がお答えしましたとおり、関係人口の創出、拡大が、人口減少によって生じる地域課題や地域産業の担い手、後継者不足など様々な課題の解決につながるものであれば、期待できる部分もあると考えております。
制度の詳細が示される段階を見据え、庁内の関係各課や地域団体などとも制度の活用について協議する必要があり、あわせて次期総合計画にも施策として盛り込むことを視野に準備を進めてまいりたいと考えております。
以上であります。
○議長(有若 隆君) 米山勝規君。
〔1番 米山勝規君 登壇〕
○1番(米山勝規君) 小項目2番でございます。制度の導入に向けたスケジュールについてということで、今ほど制度の詳細が分からない限り、どのようにしていくか決めかねる部分もあるかというふうにお見受けしたわけですけれども、それも踏まえて、今後の本制度導入に向けた準備状況といえば、今調査をする段階かと思いますが、今後の具体的なスケジュール、国からの方針が定められてすぐに動くという前提なのか、制度設計が進む中で、本市が独自の付加価値を提供するために、どのような手順を経てサービス設計や受入れ体制の整備を進めるお考えかお伺いします。
例えば、石川県加賀市では、デジタル住民票のように、デジタル技術を駆使し、既に世界中から関係人口及び呼び込むという動きをしているところもございます。現時点での構想を伺います。
○議長(有若 隆君) 横山福祉市民部長。
〔福祉市民部長 横山昌彦君 登壇〕
○福祉市民部長(横山昌彦君) 今ほどもお答えしましたとおり、まだ制度の詳細は不明であり、新年度に実施予定の共通登録システムや専用アプリ構築のスケジュールが示された段階で、制度導入までのスケジュールや導入後の具体的な運用などを決定したいと考えております。
一方で、制度を契機に地域の負担を必要以上に課することや、ふるさと納税の返礼品競争といったことにならないよう、本市における制度の付加価値などを検討する場合には、注意すべき点もあると考えております。
また、制度につきましては、一過性ではなくずっと砺波を好きになってもらう働きかけを通じて、関係人口が行く行くは移住・定住に結びつきますよう、持続的に制度を有効活用できればと考えております。
以上であります。
○議長(有若 隆君) 米山勝規君。
〔1番 米山勝規君 登壇〕
○1番(米山勝規君) 小項目3番、制度と既存政策との連動についてでございます。
ふるさと住民登録制度が始まるとはいえ、今ほどおっしゃったように、地域への負担を課すようなことがあってはならないでしょうし、今まで積み重ねてきた既存の施策と連動させていくことが重要かと考えております。
例えば、今ほどあったふるさと納税、また空き家バンクとの連動、チューリップなどの地元ならではの産業との連動、中山間地域の活性化の取組などがあるかと思います。
さらにこの登録制度とほかの制度である空家等管理活用支援法人、特定居住支援法人の両制度を組み合わせることで、関係人口を具体的な関わりを促している自治体もあると聞いております。その結果、制度を実際に移住する動線として構築できる可能性もあります。
その可能性を踏まえて、この登録制度とは既存施策とをどのように連動させていく方針か、お考えがあればお伺いします。
○議長(有若 隆君) 横山福祉市民部長。
〔福祉市民部長 横山昌彦君 登壇〕
○福祉市民部長(横山昌彦君) 制度の開始に向け、既存の施策とどのように連動させていくか、関係人口の創出、拡大に向けた相乗効果も含め、これから具体的な検討、協議が必要であると考えております。
午前中の島崎議員の代表質問の中で、新年度の当初予算編成の基本方針の御質問に市長からお答えしましたとおり、新年度の新たな施策といたしまして、県外からのチューリップフェア来場者をターゲットに、となみ暮らしや砺波の魅力などをPRし、ふるさと寄附やふるさと住民登録制度につなげる、となみ暮らしプロモーションアップ事業を予算計上しておりまして、新たな関係人口の創出や、さらなる移住定住の推進を図ることとしております。
議員からは、空き家をキーワードとした連携の例を御紹介いただきましたが、それらを含めまして、先進事例なども参考に、制度と既存施策の円滑な連携につながるよう努めてまいります。
以上であります。
○議長(有若 隆君) この際、暫時休憩いたします。
午後 2時43分 休憩
午後 2時55分 再開
○議長(有若 隆君) 休憩前に引き続き会議を開き、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を続けます。
7番 林 教子君。
〔7番 林 教子君 登壇〕
○7番(林 教子君) 議長より発言の許可をいただきましたので、通告に基づき、質問と提案を行います。
大きい項目の1番、熊対策の強化で、将来を見据えた安心づくりについてお伺いします。
近年、全国各地で熊の市街地への出没が相次ぎ、人身被害も発生するなど、状況はこれまでにない深刻さを見せております。
今年に入り、県外ではありますが、既に住民が熊に襲われる事案が発生しており、人的被害が現実のものとなっております。
本市においても、富山県ツキノワグマ出没情報クマっぷによれば、これまでに累計
121件の目撃情報が報告されております。件数の多さには驚きを覚えるところでありますが、現時点で人身被害に至っていないことは幸いであり、これまで対応に当たってこられた関係機関や、砺波市鳥獣被害対策実施隊の皆様の御尽力の積み重ねによるものと受け止めております。
しかしながら、生活圏に近接した出没が重なっている現状は、雪解けとともに市民の不安を高めており、今後を見据えた対策の一層の充実が求められているのではないでしょうか。
熊の出没増加の背景には、森林環境の変化や里山の管理不足、餌資源の変動、さらには気候変動など複合的な要因が指摘されています。
したがって、対策は、単なる捕獲数の問題にとどまらず、森林環境管理の在り方とそれを支える体制の維持という両面から取り組む長期的で、構造的な課題であると考えます。
捕獲に当たるハンターの高齢化も進み、担い手の育成に時間を要する現状も、今後の対策を進める上で避けては通れない課題であります。
令和7年に本市で捕獲された熊は15頭であり、そのうち緊急銃猟によるものは1頭、残る14頭は、わなによる捕獲であったと承知しております。この結果を見ると、本市においては、わなを活用した捕獲が対応の中心となっていることがうかがえます。
そこで、本市として、これまでの捕獲実績を踏まえ、わなによる捕獲が一定の効果を上げているとするならば、設置場所の見直しや配置の工夫、設置数の拡充などを含め、今後の捕獲体制をどのように強化していかれるのか、安心につながる捕獲体制の充実について、高畑商工農林部長にお伺いします。
○議長(有若 隆君) 高畑商工農林部長。
〔商工農林部長 高畑元昭君 登壇〕
○商工農林部長(高畑元昭君) 本市における本年度の熊の捕獲数は、2月末現在で、議員も述べられましたように合計15頭でこれは過去最も多く、捕獲には砺波市鳥獣被害対策実施隊をはじめ、砺波警察署や地元関係者の皆さんの御協力により、人身被害もなく安全に実施することができましたことに、まずは皆様に心から感謝を申し上げます。
御提言の箱わなの設置の場所につきましては、市実施隊及び地元関係者の長年の御経験を踏まえた御意見などを参考とするとともに、熊識別AIカメラのデータを活用しながら、適宜移設してきたことにより捕獲につながっているものと考えられることから、今後も同様の対応としてまいります。
箱わなの設置数の拡充につきましては、本年度1基増設しており、今後も県へ財政的な支援も含めて拡充の要望をしておりますが、危険を冒して餌の取替えなど大変小まめな管理が必要であるなど、維持管理費面において課題もあることから、当面は現行の6基がございますが、これにより捕獲に努めてまいります。
また、捕獲体制の強化につきましては、狩猟免許の取得助成事業により有資格者の増員につながったことから、引き続き増員となるよう努めてまいります。
以上であります。
○議長(有若 隆君) 林 教子君。
〔7番 林 教子君 登壇〕
○7番(林 教子君) 次に、森林環境整備の継続と今後の方向性について伺います。
クマ対策緊急3箇年森林整備事業は、県の補助を活用し、平野部への移動ルートとなりやすい河岸段丘の山林を重点的に整備するものであり、新年度で最終年を迎えます。
熊の出没が続く現状を踏まえますと、地道な森林環境の整備を継続的に積み重ねていくという視点も重要であると考えます。
そこで、本事業の県補助の枠内で実施する取組として位置づけるにとどめるのか、引き続きこの事業を継続されるよう要望いただけるのか、さらには、段階的な整備の拡充や中長期的な森林環境管理の方針へと発展させていく考えがあるのか、高畑商工農林部長にお伺いします。
○議長(有若 隆君) 高畑商工農林部長。
〔商工農林部長 高畑元昭君 登壇〕
○商工農林部長(高畑元昭君) 当該事業につきましては、里山林の整備などにより、熊の生息域と人里とのすみ分けを目的に、県の「水と緑の森づくり税」を活用し、里山再生整備事業の一環として実施しているものであります。
この事業の取組により、手入れ不足であった里山林が明るく見通しのよい森林となり、熊との突発的な遭遇機会を減らすなど、野生動物とのすみ分けを図る上でも効果があるものと考えておりますが、この事業期間は3年間の限定であり、新年度が最終年度となります。
今後も森林所有者の理解の下、地元自治会や地区森林振興会、並びに富山県西部森林組合などとの連携により、森林整備事業を継続的に実施していくことが重要であると考えており、富山県に対しまして、引き続き、事業予算の確保と事業の継続について要望してまいります。
以上であります。
○議長(有若 隆君) 林 教子君。
〔7番 林 教子君 登壇〕
○7番(林 教子君) 電気柵による侵入抑止対策の強化について伺います。
本市では、これまで放任果樹の伐採費用の補助やAIカメラの設置など、熊を人里に誘引しないための環境整備と監視体制の強化を着実に進めてこられました。
AIカメラの活用は、出没状況の早期把握や情報共有の迅速化に寄与しており、これらの取組は、いずれも一定の成果を上げているものと受け止めております。
さらに、熊の人里への侵入を未然に防ぐためには、物理的な侵入防止柵を組み合わせることも有効であると考えます。
特に電気柵については、他県において設置後に熊の目撃件数が大きく減少するなど、一定の効果が報告されております。
新年度において繰り越された県の補助金を活用して、熊よけ電気柵を設置される計画もあると承知しておりますが、設置場所についてどのように選定されるのか。また、その効果を検証し、成果が認められた場合には、設置範囲を段階的に拡大していく必要があるのではないかと考え、高畑商工農林部長にお伺いします。
○議長(有若 隆君) 高畑商工農林部長。
〔商工農林部長 高畑元昭君 登壇〕
○商工農林部長(高畑元昭君) 県内では、初めての本格的導入となる熊対策用電気柵につきましては、熊対策の強化の一つとして、その効果に期待をしているところであります。
設置場所につきましては、関係者とも協議をした結果、本年度、出没や目撃情報が相次ぎ、収穫作業にも影響が生じました、となみブランドでもある「ふく福柿」の圃場周囲に電線4段式の総延長1,200メートルの電気柵を設置する予定としております。
また、今後の設置拡大につきましては、その効果などを検証するとともに、設置後の管理負担の状況も踏まえながら検討してまいりたいと考えております。
以上であります。
○議長(有若 隆君) 林 教子君。
〔7番 林 教子君 登壇〕
○7番(林 教子君) 捕獲体制の維持と広域連携の在り方についてお伺いします。
本市においても、ハンターの高齢化が進み、育成には一定の時間を要する現状を踏まえますと、市内のみで捕獲体制を将来的に維持していくことは、徐々に難しさを増す可能性があります。
本市で対応が困難な場合には、県猟友会を通じて人材を確保するとのことですが、これはあくまで補完的な対応と位置づけているのか、また、将来的には広域連携を想定した体制の構築も視野に入れているのか、捕獲体制整備の方向性について、高畑商工農林部長にお伺いします。
○議長(有若 隆君) 高畑商工農林部長。
〔商工農林部長 高畑元昭君 登壇〕
○商工農林部長(高畑元昭君) 昨年12月市議会の米山議員の御質問にもお答えいたしましたが、現在、緊急時に猟銃を取り扱うことができる砺波市鳥獣被害対策実施隊のハンターの在籍数は22名であり、平均年齢は57歳と、将来を考えると決して若いとは言えないことから、若手ハンターの確保は課題であると認識をしております。
こういった状況の中、先ほども申しましたが、狩猟免許の取得助成事業により、ここ2年間で新たに6名の方が資格取得をされ、市実施隊に加入いただく予定であり、引き続き、地区自治振興会などの御協力もいただきながら、隊員の確保に努めてまいります。
また、広域連携につきましては、市境での出没時には、現在でも、関係自治体間で現場での情報共有、また対応を行っているところであります。
一方で、近隣自治体との広域連携につきましては、現状は人材の確保の面では、どの自治体もハンター不足が課題であることから、実現性は当面は低く、ただ将来的な課題であるということで今後、検討していきたいと考えております。
以上であります。
○議長(有若 隆君) 林 教子君。
〔7番 林 教子君 登壇〕
○7番(林 教子君) 大きい項目の2番として、地域おこし協力隊の活用と定着に向けた取組についてお伺いします。
我が国は、急速な人口減少と少子高齢化の進行により、地域社会の担い手不足という深刻な課題に直面しております。
特に地方においては、第1次産業の後継者不足、地域コミュニティー機能の低下、空き家、空き店舗の増加など、地域の持続可能性そのものが問われる状況にあります。
こうした中、総務省が所管する地域おこし協力隊制度は、都市部から意欲のある人材を受け入れ、一定期間地域に住みながら、地域資源を生かした活動や課題解決を担う人材を受け入れる制度として創設されました。
制度開始以来、農林水産業への従事、特産品の開発、交流の場づくりなど全国各地で多様な分野の活用が広がっております。
本制度は、単なる労働力の補充にとどまらず、外部人材ならではの視点や専門性を地域にもたらすものとして期待されており、関係人口の創出や移住定住の促進という観点からも重要な役割を担っております。任期終了後の定着や起業の事例も全国的に注目されているところであります。
本市においても、これまで地域おこし協力隊を受入れ、活動いただいた隊員が任期終了後も本市に定住し、地域の一員として活躍されている方がおられます。
任期中の活動はもとより、その後の地域への参画や仕事の創出につながっていることは、本制度の成果を示すものと受け止めております。
過度の期待は隊員の重荷となりますが、人口減少時代においては、外からの視点と地域への愛着が融合することで新たな価値が生まれ、本市の魅力をさらに高めていく可能性があります。新たに迎える協力隊をどのように位置づけ、その力を地域の力として生かし、定着へとつなげていくことが重要であると考えます。
地域おこし協力隊においては、どのような人材をどのような考えの下で迎えるかという入り口の設計が、その後の成果を大きく左右するものだと考えます。活動内容の明確化、地域の要望、将来像の提示に加え、募集においては専門的知見を活用したマッチングを利用するなど工夫も重要ではないでしょうか。
本市において、地域課題の多様化、地域づくりの方向性などを踏まえ、募集人数や募集方法をどのように強化していく考えであるか、募集と選考について、高畑商工農林部長にお伺いします。
○議長(有若 隆君) 高畑商工農林部長。
〔商工農林部長 高畑元昭君 登壇〕
○商工農林部長(高畑元昭君) 地域おこし協力隊につきましては、本市の様々な地域課題に対し、外部人材ならではの視点が、地域によい効果をもたらすことを期待しております。
新年度では、中山間地と施設自体の活性化などを目的に、引き続き夢の平コスモス荘で1名を、また、再整備に取り組んでいる庄川水記念公園に新たに1名の合計2名の募集を行いたいと考えております。
また、これまでは市が直接求人募集し、市の会計年度任用職員として雇用しておりましたが、協力隊の活動に、より主体性や柔軟性を持たせるためにも、指定管理者が直接協力隊を雇用できる団体委託型を新たに活用し、協力隊をより地域に近い存在にしたいと考えております。
募集方法につきましては、本年度において採用に至らなかった経緯もあり、全国でも多くの採用実績がある事業者に募集とマッチングを委託する方法に変更することとし、より専門的知見を生かした手法と、全国規模でのスケールメリットを生かした募集にしたいと考えております。
本市といたしましては、このように募集と雇用方法に工夫を凝らしながら、地域おこし協力隊の活動がより効果的になるよう、環境の構築に努めてまいります。
以上であります。
○議長(有若 隆君) 林 教子君。
〔7番 林 教子君 登壇〕
○7番(林 教子君) 地域課題を踏まえた活動内容の設計についてお伺いします。
協力隊の活動内容をどのような考え方や方針の下で設定するかは、重要な要素であると考えます。どの分野に重点を置き、どのような役割を担っていただくかを明確にすることにより、本市の地域振興や新たな展開の契機になるものと期待されます。
本市では、協力隊の募集に当たり、どのような考え方や方針で活動内容を設定されているのか、また、その活動がどのように展開され、波及効果のきっかけになることを見込まれているのか、高畑商工農林部長にお伺いします。
○議長(有若 隆君) 高畑商工農林部長。
〔商工農林部長 高畑元昭君 登壇〕
○商工農林部長(高畑元昭君) 活動内容につきましては、大きく分けて、地域課題の解決と新たな価値創出、この2つの考えの下、外部人材ならではの視点を生かし、地域課題の洗い出しと既存の取組の分析をした上で、新たな発想や広がりを加える役割などを担っていただく方針としております。
活動の展開につきましては、行政の都合や単なる人手不足の補完ではなく、隊員の自主性なども尊重しながら、地域の課題などを的確に結びつける活動設計の下、能力が発揮できるなどやりがいを感じられる活動となるよう支援をしてまいります。
そのことが、将来的には中山間地及び過疎地域の活性化、関係や交流人口の増加、観光コンテンツの磨き上げなどの分野に波及効果が生まれてくるものと期待をしております。
以上であります。
○議長(有若 隆君) 林 教子君。
〔7番 林 教子君 登壇〕
○7番(林 教子君) 安心して活動できる支援体制についてお伺いします。
協力隊が安心して活動を継続し、その力を十分に発揮するには、任期中の支援体制の充実が欠かせないものだと考えます。
業務の進行管理や地域との橋渡し、気軽に相談できる環境づくりなど、行政の伴走支援は重要であると考えます。
これからの受入れを見据えて、どのような支援体制を構築していかれるのか、また、活動が円滑に進められるような体制を整え、講じていかれるのか、高畑商工農林部長にお伺いします。
○議長(有若 隆君) 高畑商工農林部長。
〔商工農林部長 高畑元昭君 登壇〕
○商工農林部長(高畑元昭君) 地域おこし協力隊が安心して活動し、その力を十分に発揮するためには、任期中の伴走支援体制の充実が重要であると認識しております。
本市では現在、担当部署が専任の窓口となり、活動内容の調整や進捗確認を行うとともに、受入れ地域や関係団体との調整、連絡を担い、隊員と地域をつなぐ橋渡し役として支援を行っております。
新年度からは、国の伴走支援制度も活用して業務面の支援の強化を図るとともに、活動上の悩みや将来設計についても相談できる環境を整えるなど、精神面でのサポートやキャリア形成支援の充実を図り、任期を通じて安心して活動できるよう進めてまいりたいと考えております。
また、受入れ前には、地域住民や関係団体と役割などを十分に調整し、相互理解を図ることで活動開始後の円滑な関係構築につなげてまいりますし、隊員側にもこういった関係者の思いを十分共有していただきたいと考えております。
以上であります。
○議長(有若 隆君) 林 教子君。
〔7番 林 教子君 登壇〕
○7番(林 教子君) 定着につながる任期後支援についてお伺いします。
協力隊の活動の積み重ねが実を結ぶ姿は、任期終了後も本市に定住し、地域の担い手として活躍いただくことではないかと考えます。居住や就業、起業支援など任期中から出口を見据えた支援も重要であると考えます。
本市では、任期後の定着に向けた具体的な支援策をどのように考えているのか。また、定着率の向上に向けてどのような取組を進めていかれるのか、高畑商工農林部長にお伺いします。
○議長(有若 隆君) 高畑商工農林部長。
〔商工農林部長 高畑元昭君 登壇〕
○商工農林部長(高畑元昭君) 協力隊の任期終了後の支援といたしましては、「砺波市地域おこし協力隊起業支援補助金」として、任期終了後1年以内に市内において起業または事業承継された場合には、設備や備品整備費などを対象に、最大100万円を交付する制度を設けております。
これまでもこの制度を活用され、空き家を住宅兼店舗として改修し、今では市及び地域の様々なイベントへの出展や、農商工連携による新商品の開発など活躍されている好事例もあります。
また、任期中から、他自治体も含めた先輩隊員からアドバイスを受ける機会の創出や、精神面でのサポートも行うなど、任期終了後の定着を視野に入れた支援をしてまいりたいと考えております。
本市といたしましては、隊員の夢や将来設計などを尊重し、その方に見合った支援ができればと考えております。
以上であります。
○議長(有若 隆君) 林 教子君。
〔7番 林 教子君 登壇〕
○7番(林 教子君) 次に、大きい項目の3番として、循環を軸とした持続可能なまちづくりについてお伺いします。
今、私たちの社会は、つくる、使う、捨てるという大量生産、大量消費型の仕組みの上に成り立っています。しかし、資源には限りがあり、最終処分場にも限界があります。また、焼却によるCO2排出は、気候変動を加速させています。
国際連合が掲げる持続可能な開発目標、いわゆるSDGsの中でも「つくる責任、つかう責任」が示され、資源を循環させる社会への転換が求められています。
循環型社会とは、単なる環境政策にとどまるものではありません。それは将来世代の選択肢を守る世代間の公正であり、地域の中で資源とお金と仕事を循環させる地域経済の確立であり、エネルギーや資源の自立性を高める危機に強い社会づくりでもあります。言い換えれば、「消費の社会」から「関係性の社会」への価値観の転換でもあります。
そのような中、本市では、剪定枝を回収し、リサイクルした堆肥を都市での活用や、回収されたプラスチックを再生したごみ袋の作製など、循環を体感できる取組が芽生えております。
これらは単なる個別事業にとどまらず、循環を軸とした未来への方向性を示す芽であると評価するものであります。
剪定枝リサイクルから始まる循環の展開についてお伺いします。
本市は令和7年11月に一般社団法人東京臨海副都心まちづくり協議会と包括連携協定を締結しました。
その契機となったのは、東京お台場で開催された臨海副都心チューリップフェスティバルにおいて、本市の剪定枝リサイクル堆肥が、土壌改良材として活用されたことであります。
本市で発生した剪定枝が堆肥となり、首都圏の公園で砺波市産の球根を含めたチューリップが咲く、これは単なる環境施策にとどまらず、花のまち砺波の価値を都市間で循環させる象徴的な取組であると評価いたします。
この剪定枝リサイクル事業を、今後どのように発展させ、まちづくりや観光振興などと結びつけていくのでしょうか。また、どのような成果を目指し描かれているのか、高畑商工農林部長にお伺いします。
○議長(有若 隆君) 高畑商工農林部長。
〔商工農林部長 高畑元昭君 登壇〕
○商工農林部長(高畑元昭君) 今ほど議員が述べられましたとおり、本市の剪定枝リサイクル堆肥の一部につきましては、東京都のお台場海浜公園にて使用されるなど本市の循環型社会の取組に理解をいただき、臨海副都心のイベント推進に貢献をしております。
この実績を契機に、昨年11月には、チューリップフェスティバルの実行委員であります一般社団法人東京臨海副都心まちづくり協議会と、花と水と緑にあふれたまちづくりや、チューリップを通じた相互交流などを目的に、包括連携協定を締結したところであります。
新年度では、協議会のメンバーが4月に本市のチューリップフェアにお越しいただくほか、その会員である武蔵野大学が本市を学生のフィールドワークの候補地の一つに選定いただくなど、既に協定締結の成果が現れているところであります。
本市といたしましては、引き続きこのような循環型社会を推進するとともに、併せて人の循環による関係、交流人口の拡大を促進し、本市のまちづくりや観光振興に結びつけてまいりたいと考えております。
私からは以上であります。
○議長(有若 隆君) 林 教子君。
〔7番 林 教子君 登壇〕
○7番(林 教子君) 次に、プラスチックごみの再資源化と市民意識の醸成についてお伺いします。
市長は2月の定例記者会見において、本市で回収されたプラスチックごみを再生原料として、来年度のごみゼロ運動用のごみ袋を作製したと発表されました。
さらには、ごみゼロ運動のみならず、公園清掃など地域美化活動にも活用でき、要望があれば、無料配布されるとのことであります。
分別されたプラスチックが、形を変えてごみ袋となり、市民の手元に戻る。これは市民が資源循環を見える形で実感できる取組であり、分別の意義を改めて認識する契機になるものと評価いたします。
この取組により、今後において、プラスチックごみの再生用途の多様化などプラスチック資源の循環を拡大していく考えがあるのか、また、市民のごみ分別意識やリサイクル意識の向上についてどのような効果を期待されているのか、横山福祉市民部長にお伺いします。
○議長(有若 隆君) 横山福祉市民部長。
〔福祉市民部長 横山昌彦君 登壇〕
○福祉市民部長(横山昌彦君) プラスチックごみの分別回収によりリサイクル化を進めておりますが、その多くが樹脂ペレットや運搬用パレットなど特定の業界で使用する製品に再生されているため、市民の皆さんからは、実際にリサイクルされているという実感が湧かないとの声がありました。
市長の施政方針でも述べられましたが、分別の成果を目に見える形で還元することで、ゼロカーボンシティに向けたさらなる環境意識やGX推進の機運の高まりを期待するものであり、広報となみ3月号でも特集を組み、さらなる分別やリサイクルの意識向上を目指しております。
今後は、コスト面や、そもそも本市で発生いたしますプラスチックごみの量が、様々な再生用途全てを賄えるかといった課題がございますが、通常の指定ごみ袋にもリサイクルされたプラごみを活用できないか検討することとしており、少しでも持続可能なリサイクルの取組が前進するよう事業者とも協議を進めてまいりたいと考えております。
私からは以上であります。
○議長(有若 隆君) 林 教子君。
〔7番 林 教子君 登壇〕
○7番(林 教子君) では最後に、循環のまち砺波を第3次総合計画に位置づけることについてお伺いします。
本市では、剪定枝の資源循環やプラスチックの再資源化、市民参加型の環境活動などSDGs目標12「つくる責任、つかう責任」と深く関わる取組が芽生えております。
そこで、これらを統合し、循環のまち砺波という新たなまちの形を打ち出すことができるのではないかと感じております。
新年度において策定を行う第3次砺波市総合計画は、次の世代への約束でもあります。この総合計画において、循環のまちづくりを重点的な政策分野として明確に位置づけ、具体的な目標や施策体系の中にしっかりと組み込み、継続的に発展させていくことが大切だと考えます。
現段階で循環のまち砺波の実現に向けた各種施策や取組などをどのように総合計画に反映させていく考えであるのか、島田副市長にお伺いし、私の質問を終わります。
○議長(有若 隆君) 副市長 島田繁則君。
〔副市長 島田繁則君 登壇〕
○副市長(島田繁則君) 議員御発言のとおり、剪定枝のリサイクルやプラごみの再資源化などの取組を進める中で、市民の皆さんの御理解と御協力により、循環のまちづくりの機運の高まりを感じているところであります。
現在の総合計画においては、「10WAVEプロジェクト」の循環型社会プロジェクトにより、カーボンニュートラルの実現に向けた地球温暖化防止活動や資源の有効活用など、持続可能な循環型社会の構築を図るための各種施策や取組を推進しております。
このことは、新たな総合計画においても推進していくべき重要なプロジェクトであると考えておりますので、さらなる循環のまちづくりの実現に向け、現計画をしっかり検証した上で、市民の皆さん、有識者の御意見も踏まえ、事業の見直しや新たに必要となる事業の創設について、検討してまいります。
私からは以上であります。
○議長(有若 隆君) 2番 嶋田 充君。
〔2番 嶋田 充君 登壇〕
○2番(嶋田 充君) 通告に従いまして、大項目1、「働き手」を支える「市営住宅」の活用についてお伺いします。
私の長所は、元気のよさでございますが、これで質問が4回目になります。最初から市長をはじめ、議長、議員先輩各位から、質問の声が大き過ぎると御指摘やアドバイスをいただいておりまして、ちょっとそこも踏まえて、そして私も前職をやめてやがて1年になります。世の中、見る世界が変わっております。それも踏まえて、質問のトーンもちょっと考えながらさせていただきたいかなと思いますので、よろしくお願いします。
それでは順に、中項目1、移住お試し住宅と市内事業者をつなぐ連携についてお伺いします。
まず初めに、都市整備課が管理されている金屋団地、三谷団地を移住者向けの移住お試し住宅として活用していることは、既存の市営住宅ストックを有効活用し、移住促進につなげようとする先進的な取組であり、その着眼点は秀逸であると思っております。
本市は、となみ暮らし応援プロジェクトとしてすばらしい移住定住施策を展開されていますが、一方で、現場の声を聞く中で感じているのは、その入り口となるこの制度が、人材確保に悩む市内の中小・小規模事業者に必ずしも十分に届いていないのではないかという点です。その背景には、働く場と住む場の情報が、部局をまたいで分断されている現状にあると思われます。
市内の中小・小規模事業者の中には、市外や県外からの人材採用を進めたくても、自前で社員寮を整備する余力がない事業者が少なくありません。
また、市が新たに採用する地域おこし協力隊の受入れにおいても、住まいの確保が最初のハードルになる同様の課題があります。
来年度の予算にも計上されているコスモス荘や庄川水記念公園への配置を考えても、まさに近接する三谷団地や金屋団地が彼らの住まいとして機能するのではないでしょうか。
一方で、市営住宅には一定の空き室があります。事前に制度を確認したところ、条件が合えば、市営住宅は、法人名義でも契約も可能と伺いました。つまり制度は、事業者の従業員寮や、市が受け入れる地域おこし協力隊の住まいとして活用できる余地があるということです。
そこで伺います。都市整備課のみで情報発信を行うものではなく、事業者支援や地域おこし協力隊の窓口となる商工観光課、さらには商工会議所、商工会と連携し、まさに砺波市がワンチームとなって市営住宅を活用する可能性について、中小・小規模事業者側や移住人材に分かりやすく情報提供していくことも一つの有効な手段ではないかと考えております。
その上で、特に需要が見込まれる工業団地の立地企業や新たに着任する地域おこし協力隊員などに対して、試行的にプッシュ型の周知を行っていくことについてどのようにお考えでしょうか。建設水道部長の見解を伺います。
○議長(有若 隆君) 老建設水道部長。
〔建設水道部長 老 雅裕君 登壇〕
○建設水道部長(老 雅裕君) お試し移住体験事業につきましては、市営住宅の空き室を活用して本市への移住を検討されている方が、砺波の暮らしを体験し、移住後の暮らしをイメージすることで移住定住の促進を図るものであり、定住の判断は、就業と密接に関係していることから、市内企業への情報提供は重要であると認識しております。
本市ではこれまでも、庁内横断的な砺波市移住定住応援サイトなどを通じて情報提供を行っておりますが、市内企業にも当該事業を積極的に活用していただけるよう、関係部局や商工団体等と連携し、議員御提言の周知も含め、より幅広な情報提供等について検討してまいります。
以上であります。
○議長(有若 隆君) 嶋田 充君。
〔2番 嶋田 充君 登壇〕
○2番(嶋田 充君) まずは、関係部署が連携し、必要とされる現場に情報を届けていくことが重要だと感じました。
次に中項目2、産業や福祉、伝統を守るための柔軟な運用についてお伺いします。
具体的には、地域産業を支える中小企業や、人材確保が喫緊の課題となっている医療・介護の現場、そして後継者育成が大きなテーマとなっている伝統工芸の分野です。
さきにも述べたように、市内の中小企業や介護施設が市外や県外から人材を採用しようとする際、現場からよく聞かれるのが、住まいの確保が最大のハードルとなっているという声です。これは、庄川挽物木地のような伝統工芸業界への弟子入りにおいても同様なことが言えます。
一般的に資金力のある大企業とは異なり、自前で寮を持てないこれら中小企業や工房にとって、行政による住まいの支援があれば、採用活動における強力な後押しになることは間違いありません。
現場は、住まいの面で背中を押してくれることを求めています。行政が住まいの面で一定の支援を行うことは、担い手の確保や定着を後押しする有効な手段になり得ると考えます。
実際に、過去には市内の社会福祉法人に対して、市営住宅の使用を認めてきた実績があると伺っております。この前例は、制度の範囲内での柔軟な運用を検討する上で、現在の担当職員の皆様にとっても一つの参考になるのではないでしょうか。
こうした過去の実績も踏まえ、地域医療や伝統文化を支える人材に対して、実情に応じた情報提供や柔軟な運用の可能性を検討していく考えはありますでしょうか。建設水道部長の見解をお伺いします。
○議長(有若 隆君) 老建設水道部長。
〔建設水道部長 老 雅裕君 登壇〕
○建設水道部長(老 雅裕君) 市営住宅は、低所得で住宅に困窮している方々に低廉な家賃で賃貸することを目的としておりますが、地域の実情を勘案し、人口減少対策や地域の活性化などを図るため、国の承認を得て、空き室を目的外の用途に使用する柔軟な運用ができることになっております。
本市におきましても、移住定住の促進を図るため、市営住宅の空き室を目的外使用し、お試し移住体験事業を実施しておりますので、議員の御提言につきましては、入居対象者の入居を阻害しないことや、既存入居者の理解に加え、家賃設定や入居要件など一定の基準を設けるなどの調整が必要ではありますが、地域社会の維持に必要な地域医療の確保や、伝統文化の継承を支える人材確保の観点から検討してまいりたいと考えております。
以上であります。
○議長(有若 隆君) 嶋田 充君。
〔2番 嶋田 充君 登壇〕
○2番(嶋田 充君) 最後に中項目3、就労体験者などの活動拠点の整備についてお伺いします。
近年の地域活性化では、経済活動において、地域課題に取り組むプレイヤー、人と人をつなぐコーディネーター、そして外から関わる関係人口の存在が重要だと言われています。
その中で、行政が果たす役割の一つは、彼らが活動しやすい環境を整えることではないでしょうか。
例えば、米農家の田植や稲刈りといった農繁期をはじめ、本市の特産品である庄川ゆずの場合では、収穫期など、短期間だけ地域外から人手を受け入れたい場面があります。
しかし、現行の市営住宅の使用では、短期滞在者を即座に受け入れるには難しい面があるのが実情です。
一方で、本市は優れた成功事例があります。田舎暮らし体験施設佐々木邸では、家具や家電を備え、既に多くの関係人口を受け入れてきた実績があります。つまり、本市には短期滞在者を受け入れるための運営ノウハウが既に蓄積されていると言えます。
そこで提案です。佐々木邸で培われたノウハウを、実践の市営住宅に応用し、就労体験者やボランティアの拠点として活用する可能性を検討してみてはいかがでしょうか。
入居者の信用面についても、個人対応ではなく、農業法人や商工会議所、商工会といった地域の信頼ある団体が推薦、仲介する形を取ることで、管理上の不安は一定程度軽減できると考えます。
ハード面についても、最初から大規模な改修を求めるものではありません。例えば金屋団地や三谷団地で各2戸程度に限定し、エアコンや照明、最低限の家具を備えた即入居可能なモデルルームを試行的に整備する、こうした小さな一歩から始めることはできないでしょうか。
空き室の有効活用と地域を支える関係人材の受入れ、この2つを同時に進める観点から、まずはモデル的取組として検討していくお考えはあるか、建設水道部長の見解をお伺いします。
○議長(有若 隆君) 老建設水道部長。
〔建設水道部長 老 雅裕君 登壇〕
○建設水道部長(老 雅裕君) お試し移住体験事業につきましては、市内へ移住を希望される方の生活体験の場として、ある程度長期間の滞在を想定しており、数日間の短期滞在を想定している佐々木邸とはその役割が異なるものと考えております。
議員の御提言につきましては、入居者の世帯構成やライフスタイルに合わない場合もありますし、また、入居に当たりましては、部屋の清掃や鍵の交換など、入居までに一、二週間を必要としており、現状では難しいと考えております。
例えば、国の承認を得て、市営住宅の目的外使用により事業所等が家具、家電つきの部屋を用意し、従業員を受入れするなど即入居可能な受入れ体制が構築できないか、他の事例も踏まえ検討してまいりたいと考えております。
私からは以上であります。
○議長(有若 隆君) 嶋田 充君。
〔2番 嶋田 充君 登壇〕
○2番(嶋田 充君) それでは、続きまして大項目2、中学校再編で描く未来の学校についてお伺いします。
まず初めに、昨年12月24日に行われた砺波高校生による課題研究発表会について触れさせてください。
あの日、高校生たちのすばらしい発表を聞いて、市長はこのようにおっしゃいました。「こうした活動は単発で終わらせず、ぜひ、後輩にバトンをつないでほしい」、次世代への本当に温かいエールでした。
実は教育長、そのバトンですが、市内の中学生たちの間でも既にしっかりと受け取られ、驚くべきスピードで実践されていることを御存じでしょうか。彼らは新しい中学校が目指している地域との協力を、一足先に自分たちの手で実現しています。
本日は、この頼もしい子供たちの姿を例に挙げながら、順を追って3点お伺いさせてください。
まず、中項目1、生徒が実践する地域貢献に対する所見についてです。
生徒たちのバトンを受け取り走っている中学生たちの姿、その代表例が健康づくりと食を通じた地域貢献です。
具体的には、令和6年度に出町中学校の生徒が提案し実現した、となベジ弁当を御存じでしょうか。生徒たちは市民の野菜不足を解消したいとメニューを考え、地元の食品会社やスーパーと協力して販売し、見事完売させました。
そしてもう一つ特筆すべきは、庄川中学校の生徒による庄川おんせん野菜スイーツの開発です。
実は、この取組には、私たち大人の想像を軽々超えていく驚くべき展開がありました。そのきっかけは、出町中学校の生徒が庄川峡の冬を楽しくしたいと考案し、実現させた足湯こたつでした。
足湯こたつとは、庄川清流温泉を熱源にした、足湯につかりながら入れるこたつでございます。自分たちの校区かどうかなどは関係なく、純粋にいいものはいい、庄川峡の温泉はすばらしいという素直な気持ちで提案してくれたのです。
その熱意に呼応するように、今度は庄川峡が地元の庄川中学校の生徒たちが、それなら私たちはそこで食べるスイーツを作ろうと立ち上がりました。
大人を巻き込んで、地元で湧出する庄川清流温泉の温泉水で育てられた野菜を活用したシュークリームを商品開発し、既に販売まで実現し、好評を得ております。販売した日は全部完売しております。
教育長、まずはこの事実について、子供たちは私たち大人がつい意識してしまいがちな地区の境界線などをものともせず、これほど自由で建設的な連携を既に実現しています。教育行政をお預かりになるお立場として、現状をどのように評価、認識しておられますでしょうか。まずは現場へのエールをお願いします。
○議長(有若 隆君) 教育長 白江 勉君。
〔教育長 白江 勉君 登壇〕
○教育長(白江 勉君) 本市では、教職員が目指す授業改善の方針を表した「となみ授業スタンダード」を指針とし、子供たちが目の前の事象から課題を見つけ、考え、主体的に解決していく自立した学習者の育成に全小中学校を挙げて取り組んでおります。
議員が述べられました出町中学校と庄川中学校の生徒が、連携しながら地域課題に深く切り込み自発的に行動する姿は、これまでの授業の積み重ねが具体的な姿として実を結んだものであります。
また、これらの子供たちを支えている現場の教職員の主体的に学ぶ姿勢は、従来の伝達型研修から脱却し、学校の垣根を越えて実践事例を共有しながら高め合うとともに、子供たちが探求に挑みやすい姿勢を高めているものと考えられます。
教育委員会といたしましては、これらの実践を高く評価しており、今後も自立した学習者の育成に努め、校区を越えた発想も生かしながら、未来の学校づくりを進めてまいります。
以上であります。
○議長(有若 隆君) 嶋田 充君。
〔2番 嶋田 充君 登壇〕
○2番(嶋田 充君) 教育長から高い評価をいただき、生徒たちも指導された先生方も大変励みになると思います。
では、このすばらしい実践をどう未来へつなげるかを質問します。
中項目2、地域と学校の連携を生かした学びについて。
昨年策定された砺波市立中学校再編計画を拝読しました。大変厳しいスケジュールの中、将来の子供たちのために丁寧にまとめ上げられた職員の皆様の御尽力が伝わる内容でした。
特に、基本的な考え方の(9)、地域と学校の連携という項目の中に、「子供たちが多様な文化に触れ、より一層の連携や協働を進める教育活動を展開します」という力強い記述があります。
私は先ほどの「となベジ」や庄川おんせん野菜スイーツのような活動こそ、まさにこの記述にある連携や協働の理想的な具体例ではないかと感じました。
難しい言葉を使う必要はありません。地域にある資源を生かし、子供たちの発想で課題を解決し、地域に元気と価値を生み出す、これがこれからの連携の姿ではないでしょうか。
そこで教育長にお伺いします。計画にある連携や協働を進める教育活動の具体策として、こうした生徒自らが動き、地域と価値を創造する活動を新設中学校における目指すべき連携の姿、モデルの一つとして今後さらに推進していくお考えはありますでしょうか。よろしくお願いします。
○議長(有若 隆君) 教育長 白江 勉君。
〔教育長 白江 勉君 登壇〕
○教育長(白江 勉君) 新設中学校には、4つの小学校の児童が総合的な学習の時間や社会科において、それぞれの地域の特色や文化などを学び進学することから、その利点を生かし、多様な価値に触れる機会を設けることが大切であります。
例えば、総合的な学習の時間の中で、校区ごとに自分たちの地域のことについて発表し、取り組むべき課題を選択しながら、豊かな発想でその解決を進めることや、これらを小学校間で事前交流活動として実施することも考えられます。
本市では、自分たちの地域の自然や歴史、文化などを学習する「ふるさと教育」が充実していることから、新設中学校でも同様に現在の活動を継続することで、引き続き地域に根差した探究学習の実施と、心豊かな児童生徒の育成に努めてまいります。
以上であります。
○議長(有若 隆君) 嶋田 充君。
〔2番 嶋田 充君 登壇〕
○2番(嶋田 充君) 最後に中項目3、保護者、地域住民の心が1つになる土壌づくりについて伺います。
再編計画において、令和11年度に新設中学校開校準備委員会を設置するとされたこと、地域の方々と膝を突き合わせて話し合う場をしっかり確保していただいた点、大変心強く感じております。
しかし、私が再編に向けて最も丁寧に扱うべきだと感じているのは、私たち大人の意識ではないかと考えております。
先ほど申し上げたとおり、子供たちは、いいものはいいと校区の壁を軽々超えていきます。
一方で、私たち大人側の意識はどうでしょうか。今回統合となる庄西、般若、庄川の現在の3つの学校区には、それぞれに大切に守り抜いてきた誇り高い歴史と文化があります。だからこそ、頭では分かっていても、心情的にはすぐには1つになれない、これが地域に暮らす大人の偽らざる本音ではないでしょうか。
もちろん、校名や制服の選定といった重要事項を決定することは、この委員会に欠かせない役割です。
そこで提案です。そうした協議と並行して、この委員会を大人たちの心を1つにする場としても活用できないでしょうか。
例えば、先ほど紹介した庄川おんせん野菜スイーツのように、子供たちが地域のために頑張る姿を、現在の3つの学校区の大人が一緒になって応援するにはどうすればよいか、こうした未来志向のテーマを議論のテーブルに乗せていただきたいのです。
子供たちの活躍を共通の話題、かすがいにすることで、大人の間にある垣根は自然と取り払われ、新しい学校を支える強固な土壌が出来上がると私は確信しております。
教育長にお伺いします。開校準備委員会の運営に当たり、決定事項の協議ではなく、こうした子供たちの実践を通じた大人の意識醸成、土壌づくりも重要な視点であると考えますが、教育長の現在の見解をお聞かせください。
○議長(有若 隆君) 教育長 白江 勉君。
〔教育長 白江 勉君 登壇〕
○教育長(白江 勉君) 議員御提言の子供たちの実践を通じた大人の意識の醸成、土壌づくりにつきましては、開校準備委員会で活発な議論がされる中で、各地域の保護者が一体となって子供たちを応援していくことで、意識の醸成が図られるものと考えております。
また、開校準備委員会で協議した内容につきましては、ホームページなどを活用し、積極的に地域の皆さんに対して情報提供することとしております。
私からは以上であります。
○議長(有若 隆君) 以上をもって、本日の日程を終了いたします。
次回は、明3月10日午前10時から再開いたします。
本日はこれをもちまして散会いたします。
皆様どうも御苦労さまでございました。
午後 4時03分 閉議

